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67.天才学者の過去
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「わたしの昔の名前は・・・岡部ミナ。岡部真理夫の娘なの」
二人は驚いていた。それはそうだ。
お父さんが日本で新兵器を開発した所為で、アメリカと交戦することになり日本は大敗。
そしてその武器が、今度はこの帝国に牙を向けたんだから。
「ミ、ミナ?それは本当なんですの?」
「うん。ごめんね二人とも黙ってて」
青い顔をしてる。
二人は優しいから、お父さんのことを悪く言ってたのを気にしてるんだろう。
「悪いな。俺は聞かれたら言えばいいって言ったからさ。責任は俺にあるんよ」
カズくんがかばってくれる。
そんなことは実際言われてない。
多分言おうとしたらそう言って止めてくれただろうけど、わたしはいつもカズくんに甘えて・・・
「ミナの顔を見ればわかる。そしてこの事実もあるな。二人には責任はない」
「え、でも。黙ってたんだよ?こんな大事なことを」
友達なのに。
カズくんは幼馴染みで、お父さんの最期を一緒に看取ったから知ってるけど、多分そうじゃなかったら聞かれなきゃ言わなかったかも知れない。
「隠し事のひとつやふたつあるだろう。人間なんだから」
「ルナト様の言うとおりですわ」
二人の優しさに涙が出そうになる。
「ミナ。お父さんのこと、俺が話してもいいか?」
「え、でも・・・」
泣きそうなわたしを心配してくれてるからだろう。
わたしが話さなきゃいけないのに。
「ミナが話さなきゃいけないって思ってるのか?隠してた俺にも責任はある。なんと言われようとさ」
カズくんはわたしにいつも優しい。
それは幼馴染みだからなんだろう。
「カズくんありがとう。でもわたしが話すよ。娘として、父が恥ずかしい生き方をしてなかったことを」
「そうか?じゃあ俺からはなにもないな」
そうだ。もうわたしは決めたんだ。
この二人は信用できる。
ルナトくんは皇族だし、ティアも皇族の許嫁だけど、信頼できる人達なんだから。
◇◆◇◆◇
岡部真理夫は日本で生まれ日本で育った。
そして24歳。大学院を出て、自衛隊研究室に配属された。
日本の防衛力をあげるために兵器開発をしてほしいと、もっともな理由をつけて。
この当時の日本政府はクズばかり集まっていた。
そして大学にいた岡部真理夫の頭脳を近代兵器に利用できないか考えたのだ。
真理夫は配属されるなりブレードに目を付けた。エネルギー量からして防衛力にはもってこいの品物だった。
しかしサンプルが帝国にしか無く、一個しか取り寄せることができなかった。
そして真理夫はそのブレード適合者になってしまった。
闘う技術がない真理夫だったが、ブレードはそんな人物でも人並みの戦闘能力を得ることができることはすぐにわかった。
属性は光と闇の二属性、光属性は夜の読書の灯り程度、闇属性は仕事中の飲み物程度にしか使っていなかった。そして周りにはブレード持ちだと言うことを隠し通せていた。
それというのも、真理夫のブレードが武器がゴルフグラブ型、アクセサリー型が指輪型だったため、周りにも違和感を感じさせないことのできるものだったからだ。
次に真理夫は、大学時代にハマっていたロボットアニメの武器を再現できないか研究をし始める。
自分が作りたかった物であり、武器が申し分の無い性能になるのは、わずか2年で完成した。
そして試作品を提出し、自衛隊の平常装備にすべく量産に入った。
この時真理夫は気づくべきだった。国の防衛をするのに、何故平常装備にする必要があるのかということに。
そして運命の日、西暦2100年1月1日。
真理夫が27歳の誕生日を迎えた日に事件は起きた。
日本がアメリカに対して宣戦布告を行ったのだ。
真理夫は国会へ抗議しに行く。こんなことをするために兵器を作ったんじゃないと。
しかし、当時の政府はその抗議を非国民として扱い、真理夫を幽閉した。
そのことが真理夫を延命することになる。
しかし翌日。宣戦布告した日本はアメリカ軍に大敗を受ける。
十分勝利のできる戦力をも覆した魔眼部隊に全滅させられたのだ。
その報告を受け日本政府は甘さを痛感するが、時は既に遅かった。
当時の魔眼部隊隊長が、アメリカ襲撃失敗の報告の数秒後、報告した男を殺害し、現れたのだ。
そしてここにいる全員は処刑しますと全員の首を切断、そ当時の政府議員達の人生は幕を閉じた。
幽閉されていた真理夫は翌日脱獄していた。
留置所に保管されていたブレードを持ちだし、光速で空港へ行きフランス行きの便に搭乗し、雲隠れした。
そのことを知らない魔眼部隊隊長は、アメリカ大統領の命により、兵器開発者を殺害するために、更に翌日、留置所にきていた。
脱獄されているとは知らず、そこの看守長を処刑という名目で殺害し、留置所をあとにし、最期まで岡部真理夫の行方を知ることは無かった。
フランスに雲隠れした真理夫には不幸が待っていた。
ブレードを携帯していたため、フランスの軍にいれられてしまったのだ。
当時フランスはラックブランから特殊なルートでいける神園に進行計画を立てていた。
それに参加すれば、亡命を認めると言ったのだ。
神園への進行が開始される。神園にいる動物たちはどれも凶暴と聞かされていた真理夫は、蹂躙しようとしていた軍から、闘わずに逃げていく動物たちに違和感を覚えた。
これのどこが凶暴なのか?気がついたら軍と敵対していた。
闇属性で銃弾をすべて軍隊の足下にカウンター。そして光の速さで移動をし、重火器をすべて破壊した。
しかしそれでも人数差はあり、素手でも攻撃してくる者はいた。
真理夫は誰も殺さずにどうにか凌ぎきるが、エネルギー切れを度々起こしたが、ブレード開発中に作ったエネルギー補充のドリンクを使用し回復。身体をボロボロにしながらも凌ぎきった。
真理夫は一ヶ月神園で休息を取った。
神園の動物たちは岡部真理夫に感謝をして、帝国まで送った。
真理夫は帝国でヒューゲル家に身分を偽らせてもらい、大学教授をして静かに暮らしていた。
そこで7歳下の教え子メアリーと出会い恋に落ちる。
何度も告白の末、結婚。ミナが生まれ幸せな生活を送った。
やっと手に入れた幸せもミナと和澄が初等部に上がる頃に終わりを告げる。
神園での戦闘でガス欠を何度も繰り返したことで、精神の寿命が終わりを迎えていた。
メアリーの診断により、余命一ヶ月を申告。
その一ヶ月ミナと、ミナと仲良くしていた和澄と共に余生を過ごす。
そして2115年4月29日、ミナの誕生日プレゼントを渡した次の日、満足そうな顔で、最愛の妻、愛娘とその友人家族に看取られ、息を引き取った。
◇◆◇◆◇
「と言ったわけでお父さんは身を削ってまで何かを守ろうとした人で悪い人ではないの。今思えば、お母さんはおそらく神園の事を知ってたんだろうね。身体の寿命が限界が来た理由は教えて貰ってないけどおそらく・・・」
「そうよ。真理夫が身体の寿命を迎えた理由。それは神園を救った時だって本人が言っていたわ」
「お母さん!?どうしてここが?」
「モスゲイルに話を聞いてきたのよ。真理夫の妻でミナの母と言ったら教えてくれたわ」
これはカズくんもびっくりしてる。わたしだってここに来るとは思ってなかった。
「ここはあの人から聞いてた神園に似ていたから、つい彼を懐かしんで歩いていてたのよ」
そっか。お母さんは二回も夫に先立たれてるんだ。なんだかすごく申し訳ないなぁ・・・。
「あの人はこんな自然を守るために闘った。だから、余り悪く思わないでください」
「あぁ。私もこんな話を聞いて追求するほど鬼じゃないさ。しかしミナが岡部真理夫の娘とはな」
「ワタクシも驚きましたわ。しかしそうなるとアメリカの情報網も優秀ですわね」
「そうだな。結果的に真理夫さんが帝国にいたことは変わらないしな」
そっか。アメリカにはお父さんが帝国に逃亡してる疑いをかけられてたんだった。
「あの二人とも・・・」
「まぁ疑いをかけられたときにはもう亡くなってたんだ。関係ない。それに天寿全うしたんならよかったよ」
「そうですわよミナ。ごめんなさいね。貴女のお父さんの悪口を言ってしまって」
「私もすまなかった」
二人は謝ってくれた。
お父さんが作った兵器が悪いことに使われたことは事実なのに。
「わたしこそ本当にごめんなさい。二人には言うべきことだったのに!」
「何を言ってるんだ。私達は友だろう?」
「そうですわよ。お互いごめんなさいをしたらそれでもうおしまい、ですわ!」
やっぱりこの人達は優しい・・・。
「このことは秘密だ。絶対陛下に言うなよルナト」
「わかっている。このことはマーフィーや香澄は知っているのか?」
「いいや。少なくとも俺は言ってない。メアリーさんは?」
「わたしも言ってないわ。ミナもでしょ?」
わたしは頷いた。ほんとはマーフィーさん、香澄さんやヨシュ兄にも言わないといけないのに。
「話の腰を折って悪いけど、少なくともこの戦争が終わるまでは、他言無用でお願いします殿下」
「いや、言うつもりはないが、いきなりどうした?」
「どこから洩れるかわからないからです。万が一このことが露見するとフランスも進行してくる恐れがあります」
お母さん?一体どうしてフランスが出てくるの?
