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43.事態の収束
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ミナを宥めて俺たちはベロニカ達を連れてクラスメイトの元に行ったがある一人が騒いでいた。
「なんでミルトンを殺した奴を助けた!それにこいつらは敵国の人間だ。救う義務なんかないだろう!」
騒いでたのはムラサキの取り巻きの一人だった。名前は・・・なんだったかな?
「情報源になる敵兵を生かして捉えるのは戦争の定石だと思うが?それともギレス・フォン・ギャスター、貴様は情報なしに我が国が戦争に勝てるとでも言うのか?」
ルナトは親しい間柄以外はフルネームで呼んでくれる名前がわからないとき助かる。
「いえそんなことは。しかしだからって何のお咎めもなしなんて!」
「誰がお咎めなしと言った?俺たちが手錠もかけずにこいつらを放置してるからか?」
「そうです!いくら殿下と言えど勝手をしすぎじゃないですか!」
こいつ、頭に血が上って何も考えられてないようだ。なぜ一般生徒が手錠を持っていると言えよう。そうじゃなくても手錠を携帯している皇族過去をさかのぼってもいるかいないかだろう。まぁ闘う皇族ってのも珍しいだろうが。
「なにを言うかと思えば。まず私が手錠を持ってるところからか。皇族に手錠携帯の義務はない。故に手錠をさせていない」
「ならば男子生徒のズボンのベルトかなにか手を縛れば良いでしょう」
「まぁそういった手もある。じゃあ聞くが手を縛る意味はなんだ?」
「それは逃亡を防ぐためです。拘束しなければいつでも逃亡できるじゃないですか」
「今までの一部始終を見ておいて逃げると本気で思っているのか?仮に逃げると思ったとしても手を拘束したくらいで魔眼持ちが逃亡できないと言えない」
ギレスは押し黙る。今更逃亡するようなやつは少なくともいないだろう。あの状況なら容易に逃亡できた。にもかかわらず俺たちに頼み込み逃亡をしなかった。ここで逃亡する意味はない。
祐樹を助けて逃亡を考えていたやつもいたかもしれないが、意識がない祐樹を連れて俺たちから逃げ切れるなんて頭がお花畑じゃなければ考えもしないだろう。
なによりリーダー格のベロニカとイヴァンは逃げる気がない。特にイヴァンなんかは俺たちがガス欠なのは共闘したのだからよくわかるだろうに自分から捕縛されようとしてきた。そこは信用できる。少なくとも俺はギレスよりイヴァンやベロニカのが敵とは言え信用はできる。
「まぁお前の気持ちもわかる。兵達が来たらちゃんと手錠はかけさせるから安心してくれ」
「ギレス。ルナト殿下もこう言ってるんだ。ミルトンは残念だったがここは溜飲を下げてくれ」
「わかりましたムラサキ様・・・。殿下、ご無礼申し訳ありません」
ギレスはそう言って謝り、ムラサキに宥められながら元いた位置にうつむきながら戻った。正直、ギレスの気持ちもわからなくもない。俺もミナやルナトが殺されて、殺した奴を救出したら意義は申し立てたくもなる。
「そういや、全然警備隊の人来ないな。これだけの騒ぎがあったというのに」
兄さんがだるそうに言った。兄さんも疲れているのだろうし休ませてあげたいけど、警備隊が来ないことには・・・。いやまてよ。そもそも帝都にも襲撃があったのじゃないか?この学園だけに攻め込んで来たなんてありえるのか?
