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三章
脱出と契約紋の力
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恨まれるようなことはしてねぇのになぁ。
どうして俺はこいつに殺されそうになってんだろう。
過ぎた愛なら寧ろ婚約者であるアルバートや、その取り巻きのパルバディ達に向けろよな。
いや、向けてたか。
「死ね死ね死ねぇええ!!」
「語彙力な。つっても幻惑魔法厄介過ぎん?」
攻撃が見えない。
文字通り見えないんだ。
速すぎるとかそういうことじゃない。
隠されてしまってる。
少し集中すれば蜃気楼の様にうっすらと見えるけど、それでも攻撃を対処する挙動が遅れることに代わりは無い。
速度に自身があるやつよりも十分厄介だ。
魔法解除、ちゃんと学んでこなかった俺も悪いんだけどなぁ。
「げっ、二つに分かれた」
いよいよ持ってわからなくなるぞ。
一つは実態を持ってないが、反応しないわけにもいかない。
「「死ねぇ!!」」
「声まで両側から聞こえんのかよ!?」
うっすらとしか見えないからわかんないんだよ。
両方に手をかざして、ライトニングスピアを放つと同時に防いだ方に蹴りを入れる。
吹っ飛んでってるのがわかるけど、やっぱ見えないなってきつ------い?
なんだ?姿が見えたぞ?
ニコラは頭を押さえ始めた。
「アァアァア!ごろじだいごろじだい!」
「コントロールできてないのか?」
薬を投入した時も人とは思えない咆哮をあげていた。
これは過程に過ぎないけど、あの薬は日本で言う違法ドラッグの様な物に近いんじゃないか?
魔物と同等の力を人間が手にしようとするなら、それなりに代償があるのは突然だろう。
それも人間の意識を残したままだ。
「俺だったらそんな薬はごめんだな」
昔、流行ってた漫画に錬金術師の漫画あって友達に借りたなぁ。
人間と動物のキメラ作って中途半端に人の意思が残ってた。
この世界にもいるのかねぇ
まぁキメラとは少し違うけどな。
違法ドラッグの中毒症状の方が近いだろう。
実際違法ドラッグも中毒性高くて、服用者によっては感情よりも手が先に出て抑えが効かなくなるって聞くし。
「どうにか薬の成分だけを消すことは出来ないか?」
少なくとも今の俺にはそんな芸当出来ないし、考える余裕もない。
ただできる限り殺したくはない。
俺が殺人が苦手なのもあるが、もしあいつが投与した薬を自分の意思ではなく他人に促されて、或いは強制敵に薬を投与された場合の対策のために、被検体としても捕らえたいところだ。
ゲームとしてのニコラは、グレシアに取って良きパートナーになったかもしれないが、この世界のニコラは良きパートナーになれるとは思えない。
「真空波とライトニングスピア!」
左から真空波を放ち、右からライトニングスピアを放つ。
あいつはシールドを貼ったみたいだがそれは悪手。
当たる直前で二つの魔法が合わさり合う。
複合魔法だ。
「名付けるならライジングカッターとか?まぁどうでもいいか」
シールドが砕け散り、ニコラの腕が宙を舞う。
けど一瞬で再生した。
再生能力もあるんだったな。
「だったら土魔法;土の処女」
アイアンメイデンを土で作る魔法だ。
ここはどうやら石床みたいだから、石の処女が正しいけどな。
でも魔法名はそれだし仕方ない。
再生能力があるなら、貧血が起きるかどうかを確かめるために一番出血する魔法を使った。
土の処女が閉じられたあと、しばらくして土の処女が砕かれる。
結果は最悪。
動きが衰えることなく、俺に迫ってくる。
つまり貧血も起きない。
「捕らえるの一苦労じゃね?」
しかし闘い自体はさっきよりも簡単になった。
幻惑魔法を使ってこないから、俺の瞬発力の限りは攻撃を避けれる。
そしてこいつの動きはイルミナより少し遅い。
「どけっパルバディ!!」
「お断りします!!」
「何故邪魔をする!!」
「それは今するべき事じゃないからです!」
「不敬罪だ!貴様、ここから出たら覚えてろよ!」
「貴方自身は爵位はありません。所詮殿下の乳兄弟なだけです!」
遅いんだが・・・
もっと静かに闘えないのか後ろの奴らは。
魔法の爆発音が聞こえるけど、あいつら騎士だろ。
もっと近接術で闘ってくれよ。
ニコラが魔法を使ったときミスりそうで怖いんだよ。
でもニコラはフリでもあいつらを狙わないから、闘いやすいと言えば闘いやすかった。
この情態ならもう、狙うことも無いだろう。
なんか獣に近いよなあれ。
「ライトニングスピアと真空波。俺の真似か?ん?」
まて、もう一個魔法が飛んできた。
炎!?
