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シーズン1
第十四話
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凡子は目覚めてしばらく、夢の余韻に浸っていた。五十嵐室長と、バーでお酒を飲む夢を見たからだ。当然、夢の中の五十嵐室長は、蓮水監査部長と同じ顔をしている。
凡子はバーに行ったことがない。そのため、脳内映像は、ネット上で見た色々なお店の切り貼りだ。
バーのカウンターに五十嵐室長と並んで、ひたすらお酒を飲む夢だった。
「五十嵐室長、カッコよかった」
凡子はため息をついた。
ーー綺麗な女性が来て、五十嵐室長がその人を口説くのを見学できれば、完璧だったのに。
五十嵐室長の夢を見ること自体がほとんどないので、贅沢を言ってはいけない。夢に出てきてくれただけで感謝すべきだと、反省した。
昨夜、泉堂にもらった写真を見るために、凡子はベッドで寝転がったまま、スマートフォンに手を伸ばした。
結構、通知がたまっている。メッセージアプリを立ち上げて、凡子は絶句した。
泉堂とのチャットルームに、覚えのないやりとりがある。アカウントを乗っ取られた可能性がある。内容を確認していく。
『明日、予定あるの?』
『買い物へ行きます』
『誰と?』
『一人です』
『何を買うの?』
『泉堂さんのつけてる香水を探しにいくんです』
『どうして、僕の使っている香水を探すの?』
『とても良い香りなので』
どうやら、アカウントの乗っ取りではなく、自分で返信したようだ。全く記憶にない。二十三時を回ってからのやりとりなので、ベッドに入った後だ。寝ぼけていたのだろう。
よりによって、なんと恥ずかしい返信をしてしまったのだ。これでは凡子がいつも、泉堂の匂いを嗅いでいたみたいだ。
『とても良い香りなので』の文字の下の段に、『この先は未読のメッセージです。』と表示されている。その後は、泉堂から一方的に送られていた。
『なんだか嬉しいな。でも、どこに売ってるか知ってるの?』
『今つけてるのは、僕がよく利用するフレグランスショップの店舗限定品なんだよ』
『誰かにプレゼントするつもり?』
『もしかして寝ちゃった?』
『おーい』
『本気で欲しいのなら、お店を教えてあげる。起きたら、言って』
凡子はスマートフォンの画面を呆然と眺めていた。
香水はプレゼントするためでなく、五十嵐室長のイメージに合う香りを嗅いで、妄想に浸るために買うのだ。
しかし、泉堂に真実を言う必要はない。嘘をつくにしても、恋人に渡すと言うと、いろいろ訊かれて墓穴を掘りかねない。父親にあげると言うのが無難だ。
今最大の問題は、なんと返信するかだ。
本気で香水を買う気がないなら、起きたことを言わなくて良いのだろうか。
しかし、困ったことに、凡子は本気で香水が欲しいのだ。
凡子は、メッセージアプリに『起きました』と、入力したあと、送信できずにいた。
そうしているうちに、泉堂から『起きたんだ』と、送られてきた。
メッセージに『既読』がついたことに、気づいたのだろう。
凡子は、入力していた文字をそのまま送信した。
『昨夜はごめんね。なんか、酔っ払って絡んじゃってたね』
変に『かまってちゃん』だったのは、やはり、酔っていたせいだったらしい。面倒には感じたが、別に気にしていなかった。それよりは、自分の返信のほうが問題だ。
ここは、変に躊躇うと、誤解されかねない。なんでもないことのように振る舞うのが得策だ。
『ところで、香水の売っているお店を教えてください。父親に、ああいう、良い匂いになって欲しいんです』
泉堂の返信は『ふーん』だった。
どう感じて『ふーん』と返してきたのか、凡子にはわからなかった。何も返せずにいると、泉堂から次のメッセージが来た。
『彼氏へのプレゼントではないと思っていたけどね』
泉堂の言い方だと、父親でもないと思っていたらしい。他に、香水をプレゼントする相手はいるだろうか。兄弟がいると思われていたんだろうか。
『私、一人っ子なんです』
凡子の返しは的外れだったらしく『いや、違うよ』と返ってきた。
他に思いつくのは祖父くらいだった。凡子には男友達はいないが、いたら、あげる物なのだろうか。
『自分用かと思ってた』
――どうして、ばれてるの!!
