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1.シェラドゥルーガは、生きている
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三十枚ほどに纏められた書類の、およそ三頁あたり半ばに目を通したところで、すぐに読む気が失せた。その問題の部分に、多分に言葉を選んだ上で、書けるだけの文句を書き重ねて、側に控えていた副官に突っ返した。
「却下」
副官は、明らかに狼狽していた。
司法警察局の庁舎の老朽化に伴い、移転、あるいは建替の話が出ていた。まだ予算は確定していないものの、どこからかその話を聞きつけたのだろう、鼻息の荒い建築家どもから、山のように図面が届いている。
残念なことに、どれもこれも、役所の仕事を理解していない駄作ばかりだった。
今回送られてきた図面は、国内でも名の知れた建築家のものだった。宮殿の増設や、どこかの聖堂も手がけている、実績がある人物である。実家も名家だった。
それほどの人物であっても、この程度である。
「婦人用の厠所を考慮していないなど問題外だ。うちに何人の婦女子が出入りしているのか、まったく理解していない」
「しかし閣下、あの自信満々の様子ですよ。突き返したとなれば、怒鳴り込んでくるかと」
「追い返せ。それで駄目なら、適当な罪状で捕縛しろ」
セルヴァンがそう言うと、副官は諦めたように項垂れた。
もとより連中、順序というものを知らないのだ。
まず要求仕様があり、それに対する予算が定められ、叩き台程度の草案を挙げていく。気が滅入るほどの行程を経て、それを推敲していく。
それが、役所としての順序だ。
今はまだ、要求仕様をまとめている段階である。自分たちがどの行程のどの部分で必要とされているのかも理解できない連中をまともに相手をする必要など、本来であれば、ないはずだ。
だが司法警察局の局長ともなれば、こんな面倒なことも、仕事として受け入れなければならない。
国家憲兵、それも警察隊などは、世が太平であればあるほど金食い虫扱いをされる。幾分か落ち着いたとはいえ、おかげさまで情勢不安が続いてはいるが、それでも毎期の国会で真っ先に槍玉に上がる程度には、政治家どもには疎まれている。
そういう連中もひっくるめて、国家と国民を守らねばならない。国家憲兵とはそういう仕事だ。
そのためには、こういう馬鹿げたやりとりも、後々の肥やしになってくるし、怠れば禍根になりうる。
望んで面倒を選んだのだ。仕方あるまい。
そうこうしているうちに、陽が傾きはじめた。そろそろ客人が訪いに来る頃合いだった。重要な客人である。
先に、副官に下がるようにだけ伝えておいた。この副官と客人とは、どうしてか相性が悪い。
「すまんな。貴重な時間を頂戴させてもらう」
入ってきたのは、杖をついた大男と、若い士官だった。両方とも知己である。
「構わんさ。口頭でやりとりした方が早いこともある。特に、貴様の頭の中を文面に起こすとなれば、至難の業だ」
「お互い様だろう。おお、噂の新庁舎の図面か。貴様もついに建築にまで手を出すとは。手と頭がいくつあるのか知りたいぐらいだよ」
大男とのやりとりに、若者がぎょっとした表情をしていた。傍目からみればそうだろう。
少将と、中佐である。
セルヴァンは実家のこともあり、とんとん拍子で現在の地位、役職に上り詰めた。対してダンクルベールは貧民の出である。それでも類稀な才覚と努力で実績を積み上げ、老境手前で警察隊本部長官という地位を掴み取った。
はじまりは二十年ほど前。あのガンズビュールだった。
それからの、長い付き合いだった。何度もぶつかり、手を取り合い、取っ組み合った。自然と、俺と貴様とかいう、古臭い兵隊言葉でやりとりするようになった。年齢も軍暦も、向こうのほうが十近く上で、対してこちらは、歳若くして閣下なんぞと呼ばれている身の上である。
