41 / 62
〜第三章〜
迎撃戦~城塞都市ザルホザーツ~【三】
しおりを挟む
城塞都市ザルホザーツの城壁に上がり周りを見回すと西にとてつもない砂塵が巻き上がりながら、こちらに近づいてくる無数の魔獣が見て取れた。
西門を抜け平原をひた走る。
途中、マーチンさんから城塞都市ザルホザーツに到着したと念話が入る。
僕らはマーチンさんから魔獣は無視して凶獣マダゴランを狙えと指示を受けていた。
城塞都市ザルホザーツから十キロ程来た時に高台があったので、そこに上り様子を探る事にした。
「こんな時サクラが居てくれたらスキルで一発なのになぁー、こう言う所はゲームじゃなくリアルなんだよなー」
と、愚痴を言いながらレインの後に続く僕。
高台の最上階に上がる最後の階段から最上階に足を掛けたレインが急に止まり、僕はレインの柔らかいお尻に激突する。
「ちょっと!」
「ご、ごめん!わざとじゃ……」
「あれ………見てよリョウマ…………」
レインの、ちょっと!はお尻の事ではなく、レインが指指す方だった………。
「…………あれ?なんかでっかいの三体いない?」
「えぇ、たぶんアレが凶獣マダゴラン……」
「えぇー!一体じゃないのー!」
「私だって一体だと思ってたわよっ!」
「……………どうする?」
「どうする?って言ってもやるしかないわよ」
「だよなー………例えば全力出したら一人一殺出来る……と思う?」
「それはいけるでしょ!」
「マジか?さすがレインさん」
「リョウマだっていけるわよ!なんなら私が二体いこうか?」
そんな事言われたら、ちょっと男のプライドが……と思いながらも、実は試したい事もあったので、とりあえず一人一殺でとレインに伝える。
そして、試したかった事もレインに伝えておく。
「あっ!なるほどね!それいい案じゃない!」
「まっ、上手くいかなかったら、そん時はレインかマーチンさんにでも三体目は頼むよ」
と、僕は軽口を叩いて、じゃあ行こうかとレインと高台を降りて凶獣マダゴラン目指して行軍した。
僕らは砂塵と大量の魔獣の群れの中に飛び込んだ。
何故か僕らを素通りする大量の魔獣たち。
凶獣マダゴランに全力を出したい僕らには都合は良かったけど、内心この量をマーチンさん達城塞都市ザルホザーツの面々で防げるのだろうかと不安にもなった。
縦に伸びた魔獣の群れが城塞都市ザルホザーツに届く。
城塞都市ザルホザーツの城壁には無数の砲台がある。城塞都市の私兵が指揮官の指示を待つ。
「放てぇー!」
凄まじい破裂音と砂埃、魔獣の断末魔………色々な音が交錯する。
マーチンさんは城壁の一番高い所で杖を構え全体の戦況を見ていた。
(これは……砲撃だけではなかなか厳しいな……)
砲撃は切れることなく鳴り響く。
「戦況はどうですかな?」
ギルド支部長ヘンドリック·ラッセンがマーチンさんのいる城壁まで上がってくる。
「あまり、戦果はないですな……数が多すぎる」
「どうしますかな?」
「ふふふ、こんな早く試すチャンスが来るとは……思いもしなかった………ギルド支部長大丈夫だ!私に任せるが良い」
「何か策でも?」
「……愚策だよ」
と笑いながら答えるマーチンさんは城壁の最先端へ向かう。
城壁の最先端に向かうと、ちょうど《大鴉の尻尾》の四人が走って来た。
「マーチンさん!手伝います!」
「やぁ、四人とも元気になったのかい?」
「うん、もう大丈夫だよぉ」
「そうかいそうかい、それは良かった。実に素晴らしい所に間に合ったね」
「ん。何かする気か?」
「聞きたいかね?ブッフォンくん」
「まぁ…」
「これから、ズドン、ピッカン、ゴロゴロだ」
「何ですそれ?」
「まぁまぁ、四人ともそこで見ているがいい。もし生き残っている魔獣がいれば狩ってくれたまえ…………もし、居ればだがね」
その含んだ台詞と、その怪しい笑顔はサクラに言われた一言、そのままだった……………。
「マーチンさん魔人より魔人じゃん」
西門を抜け平原をひた走る。
途中、マーチンさんから城塞都市ザルホザーツに到着したと念話が入る。
僕らはマーチンさんから魔獣は無視して凶獣マダゴランを狙えと指示を受けていた。
城塞都市ザルホザーツから十キロ程来た時に高台があったので、そこに上り様子を探る事にした。
「こんな時サクラが居てくれたらスキルで一発なのになぁー、こう言う所はゲームじゃなくリアルなんだよなー」
と、愚痴を言いながらレインの後に続く僕。
高台の最上階に上がる最後の階段から最上階に足を掛けたレインが急に止まり、僕はレインの柔らかいお尻に激突する。
「ちょっと!」
「ご、ごめん!わざとじゃ……」
「あれ………見てよリョウマ…………」
レインの、ちょっと!はお尻の事ではなく、レインが指指す方だった………。
「…………あれ?なんかでっかいの三体いない?」
「えぇ、たぶんアレが凶獣マダゴラン……」
「えぇー!一体じゃないのー!」
「私だって一体だと思ってたわよっ!」
「……………どうする?」
「どうする?って言ってもやるしかないわよ」
「だよなー………例えば全力出したら一人一殺出来る……と思う?」
「それはいけるでしょ!」
「マジか?さすがレインさん」
「リョウマだっていけるわよ!なんなら私が二体いこうか?」
そんな事言われたら、ちょっと男のプライドが……と思いながらも、実は試したい事もあったので、とりあえず一人一殺でとレインに伝える。
そして、試したかった事もレインに伝えておく。
「あっ!なるほどね!それいい案じゃない!」
「まっ、上手くいかなかったら、そん時はレインかマーチンさんにでも三体目は頼むよ」
と、僕は軽口を叩いて、じゃあ行こうかとレインと高台を降りて凶獣マダゴラン目指して行軍した。
僕らは砂塵と大量の魔獣の群れの中に飛び込んだ。
何故か僕らを素通りする大量の魔獣たち。
凶獣マダゴランに全力を出したい僕らには都合は良かったけど、内心この量をマーチンさん達城塞都市ザルホザーツの面々で防げるのだろうかと不安にもなった。
縦に伸びた魔獣の群れが城塞都市ザルホザーツに届く。
城塞都市ザルホザーツの城壁には無数の砲台がある。城塞都市の私兵が指揮官の指示を待つ。
「放てぇー!」
凄まじい破裂音と砂埃、魔獣の断末魔………色々な音が交錯する。
マーチンさんは城壁の一番高い所で杖を構え全体の戦況を見ていた。
(これは……砲撃だけではなかなか厳しいな……)
砲撃は切れることなく鳴り響く。
「戦況はどうですかな?」
ギルド支部長ヘンドリック·ラッセンがマーチンさんのいる城壁まで上がってくる。
「あまり、戦果はないですな……数が多すぎる」
「どうしますかな?」
「ふふふ、こんな早く試すチャンスが来るとは……思いもしなかった………ギルド支部長大丈夫だ!私に任せるが良い」
「何か策でも?」
「……愚策だよ」
と笑いながら答えるマーチンさんは城壁の最先端へ向かう。
城壁の最先端に向かうと、ちょうど《大鴉の尻尾》の四人が走って来た。
「マーチンさん!手伝います!」
「やぁ、四人とも元気になったのかい?」
「うん、もう大丈夫だよぉ」
「そうかいそうかい、それは良かった。実に素晴らしい所に間に合ったね」
「ん。何かする気か?」
「聞きたいかね?ブッフォンくん」
「まぁ…」
「これから、ズドン、ピッカン、ゴロゴロだ」
「何ですそれ?」
「まぁまぁ、四人ともそこで見ているがいい。もし生き残っている魔獣がいれば狩ってくれたまえ…………もし、居ればだがね」
その含んだ台詞と、その怪しい笑顔はサクラに言われた一言、そのままだった……………。
「マーチンさん魔人より魔人じゃん」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』
宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
異世界に転移したらぼっちでした〜観察者ぼっちーの日常〜
キノア9g
ファンタジー
※本作はフィクションです。
「異世界に転移したら、ぼっちでした!?」
20歳の普通の会社員、ぼっちーが目を覚ましたら、そこは見知らぬ異世界の草原。手元には謎のスマホと簡単な日用品だけ。サバイバル知識ゼロでお金もないけど、せっかくの異世界生活、ブログで記録を残していくことに。
一風変わったブログ形式で、異世界の日常や驚き、見知らぬ土地での発見を綴る異世界サバイバル記録です!地道に生き抜くぼっちーの冒険を、どうぞご覧ください。
毎日19時更新予定。
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる