81 / 157
ゆめ5
八
しおりを挟む
「風呂、入るか……」
奥村さんは、先にバスルームへと行った。
私は、さっきの余韻ですぐに行く気になれなかった。
あまり待たすと不機嫌になる。
自分の胸元に目を落とす。さっきまですぐそこにあった奥村さんの顔が思い浮かんで、なぜか首をすくめてしまうほどの、感覚が走る。
バスタオルの端を持った手を強く胸に押しつける。
深呼吸をして立ち上がった。
脱衣スペースに入って、棚をみる。ちゃんと奥村さんの眼鏡があった。
至近距離だと無意味だろうが、安心できた。
元から何も着けていないので、ここでグズグズするのもおかしい。
扉を開けて中を覗く。
奥村さんはすでに浸かっていた。
とりあえず椅子に座った。
奥村さんが立ち上がったから、派手な水音が立った。
「今度は俺が洗ってやるよ」
断ろうとしたときには、奥村さんの手はボディーソープのポンプに伸び、手のひらに白く濁った液体がたまっていた。
「俺の唾液を荒い落とせば良いだけだろう」
奥村さんは、私の両脇の下から腕を通して、手の平で乳房を包んだ。後ろから、肩に顎を乗せられる。
先を、指の腹で丁寧に洗われる。
「そこまでしなくても……」
与えられる感覚に思考を奪われて、言葉が途切れてしまう。
「椅子から下りろ、俺にもたれとけ」
おなかに腕を回されて、引きずり下ろされた。
さっき、湯船の中でしていたように、足の間に座らされた。
「さっきの感じようじゃ、もう一カ所、洗う必要がありそうだな……」
どこのことだと思った時には、奥村さんの手が、私の足の間に滑り込んでいた。
途端に声が出る。
奥村さんは、敏感な場所のその奥に、指をすすめた。
「お前濡れすぎ……」
次、何をされるのだろう。
「次も次も難関だらけだが……最後にご褒美が待ってるから我慢しとけ」
おまけでもサービスでもなくご褒美って何だろう。
考えてみても、なんの予想もつかなかった。
ぼーっとしていたせいで、また『おまけ』をされた。
奥村さんが意地悪に笑う。
私は、まだ感覚の残る唇に指で触れた。
奥村さんが先に湯船につかった。タオルを外してしまったので、見ないように気をつけながら、続いた。奥村さんの前に腰をおろそうとしている途中で「まて、今度は向かいあってみよう」と言われ、動きをとめた。向きをかえてから座った方が、楽かもしれない。
「おい」
奥村さんに呼ばれた。
「犯されたいか?」
「はあ?」
そんなはずがあるわけない。
「違うなら、さっさと見えないようにしてくれ」
気づかずに、奥村さんの顔の前にお尻を突き出した状態で、止まっていた。慌てて、しゃがんだ。
私は、恥ずかしくなって、身をよじった。滑ってしまい、奥村さんの足に掴まった。
「洗うだけだって」
そうだとしても、じっとしていられない。
触れられている場所がすぐに熱を帯びた。
奥村さんの膝頭に頬を押しつけて、必死で耐える。
「もう、良い……んじゃない……ですか……」
「まだ、ヌルヌルしてるからな」
「奥村さんが、触るから……」
全然、指の動きを緩めてくれない。浴室内に、私の呼吸が響く。
「俺の指で感じてるのか?」
目を閉じて、頭を横に振った。
「じゃあ、洗われても、かまわないだろ」
素直に答えれば良かった。
「次の15分のために、少し念入りに洗っておくか……」
訳のわからない理由だと思った。
押し広げられながら、なぞられる。必死で、奥村さんの脚に掴まっているつもりなのに力が抜けて、姿勢が崩れていく。
「ごめんなさい。感じてますから、やめてください」
奥村さんは、手を止めた。
「せっかくサービスしてやってんのに」
これはおまけではないらしい。
すぐに洗い流してくれた。
「こんな程度で音を上げて……次のやつに耐えられるのか」
奥村さんは、先にバスルームへと行った。