それでも、自然とそうなった。
「踏み込めない領域に、踏み込みたいのだが」
ダンクルベールの、いつも通りの、深い声だった。
「粗筋は読ませてもらった。それにしても、もと南部司教猊下とは大きく出たな。今や在野の隠者だが、私たちにとっては、確かに未だ不可侵の領域だ。だから、今一歩踏み込むためには、もう一歩分の根拠がほしい」
「目撃情報が出ました」
ダンクルベールの横に掛けていた若者が、声を上げた。緊張しているのだろう、額に汗を滲ませていた。
「荷馬車を見ていました。麻布に包んだ何かを放り出す様子を見ていたと。荷馬車ですが、一頭立てでなく、二頭立てだったそうです。つまりは」
「ペルグラン少尉」
ところどころ、つっかえながら言い進める言葉を、あえて遮った。
ペルグランの体が強張った。向こうはセルヴァン以上の名家の出身とはいえ、少尉である。それぐらいは弁えているのだろう。声も手も、可哀想なぐらいに震えている。
セルヴァンはじっくりと、ペルグランの目を見た。
怯えの底に、しっかりしたものがある。それは、元来備えていたものではなく、培ってきたものだ。
それを見抜ける程度には、歳を重ねてきた。
「合格だ。まあ、及第点だがな」
返答に対し、ペルグランは、わざとらしいぐらいに胸を撫で下ろした。それを見て、ダンクルベールが満足げにペルグランの背中を叩く。顔を立てるために、ちゃんと練習をさせてきたのだろう。このおやじのことだ。それぐらいは気を回す。
「なかなかどうして一年でも育つもんだな。ご実家が投げて寄越してきた時は、ずっと不貞腐れた顔をしていたものだから、どうしたものかと気掛かりだったが、杞憂だったな。いい面構えになったぞ、少尉」
「めしが美味いのが、気に入ったそうだ」
ダンクルベールにそう言われ、ペルグランが照れ臭そうに笑った。
「なるほど、めしか。若い頃は、めしか女だもんな」
セルヴァンは笑った。冥利に尽きる話だ。
働く者こそよく食うべき。この地に長く根差した豪族たちの、ある種の共通認識である。自分の財力や武力が、領民の生活を犠牲にして成り立っているのを自覚しなければ、燃え盛る館の柱に吊るされる末路だけが待っている。
そうならないために、富の再分配は必須になる。その際、真っ先に求められるのは、食事だった。
北西部に根ざす、八百人相当の領民を抱える大豪族、それがセルヴァン家である。
聞こえはいいが、八百人を食わせるのは生半なことではない。牛馬が不足すれば、麦が減る。里山の管理を怠れば、豚や茸が減る。場合によっては、領主一族自らが鋤鍬を手にしなければならない時もある。
金を生み出す仕組みも、必要になる。
領土内には金属の鉱脈がなかった。あるものは、自分たちが食う分の食糧である。それを、増やす。増えた分を売る。あるいは酒や加工品にして、価値を高める。チーズや生ハム、煙草や紙、綿花や絹など。作れそうなものは、なんでも試してみる。うまくいったものを、定着させる。それの繰り返しだった。
そうやって、領土と領民を保ってきた。
「今年は雨が多く、晴れの日が少ない。川の氾濫が起きていないだけましだが、どうしたもんだかな。麦は早めに刈り入れたからいいとして、南の米とか蕎麦は不作だろうな。葡萄や芋も駄目かもしれん。早めにエルトゥールルあたりから買い付けしておくよう、豪商派には口添えをしておかなければなるまい。ああ、瓜や赤茄子は豊作だそうだ」
冬頃、民衆の不満が溜まるだろう、ということを、遠回しに言ったつもりだった。今後の懸念のひとつである。ダンクルベールはそれが理解できた様子で、眉間に皺を寄せた。
「ええと。局長閣下は、食うめしのことについて、普段からそこまでお考えになられているのですか?」
対してペルグランは、呆気に取られた顔をしていた。表面上の意味しか理解できていないようだが、今はそこまででも十分である。