「ベロニカ。お前達以外に帝国に攻めてきた部隊はあるのか?」
「そりゃあるさね。帝都にはブレード持ちを含めた100名以上が襲撃を仕掛けているよ」
あっさりと堪える。本気もう逆らう気はないのだろう。亡命を提案すれば帝国に来そうな勢いだ。
しかしやはり襲撃はあるのか。ならばその対応に追われているのだろう。
「カナンさん、警備隊の通信道具って今持ってたりする?」
「持っているけどさっきから連絡しても応答なしよ。どうやらその子が言ったとおり襲撃があってこちらに兵を派遣できるほど余裕はないみたいね」
「師匠達が遅れを取るとは思わないけど数が数だし心配だ」
「ふむ、ここにきた三倍もの敵がいるのは少々厄介か。しかしこれは幸か、帝都には今、最前線に送られる人物達が集まっているはずだ。こっちはこっちで緊急時の対応しよう。学園内に残ってる生徒は校庭に集めるところからだな。学長のところにいくぞ」
ルナトはギレスへの対応もそうだが、疲労はヤバイだろうによく冷静に行動に移せるな。見習いたいね。
◇◆◇◆◇
校庭には全校生徒が集まっていた。祐樹との戦闘でほとんど校舎は崩壊していて中には逃げ出した者達もいたようだが。
「各クラス人数を確認次第今日は下校とする。なお現在帝都はアメリカの襲撃に遭っていると思われる。帝都に自宅がある者は、我が校の体育館を避難所として使うように」
まぁそうなるだろうな。わざわざ戦地の可能性のある帝都に生徒を帰すような真似はダメ教師じゃなければしないだろう。
俺たちは状況の説明を学長にした。今回はアメリカの襲撃が原因だったこと。そして事態は収拾したが、現在帝都とは連絡が取れず、敵兵の情報で帝都には襲撃があったということ。この場にベロニカ達を連れてきたらまずいと思い、ベロニカ達は俺たちの教室にいてもらった。監視としてヨシュア兄さんとカナンさんが残ってくれている。
学長が朝礼台から降りて、俺たちの方に歩いてくる。
「助かったよ和澄くん。君たちも疲れているだろう。今のうちに身体を休めたらどうだい?」
「ありがたい話だが私たちは一旦帰宅してもいいだろうか?今ならまだ叔母さん達は家にいるかもしれない。できれば人がいないところで休みたいんだ。ヨシュアとカナンは置いていくから安心してくれ」
俺たちは顔には出していないがかなり疲労している。ブレードを起動する余力くらいは残ってはいるが、万が一誰かが暴れ出さないとも限らない。
その場合兄さんとカナンさんはその対応に追われる。兵士達はここにいないわけだしな。
そうなるとミナとソルティアの防衛面が薄くなるということでルナトが帰宅を提案してくれた。
「なるほど、それは助かる。君たちにとって今は、黒の女帝の隣りほど安心できる場所もないか。わかった、君たちのお陰で被害は最小限だ。ありがとう、今日はゆっくり休んでくれ」
俺たちは返事をすると一度教室に向かった。兄さん達に一声かけてから帰ろうと思ってだ。
キュッキュッ・・・
襟に重みがきた。ミナが制服の襟を引っ張ってきた。
「カズくん、ごめんちょっと泣き疲れて眠たい」
あぁ、おんぶか。小さい頃からミナは遊んでいるとき眠くなると俺におぶられて寝ていた。俺はしゃがんでミナを背中に乗る。ミナは俺の首に手を交差させてしばらくすると寝息をたてはじめた。ルナトとソルティアが驚いた顔をしている。こういうときはニヤニヤすると思っていたんだが。
「なんだ二人ともその顔は?」
「いやぁ、余りにも当たり前にミナをおぶるからな。思考が追いつかなかった」
「それ以前に眠たいって言われただけでおぶってほしいとわかる貴方も大概ですわ。あなた達幼馴染みの枠をとうに超えてますわよ」
失礼な!もうミナとは何十年といった付き合いだ。なにを要求してくるかくらいわかる。
「幼馴染みなんだ、これくらいのことはわかるさ。急いで兄さん達のところに行こう。早くしないと叔母さん達が家を出てくかもしれない。できれば家に帰って休みたいし」
まだ昼前だし叔母さん達は出て行ってないと思うけど、もし出て行っていたら俺たちは体育館で休まなきゃいけなくなる。あまり安心して休むことはできないだろうしできれば帰りたい。
