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バーベンベルク城にて
議題は父さま乱入の原因でした
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「父さま・・・寝衣も黒ローブなの?」
私はびっくりして、思わず聞いてしまった。
ほとんどそれ以外見たことが無いとは言え、父さま、寝る時もローブって、寝苦しくない?寒がりなの?
私が言うと、いまだ父さまのローブの中の母さまが笑い出した。
「ディーもおかしいって思うだろう?ほら、アル、もうそれ脱いで、私を出してくれ。」
「でも、エレオノーレ・・・。」
父さまは本当にしぶしぶ、と言った風にローブを脱いだ。
なんだ。やっぱり父さまも普通に寝衣着てる。灰色のシンプルなシャツにスラックス、、、普段着てるものとの違いが良く分からない。
でも。、そんなことどうでもいい。
そう思えるくらい。
母さまの寝衣姿は素敵だった。
素材は絹だろう。真っ白でツヤツヤしている。シンプルなワンピースみたいだけど、よく見ると前と後ろに布地が分かれていて、両肩から両脇、左右の裾まで、同じ生地のリボンで止めてある。背の高い母さまのくるぶしまであって、ゆったりしているのにだらしなく崩れず、柔らかく全身を包んでいる。
執務中は無造作に括っている腰まである紅の髪がフワッと上半身をおおい、魔導の灯りに柔らかく輝いて、とっても豪奢だわ。
「母さま、素敵。特にその髪。いいなあ。」
私が母さまに近寄って髪に頬をすりすりすると、母さまは柔らかく目を細めて、肩の少し下の長さの私の髪を撫でた。
「ディーだって、伸ばしたらこうなる。いや、ディーの髪は私より金が入ってる分キラキラ輝くと思うぞ。そろそろ伸ばさないか?」
今まではこの誘いに、ううん、邪魔だからまだいい、って答えてたけど。母さまみたいになれるなら、そろそろ、伸ばしてもいいかもね。
「うん、そうしようかな。」
私がこっくり頷くと、母さまはちょっと目を見張ったけれど、すぐに嬉しそうに、明日アンナに言おう、と言ってくれた。
「・・・それより、そろそろ始めませんか。」
私と母さまがにこにこ女の子の会話をしていると。
ルー兄さまがコホンと咳払いをして、本来の目的を思い出させてくれた。ついでに父さまをチラッと見る。
「父上、母上を隠したいなら、ローブではなく、室内用のガウンです。母上の部屋にあるでしょう?」
冷静な言葉。
言われてハッとした父さまは。グッと右手を伸ばして・・・何もない空間に手が消えた!と思ったら、レースで出来た何かを掴みだした。
「・・・ルー、感謝する。さ、エレオノーレ、着てください。」
母さまの目の前にグイっと突き出してくる父さま。母さまはちょっと顔をしかめた。
「暑いのイヤなんだが・・・」
「・・・この魔導師のローブ、お貸ししましょうか?」
父さまの眼がちょっと怖い。母さまは仕方なさそうに肩を竦めた。
「・・・分かった。私のガウンをもらおうか。」
「これでやっと始まりますね。・・・母上、議題は何ですか?」
ガウンを着た母さまがソファに腰を下ろすと、父さまも隣に座る。四人の顔をざっと見まわして、兄さまがやれやれと言った風に口を開いた。
「済まないね、ルー。ではさっさと始めるか。」
切り替えたように母さまが話し出す。
「議題は、まあ、なんだな、アルが言うところの、家族旅行だ。」
家族旅行、、、そう言えばそんな言葉を最近どこかで、、、。
私は思わず「あっ。」と叫んだ。
そうだ!昼間執務室で父さまが叫んでたんだ!父さまに内緒で母さまが副官たちと話を進めてるって・・・。
私が父さまをチラッと見るのと、父さまが気まずそうに顔をそむけるのは一緒だった。
まあ、気まずいよね、父さま、、、。
この微妙な空気の中、きょとんとしている兄さまに、母さまが昼間のことをササッと説明している。
あ、すぐ終わった。飲み込み早いな、兄さま。
「・・・それで、本題だ。オスカーは大学を卒業した後、帝国第一騎士団に所属することになってね。騎士の任命式や入団式のあと、身辺整理のために与えられる休みの間も帝都で訓練を続けるので、帰郷しないんだ。」
母さまがサクサクと話を進めていく。
「大学の卒業式には未成年の家族は参加出来ないが、騎士の任命式は子どもでも家族席で見ることが出来る。ルーもディーも帝都はまだだろう。みんなでオスカーの晴れ姿を祝いに行かないか。」
うん、ルー兄さまの読み通りだね。
私はびっくりして、思わず聞いてしまった。
ほとんどそれ以外見たことが無いとは言え、父さま、寝る時もローブって、寝苦しくない?寒がりなの?
