ソシャゲの相棒(♂)は異世界転移したら美少女(♀︎)だった!?

雨夜☆ドリー

文字の大きさ
9 / 62
~第一章~

師弟システムを使いましょう!【三】

しおりを挟む
 玄関のドアを開けた僕は、まずケーキを冷蔵庫にしまう。
 部屋に戻り着替えを済ませ、桜の部屋に向かう。
 玄関には桜の靴はあったし、居間にも居なかったし、たぶん自分の部屋にいるだろうと思ったのだ。

 「桜いるー?」
 僕は軽くノックをした後で声を掛ける。
 少しだけ扉が開き、桜が顔を出す。
 「お、おかえり、お兄ちゃん。どうしたの?」
 「ただいま、今からすずめが来て一緒にEIしようかと思ってるんだけど、どう?」
 「うーん、今課題してたんだよね…」
 「そっか、勉強中なら仕方ないか……ケーキもあるんだけどな……」

 「いくっ!いきます!」

 「え?勉強は?」
 「夜やるよ。それよりもケーキは?チーズケーキ?」
 「うん、御所望のチーズケーキ買ってきたよ?」
 「お兄ちゃんありがとう!すぐ行くから待ってて!」
 そう言い残すと扉をバタン!と締めガチャガチャと音が聞こえる…。
 「桜~、部屋にいるからなー」
 僕はそう言い残し部屋に戻る。
 
 部屋に戻るといつもの様に窓から窓へと移動してくる、すずめと鉢合わせた。
 「やほー!涼ちゃん!勝手にお邪魔しま~す」
 「おう。そのへんに座って待ってて、今飲み物とケーキ持ってくるから」
 「はーい」
 
 僕は慌てて下の階の居間に行く。
 
 
  紅茶とケーキを持って部屋に戻るとすずめと桜が待っていた。
 「おまたせ!」
 「やったー!チーズケーキだぁー!」
 「わーい!フランボワーズケーキだぁー!」
 「ちょっと待てぃ!すずめはさっき一緒に買っただろ、なぜ一緒になって喜ぶ!」
 「お兄ちゃんは細かいなぁー、それでも女の子はケーキを目の前にしたらはしゃいじゃうものなんだよ」
 うんうん、と隣で頷くすずめ。
 「さいですかー、それはそれは失礼しましたー」
 僕はこの話の行き着く終点が見えないので折れた。

 「さ、食べよ。ゲームはそれからだよ!」
 「はいはい、いただきまーす」
 ケーキにパクつく桜。その横ですずめが僕にコソっと耳打ちをする。
 「涼ちゃん、ケーキ四つ買わなかった?まさか一人でもう一個食べる気なの?」
 思わず、すずめの頭をチョップする僕。
 「違うわ!お袋の分だよ。一人だけケーキ食べれないとか可哀想だろ?」
 「お兄ちゃんは意外とそういうところ優しいからねー」
 ケーキにパクついてる桜が笑いながら答える。
 「へぇー、涼ちゃん見直したよぉー、うん見直したー」
 改めてそんなふうに言われると少し恥ずかしい。
 僕は慌ててケーキを掻き込む。
 「ほらほら、お兄ちゃん、そんなにガツガツ食べない!」
 「へーい」

 僕らはケーキを食べ終わった後、三人でEIをした。

 「ほらほら、すずめ回復遅れてるぞ!」
 「ヒール!」
 「いや、別に声出さなくてもいいし」
 「すずめちゃん、ナイスヒール!」
 初心者でもやはり二人クレリックがいると楽にクエストが進められる。
 「やったー!レベルアップ~!Lv30になりましたー!」
 桜はどうやら今の戦闘でLvが上がったらしい。
 「おめ!桜」

スズ:おめでとー!サクラちゃん!

 パーティーチャットにそんな文字が流れる。
 「そこはチャットじゃなくていいんじゃないかな?すずめ」
 僕は思わずすずめにツッコミをいれる。
 「てへっ」
 すずめがやってしまいましたー!みたいな顔をしている。
 「まぁまぁ、次はすずめちゃんのレベル上げだね!」
 桜が腕の袖をまくりあげながらそう答える。
 「桜ちゃん、よろしくー。でも桜ちゃんの方がレベル上がるの早いねぇ?なんでかな?」
 「それはさ、桜が一人でコツコツやってたからじゃないか?」
 「そうゆうことー。すずめちゃん全然やってなかったの?」
 「うん、最初の日に少しだけやって、あとはずっとお洋服とか髪型覗いてたかな?」
 「でも、レベル上がらないと装備できないでしょ?」
 「え!そうなのー!?だからかー、可愛いカチューシャ装備出来ませんって言われちゃうのは……レベル頑張ってあげよ」
 「だな、僕も手伝うし頑張ろうぜ」
 「桜も手伝うよ、すずめちゃん!」
 「二人ともありがとー」
 「なら、もう少し頑張るか!」
 「おー!」
 二人ともなんだかんだでEIに嵌ってくれそうで何より。
 僕らは外が暗くなっても気づかないほどにすずめのレベル上げに没頭したのだった。
 その結果…無事にすずめはLv30になり、装備出来なかったカチューシャをようやく装備出来るようになったのだった…。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~

あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。 彼は気づいたら異世界にいた。 その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。 科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』

宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

異世界に転移したらぼっちでした〜観察者ぼっちーの日常〜

キノア9g
ファンタジー
※本作はフィクションです。 「異世界に転移したら、ぼっちでした!?」 20歳の普通の会社員、ぼっちーが目を覚ましたら、そこは見知らぬ異世界の草原。手元には謎のスマホと簡単な日用品だけ。サバイバル知識ゼロでお金もないけど、せっかくの異世界生活、ブログで記録を残していくことに。 一風変わったブログ形式で、異世界の日常や驚き、見知らぬ土地での発見を綴る異世界サバイバル記録です!地道に生き抜くぼっちーの冒険を、どうぞご覧ください。 毎日19時更新予定。

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~

うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」  これしかないと思った!   自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。  奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。  得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。  直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。  このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。  そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。  アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。  助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...