三つも魔法を展開出来ているって一体どういうことだ。
魔法は二つまでしか展開出来ないはずだ。
腕一本につき一つ。
こいつが魔法を使ったのか?
野生の勘?
「チッ!」
両方とも炎を纏ってる。
複合魔法!?
いや不安定だ。
シールドで防ぐことは容易だった。
だけどわからないが、魔法を少なくとも三つ使えていたことはたしかだ。
「無意識で使ったにせよ警戒しないのは良いこと無いよな。ウォーターカーテン」
少なくともこれで炎は霧散することが出来るはずだ。
あとはあいつを捕らえる方法か。
「結構難しいな。クレがいたら良い案を出してくれるのに」
なんだかんだと最近クレに色々と頼りすぎてる。
肉体は何処を傷つけても再生してるし。
捕らえようにも・・・いやまだ捕獲するための魔法とか使ってなかったな。
「バインド、拘束の組み合わせ」
普段は物理的に相手を眠らせようとしたりしてるから使うことが少ない魔法だ。
そそもそも人間だと看破されそうだから使わないでいた。
こいつは人間だが、思考は獣のそれだからやってみる。
俺が展開した魔法は雷の下級魔法のエレキネットと、土魔法の上級魔法、黄金の部屋。
エレキネットは下級魔法の中では強力な電力を持つ魔法ではあるが、位置が固定のカウンターに近い魔法だ。
突っ込んでこないと意味をなさない。
けど突っ込んできてくれた。
「アァアァア、ナンダコレハァ!」
「成功だ。捕まえた!」
黄金の部屋は上級魔法ではあるが、誇れるのは硬度のみ。
捕獲するまでが遅い。
四方に囲いの壁を展開したあと蓋をして閉じ込める魔法だ。
「リアス、やったのか?」
ガーデル叫び声が聞こえてるのに、どうしてそんなフラグみたいなことだけ言うのこいつ。
黄金の部屋は破壊され、出てきたニコラ。
マジかよ。
どの魔法よりも硬いんだぞあれ。
どうするよ。
「殺すしかない・・・か」
これ以上は俺自身やパルバディ達にも害が及ぶ。
潮時だ。
「身体強化!」
トルネードと火炎放射で推進力を加速している。
この推進力で首を思いきり蹴り飛ばす。
ちょっと痛いが我慢だ。
ニコラの首が変な方向に曲がる。
これで普通の人間なら命を奪えるんだが・・・
「アアァァア!」
「チッ!首切断しかねぇか。真空波!」
首を鷲づかみし、そのまま真空波を撃ち放つ。
首と身体を切り離した。
これで終わってくれと願うばかりだ。
首と胴が離れてから、しばらく胴の方が痙攣してたがすぐに動きを止める。
「ふぅ、おわっ------ははっ・・・嘘だろ?」
首の切断面がぶくぶくと沸騰したかのように膨れだした次の瞬間、胴体がぶちょっと再生した。
もちろん服は着てはいないが、これでこいつを殺す手段が俺の思いつく限りなくなってしまったことを意味してる。
つまり逃げる以外の選択肢が無くなった。
「マジかよ。最悪だ」
ナスタがいてくれたら、あいつの身体を消し炭にする魔法を試せたがいないものをどうこういってもしょうがない。
「アァァァ!!」
「あぁあぁあぁ、うるせぇんだよ!」
ライトニングスピアを脳天にぶち込んだ。
最期のあがきだが、やはり再生してしまった。
「ダメか。って言っても何処に逃げる?」
ここがどこだかわからない。
もしかしたらニコラの協力者とやらが、決闘に参加して落ちた全員を殺そうと考えていたのかも知れない。
待てよ・・・こいつのことを万が一にもアルバート陣営の奴らがどうこうできたとは思えない。
リリィとグランベルは辛うじて可能性はあるが、パルバディとガーデル、それにアルバートは絶対に対処は不可能だ。
そしてこれを実行に移したことを、ジノアやグレシアに罪をなすりつけることが出来たなら・・・
そこまで考えて俺は背筋がゾッとする。
まるで俺達は踊らされているではないか。