私は、さっきの余韻ですぐに行く気になれなかった。
あまり待たすと不機嫌になる。
自分の胸元に目を落とす。さっきまですぐそこにあった奥村さんの顔が思い浮かんで、なぜか首をすくめてしまうほどの、感覚が走る。
バスタオルの端を持った手を強く胸に押しつける。
深呼吸をして立ち上がった。
脱衣スペースに入って、棚をみる。ちゃんと奥村さんの眼鏡があった。
至近距離だと無意味だろうが、安心できた。
元から何も着けていないので、ここでグズグズするのもおかしい。
扉を開けて中を覗く。
奥村さんはすでに浸かっていた。
とりあえず椅子に座った。
奥村さんが立ち上がったから、派手な水音が立った。
「今度は俺が洗ってやるよ」
断ろうとしたときには、奥村さんの手はボディーソープのポンプに伸び、手のひらに白く濁った液体がたまっていた。
「俺の唾液を荒い落とせば良いだけだろう」
奥村さんは、私の両脇の下から腕を通して、手の平で乳房を包んだ。後ろから、肩に顎を乗せられる。
先を、指の腹で丁寧に洗われる。
「そこまでしなくても……」
与えられる感覚に思考を奪われて、言葉が途切れてしまう。
「椅子から下りろ、俺にもたれとけ」
おなかに腕を回されて、引きずり下ろされた。
さっき、湯船の中でしていたように、足の間に座らされた。
「さっきの感じようじゃ、もう一カ所、洗う必要がありそうだな……」
どこのことだと思った時には、奥村さんの手が、私の足の間に滑り込んでいた。
途端に声が出る。
奥村さんは、敏感な場所のその奥に、指をすすめた。
「お前濡れすぎ……」
次、何をされるのだろう。
「次も次も難関だらけだが……最後にご褒美が待ってるから我慢しとけ」
おまけでもサービスでもなくご褒美って何だろう。
考えてみても、なんの予想もつかなかった。
ぼーっとしていたせいで、また『おまけ』をされた。
奥村さんが意地悪に笑う。
私は、まだ感覚の残る唇に指で触れた。
奥村さんが先に湯船につかった。タオルを外してしまったので、見ないように気をつけながら、続いた。奥村さんの前に腰をおろそうとしている途中で「まて、今度は向かいあってみよう」と言われ、動きをとめた。向きをかえてから座った方が、楽かもしれない。
「おい」
奥村さんに呼ばれた。
「犯されたいか?」
「はあ?」
そんなはずがあるわけない。
「違うなら、さっさと見えないようにしてくれ」
気づかずに、奥村さんの顔の前にお尻を突き出した状態で、止まっていた。慌てて、しゃがんだ。
私は、恥ずかしくなって、身をよじった。滑ってしまい、奥村さんの足に掴まった。
「洗うだけだって」
そうだとしても、じっとしていられない。
触れられている場所がすぐに熱を帯びた。
奥村さんの膝頭に頬を押しつけて、必死で耐える。
「もう、良い……んじゃない……ですか……」
「まだ、ヌルヌルしてるからな」
「奥村さんが、触るから……」
全然、指の動きを緩めてくれない。浴室内に、私の呼吸が響く。
「俺の指で感じてるのか?」
目を閉じて、頭を横に振った。
「じゃあ、洗われても、かまわないだろ」
素直に答えれば良かった。
「次の15分のために、少し念入りに洗っておくか……」
訳のわからない理由だと思った。
押し広げられながら、なぞられる。必死で、奥村さんの脚に掴まっているつもりなのに力が抜けて、姿勢が崩れていく。
「ごめんなさい。感じてますから、やめてください」
奥村さんは、手を止めた。
「せっかくサービスしてやってんのに」
これはおまけではないらしい。
すぐに洗い流してくれた。
「こんな程度で音を上げて……次のやつに耐えられるのか」
0
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる