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ゆめ6
五
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私はゆっくり立ち上がった。脱衣室にまだ新しいバスタオルがあったはずだ。脱いで巻いて戻ってくることにした。
出口に向かって歩き始める。大丈夫……ふらつかない。
「おい、どこへ行くつもりだ!」
立ち止まって振り向いた。
「服を脱ぎに……」
「ここで脱げばいいだろう」
ここで……
「わかりました。じゃあ、しばらく出ておいてもらえますか」
「それじゃ意味がない」
見られながら脱ぐってこと?
「それは……」
「理性が失われる状態がどんなものか、教えてやるから」
別に知りたくはないのに……
俯いて、ブラウスのボタンを指でつまむ。一つ外す。
二つ目も、外した。
これ以上外すと下着がみえる。ため息が溢れる。顔を上げると、奥村さんと目があった。
頬が熱くなる。
奥村さんは、無表情で私をみている。観察されている気がする。
あまり待たせると、機嫌が悪くなるかもしれない。
三つ目のボタンに手を移す。震えて、うまく摘まめない。
「おい」
奥村さんに声をかけられた。
「ごめんなさい、今……」
「気が変わったからいい。こっち来い」
そう言って、手まねきをした。
一歩前に出て、奥村さんに近づく。手が伸びてきて、腰を引き寄せられた。バランスを崩して、奥村さんに抱きつくかたちになった。
「優しくすればいいんだろう」
優しくしてもらえるに越したことはない。奥村さんの肩に載った額をさらに押し付ける。
「教授ならどうするだろうと考えるのは面倒になった。成り行きに任せる」
大きな手のひらで頭を撫でられる。
指先が耳に触れた。爪の先でなぞられていく。
私はため息をついた。
「俺の足に座れ」
奥村さんの脚と脚の間に立っている。
「右ですか? 左ですか?」
「手が動かしやすいように、左に座ってくれ」
左側の脚に座ろうとしたら「そっちじゃない」と言われた。
膝のギリギリに腰掛ける。細い丸太の椅子に座っているようで、心地は良くない。腰を引き寄せられた。奥村さんの腕に背中を支えられる。
髪を撫でられる。細長い指先が、耳や首筋をかすめる。私は一瞬呼吸をとめて、感覚を逃す。
奥村さんが、私の耳を手のひらで包んだ。
顔が近づいてきたので、キスされると思い目を閉じた。額に唇が触れる。その後で、唇にも軽く触れた。
お酒の影響で、鼓動がやけに速い。
耳に息がかかる。
指先がえらや顎先をたどっておりていく。
ブラウスの襟元から、布の縁をなぞる。乳房の下に手のひらを添えられた。持ち上げられる。
「柔らかい」
奥村さんの低い声が、耳に直接注ぎ込まれる。舐められたあと、耳たぶを軽く噛まれた。
私は深いため息をついた。
服の上からゆっくりと揉まれているだけなのに、時々、意識をキュッと持っていかれる感覚がある。私は、奥村さんの胸元に顔を押し付けて隠した。
いつもと違う。お酒のせいだろうか……
なんだか、余計に恥ずかしい。
ボタンを一つ外された。奥村さんの指が素肌に触れた。谷間をなぞったあと、ブラの中に入ってきた。
「ここ弄られるの好きだろ」
否定する。
「素直じゃないな」
指の腹で擦られる。離れているのになぜか、下腹部に熱を感じた。私は、奥村さんのシャツの裾を握りしめた。
窮屈だった胸がふいに解放された。気づかないうちにブラのホックを外されたようだ。
自由になった手で、揺さぶられる。布に擦り付けられて、感じてしまう。
力が抜けていく。奥村さんに完全に寄り掛かった。
出口に向かって歩き始める。大丈夫……ふらつかない。
「おい、どこへ行くつもりだ!」
立ち止まって振り向いた。
「服を脱ぎに……」
「ここで脱げばいいだろう」
ここで……
「わかりました。じゃあ、しばらく出ておいてもらえますか」
「それじゃ意味がない」
見られながら脱ぐってこと?
「それは……」
「理性が失われる状態がどんなものか、教えてやるから」
別に知りたくはないのに……
俯いて、ブラウスのボタンを指でつまむ。一つ外す。
二つ目も、外した。
これ以上外すと下着がみえる。ため息が溢れる。顔を上げると、奥村さんと目があった。
頬が熱くなる。
奥村さんは、無表情で私をみている。観察されている気がする。
あまり待たせると、機嫌が悪くなるかもしれない。
三つ目のボタンに手を移す。震えて、うまく摘まめない。
「おい」
奥村さんに声をかけられた。
「ごめんなさい、今……」
「気が変わったからいい。こっち来い」
そう言って、手まねきをした。
一歩前に出て、奥村さんに近づく。手が伸びてきて、腰を引き寄せられた。バランスを崩して、奥村さんに抱きつくかたちになった。
「優しくすればいいんだろう」
優しくしてもらえるに越したことはない。奥村さんの肩に載った額をさらに押し付ける。
「教授ならどうするだろうと考えるのは面倒になった。成り行きに任せる」
大きな手のひらで頭を撫でられる。
指先が耳に触れた。爪の先でなぞられていく。
私はため息をついた。
「俺の足に座れ」
奥村さんの脚と脚の間に立っている。
「右ですか? 左ですか?」
「手が動かしやすいように、左に座ってくれ」
左側の脚に座ろうとしたら「そっちじゃない」と言われた。
膝のギリギリに腰掛ける。細い丸太の椅子に座っているようで、心地は良くない。腰を引き寄せられた。奥村さんの腕に背中を支えられる。
髪を撫でられる。細長い指先が、耳や首筋をかすめる。私は一瞬呼吸をとめて、感覚を逃す。
奥村さんが、私の耳を手のひらで包んだ。
顔が近づいてきたので、キスされると思い目を閉じた。額に唇が触れる。その後で、唇にも軽く触れた。
お酒の影響で、鼓動がやけに速い。
耳に息がかかる。
指先がえらや顎先をたどっておりていく。
ブラウスの襟元から、布の縁をなぞる。乳房の下に手のひらを添えられた。持ち上げられる。
「柔らかい」
奥村さんの低い声が、耳に直接注ぎ込まれる。舐められたあと、耳たぶを軽く噛まれた。
私は深いため息をついた。
服の上からゆっくりと揉まれているだけなのに、時々、意識をキュッと持っていかれる感覚がある。私は、奥村さんの胸元に顔を押し付けて隠した。
いつもと違う。お酒のせいだろうか……
なんだか、余計に恥ずかしい。
ボタンを一つ外された。奥村さんの指が素肌に触れた。谷間をなぞったあと、ブラの中に入ってきた。
「ここ弄られるの好きだろ」
否定する。
「素直じゃないな」
指の腹で擦られる。離れているのになぜか、下腹部に熱を感じた。私は、奥村さんのシャツの裾を握りしめた。
窮屈だった胸がふいに解放された。気づかないうちにブラのホックを外されたようだ。
自由になった手で、揺さぶられる。布に擦り付けられて、感じてしまう。
力が抜けていく。奥村さんに完全に寄り掛かった。
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