「神園に進行した国は、フランスです」
「なるほど・・・。三つ巴になるならまだいいが、下手をするとアメリカと手を組んで攻めてくる可能性があるか」
「そしてそれだけの規模が広がれば・・・」
「第三次世界大戦。19世紀以来の世界規模な戦争になる・・・か」
そっか。お父さんが帝国に居たって事だけで戦争の火種になるんだ・・・。
「ミナがそう気負うことはない。結局我々が黙ってればいい話だ。22年もそのことが露見されてないのだから平気なはずだ」
ルナトくんにそう言われて安心する。
お父さんが戦争の火種にならなくてよかった。
「そういうことならいいんです。じゃあ散歩の続きでもしようかしら。みんなもほどほどにね」
そういってお母さんは洞窟から出ていった。
「そうだな。我々も、そろそろ戻ろうか。モスゲイル殿を待たせるのもあれだろう?」
「そうですわね」
「じゃあ行くか。行こうミナ」
「うん!」
カズくんに手を差し出されたので、わたしはその手を掴んだ。
そしてわたし達は洞窟をあとにした。
二人は驚いていた。それはそうだ。
お父さんが日本で新兵器を開発した所為で、アメリカと交戦することになり日本は大敗。
そしてその武器が、今度はこの帝国に牙を向けたんだから。
「ミ、ミナ?それは本当なんですの?」
「うん。ごめんね二人とも黙ってて」
青い顔をしてる。
二人は優しいから、お父さんのことを悪く言ってたのを気にしてるんだろう。
「悪いな。俺は聞かれたら言えばいいって言ったからさ。責任は俺にあるんよ」
カズくんがかばってくれる。
そんなことは実際言われてない。
多分言おうとしたらそう言って止めてくれただろうけど、わたしはいつもカズくんに甘えて・・・
「ミナの顔を見ればわかる。そしてこの事実もあるな。二人には責任はない」
「え、でも。黙ってたんだよ?こんな大事なことを」
友達なのに。
カズくんは幼馴染みで、お父さんの最期を一緒に看取ったから知ってるけど、多分そうじゃなかったら聞かれなきゃ言わなかったかも知れない。
「隠し事のひとつやふたつあるだろう。人間なんだから」
「ルナト様の言うとおりですわ」
二人の優しさに涙が出そうになる。
「ミナ。お父さんのこと、俺が話してもいいか?」
「え、でも・・・」
泣きそうなわたしを心配してくれてるからだろう。
わたしが話さなきゃいけないのに。
「ミナが話さなきゃいけないって思ってるのか?隠してた俺にも責任はある。なんと言われようとさ」
カズくんはわたしにいつも優しい。
それは幼馴染みだからなんだろう。
「カズくんありがとう。でもわたしが話すよ。娘として、父が恥ずかしい生き方をしてなかったことを」
「そうか?じゃあ俺からはなにもないな」
そうだ。もうわたしは決めたんだ。
この二人は信用できる。
ルナトくんは皇族だし、ティアも皇族の許嫁だけど、信頼できる人達なんだから。
◇◆◇◆◇
岡部真理夫は日本で生まれ日本で育った。
そして24歳。大学院を出て、自衛隊研究室に配属された。
日本の防衛力をあげるために兵器開発をしてほしいと、もっともな理由をつけて。
この当時の日本政府はクズばかり集まっていた。
そして大学にいた岡部真理夫の頭脳を近代兵器に利用できないか考えたのだ。
真理夫は配属されるなりブレードに目を付けた。エネルギー量からして防衛力にはもってこいの品物だった。
しかしサンプルが帝国にしか無く、一個しか取り寄せることができなかった。
そして真理夫はそのブレード適合者になってしまった。
闘う技術がない真理夫だったが、ブレードはそんな人物でも人並みの戦闘能力を得ることができることはすぐにわかった。