「事務方を嘗めるなよ、若僧。飢えて凍えて泣きたくなければ、私の言う事はよく聞いておけ」
にっこりと笑って、ペルグランを嗜めておいた。
国家と国民を守るのが、国家憲兵の仕事だ。そして、国家憲兵の立場と生活と給料を守るのが、自分の仕事だ。
「捜査の現場は、そこのダンクルベールの領分だ。今の今更、少将閣下が現場にしゃしゃり出たところで、甚だ迷惑だろう?なあ、中佐」
「おっしゃる通りです、少将閣下。ふたり揃って憲兵総監閣下を怒鳴りつけたことは、若気の至りにしてもやり過ぎたよな」
言って、ふたりで大笑いした。そんなことも、よくあった。
「さてと。それにしても、今回も奇々怪々な見立てだな、貴様。よく言って突飛な発想だ。詳しく聞かせてくれ」
先んじて渡されていた書類と、眼鏡を取り出しながら、セルヴァンは話を聞く姿勢を見せた。近頃、どうにも目が霞んでしまい、細かい字が読みづらくなってきてしまった。
ダンクルベールの見立てはいつもどおり、荒唐無稽だった。
死期が近い、老いた男。教養があり篤実で、他者からの信頼が厚い。信仰に篤く、真実と事実は同義だと信じている。
だから、どう死ねば星になるのかを知りたがっている。
これに当てはまるのが、かの南部司教、バラチエだというのだ。俄には信じ難い話である。
「俺は、信仰というものには無縁な生涯を歩んできた。だからこそ逆に、信仰というものを主軸に人生を歩んだ場合、そして今の時代、そういう人間が死を迎えるにあたり、どういう心境になるか、というところに行き着いた」
胸元から紙巻を取り出そうとしたのを、セルヴァンは目で咎めた。警察隊本部の方はともかく、司法警察局総局の庁舎は全面禁煙を命じている。それに気付いて、ダンクルベールは渋々、胸元から手を離した。
「信じてきたもの。正しいことだと他者に説いてきたものと、観測的事実から導き出された自然科学とやらにずれがある。それに対する葛藤だ。大地は神たる父にあらず、太陽は英霊が掲げたる灯火にあらず。まして死期を前にして、死んだとしても星にはなれんと言われても受け入れられまい。だから実験する。宗教論ではなく、科学的な視点から、どうやれば星になれるのかを観測したいのだ。星になれないのは、死に方がまずかったのか。もっと苦しんで死ねば、あるいは。それの試行錯誤を、自分の番までやる」
「雄々しく散りたるもの、非業のうちに死したるもの。ミュザの火は、それらをより尊び、強く照らしたもう。ヴァーヌ聖典、第八章、第二節だな。観測するとなれば設備が必要だ。こちらについて目処は立っているか?」
「天体望遠鏡。誰も使っていないやつが、ひとつある」
中央天文台。
この国で最も早く建設された、天体観測用の施設である。今は観測技術の発達と、機器の価格安定により、同等以上の性能のものを、複数台は建設できるようになったため、使われなくなった。基本的に一般公開も行われておらず、どこだかの教授をやっていたらしい偏屈なおやじが、管理人として暇を持て余しているだけの、寂れた場所である。
「今、ウトマンたちに、来館記録を洗わせている」
「手際がいいな。しかし、だ」
違和感があった。
詳しすぎる。普段の見立ては、もっと粗い。それを現場に残された証拠で補強していく。
今回は、逆だった。
何となく、ペルグランの顔を見た。
頬が、わずかに腫れていた。
「シェラドゥルーガに会ったな?」
言われて、ダンクルベールがばつが悪そうな顔をした。それを見て、セルヴァンはため息をついた。
「頼り甲斐はあるかもしれんが、程々にしておけよ?あれも貴様には未練があるだろうし、一応は死んだことになっている存在だ。警察隊の本部長官ともあろう方が、そんな化け物と会っていることをすっぱ抜かれてみろ。ことだぞ」
「すまん。わかっているつもりだ」