凡子は、直接会ってのやりとりでなくて、本当に良かったと思った。絶対顔に出てしまった。
『私には、似合わないと思います』
『お父さんには、似合うと思ってるんだ』
凡子は、泉堂のメッセージを読んで「たしかに、似合わないかも」と、呟いた。
泉堂がつけている香水は、どこか色気を感じさせる。普通は、そんな香水を父親にプレゼントしない。嘘だと教えているようなものだ。
凡子が返事に困っていると、泉堂が『意地悪しないで、香水が売ってる店の場所を教えるよ』と、言ってくれた。
『ありがとうございます!』
凡子は、書き込んだだけでなく、声にも出した。
泉堂は本当にあっさり店の場所を教えてくれた。おまけに、美味しいモーニングを食べられるカフェまで教えてくれたのだ。フレグランスショップのすぐ近くにあるらしい。
凡子は自宅から店までの経路を調べた。電車で三十分ほどかかるが、グズグズしなければ、モーニングの時間に間に合う。
凡子は『ギリギリ間に合いそうです』と、泉堂にメッセージを送り『それじゃ』と、やり取りを終わらせた。
凡子は急いで身支度を整えた。
凡子の住んでいるマンションは商業エリアにあるが、フレグランスショップのあたりは、住宅街のイメージが強い。駅の周りには高層ビルが立ち並んでいたが、少し離れると、緑豊かだった。
泉堂が紹介してくれた店は、カントリー調の可愛い建物だった。
ベーグル専門店にカフェが併設されている。少し並んだあと、店内に入れた。
モーニングは、サラダとベーグルサンド、コーヒーのセットだった。三種類から選べる。
凡子が選んだCセットは、もちもちのベーグルに、クリームチーズとトマトとハムがはさんであった。
コーヒーもコクがあってとても美味しかった。
ベーグルが本当に美味しかったので、凡子はいくつか買って帰ることにした。
モーニングには、プレーンタイプが使われていたが、店頭には、いろいろな種類のベーグルが並んでいた。ごまを練り込んだ物の他に、ブルーベリーや、カボチャなど色があざやかな物もある。
店員に「冷凍しておけば、結構もちますよ」と声をかけられ、つい、何種類も買い込んでしまった。
休日は、モーニングのお店を開拓しようかと、凡子は思った。
SNSの発信も、ランチだとどうしても会社の近隣になる。休日モーニングなら、いろいろな場所を紹介できる。
泉堂のおかげで、新しい楽しみを見つけられた。
凡子は本来の目的である、フレグランスショップへ向かった。ベーグル専門店から、歩いて数分の場所にある。
街路樹に、新しい葉が芽吹いていた。春の風が心地よい。凡子は、久しぶりに、アクティブな休日を過ごす自分に満足していた。
フレグランスショップは、小さな建物だったが、外壁が真っ黒なので、遠くからすぐに見つけられた。
「かっこいい」
看板も、店舗の扉も、シックなデザインだ。凡子は、まさしく『大人の男』といった雰囲気で、五十嵐室長が入るのにふさわしい店だと、気に入った。
泉堂の話だと、都内に三店舗あり、それぞれの店に、店舗限定の香水があるらしい。
中に入ると、奥に男性が一人いたけれど、声もかけられなかった。
ほのかに不思議な香りが漂っていた。そして、聞こえるか聞こえないかくらいの音量で音楽が流れている。
狭い店内の至る所に、小瓶が飾られている。色も形も様々だ。凡子は、異世界漫画に出てくる魔法の薬のようだと思った。
結構、種類がある。すべて違う香りなのだろう。
中央に『限定品』と書かれた商品があった。
凡子は、深い青の瓶の前に立ち、テイスターを手に取った。鼻の近くで瓶の蓋を開けた。間違いなく、泉堂がつけている香りだ。
もしかしたら、この香りより、五十嵐室長に似合いそうな香りがあるかもしれない。凡子は他の瓶も気になった。しかし、すべてを嗅ぐには種類が多い。瓶のデザインが好みの物を、試してみることにした。
黒い瓶もなかなか良い。オリエンタル系の香りだった。良い香りだが、五十嵐室長のイメージとは違う。