属性は光と闇の二属性、光属性は夜の読書の灯り程度、闇属性は仕事中の飲み物程度にしか使っていなかった。そして周りにはブレード持ちだと言うことを隠し通せていた。
それというのも、真理夫のブレードが武器がゴルフグラブ型、アクセサリー型が指輪型だったため、周りにも違和感を感じさせないことのできるものだったからだ。
次に真理夫は、大学時代にハマっていたロボットアニメの武器を再現できないか研究をし始める。
自分が作りたかった物であり、武器が申し分の無い性能になるのは、わずか2年で完成した。
そして試作品を提出し、自衛隊の平常装備にすべく量産に入った。
この時真理夫は気づくべきだった。国の防衛をするのに、何故平常装備にする必要があるのかということに。
そして運命の日、西暦2100年1月1日。
真理夫が27歳の誕生日を迎えた日に事件は起きた。
日本がアメリカに対して宣戦布告を行ったのだ。
真理夫は国会へ抗議しに行く。こんなことをするために兵器を作ったんじゃないと。
しかし、当時の政府はその抗議を非国民として扱い、真理夫を幽閉した。
そのことが真理夫を延命することになる。
しかし翌日。宣戦布告した日本はアメリカ軍に大敗を受ける。
十分勝利のできる戦力をも覆した魔眼部隊に全滅させられたのだ。
その報告を受け日本政府は甘さを痛感するが、時は既に遅かった。
当時の魔眼部隊隊長が、アメリカ襲撃失敗の報告の数秒後、報告した男を殺害し、現れたのだ。
そしてここにいる全員は処刑しますと全員の首を切断、そ当時の政府議員達の人生は幕を閉じた。
幽閉されていた真理夫は翌日脱獄していた。
留置所に保管されていたブレードを持ちだし、光速で空港へ行きフランス行きの便に搭乗し、雲隠れした。
そのことを知らない魔眼部隊隊長は、アメリカ大統領の命により、兵器開発者を殺害するために、更に翌日、留置所にきていた。
脱獄されているとは知らず、そこの看守長を処刑という名目で殺害し、留置所をあとにし、最期まで岡部真理夫の行方を知ることは無かった。
フランスに雲隠れした真理夫には不幸が待っていた。
ブレードを携帯していたため、フランスの軍にいれられてしまったのだ。
当時フランスはラックブランから特殊なルートでいける神園に進行計画を立てていた。
それに参加すれば、亡命を認めると言ったのだ。
神園への進行が開始される。神園にいる動物たちはどれも凶暴と聞かされていた真理夫は、蹂躙しようとしていた軍から、闘わずに逃げていく動物たちに違和感を覚えた。
これのどこが凶暴なのか?気がついたら軍と敵対していた。
闇属性で銃弾をすべて軍隊の足下にカウンター。そして光の速さで移動をし、重火器をすべて破壊した。
しかしそれでも人数差はあり、素手でも攻撃してくる者はいた。
真理夫は誰も殺さずにどうにか凌ぎきるが、エネルギー切れを度々起こしたが、ブレード開発中に作ったエネルギー補充のドリンクを使用し回復。身体をボロボロにしながらも凌ぎきった。
真理夫は一ヶ月神園で休息を取った。
神園の動物たちは岡部真理夫に感謝をして、帝国まで送った。
真理夫は帝国でヒューゲル家に身分を偽らせてもらい、大学教授をして静かに暮らしていた。
そこで7歳下の教え子メアリーと出会い恋に落ちる。
何度も告白の末、結婚。ミナが生まれ幸せな生活を送った。
やっと手に入れた幸せもミナと和澄が初等部に上がる頃に終わりを告げる。
神園での戦闘でガス欠を何度も繰り返したことで、精神の寿命が終わりを迎えていた。
メアリーの診断により、余命一ヶ月を申告。
その一ヶ月ミナと、ミナと仲良くしていた和澄と共に余生を過ごす。
そして2115年4月29日、ミナの誕生日プレゼントを渡した次の日、満足そうな顔で、最愛の妻、愛娘とその友人家族に看取られ、息を引き取った。
