58 / 59
シーズン3
第五十一話中
しおりを挟む
泉堂が目を見開いたので、凡子は自分が声に出してしまったと気づいた。
「失礼しました。心の声が漏れました……」
凡子は蓮水が怒っていないか心配になり、チラッと視線を向けた。
さきほどよりさらに呆れ顔をしていた。
凡子はすっかり意気消沈して俯いた。
「写真くらい別に良いよな?」
蓮水はすぐに答えなかった。
「本当に、お忘れください……」
凡子は俯いたまま頭を下げた。
「蓮水、彼女は趣味でSNS発信をしているだけで、悪意はまったくないからさ」
泉堂が庇ってくれている。
「僕も前に、浅香さんの『匂わせ』に協力したことがあったけど……そういや浅香さんのアカウントを知らないから、どう使われたか確認していないや」
凡子は慌てて顔を上げた。
「誓って悪用はしておりません。しかし、アカウントをお知らせするわけにはいかないため、信じていただければ幸いです」
何せ、凡子のアカウントには、『五十嵐室長はテクニシャン』の宣伝が定期的に発信されている。監査部のころ、蓮水と一緒に出張していた泉堂なら、誰が書いているかに気づいてしまうかもしれない。
「それに、今、写真におさめたいと感じたのは、お二人の姿が絵になっていたからであって、SNSに発信したかったからではございません。個人の鑑賞用にしたかったと言いますか……」
蓮水が「他人に、断りもなく譲渡しなければ、構わない」と言った。
「勝手に写真を人に あげなければ撮って良いって」
泉堂が凡子に目配せをしてきた。飲み会の写真のことを黙っておいて欲しいのだろう。
――ごめんなさい。もう、樹さんはご存知です。
心の声とは裏腹に、凡子は小さく頷いた。
凡子は、そのうち夕食に生姜焼きを作るのを見込んで、味の確認をすることにした。
蓮水は鯖の味噌煮、泉堂はホッケの開きの定食だ。
凡子はどちらも食べたことがあった。
注文が済むと、泉堂が「で、どんなシチュエーションが良いの?」と、訊いてきた。
咄嗟に何に対してか分からず聞き返した。
「僕たちが絵になるシチュエーション」
「お二人なら、どんなことでも絵にはなりますが……さっきのように、泉堂さんが蓮水副部長の肩に手をのせて親しげにお話しされるのは、とても……」
言い終わらないうちに「こんな感じ?」と、泉堂が蓮水の肩に手をのせただけでなく、体を蓮水の方に傾けて、頭まで添えた。
――ヤバい!ヤバすぎる!!!
凡子は思わず自分の鼻と口を手で隠した。
「写真撮らなくていいの?」
「よ、よろしいんでしょうか?」
凡子は蓮水を見た。
「構わない」
「では、お言葉に甘えさせていただきます」
スマートフォンのカメラを起動させ、二人に向ける。
「何枚か撮らせていただきますね」
泉堂は、シャッター音がなる度、モデルのように表情を変化させる。蓮水はずっと無表情だ。
――そこがまた良い!!!
凡子はスマートフォンの画面に表示されている二人を夢中になって見ていた。
表情豊かな泉堂と、どこか面倒そうにしている蓮水のギャップが良い。
「動画はOKです?」
画面の中の泉堂が指をOKの形にした。蓮水にはあとで謝れば許してもらえると凡子は思った。滅多にない動画撮影のチャンス、凡子は悔いを残したくなかった。
凡子は動画撮影を始めた。
「リクエストよろしいでしょうか?」
「何をすれば良い?」
「耳打ちをお願いします」
「耳打ち……」
泉堂が顔をくしゃっとしながら笑った。泉堂とは結構な回数会っているが、初めて見る表情だ。
「浅香さんのリクエストに答えるダメだからね」
泉堂が蓮水に断りを入れたあと、顔を蓮水の耳元に寄せた。
何やら話しかけているのはわかるが声は聞こえない。
蓮水が顔を顰めたあと「息をかけるな」と、泉堂から体を離した。
「嫌がられちゃった」
泉堂は凡子の方を見て、舌を出した。
「こんな感じで良かった?」
「はい! 良すぎてジャンルが変更されてしまいました!」
「ジャンル?」
「私は腐女子はございませんが、腐女子が失神するくらいの録れ高でした!」
「浅香さん、なんか、蓮水がいること忘れてない?」
画面越しに見ていたので近くにいる感覚が薄れていた。
「失礼いたしました。私は決して、お二人をカップリングしたいとなどと思っておりませんので」
瑠璃以外にも、妄想を膨らませている隠れ腐女子が大勢いそうだとは思うが、わざわざ言う必要はない。
「多分、落ち着くまで何も言葉を発しないほうが良いと思う」
泉堂から止められた。自分で、ほとんどしゃべらずに決めていたはずなのに、いつの間にか余計なことばかり口走っていた。
「泉堂は、本当に浅香さんと親しいんだな」
「何? 蓮水も浅香さんと仲良くなりたいの?」
蓮水は答えに困っている様子だ。間を置いて「少しは」と返した。
「少しって、何をする程度?」
泉堂が具体的な答えを求めるとは思っていなかったので、凡子は驚いた。
蓮水は「時々、ランチを一緒に取るくらいだな」と、無難に返す。
泉堂は急に真顔になって「本当にその程度でいいの?」と訊いた。
凡子は心配になり蓮水の顔を見た。
「その程度でもちろん構わないが、どの程度だと答えれば、泉堂は納得するんだ?」
泉堂が「そうだな……」と腕を組んで考え始めた。
「なんとなく誤魔化されているような……何かを隠そうとしているような気がしたからさ」
凡子は気が気でなくなった。
――泉堂さんのこの勘の良さは一体何なの!?