「頼むよ。でなければ、守れなくなる」
警察隊本部の評判は、賛否両論、と言ったところである。
市井からは商売繁盛の守護聖人だとか誉めそやされているが、貴族名族からは、今まではおべっかをかいてきた連中が突如として令状を提げて乗り込んでくるようになったものだから、心底に恐れられ、そして疎ましがられていた。
そして、マスメディアの連中。
これが一番厄介で、特に最大手である青鷺出版社が、ダンクルベールを目の敵にしていた。連中、自分たちのことを玄人裸足の名探偵だと思っている節があるらしく、捜査現場への不法侵入、公務指示および命令の無視、証拠品の窃盗など、好き放題やってくれる。
いつぞや、あそこの社長が捜査協力を申し出たところ、ダンクルベールに丁重に断られたそうで、それ以来、毎日のように嫌がらせをしてくるようになった。
都度都度、法務部を経由して訴状を送りつけたおかげで、随分と大人しくなってはいるが、いつまた噴火するかもわからない、危険な火種のひとつである。
不意に、ノックが鳴った。
入室を促すと、副官が入ってきて、不思議そうな顔をしたままダンクルベールにそれを渡して、さっさと退室してしまった。
紙切れ一枚である。
「動いたようだ」
それを見たダンクルベールの目が、こちらに向いた。
「貴様の足か」
「ああ。バラチエ司祭が中央天文台に向かっている」
ガンズビュールで足を悪くして以来、ダンクルベールは自身の部下とは別に、独自の密偵を雇っていた。
ふと、外を見る。雨は上がっていた。傾いてはいるが、陽も顔を見せている。
もしかしたら、今日の夜は星が見えるかもしれない。
「俺の足が届いたとなれば、俺の部下も届くころだな」
ダンクルベールの言葉が終わるか終わらないかぐらいで、扉の向こうが慌ただしくなった。
失礼します、と荒い口調で入り込んできたのは、ふたりだった。痩せた男と、黒い肌の男である。
「中央天文台の来館記録、出ました。バラチエ司祭、事案ごとに訪れています。足からも今、動いたと報告あり」
ウトマンが肩を上下させながら報告した。ペルグラン以前にダンクルベールの副官を務めていた、警察隊の名参謀である。
わざわざ足を運ぶ場所ではないところに、足繁く通うのには、つまり何らかの理由があるということだ。
「警察隊本部長官」
セルヴァンは、思い切って声を出した。
好機を前にして、判断に時間を費やすほどの余裕はない。
「以降の判断について、すべてを貴官に一任する。そして貴官の判断の一切について、責任は上官である本官が取る」
ダンクルベールが立ち上がり、敬礼した。
本来であれば、ヴァーヌ聖教会や貴族院議会、そして裁判所あたりへの根回しが必要になる。だがここを逃せば、また人が死ぬ。そうなる前に、押さえられるものは押さえておくべきだ。
それができるのは、ダンクルベールたちしかいない。
ならば、彼らの帰るべき寝床を準備し、あるいは尻を拭い、骨を拾うのがセルヴァンの仕事だ。
役所には順序があるが、場合によってはそれをすっ飛ばすことも必要になる。いつも通りのことだった。
「ゴフ。“錠前屋”は何人出せる?」
ダンクルベールが、黒い肌の男に問う。
「騎馬八騎、徒歩十二名。門前に控えてます」
特務機動隊、通称“錠前屋”。警察隊本部の虎の子である。組み立てたばかりで、腕っ節最優先、乱暴者の集まりではあるが、らちを開けるには“錠前屋”が適任だ。
「よし、修道院の方だ。騎馬だけでも先に向かわせろ。俺も後から、アンリエットと共に行く。ウトマンは天文台だ。司祭の身柄を確保しろ。抵抗するようなら、足の一本ぐらいなら構わん。一才、容赦するなよ」
早口で捲し立てたあと、ダンクルベールがこちらを見た。決意の奥に、幾らかの迷いが見えた。
任せろ。そう、目で伝えた。それで、向こうも、頷いた。
警察隊の面々が慌ただしく退室した後、副官がおずおずと入室してきた。こちらの顔色を伺っている。