◇◆◇◆◇
「と言ったわけでお父さんは身を削ってまで何かを守ろうとした人で悪い人ではないの。今思えば、お母さんはおそらく神園の事を知ってたんだろうね。身体の寿命が限界が来た理由は教えて貰ってないけどおそらく・・・」
「そうよ。真理夫が身体の寿命を迎えた理由。それは神園を救った時だって本人が言っていたわ」
「お母さん!?どうしてここが?」
「モスゲイルに話を聞いてきたのよ。真理夫の妻でミナの母と言ったら教えてくれたわ」
これはカズくんもびっくりしてる。わたしだってここに来るとは思ってなかった。
「ここはあの人から聞いてた神園に似ていたから、つい彼を懐かしんで歩いていてたのよ」
そっか。お母さんは二回も夫に先立たれてるんだ。なんだかすごく申し訳ないなぁ・・・。
「あの人はこんな自然を守るために闘った。だから、余り悪く思わないでください」
「あぁ。私もこんな話を聞いて追求するほど鬼じゃないさ。しかしミナが岡部真理夫の娘とはな」
「ワタクシも驚きましたわ。しかしそうなるとアメリカの情報網も優秀ですわね」
「そうだな。結果的に真理夫さんが帝国にいたことは変わらないしな」
そっか。アメリカにはお父さんが帝国に逃亡してる疑いをかけられてたんだった。
「あの二人とも・・・」
「まぁ疑いをかけられたときにはもう亡くなってたんだ。関係ない。それに天寿全うしたんならよかったよ」
「そうですわよミナ。ごめんなさいね。貴女のお父さんの悪口を言ってしまって」
「私もすまなかった」
二人は謝ってくれた。
お父さんが作った兵器が悪いことに使われたことは事実なのに。
「わたしこそ本当にごめんなさい。二人には言うべきことだったのに!」
「何を言ってるんだ。私達は友だろう?」
「そうですわよ。お互いごめんなさいをしたらそれでもうおしまい、ですわ!」
やっぱりこの人達は優しい・・・。
「このことは秘密だ。絶対陛下に言うなよルナト」
「わかっている。このことはマーフィーや香澄は知っているのか?」
「いいや。少なくとも俺は言ってない。メアリーさんは?」
「わたしも言ってないわ。ミナもでしょ?」
わたしは頷いた。ほんとはマーフィーさん、香澄さんやヨシュ兄にも言わないといけないのに。
「話の腰を折って悪いけど、少なくともこの戦争が終わるまでは、他言無用でお願いします殿下」
「いや、言うつもりはないが、いきなりどうした?」
「どこから洩れるかわからないからです。万が一このことが露見するとフランスも進行してくる恐れがあります」
お母さん?一体どうしてフランスが出てくるの?
「神園に進行した国は、フランスです」
「なるほど・・・。三つ巴になるならまだいいが、下手をするとアメリカと手を組んで攻めてくる可能性があるか」
「そしてそれだけの規模が広がれば・・・」
「第三次世界大戦。19世紀以来の世界規模な戦争になる・・・か」
そっか。お父さんが帝国に居たって事だけで戦争の火種になるんだ・・・。
「ミナがそう気負うことはない。結局我々が黙ってればいい話だ。22年もそのことが露見されてないのだから平気なはずだ」
ルナトくんにそう言われて安心する。
お父さんが戦争の火種にならなくてよかった。
「そういうことならいいんです。じゃあ散歩の続きでもしようかしら。みんなもほどほどにね」
そういってお母さんは洞窟から出ていった。
「そうだな。我々も、そろそろ戻ろうか。モスゲイル殿を待たせるのもあれだろう?」
「そうですわね」
「じゃあ行くか。行こうミナ」
「うん!」
カズくんに手を差し出されたので、わたしはその手を掴んだ。
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