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うつつ5
十九
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いつでも、テーブルに並べられるようにして、和明の帰りを待つ。
和明は、亮のことを教授に紹介したいとも言っていた。ひかりはいろんな意味で緊張を強いられていた。
「ひかり、疲れてるのか?」
亮に、声をかけられた。
「教授が来るの初めてだから、緊張してしまって」
亮がひかりの肩を叩いた。
「大丈夫だって。あの人、人間にはほとんど興味持ってなさそうだから」
和明も、同じようなところがある。教授に関しては、しゃべらずにいれば、なんとかなりそうな気がした。
玄関扉が開いた音が聞こえた。
ひかりは、出迎えるためにリビングを出た。亮も後についてくる。
「狭いですが、どうぞ」
和明に促され、教授が入ってきた。
簡単に挨拶をすませ、招き入れた。変わらず、小柄で優しそうな方だ。
リビングへ、案内しようとしていると、教授に追い越されてしまった。
慌てて亮がドアを開ける。
和明が教授の後から「本棚は、正面の扉を開ければあります」と声をかけた。
振り向きもせずに、ドアを開けた。
「喜多川君、悪いが書斎で教授のお相手を」
亮は教授に続いて書斎に入った。
和明のため息が聞こえた。
「しばらくすれば満足されて、落ち着く」
和明の苦労を垣間見た気がした。亮は大丈夫だろうか。
「喜多川君なら、教授の機嫌をそこねはしないだろう」
優しげに見えても、気難しいのだろう。
「預かっているものを返そうか?」
和明が、微笑んだ。
「寝室へ行こう」
不安を感じながらも、頷いた。
和明は、寝室の扉を閉めて立ち止まった。パンツのポケットに手を入れて取りだした。差し出される。
受け取ったショーツは、少し温かかった。
「はいてもいいですか?」
一応は確認した。和明は、目を細めた。
「身につけて出かけていたんじゃなかった?」
ひかりはつい、目をそらした。
「外は冷えるしね。君が約束を守れなかったことは、ある程度仕方のないことだと思ってはいるよ。それより、君がまた脱いだ理由が知りたいな」
はいていたことに、気づかれていなかったのではという淡い期待もあった。
「君は、自分の行動を一度分析してみた方がいい」
和明の手が、ひかりの腰の辺りに添えられた。
「外出先で、万が一転倒でもしたらさらしてしまうと心配になったかもしれないね。それは理解できる。しかし、君はまた脱いだ。僕が、教授をつれて帰ってくると知っていたにもかかわらず」
和明の手が、徐々におりていく。
「君が最後に転んだのはいつだろう。可能性は0ではない。だが、その滅多にないことが起こってしまったとして、外出先と、今の、喜多川君と教授がいるこの家の中と、どちらが影響が大きいと思う?」
影響がどうであるかは、考えていなかった。どちらが恥ずかしいか……。それも、深くは考えていなかったことに気づく。
「どちらでも、起こってしまえば、恥であることに違いはない。喜多川君に目撃されたとして、影響がないとは言わないが、もし教授であれば………」
和明は、ひかりの腰に手のひらを押し付けゆっくりと円を描いた。
「この先ずっと、僕の妻は教授に陰部をさらしたと思い続けることになる」
確かに、そうかも知れない。
「そして、触れるだけでも、つけていないことはわかる」
「わかりました。今すぐはきます」
「違う。君は、僕から返されなくても、はいた。次は、返されたのに、はかないという選択をするんだ」
つい、頭を横に振ってしまう。
和明がスカートをたくしあげていく。ニーハイよりも上まで来たところで、素肌の太ももに触れられた。
内腿の間に、手を差し入れられる。
「自覚していない願望なのかもしれない」
届いていないのに、力が抜けそうになる。
「僕が、教授にほとんど会わせなかった理由はすぐにわかる。君がどう切り抜けるのか楽しみにしてるよ」
和明は、亮のことを教授に紹介したいとも言っていた。ひかりはいろんな意味で緊張を強いられていた。
「ひかり、疲れてるのか?」
亮に、声をかけられた。
「教授が来るの初めてだから、緊張してしまって」
亮がひかりの肩を叩いた。
「大丈夫だって。あの人、人間にはほとんど興味持ってなさそうだから」
和明も、同じようなところがある。教授に関しては、しゃべらずにいれば、なんとかなりそうな気がした。
玄関扉が開いた音が聞こえた。
ひかりは、出迎えるためにリビングを出た。亮も後についてくる。
「狭いですが、どうぞ」
和明に促され、教授が入ってきた。
簡単に挨拶をすませ、招き入れた。変わらず、小柄で優しそうな方だ。
リビングへ、案内しようとしていると、教授に追い越されてしまった。
慌てて亮がドアを開ける。
和明が教授の後から「本棚は、正面の扉を開ければあります」と声をかけた。
振り向きもせずに、ドアを開けた。
「喜多川君、悪いが書斎で教授のお相手を」
亮は教授に続いて書斎に入った。
和明のため息が聞こえた。
「しばらくすれば満足されて、落ち着く」
和明の苦労を垣間見た気がした。亮は大丈夫だろうか。
「喜多川君なら、教授の機嫌をそこねはしないだろう」
優しげに見えても、気難しいのだろう。
「預かっているものを返そうか?」
和明が、微笑んだ。
「寝室へ行こう」
不安を感じながらも、頷いた。
和明は、寝室の扉を閉めて立ち止まった。パンツのポケットに手を入れて取りだした。差し出される。
受け取ったショーツは、少し温かかった。
「はいてもいいですか?」
一応は確認した。和明は、目を細めた。
「身につけて出かけていたんじゃなかった?」
ひかりはつい、目をそらした。
「外は冷えるしね。君が約束を守れなかったことは、ある程度仕方のないことだと思ってはいるよ。それより、君がまた脱いだ理由が知りたいな」
はいていたことに、気づかれていなかったのではという淡い期待もあった。
「君は、自分の行動を一度分析してみた方がいい」
和明の手が、ひかりの腰の辺りに添えられた。
「外出先で、万が一転倒でもしたらさらしてしまうと心配になったかもしれないね。それは理解できる。しかし、君はまた脱いだ。僕が、教授をつれて帰ってくると知っていたにもかかわらず」
和明の手が、徐々におりていく。
「君が最後に転んだのはいつだろう。可能性は0ではない。だが、その滅多にないことが起こってしまったとして、外出先と、今の、喜多川君と教授がいるこの家の中と、どちらが影響が大きいと思う?」
影響がどうであるかは、考えていなかった。どちらが恥ずかしいか……。それも、深くは考えていなかったことに気づく。
「どちらでも、起こってしまえば、恥であることに違いはない。喜多川君に目撃されたとして、影響がないとは言わないが、もし教授であれば………」
和明は、ひかりの腰に手のひらを押し付けゆっくりと円を描いた。
「この先ずっと、僕の妻は教授に陰部をさらしたと思い続けることになる」
確かに、そうかも知れない。
「そして、触れるだけでも、つけていないことはわかる」
「わかりました。今すぐはきます」
「違う。君は、僕から返されなくても、はいた。次は、返されたのに、はかないという選択をするんだ」
つい、頭を横に振ってしまう。
和明がスカートをたくしあげていく。ニーハイよりも上まで来たところで、素肌の太ももに触れられた。
内腿の間に、手を差し入れられる。
「自覚していない願望なのかもしれない」
届いていないのに、力が抜けそうになる。
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