決闘を俺達が受けなければ、この作戦は成立しない。
俺達の実力を明確に理解している人間なら、決闘に勝つことが何よりの証明になると思う。
つまり協力者は俺達の身内の誰かと言うことになる。
「それすらも思考を誘導されてる気分だ。嫌になるな全く」
「おい、リアス!ニコラはどうした!」
「うるせぇ!こっちだって方法考えてるんだ。さっさとガーデルなんとかしろ」
「言っただろ!俺達はほぼ互角なんだよ実力は!」
「知るか。こっちだって再生する敵と相対してんだ。なんとかしろ」
こいつらを見捨てることも協力者の狙いの可能性が高い。
だとすれば俺はパルバディがガーデルを無力化するまで、こいつとの闘いに耐えるしか無い。
そう思った矢先、俺の両手が光り出した。
なんだ急に。
意味がわからない。
これはクレとミラの契約紋か。
「なんだ?感情が流れ込んでくる」
リリィ、リアスくんを馬鹿にしたことを絶対に後悔させてやる?
韋駄天は防げて、天雷が防げなかったのは空気の膜を貫通するから。
今はナスタリウムの熱地獄があるから、そんな精密な魔法は使えないはずだよね!
これはミラの感情か。
ナスタリウムのやつ熱地獄使ったんだな。
リリィの奴もミラの韋駄天を防ぐとは。
そしてこっちはクレの感情か。
リアスは結構抜けてるところがありますが、聖女に落とされるなんて情けない。
これが終わったら説教です。
いつも以上の地獄を見せてやりますよ。
ふふふ。
「うわ、クレこわっ」
怖いわ。
うわー決闘終わったあと怖いなぁ。
「リアス・フォン・アルゴノートォオ!」
「ちっ、感情が流れ込んでくる所為で、思考するのが大変なのに!」
剣を振りかざしてくるニコラの攻撃を避けながら次はどうするかを考える。
とりあえずライジングトルネードぶっ放しとくか。
人間相手には尽く防がれてしまうライジングトルネードを!
「ライジングトルネー・・・ド!?」
想像以上の威力が出てしまった。
いつも以上に風の音と稲妻の発生具合が強い。
まるで、クレとミラが合わせて魔法を撃ったかのように。
これって、契約紋が光ったことと関係してるよな。
無関係なはずがない。
よくみたら、ナスタの契約紋も光ってる。
じゃあもしかして二つの魔法を起動しながら、もう一個魔法を起動出来たりする?
火炎放射を発動させてみたが、想像以上の威力で発動した。
やっぱり発動するのか。
これは一体・・・
まぁ考えるのはあとだ。
合わさったこの魔法はライジングストーム。
赤桐を倒した魔法だ。
こいつは硬いわけじゃ無い。
「アァァアァアアァ」
「さっきと違って本気で痛そうな断末魔だな」
「うがぁああ!」
天井がピキピキと音が鳴ってる。
もしかして威力が高すぎて、天井が降ってくる?
ここがもし地下だったら、俺達崩落して不味くね?
予想通り、次には天井が降ってきた。
ニコラは再生しながらこっちに迫ってくる。
「魔法が停止してないから魔法が使えねぇ!威力が上がった分の弊害だなくそっ」
自ら停止させるのもいいが、それだとニコラの動きが速くなる。
パルバディとガーデルをここで殺されるわけにもいかないから、二人の元に近付けない。
しかしこのままだと全員生き埋めだ。
どうにかできないか・・・
いや、待てよ。
契約紋が光った魔法で、俺の想像以上の魔法。
それこそ俺が契約しているクレ、ミラ、ナスタと同等の魔法を放たれたんだ。
じゃあもしかして俺自身は魔法を使ってないことになったりしないか?
しないか。
いや試してみる価値はある。
俺は手を上に向け構えた。
「ライジングトルネード!発動してくれ」
俺のその突拍子も根拠も無い理論は正しかった。
俺は両手からライトニングスピアとトルネードが展開されるのをみた。
やった!
