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皇宮での邂逅
侍従見習いお役立ち中。
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朝のうちにさっさと仕事を片付けた。
魔術師団内各部署に決裁済の書類を届け、指示や条件変更のある時はその伝言もする。
大体はエルンストさんがメモを付けてくれていたので、それを渡せば用は足りる。
代わりに新しい書類や、依頼事項を受けて帰ってくると、一仕事終わり。
役に立って無いって?そんなことないもん。
エルンストさんは団長に張り付けるから探す手間が省けると喜んでいたし、超絶不機嫌続行中の父さまも、私が一生懸命励ましたり、慰めたり、頑張ってお世話してるから、執務室に居るんだもんね!
それに、、、。
「お前が団長の侍従見習いだって?」
「あの、人嫌いで仕事嫌いの団長が、よく侍従の、しかも見習いなんて置いてるな。」
「怖いだろう、団長?」
「あんた、バーベンベルク出身だって。あっちじゃ入り婿の団長はどんな扱い受けてんだ?」
「いつまでも細いだろ。食べさせて貰ってるのかね?」
「きっと何処でもフラフラして、食事の時間も忘れちゃうのよ!」
「才能はあるのに、最低限の事しかしないもんな!勿体ない!」
「でも、天才よね!」
「どんな魔術式も、団長が手を加えるとスッキリと無駄が無くなるの。まるで初めから正解が分かってるみたいに!」
「いつ見かけても、本当に綺麗だし!」
「美しくて、立ち居振る舞いが端正で。」
「しかも物憂げで艶っぽい声で。」
「今でもけっこうもてるし、狙ってる暇人のマダムも多いんだけど、奥さん至上で、絶対にブレないのは天晴れだよ!」
魔術師の皆さんは、老若男女問わず、私を見かけると寄ってきて、父さまについてあれこれ言ってくる。
始めは悪口みたいに聞こえるんだけど。
でも、聞いてると、みんな其々にとても親しみを持ってるのが分かる。
うん、出来はいいけどボンヤリの息子を温かく見守ってる感じ?
だから私も言ってるの。
「父さ、団長は、バーベンベルクでは物静かで落ち着いた人です。」
「やっぱり辺境伯一筋で、そこは領内でも有名です。」
「たまに勝手に帰ってきちゃうのは、ちょっと迷惑がられてるけど、大抵は笑い話になってるみたいです。」
「愛されてる方ですよ。」
ってね。
そうすると。
魔導師さん達は、
「そうかそうか。良かったな。」
「あんな変人を受け入れてくれるなんて、バーベンベルクの人達も懐が深いね。」
「まあ、あんたもせいぜい頑張んなよ。団長は見てないようで見てくれてるし、冷たいようで寛容だから、仕事しやすいよ。」
と安心したり、私を励ましてくれて、仕事に戻っていくの。
父さま、母さましか要らないって公言してるけど。
まあ、家族も愛してくれてるけど。
こんなに魔導師団の人たちに愛されてるの、気付いてないのかな?
ちゃんと教えてあげなきゃ、と思う。
でも。
それは今じゃ無いもん。
私は執務室に戻って新しい書類をバサッと置き、エルンストさんに、各部署からの連絡メモや簡単な言伝てを伝えると、バッと敬礼した。
「これから、お昼まで少しお休みを頂きたいと思います!」
エルンストさんがちょっと驚いてから、チラッと父さまと時計を見た。
父さまは朝から眉間にシワを寄せて宙をボーッと眺めてるし、、、あれは母さまを見てるに違いない、、、時計はお昼まで後二時間くらい。
よし、とエルンストさんは頷いた。
「いいでしょう、ライ君。
君が団長をやる気にさせ、一仕事終えた状態で昼食に出来るなら、ご自由に行ってらっしゃい。」
了解です!
私は執務机に駆け寄り、父さまの耳にこそっと囁いた。
「父さま。今日は天気が良いので、何処かお外でお昼を食べましょう!私が手頃な場所を探してくる間、父さまはお仕事頑張って、ね?」
「・・・。ああ。」
父さまは目が覚めたように私を見ると、頷いた。
「うん、いいね、ディー。分かった。」
その瞬間、山積みの書類がパアッと宙に浮かぶと、父さまの前に一列に並んだ。
エルンストさんがグッと親指を立てる。
よし、これで私も騎士団を覗きに行ける。
この時間なら、あの子たち全員の剣の腕が見られるかも知れない!
、、、これはね、私の興味だけじゃないの。
眠い頭で考えてたんだけど。
あの子たち、多分上位貴族で、帝国学園入学準備の為に、騎士団で特別な訓練を受けてるんじゃないかと思うのよ。
兄さまのライバルになるかも知れない子たちよ?
腕前を偵察するのは妹の義務だわ!