張り詰めたものを解したくて、ひとつ、深呼吸をした。
「珈琲を。それと、始末書と辞表も用意しておいてくれ」
これも、いつも通りのことだった。
(つづく)
「却下」
副官は、明らかに狼狽していた。
司法警察局の庁舎の老朽化に伴い、移転、あるいは建替の話が出ていた。まだ予算は確定していないものの、どこからかその話を聞きつけたのだろう、鼻息の荒い建築家どもから、山のように図面が届いている。
残念なことに、どれもこれも、役所の仕事を理解していない駄作ばかりだった。
今回送られてきた図面は、国内でも名の知れた建築家のものだった。宮殿の増設や、どこかの聖堂も手がけている、実績がある人物である。実家も名家だった。
それほどの人物であっても、この程度である。
「婦人用の厠所を考慮していないなど問題外だ。うちに何人の婦女子が出入りしているのか、まったく理解していない」
「しかし閣下、あの自信満々の様子ですよ。突き返したとなれば、怒鳴り込んでくるかと」
「追い返せ。それで駄目なら、適当な罪状で捕縛しろ」
セルヴァンがそう言うと、副官は諦めたように項垂れた。
もとより連中、順序というものを知らないのだ。
まず要求仕様があり、それに対する予算が定められ、叩き台程度の草案を挙げていく。気が滅入るほどの行程を経て、それを推敲していく。
それが、役所としての順序だ。
今はまだ、要求仕様をまとめている段階である。自分たちがどの行程のどの部分で必要とされているのかも理解できない連中をまともに相手をする必要など、本来であれば、ないはずだ。
だが司法警察局の局長ともなれば、こんな面倒なことも、仕事として受け入れなければならない。
国家憲兵、それも警察隊などは、世が太平であればあるほど金食い虫扱いをされる。幾分か落ち着いたとはいえ、おかげさまで情勢不安が続いてはいるが、それでも毎期の国会で真っ先に槍玉に上がる程度には、政治家どもには疎まれている。
そういう連中もひっくるめて、国家と国民を守らねばならない。国家憲兵とはそういう仕事だ。
そのためには、こういう馬鹿げたやりとりも、後々の肥やしになってくるし、怠れば禍根になりうる。
望んで面倒を選んだのだ。仕方あるまい。
そうこうしているうちに、陽が傾きはじめた。そろそろ客人が訪いに来る頃合いだった。重要な客人である。
先に、副官に下がるようにだけ伝えておいた。この副官と客人とは、どうしてか相性が悪い。
「すまんな。貴重な時間を頂戴させてもらう」
入ってきたのは、杖をついた大男と、若い士官だった。両方とも知己である。
「構わんさ。口頭でやりとりした方が早いこともある。特に、貴様の頭の中を文面に起こすとなれば、至難の業だ」
「お互い様だろう。おお、噂の新庁舎の図面か。貴様もついに建築にまで手を出すとは。手と頭がいくつあるのか知りたいぐらいだよ」
大男とのやりとりに、若者がぎょっとした表情をしていた。傍目からみればそうだろう。
少将と、中佐である。
セルヴァンは実家のこともあり、とんとん拍子で現在の地位、役職に上り詰めた。対してダンクルベールは貧民の出である。それでも類稀な才覚と努力で実績を積み上げ、老境手前で警察隊本部長官という地位を掴み取った。
はじまりは二十年ほど前。あのガンズビュールだった。
それからの、長い付き合いだった。何度もぶつかり、手を取り合い、取っ組み合った。自然と、俺と貴様とかいう、古臭い兵隊言葉でやりとりするようになった。年齢も軍暦も、向こうのほうが十近く上で、対してこちらは、歳若くして閣下なんぞと呼ばれている身の上である。
それでも、自然とそうなった。
「踏み込めない領域に、踏み込みたいのだが」
ダンクルベールの、いつも通りの、深い声だった。