凡子はいくつか匂いを嗅いで、そのうち、よくわからなくなってきた。
結局、泉堂が使っている香水を買って、店を出た。
凡子はバーに行ったことがない。そのため、脳内映像は、ネット上で見た色々なお店の切り貼りだ。
バーのカウンターに五十嵐室長と並んで、ひたすらお酒を飲む夢だった。
「五十嵐室長、カッコよかった」
凡子はため息をついた。
ーー綺麗な女性が来て、五十嵐室長がその人を口説くのを見学できれば、完璧だったのに。
五十嵐室長の夢を見ること自体がほとんどないので、贅沢を言ってはいけない。夢に出てきてくれただけで感謝すべきだと、反省した。
昨夜、泉堂にもらった写真を見るために、凡子はベッドで寝転がったまま、スマートフォンに手を伸ばした。
結構、通知がたまっている。メッセージアプリを立ち上げて、凡子は絶句した。
泉堂とのチャットルームに、覚えのないやりとりがある。アカウントを乗っ取られた可能性がある。内容を確認していく。
『明日、予定あるの?』
『買い物へ行きます』
『誰と?』
『一人です』
『何を買うの?』
『泉堂さんのつけてる香水を探しにいくんです』
『どうして、僕の使っている香水を探すの?』
『とても良い香りなので』
どうやら、アカウントの乗っ取りではなく、自分で返信したようだ。全く記憶にない。二十三時を回ってからのやりとりなので、ベッドに入った後だ。寝ぼけていたのだろう。
よりによって、なんと恥ずかしい返信をしてしまったのだ。これでは凡子がいつも、泉堂の匂いを嗅いでいたみたいだ。
『とても良い香りなので』の文字の下の段に、『この先は未読のメッセージです。』と表示されている。その後は、泉堂から一方的に送られていた。
『なんだか嬉しいな。でも、どこに売ってるか知ってるの?』
『今つけてるのは、僕がよく利用するフレグランスショップの店舗限定品なんだよ』
『誰かにプレゼントするつもり?』
『もしかして寝ちゃった?』
『おーい』
『本気で欲しいのなら、お店を教えてあげる。起きたら、言って』
凡子はスマートフォンの画面を呆然と眺めていた。
香水はプレゼントするためでなく、五十嵐室長のイメージに合う香りを嗅いで、妄想に浸るために買うのだ。
しかし、泉堂に真実を言う必要はない。嘘をつくにしても、恋人に渡すと言うと、いろいろ訊かれて墓穴を掘りかねない。父親にあげると言うのが無難だ。
今最大の問題は、なんと返信するかだ。
本気で香水を買う気がないなら、起きたことを言わなくて良いのだろうか。
しかし、困ったことに、凡子は本気で香水が欲しいのだ。
凡子は、メッセージアプリに『起きました』と、入力したあと、送信できずにいた。
そうしているうちに、泉堂から『起きたんだ』と、送られてきた。
メッセージに『既読』がついたことに、気づいたのだろう。
凡子は、入力していた文字をそのまま送信した。
『昨夜はごめんね。なんか、酔っ払って絡んじゃってたね』
変に『かまってちゃん』だったのは、やはり、酔っていたせいだったらしい。面倒には感じたが、別に気にしていなかった。それよりは、自分の返信のほうが問題だ。
ここは、変に躊躇うと、誤解されかねない。なんでもないことのように振る舞うのが得策だ。
『ところで、香水の売っているお店を教えてください。父親に、ああいう、良い匂いになって欲しいんです』
泉堂の返信は『ふーん』だった。
どう感じて『ふーん』と返してきたのか、凡子にはわからなかった。何も返せずにいると、泉堂から次のメッセージが来た。
『彼氏へのプレゼントではないと思っていたけどね』
泉堂の言い方だと、父親でもないと思っていたらしい。他に、香水をプレゼントする相手はいるだろうか。兄弟がいると思われていたんだろうか。
『私、一人っ子なんです』
凡子の返しは的外れだったらしく『いや、違うよ』と返ってきた。
他に思いつくのは祖父くらいだった。凡子には男友達はいないが、いたら、あげる物なのだろうか。
『自分用かと思ってた』
――どうして、ばれてるの!!