「ちなみに僕は隠す気はない。浅香さんとは休みの日にでかけたことも有るし、仕事のあと、会う約束もある」
泉堂が、いつになく凜々しい表情で蓮水に視線を送った。
「そうか」
少し空気がピリついていて、凡子は心配になってきた。
「失礼しました。心の声が漏れました……」
凡子は蓮水が怒っていないか心配になり、チラッと視線を向けた。
さきほどよりさらに呆れ顔をしていた。
凡子はすっかり意気消沈して俯いた。
「写真くらい別に良いよな?」
蓮水はすぐに答えなかった。
「本当に、お忘れください……」
凡子は俯いたまま頭を下げた。
「蓮水、彼女は趣味でSNS発信をしているだけで、悪意はまったくないからさ」
泉堂が庇ってくれている。
「僕も前に、浅香さんの『匂わせ』に協力したことがあったけど……そういや浅香さんのアカウントを知らないから、どう使われたか確認していないや」
凡子は慌てて顔を上げた。
「誓って悪用はしておりません。しかし、アカウントをお知らせするわけにはいかないため、信じていただければ幸いです」
何せ、凡子のアカウントには、『五十嵐室長はテクニシャン』の宣伝が定期的に発信されている。監査部のころ、蓮水と一緒に出張していた泉堂なら、誰が書いているかに気づいてしまうかもしれない。
「それに、今、写真におさめたいと感じたのは、お二人の姿が絵になっていたからであって、SNSに発信したかったからではございません。個人の鑑賞用にしたかったと言いますか……」
蓮水が「他人に、断りもなく譲渡しなければ、構わない」と言った。
「勝手に写真を人に あげなければ撮って良いって」
泉堂が凡子に目配せをしてきた。飲み会の写真のことを黙っておいて欲しいのだろう。
――ごめんなさい。もう、樹さんはご存知です。
心の声とは裏腹に、凡子は小さく頷いた。
凡子は、そのうち夕食に生姜焼きを作るのを見込んで、味の確認をすることにした。
蓮水は鯖の味噌煮、泉堂はホッケの開きの定食だ。
凡子はどちらも食べたことがあった。
注文が済むと、泉堂が「で、どんなシチュエーションが良いの?」と、訊いてきた。
咄嗟に何に対してか分からず聞き返した。
「僕たちが絵になるシチュエーション」
「お二人なら、どんなことでも絵にはなりますが……さっきのように、泉堂さんが蓮水副部長の肩に手をのせて親しげにお話しされるのは、とても……」
言い終わらないうちに「こんな感じ?」と、泉堂が蓮水の肩に手をのせただけでなく、体を蓮水の方に傾けて、頭まで添えた。
――ヤバい!ヤバすぎる!!!
凡子は思わず自分の鼻と口を手で隠した。
「写真撮らなくていいの?」
「よ、よろしいんでしょうか?」
凡子は蓮水を見た。
「構わない」
「では、お言葉に甘えさせていただきます」
スマートフォンのカメラを起動させ、二人に向ける。
「何枚か撮らせていただきますね」
泉堂は、シャッター音がなる度、モデルのように表情を変化させる。蓮水はずっと無表情だ。
――そこがまた良い!!!