「粗筋は読ませてもらった。それにしても、もと南部司教猊下とは大きく出たな。今や在野の隠者だが、私たちにとっては、確かに未だ不可侵の領域だ。だから、今一歩踏み込むためには、もう一歩分の根拠がほしい」
「目撃情報が出ました」
ダンクルベールの横に掛けていた若者が、声を上げた。緊張しているのだろう、額に汗を滲ませていた。
「荷馬車を見ていました。麻布に包んだ何かを放り出す様子を見ていたと。荷馬車ですが、一頭立てでなく、二頭立てだったそうです。つまりは」
「ペルグラン少尉」
ところどころ、つっかえながら言い進める言葉を、あえて遮った。
ペルグランの体が強張った。向こうはセルヴァン以上の名家の出身とはいえ、少尉である。それぐらいは弁えているのだろう。声も手も、可哀想なぐらいに震えている。
セルヴァンはじっくりと、ペルグランの目を見た。
怯えの底に、しっかりしたものがある。それは、元来備えていたものではなく、培ってきたものだ。
それを見抜ける程度には、歳を重ねてきた。
「合格だ。まあ、及第点だがな」
返答に対し、ペルグランは、わざとらしいぐらいに胸を撫で下ろした。それを見て、ダンクルベールが満足げにペルグランの背中を叩く。顔を立てるために、ちゃんと練習をさせてきたのだろう。このおやじのことだ。それぐらいは気を回す。
「なかなかどうして一年でも育つもんだな。ご実家が投げて寄越してきた時は、ずっと不貞腐れた顔をしていたものだから、どうしたものかと気掛かりだったが、杞憂だったな。いい面構えになったぞ、少尉」
「めしが美味いのが、気に入ったそうだ」
ダンクルベールにそう言われ、ペルグランが照れ臭そうに笑った。
「なるほど、めしか。若い頃は、めしか女だもんな」
セルヴァンは笑った。冥利に尽きる話だ。
働く者こそよく食うべき。この地に長く根差した豪族たちの、ある種の共通認識である。自分の財力や武力が、領民の生活を犠牲にして成り立っているのを自覚しなければ、燃え盛る館の柱に吊るされる末路だけが待っている。
そうならないために、富の再分配は必須になる。その際、真っ先に求められるのは、食事だった。
北西部に根ざす、八百人相当の領民を抱える大豪族、それがセルヴァン家である。
聞こえはいいが、八百人を食わせるのは生半なことではない。牛馬が不足すれば、麦が減る。里山の管理を怠れば、豚や茸が減る。場合によっては、領主一族自らが鋤鍬を手にしなければならない時もある。
金を生み出す仕組みも、必要になる。
領土内には金属の鉱脈がなかった。あるものは、自分たちが食う分の食糧である。それを、増やす。増えた分を売る。あるいは酒や加工品にして、価値を高める。チーズや生ハム、煙草や紙、綿花や絹など。作れそうなものは、なんでも試してみる。うまくいったものを、定着させる。それの繰り返しだった。
そうやって、領土と領民を保ってきた。
「今年は雨が多く、晴れの日が少ない。川の氾濫が起きていないだけましだが、どうしたもんだかな。麦は早めに刈り入れたからいいとして、南の米とか蕎麦は不作だろうな。葡萄や芋も駄目かもしれん。早めにエルトゥールルあたりから買い付けしておくよう、豪商派には口添えをしておかなければなるまい。ああ、瓜や赤茄子は豊作だそうだ」
冬頃、民衆の不満が溜まるだろう、ということを、遠回しに言ったつもりだった。今後の懸念のひとつである。ダンクルベールはそれが理解できた様子で、眉間に皺を寄せた。
「ええと。局長閣下は、食うめしのことについて、普段からそこまでお考えになられているのですか?」
対してペルグランは、呆気に取られた顔をしていた。表面上の意味しか理解できていないようだが、今はそこまででも十分である。
「事務方を嘗めるなよ、若僧。飢えて凍えて泣きたくなければ、私の言う事はよく聞いておけ」
にっこりと笑って、ペルグランを嗜めておいた。
国家と国民を守るのが、国家憲兵の仕事だ。そして、国家憲兵の立場と生活と給料を守るのが、自分の仕事だ。