そして話をしながら俺たちは校舎に入った。廊下を歩いていたら俺たちの教室から誰かでてきた。
「あ、カナンさん。今日は下校になったよ。俺たちは一旦家に戻るんだけど、二人には学校に残って警備してほしいんだ」
「ミナ寝ちゃったのね。わかったわ。というか忌纏を限界まで使ってよく人を背負って立ってられるわね。わたしはまだ一度しか限界まで使ったことないけど、倦怠感でその日は動けなかったわ」
ミナの頬を触りながらそう言った。ミナを背負ってることにはそこまで疑問を持たれなかった。ルナト、ソルティア、カナンさんを見習え!そして一応俺も辛いって言いたい。まぁミナは軽いから自分で立ってるのとさほど変わらないけど。そういえば戦闘の最中だったから聞いてないことがあった。
「そうだ!カナンさん、警備隊は全員忌纏が使えるの?」
「あら?言ってなかったかしら?アンデル総司令はあなた達が地下で修行しているとき地上ではわたしに忌纏を教えていたのよ」
師匠、仕事をしてください。というかそれなら非番の日は一緒に稽古してくれればよかったのに。いやそのときは兄さんとデートしてたのか。仲が良いな。俺はカナンさんにチョップされる。
「口がにやけてるわ。どうせわたしとヨシュアがラブラブ~とかそんな感じの事考えていたでしょう?」
「エスパーだねカナンさん」
「貴方って顔に出やすいのね。そういうことだからわたし一人しかその時は教わってないから、警備隊全員が使えるわけじゃないと思うわ。警備隊に忌纏を使える人がいるとしたら古参の隊長くらいじゃないかしら」
なぜカナンさんだけに教えたのだろうか?俺たちの警護のために教師になるカナンさんに忌纏を覚えさせたというのは考えすぎだろうか?もしそうなら師匠には感謝だな。
実際カナンさんがミナ達を守ってくれてなかったら祐樹は殺して止めるしかなかった。忌纏なしでは防御面は安心して任せられなかったかも知れない。
「まぁありがとカナンさん。じゃあベロニカ達のこともよろしくね」
「お姉さんに任せなさい!和澄くんたちもゆっくり休んで」
俺は手を振ってルナトとソルティアも片手をあげて俺たちはきびすを返した。兄さんは中にいたのだろうが、カナンさんに伝えられたので帰る。兄さんは俺がミナを背負ってるときいつもからかってきたので今は会いたくないのだ。そうして俺たちは家に向かった。
「なんでミルトンを殺した奴を助けた!それにこいつらは敵国の人間だ。救う義務なんかないだろう!」
騒いでたのはムラサキの取り巻きの一人だった。名前は・・・なんだったかな?
「情報源になる敵兵を生かして捉えるのは戦争の定石だと思うが?それともギレス・フォン・ギャスター、貴様は情報なしに我が国が戦争に勝てるとでも言うのか?」
ルナトは親しい間柄以外はフルネームで呼んでくれる名前がわからないとき助かる。
「いえそんなことは。しかしだからって何のお咎めもなしなんて!」
「誰がお咎めなしと言った?俺たちが手錠もかけずにこいつらを放置してるからか?」
「そうです!いくら殿下と言えど勝手をしすぎじゃないですか!」
こいつ、頭に血が上って何も考えられてないようだ。なぜ一般生徒が手錠を持っていると言えよう。そうじゃなくても手錠を携帯している皇族過去をさかのぼってもいるかいないかだろう。まぁ闘う皇族ってのも珍しいだろうが。
「なにを言うかと思えば。まず私が手錠を持ってるところからか。皇族に手錠携帯の義務はない。故に手錠をさせていない」
「ならば男子生徒のズボンのベルトかなにか手を縛れば良いでしょう」
「まぁそういった手もある。じゃあ聞くが手を縛る意味はなんだ?」
「それは逃亡を防ぐためです。拘束しなければいつでも逃亡できるじゃないですか」
「今までの一部始終を見ておいて逃げると本気で思っているのか?仮に逃げると思ったとしても手を拘束したくらいで魔眼持ちが逃亡できないと言えない」