凡子は、直接会ってのやりとりでなくて、本当に良かったと思った。絶対顔に出てしまった。
『私には、似合わないと思います』
『お父さんには、似合うと思ってるんだ』
凡子は、泉堂のメッセージを読んで「たしかに、似合わないかも」と、呟いた。
泉堂がつけている香水は、どこか色気を感じさせる。普通は、そんな香水を父親にプレゼントしない。嘘だと教えているようなものだ。
凡子が返事に困っていると、泉堂が『意地悪しないで、香水が売ってる店の場所を教えるよ』と、言ってくれた。
『ありがとうございます!』
凡子は、書き込んだだけでなく、声にも出した。
泉堂は本当にあっさり店の場所を教えてくれた。おまけに、美味しいモーニングを食べられるカフェまで教えてくれたのだ。フレグランスショップのすぐ近くにあるらしい。
凡子は自宅から店までの経路を調べた。電車で三十分ほどかかるが、グズグズしなければ、モーニングの時間に間に合う。
凡子は『ギリギリ間に合いそうです』と、泉堂にメッセージを送り『それじゃ』と、やり取りを終わらせた。
凡子は急いで身支度を整えた。
凡子の住んでいるマンションは商業エリアにあるが、フレグランスショップのあたりは、住宅街のイメージが強い。駅の周りには高層ビルが立ち並んでいたが、少し離れると、緑豊かだった。
泉堂が紹介してくれた店は、カントリー調の可愛い建物だった。
ベーグル専門店にカフェが併設されている。少し並んだあと、店内に入れた。
モーニングは、サラダとベーグルサンド、コーヒーのセットだった。三種類から選べる。
凡子が選んだCセットは、もちもちのベーグルに、クリームチーズとトマトとハムがはさんであった。
コーヒーもコクがあってとても美味しかった。
ベーグルが本当に美味しかったので、凡子はいくつか買って帰ることにした。
モーニングには、プレーンタイプが使われていたが、店頭には、いろいろな種類のベーグルが並んでいた。ごまを練り込んだ物の他に、ブルーベリーや、カボチャなど色があざやかな物もある。
店員に「冷凍しておけば、結構もちますよ」と声をかけられ、つい、何種類も買い込んでしまった。
休日は、モーニングのお店を開拓しようかと、凡子は思った。
SNSの発信も、ランチだとどうしても会社の近隣になる。休日モーニングなら、いろいろな場所を紹介できる。
泉堂のおかげで、新しい楽しみを見つけられた。
凡子は本来の目的である、フレグランスショップへ向かった。ベーグル専門店から、歩いて数分の場所にある。
街路樹に、新しい葉が芽吹いていた。春の風が心地よい。凡子は、久しぶりに、アクティブな休日を過ごす自分に満足していた。
フレグランスショップは、小さな建物だったが、外壁が真っ黒なので、遠くからすぐに見つけられた。
「かっこいい」
看板も、店舗の扉も、シックなデザインだ。凡子は、まさしく『大人の男』といった雰囲気で、五十嵐室長が入るのにふさわしい店だと、気に入った。
泉堂の話だと、都内に三店舗あり、それぞれの店に、店舗限定の香水があるらしい。
中に入ると、奥に男性が一人いたけれど、声もかけられなかった。
ほのかに不思議な香りが漂っていた。そして、聞こえるか聞こえないかくらいの音量で音楽が流れている。
狭い店内の至る所に、小瓶が飾られている。色も形も様々だ。凡子は、異世界漫画に出てくる魔法の薬のようだと思った。
結構、種類がある。すべて違う香りなのだろう。
中央に『限定品』と書かれた商品があった。
凡子は、深い青の瓶の前に立ち、テイスターを手に取った。鼻の近くで瓶の蓋を開けた。間違いなく、泉堂がつけている香りだ。
もしかしたら、この香りより、五十嵐室長に似合いそうな香りがあるかもしれない。凡子は他の瓶も気になった。しかし、すべてを嗅ぐには種類が多い。瓶のデザインが好みの物を、試してみることにした。
黒い瓶もなかなか良い。オリエンタル系の香りだった。良い香りだが、五十嵐室長のイメージとは違う。
凡子はいくつか匂いを嗅いで、そのうち、よくわからなくなってきた。
結局、泉堂が使っている香水を買って、店を出た。
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