「捜査の現場は、そこのダンクルベールの領分だ。今の今更、少将閣下が現場にしゃしゃり出たところで、甚だ迷惑だろう?なあ、中佐」
「おっしゃる通りです、少将閣下。ふたり揃って憲兵総監閣下を怒鳴りつけたことは、若気の至りにしてもやり過ぎたよな」
言って、ふたりで大笑いした。そんなことも、よくあった。
「さてと。それにしても、今回も奇々怪々な見立てだな、貴様。よく言って突飛な発想だ。詳しく聞かせてくれ」
先んじて渡されていた書類と、眼鏡を取り出しながら、セルヴァンは話を聞く姿勢を見せた。近頃、どうにも目が霞んでしまい、細かい字が読みづらくなってきてしまった。
ダンクルベールの見立てはいつもどおり、荒唐無稽だった。
死期が近い、老いた男。教養があり篤実で、他者からの信頼が厚い。信仰に篤く、真実と事実は同義だと信じている。
だから、どう死ねば星になるのかを知りたがっている。
これに当てはまるのが、かの南部司教、バラチエだというのだ。俄には信じ難い話である。
「俺は、信仰というものには無縁な生涯を歩んできた。だからこそ逆に、信仰というものを主軸に人生を歩んだ場合、そして今の時代、そういう人間が死を迎えるにあたり、どういう心境になるか、というところに行き着いた」
胸元から紙巻を取り出そうとしたのを、セルヴァンは目で咎めた。警察隊本部の方はともかく、司法警察局総局の庁舎は全面禁煙を命じている。それに気付いて、ダンクルベールは渋々、胸元から手を離した。
「信じてきたもの。正しいことだと他者に説いてきたものと、観測的事実から導き出された自然科学とやらにずれがある。それに対する葛藤だ。大地は神たる父にあらず、太陽は英霊が掲げたる灯火にあらず。まして死期を前にして、死んだとしても星にはなれんと言われても受け入れられまい。だから実験する。宗教論ではなく、科学的な視点から、どうやれば星になれるのかを観測したいのだ。星になれないのは、死に方がまずかったのか。もっと苦しんで死ねば、あるいは。それの試行錯誤を、自分の番までやる」
「雄々しく散りたるもの、非業のうちに死したるもの。ミュザの火は、それらをより尊び、強く照らしたもう。ヴァーヌ聖典、第八章、第二節だな。観測するとなれば設備が必要だ。こちらについて目処は立っているか?」
「天体望遠鏡。誰も使っていないやつが、ひとつある」
中央天文台。
この国で最も早く建設された、天体観測用の施設である。今は観測技術の発達と、機器の価格安定により、同等以上の性能のものを、複数台は建設できるようになったため、使われなくなった。基本的に一般公開も行われておらず、どこだかの教授をやっていたらしい偏屈なおやじが、管理人として暇を持て余しているだけの、寂れた場所である。
「今、ウトマンたちに、来館記録を洗わせている」
「手際がいいな。しかし、だ」
違和感があった。
詳しすぎる。普段の見立ては、もっと粗い。それを現場に残された証拠で補強していく。
今回は、逆だった。
何となく、ペルグランの顔を見た。
頬が、わずかに腫れていた。
「シェラドゥルーガに会ったな?」
言われて、ダンクルベールがばつが悪そうな顔をした。それを見て、セルヴァンはため息をついた。
「頼り甲斐はあるかもしれんが、程々にしておけよ?あれも貴様には未練があるだろうし、一応は死んだことになっている存在だ。警察隊の本部長官ともあろう方が、そんな化け物と会っていることをすっぱ抜かれてみろ。ことだぞ」
「すまん。わかっているつもりだ」
「頼むよ。でなければ、守れなくなる」
警察隊本部の評判は、賛否両論、と言ったところである。
市井からは商売繁盛の守護聖人だとか誉めそやされているが、貴族名族からは、今まではおべっかをかいてきた連中が突如として令状を提げて乗り込んでくるようになったものだから、心底に恐れられ、そして疎ましがられていた。