ギレスは押し黙る。今更逃亡するようなやつは少なくともいないだろう。あの状況なら容易に逃亡できた。にもかかわらず俺たちに頼み込み逃亡をしなかった。ここで逃亡する意味はない。
祐樹を助けて逃亡を考えていたやつもいたかもしれないが、意識がない祐樹を連れて俺たちから逃げ切れるなんて頭がお花畑じゃなければ考えもしないだろう。
なによりリーダー格のベロニカとイヴァンは逃げる気がない。特にイヴァンなんかは俺たちがガス欠なのは共闘したのだからよくわかるだろうに自分から捕縛されようとしてきた。そこは信用できる。少なくとも俺はギレスよりイヴァンやベロニカのが敵とは言え信用はできる。
「まぁお前の気持ちもわかる。兵達が来たらちゃんと手錠はかけさせるから安心してくれ」
「ギレス。ルナト殿下もこう言ってるんだ。ミルトンは残念だったがここは溜飲を下げてくれ」
「わかりましたムラサキ様・・・。殿下、ご無礼申し訳ありません」
ギレスはそう言って謝り、ムラサキに宥められながら元いた位置にうつむきながら戻った。正直、ギレスの気持ちもわからなくもない。俺もミナやルナトが殺されて、殺した奴を救出したら意義は申し立てたくもなる。
「そういや、全然警備隊の人来ないな。これだけの騒ぎがあったというのに」
兄さんがだるそうに言った。兄さんも疲れているのだろうし休ませてあげたいけど、警備隊が来ないことには・・・。いやまてよ。そもそも帝都にも襲撃があったのじゃないか?この学園だけに攻め込んで来たなんてありえるのか?
「ベロニカ。お前達以外に帝国に攻めてきた部隊はあるのか?」
「そりゃあるさね。帝都にはブレード持ちを含めた100名以上が襲撃を仕掛けているよ」
あっさりと堪える。本気もう逆らう気はないのだろう。亡命を提案すれば帝国に来そうな勢いだ。
しかしやはり襲撃はあるのか。ならばその対応に追われているのだろう。
「カナンさん、警備隊の通信道具って今持ってたりする?」
「持っているけどさっきから連絡しても応答なしよ。どうやらその子が言ったとおり襲撃があってこちらに兵を派遣できるほど余裕はないみたいね」
「師匠達が遅れを取るとは思わないけど数が数だし心配だ」
「ふむ、ここにきた三倍もの敵がいるのは少々厄介か。しかしこれは幸か、帝都には今、最前線に送られる人物達が集まっているはずだ。こっちはこっちで緊急時の対応しよう。学園内に残ってる生徒は校庭に集めるところからだな。学長のところにいくぞ」
ルナトはギレスへの対応もそうだが、疲労はヤバイだろうによく冷静に行動に移せるな。見習いたいね。
◇◆◇◆◇
校庭には全校生徒が集まっていた。祐樹との戦闘でほとんど校舎は崩壊していて中には逃げ出した者達もいたようだが。
「各クラス人数を確認次第今日は下校とする。なお現在帝都はアメリカの襲撃に遭っていると思われる。帝都に自宅がある者は、我が校の体育館を避難所として使うように」
まぁそうなるだろうな。わざわざ戦地の可能性のある帝都に生徒を帰すような真似はダメ教師じゃなければしないだろう。
俺たちは状況の説明を学長にした。今回はアメリカの襲撃が原因だったこと。そして事態は収拾したが、現在帝都とは連絡が取れず、敵兵の情報で帝都には襲撃があったということ。この場にベロニカ達を連れてきたらまずいと思い、ベロニカ達は俺たちの教室にいてもらった。監視としてヨシュア兄さんとカナンさんが残ってくれている。
学長が朝礼台から降りて、俺たちの方に歩いてくる。
「助かったよ和澄くん。君たちも疲れているだろう。今のうちに身体を休めたらどうだい?」
「ありがたい話だが私たちは一旦帰宅してもいいだろうか?今ならまだ叔母さん達は家にいるかもしれない。できれば人がいないところで休みたいんだ。ヨシュアとカナンは置いていくから安心してくれ」
俺たちは顔には出していないがかなり疲労している。ブレードを起動する余力くらいは残ってはいるが、万が一誰かが暴れ出さないとも限らない。
その場合兄さんとカナンさんはその対応に追われる。兵士達はここにいないわけだしな。