ライジングトルネードは落ちてくる天井を吹き飛ばす。
ここが地下じゃなければ幸い。
地下だったとしてもこれで吹き飛んでくれれば!
「死ねぇアルゴノート!」
「ガーデル!?」
このタイミングでガーデルが走り罹ってくる。
パルバディは伸びていた。
おい、あいつ・・・いや最低限の仕事はしたのか。
走ってくるって事は、魔力が切れて魔法が使えないってことだ。
俺は軽く蹴り飛ばしただけで、普通に転がっていった。
かるっ!?
想像以上に軽すぎて驚いた。
そこで咄嗟にパルバディが、ガーデルを抑えつけたことで二人の闘いは終わる。
「パルバディ、そいつしっかり抑えてろ」
「言われなくても!!」
ライジングトルネードが収まると、上は青空が見える。
ここからじゃ地下か、それともどこかの建物かはわからないな。
「アァアアァア!目がぁああ」
「目?」
ニコラが目を押さえて悶え始めている。
そうか、こいつは薬で身体を強化している。
そこには視力も含まれていたのか。
いきなり暗いところから、明るいところに出れば眩しい。
視力が強化されているとなれば、それは想像絶する物だろう。
今のうちに脱出するか。
どのみち再生してしまうから。
むしろ首とか頭とか色んな部位を攻撃しても叫び声を上げなかったのに、目だけは叫ぶんだな。
パルバディとガーデルを抱えて、浮遊魔法で俺は開いた天井へと向かって行く。
外に出ると、ニコラのような姿をした奴がもう一人いるのが見えた。
そして対峙するのはミラ達。
「ミラ!」
「リ、リアスくん!?」
俺はパルバディとガーデルを無造作に投げ捨て、ミラの元に行く。
どうやらこっちも薬を使ったバカがいたみたいだな。
服装が女生徒の制服だから、あれはリリィか。
『り、リアス選手!?リアスくん、決闘に脱落者が決闘場に再び入るのはルール違反ですよ!?』
「あ、シャルル先生。どうやら決闘場の機能に細工してる奴がいたみたいだ。それにルール違反なら、パルバディとガーデルも同罪だろ?」
『そ、それはそうですが・・・』
ルール違反とか言ってる場合じゃ無いだろう。
それに下からはニコラも来るんだ。
話してる余裕もない。
「クレ、下にはニコラがいる。あの怪物、リリィだろうがあれと似たような姿だ」
『貴方は平静を装ってますが、体力が限界にきてそうですね』
「あぁ、息するのもつらい。こんなことならもっと体力を付けとくんだったな。そんなことよりも、あれは再生する。首を斬り落としても、脳をライトニングスピアで撃ち抜いてもダメだった」
「り、リアスくん!?人を殺したのになんともないの!?」
「それは大丈夫だ。あれは人とは思えない容姿だし」
殺人は忌避感があるのは事実だ。
多分すれば俺は嘔吐するだろう。
ニコラは最早人としての一線を超えてしまったからなんともない、それだけの話だ。
『何処を壊しても再生するのは厄介ですね』
「俺の頭じゃどうしようもなかった。作戦を施して欲しい。下からはニコラが来るから、あの化け物二体を俺達で相手しないといけない」
「リアスくん。リリィは、自らの意思であの姿になったわけじゃなんだ。犯人はガランで間違いない」
ガラン・・・俺はガランが居たであろう方を見ると、そこにはガランと言い合っているジノアがいた。
ジノアの横にはホウエルもいる。
どうやらその様子をジノアがみてたみたいだな。
「って事はリリィを殺すのは、論理的に違うな」
『リリィの場合は対処は簡単です。あれは魔力体ですので、落とせば終わります!来ます!』
リリィの魔法がこちらに迫ってくる。
なんだあれ?
六個のライトニングスピア!?