そして、マスメディアの連中。
これが一番厄介で、特に最大手である青鷺出版社が、ダンクルベールを目の敵にしていた。連中、自分たちのことを玄人裸足の名探偵だと思っている節があるらしく、捜査現場への不法侵入、公務指示および命令の無視、証拠品の窃盗など、好き放題やってくれる。
いつぞや、あそこの社長が捜査協力を申し出たところ、ダンクルベールに丁重に断られたそうで、それ以来、毎日のように嫌がらせをしてくるようになった。
都度都度、法務部を経由して訴状を送りつけたおかげで、随分と大人しくなってはいるが、いつまた噴火するかもわからない、危険な火種のひとつである。
不意に、ノックが鳴った。
入室を促すと、副官が入ってきて、不思議そうな顔をしたままダンクルベールにそれを渡して、さっさと退室してしまった。
紙切れ一枚である。
「動いたようだ」
それを見たダンクルベールの目が、こちらに向いた。
「貴様の足か」
「ああ。バラチエ司祭が中央天文台に向かっている」
ガンズビュールで足を悪くして以来、ダンクルベールは自身の部下とは別に、独自の密偵を雇っていた。
ふと、外を見る。雨は上がっていた。傾いてはいるが、陽も顔を見せている。
もしかしたら、今日の夜は星が見えるかもしれない。
「俺の足が届いたとなれば、俺の部下も届くころだな」
ダンクルベールの言葉が終わるか終わらないかぐらいで、扉の向こうが慌ただしくなった。
失礼します、と荒い口調で入り込んできたのは、ふたりだった。痩せた男と、黒い肌の男である。
「中央天文台の来館記録、出ました。バラチエ司祭、事案ごとに訪れています。足からも今、動いたと報告あり」
ウトマンが肩を上下させながら報告した。ペルグラン以前にダンクルベールの副官を務めていた、警察隊の名参謀である。
わざわざ足を運ぶ場所ではないところに、足繁く通うのには、つまり何らかの理由があるということだ。
「警察隊本部長官」
セルヴァンは、思い切って声を出した。
好機を前にして、判断に時間を費やすほどの余裕はない。
「以降の判断について、すべてを貴官に一任する。そして貴官の判断の一切について、責任は上官である本官が取る」
ダンクルベールが立ち上がり、敬礼した。
本来であれば、ヴァーヌ聖教会や貴族院議会、そして裁判所あたりへの根回しが必要になる。だがここを逃せば、また人が死ぬ。そうなる前に、押さえられるものは押さえておくべきだ。
それができるのは、ダンクルベールたちしかいない。
ならば、彼らの帰るべき寝床を準備し、あるいは尻を拭い、骨を拾うのがセルヴァンの仕事だ。
役所には順序があるが、場合によってはそれをすっ飛ばすことも必要になる。いつも通りのことだった。
「ゴフ。“錠前屋”は何人出せる?」
ダンクルベールが、黒い肌の男に問う。
「騎馬八騎、徒歩十二名。門前に控えてます」
特務機動隊、通称“錠前屋”。警察隊本部の虎の子である。組み立てたばかりで、腕っ節最優先、乱暴者の集まりではあるが、らちを開けるには“錠前屋”が適任だ。
「よし、修道院の方だ。騎馬だけでも先に向かわせろ。俺も後から、アンリエットと共に行く。ウトマンは天文台だ。司祭の身柄を確保しろ。抵抗するようなら、足の一本ぐらいなら構わん。一才、容赦するなよ」
早口で捲し立てたあと、ダンクルベールがこちらを見た。決意の奥に、幾らかの迷いが見えた。
任せろ。そう、目で伝えた。それで、向こうも、頷いた。
警察隊の面々が慌ただしく退室した後、副官がおずおずと入室してきた。こちらの顔色を伺っている。
張り詰めたものを解したくて、ひとつ、深呼吸をした。
「珈琲を。それと、始末書と辞表も用意しておいてくれ」
これも、いつも通りのことだった。
(つづく)
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