そうなるとミナとソルティアの防衛面が薄くなるということでルナトが帰宅を提案してくれた。
「なるほど、それは助かる。君たちにとって今は、黒の女帝の隣りほど安心できる場所もないか。わかった、君たちのお陰で被害は最小限だ。ありがとう、今日はゆっくり休んでくれ」
俺たちは返事をすると一度教室に向かった。兄さん達に一声かけてから帰ろうと思ってだ。
キュッキュッ・・・
襟に重みがきた。ミナが制服の襟を引っ張ってきた。
「カズくん、ごめんちょっと泣き疲れて眠たい」
あぁ、おんぶか。小さい頃からミナは遊んでいるとき眠くなると俺におぶられて寝ていた。俺はしゃがんでミナを背中に乗る。ミナは俺の首に手を交差させてしばらくすると寝息をたてはじめた。ルナトとソルティアが驚いた顔をしている。こういうときはニヤニヤすると思っていたんだが。
「なんだ二人ともその顔は?」
「いやぁ、余りにも当たり前にミナをおぶるからな。思考が追いつかなかった」
「それ以前に眠たいって言われただけでおぶってほしいとわかる貴方も大概ですわ。あなた達幼馴染みの枠をとうに超えてますわよ」
失礼な!もうミナとは何十年といった付き合いだ。なにを要求してくるかくらいわかる。
「幼馴染みなんだ、これくらいのことはわかるさ。急いで兄さん達のところに行こう。早くしないと叔母さん達が家を出てくかもしれない。できれば家に帰って休みたいし」
まだ昼前だし叔母さん達は出て行ってないと思うけど、もし出て行っていたら俺たちは体育館で休まなきゃいけなくなる。あまり安心して休むことはできないだろうしできれば帰りたい。
そして話をしながら俺たちは校舎に入った。廊下を歩いていたら俺たちの教室から誰かでてきた。
「あ、カナンさん。今日は下校になったよ。俺たちは一旦家に戻るんだけど、二人には学校に残って警備してほしいんだ」
「ミナ寝ちゃったのね。わかったわ。というか忌纏を限界まで使ってよく人を背負って立ってられるわね。わたしはまだ一度しか限界まで使ったことないけど、倦怠感でその日は動けなかったわ」
ミナの頬を触りながらそう言った。ミナを背負ってることにはそこまで疑問を持たれなかった。ルナト、ソルティア、カナンさんを見習え!そして一応俺も辛いって言いたい。まぁミナは軽いから自分で立ってるのとさほど変わらないけど。そういえば戦闘の最中だったから聞いてないことがあった。
「そうだ!カナンさん、警備隊は全員忌纏が使えるの?」
「あら?言ってなかったかしら?アンデル総司令はあなた達が地下で修行しているとき地上ではわたしに忌纏を教えていたのよ」
師匠、仕事をしてください。というかそれなら非番の日は一緒に稽古してくれればよかったのに。いやそのときは兄さんとデートしてたのか。仲が良いな。俺はカナンさんにチョップされる。
「口がにやけてるわ。どうせわたしとヨシュアがラブラブ~とかそんな感じの事考えていたでしょう?」
「エスパーだねカナンさん」
「貴方って顔に出やすいのね。そういうことだからわたし一人しかその時は教わってないから、警備隊全員が使えるわけじゃないと思うわ。警備隊に忌纏を使える人がいるとしたら古参の隊長くらいじゃないかしら」
なぜカナンさんだけに教えたのだろうか?俺たちの警護のために教師になるカナンさんに忌纏を覚えさせたというのは考えすぎだろうか?もしそうなら師匠には感謝だな。
実際カナンさんがミナ達を守ってくれてなかったら祐樹は殺して止めるしかなかった。忌纏なしでは防御面は安心して任せられなかったかも知れない。
「まぁありがとカナンさん。じゃあベロニカ達のこともよろしくね」
「お姉さんに任せなさい!和澄くんたちもゆっくり休んで」
俺は手を振ってルナトとソルティアも片手をあげて俺たちはきびすを返した。兄さんは中にいたのだろうが、カナンさんに伝えられたので帰る。兄さんは俺がミナを背負ってるときいつもからかってきたので今は会いたくないのだ。そうして俺たちは家に向かった。
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