私が言うと、いまだ父さまのローブの中の母さまが笑い出した。
「ディーもおかしいって思うだろう?ほら、アル、もうそれ脱いで、私を出してくれ。」
「でも、エレオノーレ・・・。」
父さまは本当にしぶしぶ、と言った風にローブを脱いだ。
なんだ。やっぱり父さまも普通に寝衣着てる。灰色のシンプルなシャツにスラックス、、、普段着てるものとの違いが良く分からない。
でも。、そんなことどうでもいい。
そう思えるくらい。
母さまの寝衣姿は素敵だった。
素材は絹だろう。真っ白でツヤツヤしている。シンプルなワンピースみたいだけど、よく見ると前と後ろに布地が分かれていて、両肩から両脇、左右の裾まで、同じ生地のリボンで止めてある。背の高い母さまのくるぶしまであって、ゆったりしているのにだらしなく崩れず、柔らかく全身を包んでいる。
執務中は無造作に括っている腰まである紅の髪がフワッと上半身をおおい、魔導の灯りに柔らかく輝いて、とっても豪奢だわ。
「母さま、素敵。特にその髪。いいなあ。」
私が母さまに近寄って髪に頬をすりすりすると、母さまは柔らかく目を細めて、肩の少し下の長さの私の髪を撫でた。
「ディーだって、伸ばしたらこうなる。いや、ディーの髪は私より金が入ってる分キラキラ輝くと思うぞ。そろそろ伸ばさないか?」
今まではこの誘いに、ううん、邪魔だからまだいい、って答えてたけど。母さまみたいになれるなら、そろそろ、伸ばしてもいいかもね。
「うん、そうしようかな。」
私がこっくり頷くと、母さまはちょっと目を見張ったけれど、すぐに嬉しそうに、明日アンナに言おう、と言ってくれた。
「・・・それより、そろそろ始めませんか。」
私と母さまがにこにこ女の子の会話をしていると。
ルー兄さまがコホンと咳払いをして、本来の目的を思い出させてくれた。ついでに父さまをチラッと見る。
「父上、母上を隠したいなら、ローブではなく、室内用のガウンです。母上の部屋にあるでしょう?」
冷静な言葉。
言われてハッとした父さまは。グッと右手を伸ばして・・・何もない空間に手が消えた!と思ったら、レースで出来た何かを掴みだした。
「・・・ルー、感謝する。さ、エレオノーレ、着てください。」
母さまの目の前にグイっと突き出してくる父さま。母さまはちょっと顔をしかめた。
「暑いのイヤなんだが・・・」
「・・・この魔導師のローブ、お貸ししましょうか?」
父さまの眼がちょっと怖い。母さまは仕方なさそうに肩を竦めた。
「・・・分かった。私のガウンをもらおうか。」
「これでやっと始まりますね。・・・母上、議題は何ですか?」
ガウンを着た母さまがソファに腰を下ろすと、父さまも隣に座る。四人の顔をざっと見まわして、兄さまがやれやれと言った風に口を開いた。
「済まないね、ルー。ではさっさと始めるか。」
切り替えたように母さまが話し出す。
「議題は、まあ、なんだな、アルが言うところの、家族旅行だ。」
家族旅行、、、そう言えばそんな言葉を最近どこかで、、、。
私は思わず「あっ。」と叫んだ。
そうだ!昼間執務室で父さまが叫んでたんだ!父さまに内緒で母さまが副官たちと話を進めてるって・・・。
私が父さまをチラッと見るのと、父さまが気まずそうに顔をそむけるのは一緒だった。
まあ、気まずいよね、父さま、、、。
この微妙な空気の中、きょとんとしている兄さまに、母さまが昼間のことをササッと説明している。
あ、すぐ終わった。飲み込み早いな、兄さま。
「・・・それで、本題だ。オスカーは大学を卒業した後、帝国第一騎士団に所属することになってね。騎士の任命式や入団式のあと、身辺整理のために与えられる休みの間も帝都で訓練を続けるので、帰郷しないんだ。」
母さまがサクサクと話を進めていく。
「大学の卒業式には未成年の家族は参加出来ないが、騎士の任命式は子どもでも家族席で見ることが出来る。ルーもディーも帝都はまだだろう。みんなでオスカーの晴れ姿を祝いに行かないか。」
うん、ルー兄さまの読み通りだね。
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