俺とミラは飛び上がって攻撃を回避した。
そこからライジングトルネードを二つ展開して吹き飛ばす。
「え!?今、ボクにはライジングトルネードが二つ放たれた様に見えたんだけど」
『奇遇ですねミラ。私も同じ様に見えました』
「説明はあとだ。まずはあれを倒そう。ニコラが合流してきたら厄介だ」
ニコラが合流すれば、両方と相手取らなくいけなくなる。
確実に俺の体力が保たない。
まずはリリィからだ。
どうして俺はこいつに殺されそうになってんだろう。
過ぎた愛なら寧ろ婚約者であるアルバートや、その取り巻きのパルバディ達に向けろよな。
いや、向けてたか。
「死ね死ね死ねぇええ!!」
「語彙力な。つっても幻惑魔法厄介過ぎん?」
攻撃が見えない。
文字通り見えないんだ。
速すぎるとかそういうことじゃない。
隠されてしまってる。
少し集中すれば蜃気楼の様にうっすらと見えるけど、それでも攻撃を対処する挙動が遅れることに代わりは無い。
速度に自身があるやつよりも十分厄介だ。
魔法解除、ちゃんと学んでこなかった俺も悪いんだけどなぁ。
「げっ、二つに分かれた」
いよいよ持ってわからなくなるぞ。
一つは実態を持ってないが、反応しないわけにもいかない。
「「死ねぇ!!」」
「声まで両側から聞こえんのかよ!?」
うっすらとしか見えないからわかんないんだよ。
両方に手をかざして、ライトニングスピアを放つと同時に防いだ方に蹴りを入れる。
吹っ飛んでってるのがわかるけど、やっぱ見えないなってきつ------い?
なんだ?姿が見えたぞ?
ニコラは頭を押さえ始めた。
「アァアァア!ごろじだいごろじだい!」
「コントロールできてないのか?」
薬を投入した時も人とは思えない咆哮をあげていた。
これは過程に過ぎないけど、あの薬は日本で言う違法ドラッグの様な物に近いんじゃないか?
魔物と同等の力を人間が手にしようとするなら、それなりに代償があるのは突然だろう。
それも人間の意識を残したままだ。
「俺だったらそんな薬はごめんだな」
昔、流行ってた漫画に錬金術師の漫画あって友達に借りたなぁ。
人間と動物のキメラ作って中途半端に人の意思が残ってた。
この世界にもいるのかねぇ
まぁキメラとは少し違うけどな。
違法ドラッグの中毒症状の方が近いだろう。
実際違法ドラッグも中毒性高くて、服用者によっては感情よりも手が先に出て抑えが効かなくなるって聞くし。
「どうにか薬の成分だけを消すことは出来ないか?」
少なくとも今の俺にはそんな芸当出来ないし、考える余裕もない。
ただできる限り殺したくはない。
俺が殺人が苦手なのもあるが、もしあいつが投与した薬を自分の意思ではなく他人に促されて、或いは強制敵に薬を投与された場合の対策のために、被検体としても捕らえたいところだ。
ゲームとしてのニコラは、グレシアに取って良きパートナーになったかもしれないが、この世界のニコラは良きパートナーになれるとは思えない。
「真空波とライトニングスピア!」
左から真空波を放ち、右からライトニングスピアを放つ。
あいつはシールドを貼ったみたいだがそれは悪手。
当たる直前で二つの魔法が合わさり合う。
複合魔法だ。
「名付けるならライジングカッターとか?まぁどうでもいいか」
シールドが砕け散り、ニコラの腕が宙を舞う。
けど一瞬で再生した。
再生能力もあるんだったな。
「だったら土魔法;土の処女」
アイアンメイデンを土で作る魔法だ。
ここはどうやら石床みたいだから、石の処女が正しいけどな。
でも魔法名はそれだし仕方ない。
再生能力があるなら、貧血が起きるかどうかを確かめるために一番出血する魔法を使った。
土の処女が閉じられたあと、しばらくして土の処女が砕かれる。
結果は最悪。
動きが衰えることなく、俺に迫ってくる。
つまり貧血も起きない。
「捕らえるの一苦労じゃね?」
しかし闘い自体はさっきよりも簡単になった。
幻惑魔法を使ってこないから、俺の瞬発力の限りは攻撃を避けれる。
そしてこいつの動きはイルミナより少し遅い。
「どけっパルバディ!!」
「お断りします!!」
「何故邪魔をする!!」
「それは今するべき事じゃないからです!」
「不敬罪だ!貴様、ここから出たら覚えてろよ!」
「貴方自身は爵位はありません。所詮殿下の乳兄弟なだけです!」
遅いんだが・・・
もっと静かに闘えないのか後ろの奴らは。
魔法の爆発音が聞こえるけど、あいつら騎士だろ。
もっと近接術で闘ってくれよ。
ニコラが魔法を使ったときミスりそうで怖いんだよ。
でもニコラはフリでもあいつらを狙わないから、闘いやすいと言えば闘いやすかった。
この情態ならもう、狙うことも無いだろう。
なんか獣に近いよなあれ。
「ライトニングスピアと真空波。俺の真似か?ん?」
まて、もう一個魔法が飛んできた。
炎!?
