神世界と素因封印

茶坊ピエロ

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14.長き一日の終わり

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 俺と殿下がカナンと合流し、俺がカズを翻弄し、殿下がカナンに先ほどした話を話した。


「そうですか。やはりわたしとヨシュアで和澄くんの動きを止めて、殿下が指輪を取る形になりますか?」


 カナンは殿下に質問する。指輪を奪うには和澄に触れなければいけない。暴走してからカズは、電撃は剣に纏わせるだけで放出してない。
 しかし指輪を取ろうと触れれば電撃が来ないとも限らない。それに・・・


「いや、必ずしもそうとは限らない。私に考えはある。だがまずは、真壁のあの剣を手放させないことには指輪を取るもなにもない。2人とも奴の気を引きつけておいてくれ」


 俺とカナンは頷く。そういうと殿下は俺と入れ替わるようにカズと相対する。
 殿下は炎を噴出して高速移動している。殿下のブレードは炎属性なのか?
 カズの剣の棟に向かって執拗に蹴りを入れているが落とす気配がない。俺もタイミングを計って斬撃を飛ばしているが腕が痺れてる気配もない。


「いくら父上の能力が使えるからと言っても痛いものは痛いんだぞ!貴様も少しくらい我慢しろ」


 殿下は悪態を吐きながら、今度は手に向かって炎を放つ。少しくらいの火傷ならしょうがない。それで力を緩めて剣を離せば、死なない可能性があるのだから。

 炎が迫ったカズは剣で炎を薙ぎ払った。その瞬間カズの後方にカナンが現れた
 やはり俺の天使だ。カズが剣を薙ぎ払ったと同時に、カナンはカズの剣の柄頭に思い切りレイピア型ブレードの柄頭をぶつけた。
 カズの持っていた剣は吹き飛んでいき、殿下が即座に剣の棟を踏み抑え込む。


「今だ!カレブ、指輪を抜け」


 咄嗟にカナンは自分が取れる状況と知りとる。しかしこの時カナンは電撃を食らってしまうのではないかと俺は思った。


「これは私のとっておきだ!ほんの数秒しか電撃は防げないがな」


 カナンが指輪に触れた瞬間、カズの全身が水の玉に浸かった。何と電撃が放たれる様子がない。困惑しながらも指輪を抜きカナンは俺に投げる。


「よくわかんないけど、ヨシュア!頼んだわよ」


「あぁ任せろ!陛下、あとは頼みます」


「よくやった!あとは余に任せよ!責任を持ってガス欠まで持って行こうぞ」


 いつのまにか殿下の足元にあった剣は無くなり、カズの手には剣が握られていた。
 あの剣は一体なんだ?
 そんなことを考える前にまだ安心できる状況じゃないと思い出す。指輪を奪い返すつもりなのかカズは俺しか見ていない。


「おぬしの相手は余だ!よそ見するでないわ!」


 陛下とカズが戦闘を始める。こっちはもう任せて平気だろう。俺は俺のできることを始める。
 指輪を小型の箱に入れるイメージで空間を作り出し閉じ込める。そして俺は別空間に指輪を隔離した。
 これで大丈夫なのだろうか殿下に聞こうとしたら、殿下から近づいてきた。


「よし、いいぞ。エネルギーの供給は止まっている。あとはエネルギー切れを起こすまでがんばってくれ。だが無理はするな。エネルギーを限界まで使用が暴走の原因の場合、この場で2人のブレード暴走者と闘うのはどちらかを逃してしまいかねない。帝国始まって以来の危機だ」


「わかっています。そんなことにはなりませんよ。耐えて絶対にカズは救ってみせます」


 限界を超えても耐えようと思っていたが、その可能性を完全に失念していた。
 カナンも近づいてきて俺の手を握りながら言う。


「がんばって!」


 たった一言だが力が湧いてくる。本物の俺だけの天使の声援だ。それだけでずっと耐えれるような気がしていた。


◇◆◇◆◇


 ーーーピキッ!


「俺も限界が近い・・・」


 あれから30分は経ったが、陛下相手に満身創痍ながらも倒れなかったカズ。だが限界を超えたカズはついに倒れた。


 ーーーガチャン

 鍵が掛かるような音がなった。それと同時にカズが纏っていた服と持っていた剣が光のように霧散し、その光が集まりあってナックルグローブが現れた。
 やはりあれはブレードだったのか。


「どうやら終わりのようだ。よくやったな、ヨシュア。もういいぞ。あとは暴走終了と同時に死んでしまってないことを祈るのみだ」


 殿下はそう言った。俺は亜空間を時指輪を取り出す。そして俺とカナンはすぐにカズのところに駆け出した。
 カズは寝息を立てていた。一先ずは命に別状はないようだ。


「まさか本当に命を奪わず止めてしまうとは」


 父さんがミナちゃんを抱えて歩いてくる。


「さっきは悪かったよ父さん。父さんの言うことも道理ではある。実際、陛下や殿下やカナンがいなければ止められなかった」


 父さんは俺の頭を思い切り撫でた。


「俺こそ謝って礼をしなければな。危うく助けられる甥をこの手で殺めるところだった。ありがとう」


 俺は父さんにお礼を言われて誇らしくなった。
 カズを抱えて俺は城の医療棟に向かった。
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