とってもお役立ちでしょ、私。
魔術師団内各部署に決裁済の書類を届け、指示や条件変更のある時はその伝言もする。
大体はエルンストさんがメモを付けてくれていたので、それを渡せば用は足りる。
代わりに新しい書類や、依頼事項を受けて帰ってくると、一仕事終わり。
役に立って無いって?そんなことないもん。
エルンストさんは団長に張り付けるから探す手間が省けると喜んでいたし、超絶不機嫌続行中の父さまも、私が一生懸命励ましたり、慰めたり、頑張ってお世話してるから、執務室に居るんだもんね!
それに、、、。
「お前が団長の侍従見習いだって?」
「あの、人嫌いで仕事嫌いの団長が、よく侍従の、しかも見習いなんて置いてるな。」
「怖いだろう、団長?」
「あんた、バーベンベルク出身だって。あっちじゃ入り婿の団長はどんな扱い受けてんだ?」
「いつまでも細いだろ。食べさせて貰ってるのかね?」
「きっと何処でもフラフラして、食事の時間も忘れちゃうのよ!」
「才能はあるのに、最低限の事しかしないもんな!勿体ない!」
「でも、天才よね!」
「どんな魔術式も、団長が手を加えるとスッキリと無駄が無くなるの。まるで初めから正解が分かってるみたいに!」
「いつ見かけても、本当に綺麗だし!」
「美しくて、立ち居振る舞いが端正で。」
「しかも物憂げで艶っぽい声で。」
「今でもけっこうもてるし、狙ってる暇人のマダムも多いんだけど、奥さん至上で、絶対にブレないのは天晴れだよ!」
魔術師の皆さんは、老若男女問わず、私を見かけると寄ってきて、父さまについてあれこれ言ってくる。
始めは悪口みたいに聞こえるんだけど。
でも、聞いてると、みんな其々にとても親しみを持ってるのが分かる。
うん、出来はいいけどボンヤリの息子を温かく見守ってる感じ?
だから私も言ってるの。
「父さ、団長は、バーベンベルクでは物静かで落ち着いた人です。」
「やっぱり辺境伯一筋で、そこは領内でも有名です。」
「たまに勝手に帰ってきちゃうのは、ちょっと迷惑がられてるけど、大抵は笑い話になってるみたいです。」
「愛されてる方ですよ。」
ってね。
そうすると。
魔導師さん達は、
「そうかそうか。良かったな。」
「あんな変人を受け入れてくれるなんて、バーベンベルクの人達も懐が深いね。」
「まあ、あんたもせいぜい頑張んなよ。団長は見てないようで見てくれてるし、冷たいようで寛容だから、仕事しやすいよ。」
と安心したり、私を励ましてくれて、仕事に戻っていくの。
父さま、母さましか要らないって公言してるけど。
まあ、家族も愛してくれてるけど。
こんなに魔導師団の人たちに愛されてるの、気付いてないのかな?
ちゃんと教えてあげなきゃ、と思う。
でも。
それは今じゃ無いもん。
私は執務室に戻って新しい書類をバサッと置き、エルンストさんに、各部署からの連絡メモや簡単な言伝てを伝えると、バッと敬礼した。
「これから、お昼まで少しお休みを頂きたいと思います!」
エルンストさんがちょっと驚いてから、チラッと父さまと時計を見た。
父さまは朝から眉間にシワを寄せて宙をボーッと眺めてるし、、、あれは母さまを見てるに違いない、、、時計はお昼まで後二時間くらい。
よし、とエルンストさんは頷いた。
「いいでしょう、ライ君。
君が団長をやる気にさせ、一仕事終えた状態で昼食に出来るなら、ご自由に行ってらっしゃい。」
了解です!
私は執務机に駆け寄り、父さまの耳にこそっと囁いた。
「父さま。今日は天気が良いので、何処かお外でお昼を食べましょう!私が手頃な場所を探してくる間、父さまはお仕事頑張って、ね?」
「・・・。ああ。」
父さまは目が覚めたように私を見ると、頷いた。
「うん、いいね、ディー。分かった。」
その瞬間、山積みの書類がパアッと宙に浮かぶと、父さまの前に一列に並んだ。
エルンストさんがグッと親指を立てる。
よし、これで私も騎士団を覗きに行ける。
この時間なら、あの子たち全員の剣の腕が見られるかも知れない!
、、、これはね、私の興味だけじゃないの。
眠い頭で考えてたんだけど。
あの子たち、多分上位貴族で、帝国学園入学準備の為に、騎士団で特別な訓練を受けてるんじゃないかと思うのよ。
兄さまのライバルになるかも知れない子たちよ?
腕前を偵察するのは妹の義務だわ!
とってもお役立ちでしょ、私。
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