三つも魔法を展開出来ているって一体どういうことだ。
魔法は二つまでしか展開出来ないはずだ。
腕一本につき一つ。
こいつが魔法を使ったのか?
野生の勘?
「チッ!」
両方とも炎を纏ってる。
複合魔法!?
いや不安定だ。
シールドで防ぐことは容易だった。
だけどわからないが、魔法を少なくとも三つ使えていたことはたしかだ。
「無意識で使ったにせよ警戒しないのは良いこと無いよな。ウォーターカーテン」
少なくともこれで炎は霧散することが出来るはずだ。
あとはあいつを捕らえる方法か。
「結構難しいな。クレがいたら良い案を出してくれるのに」
なんだかんだと最近クレに色々と頼りすぎてる。
肉体は何処を傷つけても再生してるし。
捕らえようにも・・・いやまだ捕獲するための魔法とか使ってなかったな。
「バインド、拘束の組み合わせ」
普段は物理的に相手を眠らせようとしたりしてるから使うことが少ない魔法だ。
そそもそも人間だと看破されそうだから使わないでいた。
こいつは人間だが、思考は獣のそれだからやってみる。
俺が展開した魔法は雷の下級魔法のエレキネットと、土魔法の上級魔法、黄金の部屋。
エレキネットは下級魔法の中では強力な電力を持つ魔法ではあるが、位置が固定のカウンターに近い魔法だ。
突っ込んでこないと意味をなさない。
けど突っ込んできてくれた。
「アァアァア、ナンダコレハァ!」
「成功だ。捕まえた!」
黄金の部屋は上級魔法ではあるが、誇れるのは硬度のみ。
捕獲するまでが遅い。
四方に囲いの壁を展開したあと蓋をして閉じ込める魔法だ。
「リアス、やったのか?」
ガーデル叫び声が聞こえてるのに、どうしてそんなフラグみたいなことだけ言うのこいつ。
黄金の部屋は破壊され、出てきたニコラ。
マジかよ。
どの魔法よりも硬いんだぞあれ。
どうするよ。
「殺すしかない・・・か」
これ以上は俺自身やパルバディ達にも害が及ぶ。
潮時だ。
「身体強化!」
トルネードと火炎放射で推進力を加速している。
この推進力で首を思いきり蹴り飛ばす。
ちょっと痛いが我慢だ。
ニコラの首が変な方向に曲がる。
これで普通の人間なら命を奪えるんだが・・・
「アアァァア!」
「チッ!首切断しかねぇか。真空波!」
首を鷲づかみし、そのまま真空波を撃ち放つ。
首と身体を切り離した。
これで終わってくれと願うばかりだ。
首と胴が離れてから、しばらく胴の方が痙攣してたがすぐに動きを止める。
「ふぅ、おわっ------ははっ・・・嘘だろ?」
首の切断面がぶくぶくと沸騰したかのように膨れだした次の瞬間、胴体がぶちょっと再生した。
もちろん服は着てはいないが、これでこいつを殺す手段が俺の思いつく限りなくなってしまったことを意味してる。
つまり逃げる以外の選択肢が無くなった。
「マジかよ。最悪だ」
ナスタがいてくれたら、あいつの身体を消し炭にする魔法を試せたがいないものをどうこういってもしょうがない。
「アァァァ!!」
「あぁあぁあぁ、うるせぇんだよ!」
ライトニングスピアを脳天にぶち込んだ。
最期のあがきだが、やはり再生してしまった。
「ダメか。って言っても何処に逃げる?」
ここがどこだかわからない。
もしかしたらニコラの協力者とやらが、決闘に参加して落ちた全員を殺そうと考えていたのかも知れない。
待てよ・・・こいつのことを万が一にもアルバート陣営の奴らがどうこうできたとは思えない。
リリィとグランベルは辛うじて可能性はあるが、パルバディとガーデル、それにアルバートは絶対に対処は不可能だ。
そしてこれを実行に移したことを、ジノアやグレシアに罪をなすりつけることが出来たなら・・・
そこまで考えて俺は背筋がゾッとする。
まるで俺達は踊らされているではないか。
決闘を俺達が受けなければ、この作戦は成立しない。
俺達の実力を明確に理解している人間なら、決闘に勝つことが何よりの証明になると思う。
つまり協力者は俺達の身内の誰かと言うことになる。
「それすらも思考を誘導されてる気分だ。嫌になるな全く」
「おい、リアス!ニコラはどうした!」
「うるせぇ!こっちだって方法考えてるんだ。さっさとガーデルなんとかしろ」
「言っただろ!俺達はほぼ互角なんだよ実力は!」
「知るか。こっちだって再生する敵と相対してんだ。なんとかしろ」
こいつらを見捨てることも協力者の狙いの可能性が高い。
だとすれば俺はパルバディがガーデルを無力化するまで、こいつとの闘いに耐えるしか無い。
そう思った矢先、俺の両手が光り出した。
なんだ急に。
意味がわからない。
これはクレとミラの契約紋か。
「なんだ?感情が流れ込んでくる」
リリィ、リアスくんを馬鹿にしたことを絶対に後悔させてやる?
韋駄天は防げて、天雷が防げなかったのは空気の膜を貫通するから。
今はナスタリウムの熱地獄があるから、そんな精密な魔法は使えないはずだよね!
これはミラの感情か。
ナスタリウムのやつ熱地獄使ったんだな。
リリィの奴もミラの韋駄天を防ぐとは。
そしてこっちはクレの感情か。
リアスは結構抜けてるところがありますが、聖女に落とされるなんて情けない。
これが終わったら説教です。
いつも以上の地獄を見せてやりますよ。
ふふふ。
「うわ、クレこわっ」
怖いわ。
うわー決闘終わったあと怖いなぁ。
「リアス・フォン・アルゴノートォオ!」
「ちっ、感情が流れ込んでくる所為で、思考するのが大変なのに!」
剣を振りかざしてくるニコラの攻撃を避けながら次はどうするかを考える。
とりあえずライジングトルネードぶっ放しとくか。
人間相手には尽く防がれてしまうライジングトルネードを!
「ライジングトルネー・・・ド!?」
想像以上の威力が出てしまった。
いつも以上に風の音と稲妻の発生具合が強い。
まるで、クレとミラが合わせて魔法を撃ったかのように。
これって、契約紋が光ったことと関係してるよな。
無関係なはずがない。
よくみたら、ナスタの契約紋も光ってる。
じゃあもしかして二つの魔法を起動しながら、もう一個魔法を起動出来たりする?
火炎放射を発動させてみたが、想像以上の威力で発動した。
やっぱり発動するのか。
これは一体・・・
まぁ考えるのはあとだ。
合わさったこの魔法はライジングストーム。
赤桐を倒した魔法だ。
こいつは硬いわけじゃ無い。
「アァァアァアアァ」
「さっきと違って本気で痛そうな断末魔だな」
「うがぁああ!」
天井がピキピキと音が鳴ってる。
もしかして威力が高すぎて、天井が降ってくる?
ここがもし地下だったら、俺達崩落して不味くね?
予想通り、次には天井が降ってきた。
ニコラは再生しながらこっちに迫ってくる。
「魔法が停止してないから魔法が使えねぇ!威力が上がった分の弊害だなくそっ」
自ら停止させるのもいいが、それだとニコラの動きが速くなる。
パルバディとガーデルをここで殺されるわけにもいかないから、二人の元に近付けない。
しかしこのままだと全員生き埋めだ。
どうにかできないか・・・
いや、待てよ。
契約紋が光った魔法で、俺の想像以上の魔法。
それこそ俺が契約しているクレ、ミラ、ナスタと同等の魔法を放たれたんだ。
じゃあもしかして俺自身は魔法を使ってないことになったりしないか?
しないか。
いや試してみる価値はある。
俺は手を上に向け構えた。
「ライジングトルネード!発動してくれ」
俺のその突拍子も根拠も無い理論は正しかった。
俺は両手からライトニングスピアとトルネードが展開されるのをみた。
やった!
ライジングトルネードは落ちてくる天井を吹き飛ばす。
ここが地下じゃなければ幸い。
地下だったとしてもこれで吹き飛んでくれれば!
「死ねぇアルゴノート!」
「ガーデル!?」
このタイミングでガーデルが走り罹ってくる。
パルバディは伸びていた。
おい、あいつ・・・いや最低限の仕事はしたのか。
走ってくるって事は、魔力が切れて魔法が使えないってことだ。
俺は軽く蹴り飛ばしただけで、普通に転がっていった。
かるっ!?
想像以上に軽すぎて驚いた。
そこで咄嗟にパルバディが、ガーデルを抑えつけたことで二人の闘いは終わる。
「パルバディ、そいつしっかり抑えてろ」
「言われなくても!!」
ライジングトルネードが収まると、上は青空が見える。
ここからじゃ地下か、それともどこかの建物かはわからないな。
「アァアアァア!目がぁああ」
「目?」
ニコラが目を押さえて悶え始めている。
そうか、こいつは薬で身体を強化している。
そこには視力も含まれていたのか。
いきなり暗いところから、明るいところに出れば眩しい。
視力が強化されているとなれば、それは想像絶する物だろう。
今のうちに脱出するか。
どのみち再生してしまうから。
むしろ首とか頭とか色んな部位を攻撃しても叫び声を上げなかったのに、目だけは叫ぶんだな。
パルバディとガーデルを抱えて、浮遊魔法で俺は開いた天井へと向かって行く。
外に出ると、ニコラのような姿をした奴がもう一人いるのが見えた。
そして対峙するのはミラ達。
「ミラ!」
「リ、リアスくん!?」
俺はパルバディとガーデルを無造作に投げ捨て、ミラの元に行く。
どうやらこっちも薬を使ったバカがいたみたいだな。
服装が女生徒の制服だから、あれはリリィか。
『り、リアス選手!?リアスくん、決闘に脱落者が決闘場に再び入るのはルール違反ですよ!?』
「あ、シャルル先生。どうやら決闘場の機能に細工してる奴がいたみたいだ。それにルール違反なら、パルバディとガーデルも同罪だろ?」
『そ、それはそうですが・・・』
ルール違反とか言ってる場合じゃ無いだろう。
それに下からはニコラも来るんだ。
話してる余裕もない。
「クレ、下にはニコラがいる。あの怪物、リリィだろうがあれと似たような姿だ」
『貴方は平静を装ってますが、体力が限界にきてそうですね』
「あぁ、息するのもつらい。こんなことならもっと体力を付けとくんだったな。そんなことよりも、あれは再生する。首を斬り落としても、脳をライトニングスピアで撃ち抜いてもダメだった」
「り、リアスくん!?人を殺したのになんともないの!?」
「それは大丈夫だ。あれは人とは思えない容姿だし」
殺人は忌避感があるのは事実だ。
多分すれば俺は嘔吐するだろう。
ニコラは最早人としての一線を超えてしまったからなんともない、それだけの話だ。
『何処を壊しても再生するのは厄介ですね』
「俺の頭じゃどうしようもなかった。作戦を施して欲しい。下からはニコラが来るから、あの化け物二体を俺達で相手しないといけない」
「リアスくん。リリィは、自らの意思であの姿になったわけじゃなんだ。犯人はガランで間違いない」
ガラン・・・俺はガランが居たであろう方を見ると、そこにはガランと言い合っているジノアがいた。
ジノアの横にはホウエルもいる。
どうやらその様子をジノアがみてたみたいだな。
「って事はリリィを殺すのは、論理的に違うな」
『リリィの場合は対処は簡単です。あれは魔力体ですので、落とせば終わります!来ます!』
リリィの魔法がこちらに迫ってくる。
なんだあれ?
六個のライトニングスピア!?
俺とミラは飛び上がって攻撃を回避した。
そこからライジングトルネードを二つ展開して吹き飛ばす。
「え!?今、ボクにはライジングトルネードが二つ放たれた様に見えたんだけど」
『奇遇ですねミラ。私も同じ様に見えました』
「説明はあとだ。まずはあれを倒そう。ニコラが合流してきたら厄介だ」
ニコラが合流すれば、両方と相手取らなくいけなくなる。
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まずはリリィからだ。
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