凡子はスマートフォンの画面に表示されている二人を夢中になって見ていた。
表情豊かな泉堂と、どこか面倒そうにしている蓮水のギャップが良い。
「動画はOKです?」
画面の中の泉堂が指をOKの形にした。蓮水にはあとで謝れば許してもらえると凡子は思った。滅多にない動画撮影のチャンス、凡子は悔いを残したくなかった。
凡子は動画撮影を始めた。
「リクエストよろしいでしょうか?」
「何をすれば良い?」
「耳打ちをお願いします」
「耳打ち……」
泉堂が顔をくしゃっとしながら笑った。泉堂とは結構な回数会っているが、初めて見る表情だ。
「浅香さんのリクエストに答えるダメだからね」
泉堂が蓮水に断りを入れたあと、顔を蓮水の耳元に寄せた。
何やら話しかけているのはわかるが声は聞こえない。
蓮水が顔を顰めたあと「息をかけるな」と、泉堂から体を離した。
「嫌がられちゃった」
泉堂は凡子の方を見て、舌を出した。
「こんな感じで良かった?」
「はい! 良すぎてジャンルが変更されてしまいました!」
「ジャンル?」
「私は腐女子はございませんが、腐女子が失神するくらいの録れ高でした!」
「浅香さん、なんか、蓮水がいること忘れてない?」
画面越しに見ていたので近くにいる感覚が薄れていた。
「失礼いたしました。私は決して、お二人をカップリングしたいとなどと思っておりませんので」
瑠璃以外にも、妄想を膨らませている隠れ腐女子が大勢いそうだとは思うが、わざわざ言う必要はない。
「多分、落ち着くまで何も言葉を発しないほうが良いと思う」
泉堂から止められた。自分で、ほとんどしゃべらずに決めていたはずなのに、いつの間にか余計なことばかり口走っていた。
「泉堂は、本当に浅香さんと親しいんだな」
「何? 蓮水も浅香さんと仲良くなりたいの?」
蓮水は答えに困っている様子だ。間を置いて「少しは」と返した。
「少しって、何をする程度?」
泉堂が具体的な答えを求めるとは思っていなかったので、凡子は驚いた。
蓮水は「時々、ランチを一緒に取るくらいだな」と、無難に返す。
泉堂は急に真顔になって「本当にその程度でいいの?」と訊いた。
凡子は心配になり蓮水の顔を見た。
「その程度でもちろん構わないが、どの程度だと答えれば、泉堂は納得するんだ?」
泉堂が「そうだな……」と腕を組んで考え始めた。
「なんとなく誤魔化されているような……何かを隠そうとしているような気がしたからさ」
凡子は気が気でなくなった。
――泉堂さんのこの勘の良さは一体何なの!?
「ちなみに僕は隠す気はない。浅香さんとは休みの日にでかけたことも有るし、仕事のあと、会う約束もある」
泉堂が、いつになく凜々しい表情で蓮水に視線を送った。
「そうか」
少し空気がピリついていて、凡子は心配になってきた。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同居人の一輝くんは、ちょっぴり不器用でちょっぴり危険⁉
朝陽七彩
恋愛
突然。
同居することになった。
幼なじみの一輝くんと。
一輝くんは大人しくて子羊みたいな子。
……だったはず。
なのに。
「結菜ちゃん、一緒に寝よ」
えっ⁉
「結菜ちゃん、こっちにおいで」
そんなの恥ずかしいよっ。
「結菜ちゃんのこと、どうしようもなく、
ほしくてほしくてたまらない」
そんなにドキドキさせないでっ‼
今までの子羊のような一輝くん。
そうではなく。
オオカミになってしまっているっ⁉
。・.・*.・*・*.・。*・.・*・*.・*
如月結菜(きさらぎ ゆな)
高校三年生
恋愛に鈍感
椎名一輝(しいな いつき)
高校一年生
本当は恋愛に慣れていない
。・.・*.・*・*.・。*・.・*・*.・*
オオカミになっている。
そのときの一輝くんは。
「一緒にお風呂に入ったら教えてあげる」
一緒にっ⁉
そんなの恥ずかしいよっ。
恥ずかしくなる。
そんな言葉をサラッと言ったり。
それに。
少しイジワル。
だけど。
一輝くんは。
不器用なところもある。
そして一生懸命。
優しいところもたくさんある。
そんな一輝くんが。
「僕は結菜ちゃんのこと誰にも渡したくない」
「そんなに可愛いと理性が破壊寸前になる」
なんて言うから。
余計に恥ずかしくなるし緊張してしまう。
子羊の部分とオオカミの部分。
それらにはギャップがある。
だから戸惑ってしまう。
それだけではない。
そのギャップが。
ドキドキさせる。
虜にさせる。
それは一輝くんの魅力。
そんな一輝くんの魅力。
それに溺れてしまう。
もう一輝くんの魅力から……?
♡何が起こるかわからない⁉♡
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる