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皇宮での邂逅
ジキスムント君の幼馴染み
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ジキスムント君は、傍目にもギクッとしてから、ぎごちない笑みを浮かべてご令嬢の方を向いた。
「ええっと、さっきご挨拶しましたね、ヘンドルフ伯家のアンネじょ・・・」
言葉が途切れる。あれ、大丈夫?と思ったら。
「もしかして、マティルデ?ティルじゃないか?!いつの間にこの席に?」
ジキスムント君は驚いたように叫んだ。
俯きかげんだった少女が顔を上げる。
「ふふっ、覚えていて下さったのですね。嬉しいですわ。ジキス兄さま。」
にっこり微笑むご令嬢。
柔らかそうなチョコレートブラウンの巻き毛に榛色の瞳の、ちょっと利かん気そうな美少女だわ。
マティルデ様って言うんだ、、、つまり、リューネブルク侯爵のご令嬢ね。てことは、マティルデ様のお母さまとジキスムント君の父上がご兄妹の従兄妹ってことね。
淑女教育の一環で貴族年鑑を死ぬ思いで覚えさせられたけど。やっぱりあれは必要なことだったのね、、、。
私が遠い目をしているうちにも、二人は気の置けない会話を続けてる。
「ジキス兄さまが今回参加されると聞いて、お友達に、もし近くの席になったら代わって欲しいとお願いしてましたの。」
お隣りの席がヘンドルフ伯家のアンネ様で良かったわ!と手を打ってはしゃぐ彼女に、ジキスムント君は呆れた目を向けた。
「何でチビのお前がこんな所にいる?うちに来る時みたいに、また叔父上に我が儘を言ったのか?」
両腕を胸で組んで、今にも説教を始めそうなジキスムント君に。
「まあ、ジキス兄さまったら、失礼ね!マティルデはもう十歳になります。今年のシーズンからは、このお茶会にも度々参加しているのよ?」
マティルデ様は、ふんッと鼻息も荒く告げた。
あら、驚いた顔してる。
「そんな歳だったのか?」
ついこの間まで、ハイハイしながら俺の後を付いてきたのにな?
感慨深そうな顔をして呟いてる。本当に小さい頃からの仲なんだね。
私にとってのライみたいなものかな~?
微笑ましく観察していると。
マティルデ様は不満そうに言った。
「そんなことばかり仰って。レディに失礼よ。」
つん、として見せるのを、苦笑いして謝りかけて、、、ジキスムント君はふと思い出したように言った。
「そうか、ではティルはバーベンベルクのディアナ嬢と同い年なんだな?」
なるほど、こんな感じなんだ、としげしげマティルデさまを眺めるジキスムント君。
いや、歳だけで似てると思われても、、、と思っていると。
マティルデ様も同じことを思ったらしい。ムッとして文句を言いだした。
「いくらジキス兄さまでも怒りますわよ!ディアナ嬢と言えば、辺境育ちの田舎娘で有名ではありませんか!一緒にしないで下さいな。」
「しかも、田舎の騎士と剣を握って泥だらけになって遊んでるとか。」
「令嬢としてのご教育はさぼってばかりだとか。」
今から、今度のお茶会で恥をかくと噂する貴婦人の皆さまも多いのよ!うちのお母さまだって、、、。
どんどん続くマティルデ様のディアナ評を聞きながら、納得する。
うん。
やっぱり普通に言われてるんだね。
見方の問題だと思うんだけど、意外と事実も多いし。
つまり。
ステファンさんがたまたま知っていたわけではなくて。
一部でヒソヒソと囁かれてるわけでもなくて。
帝都にいる一般のご令嬢たちとって、ディアナって言うのはこう言う子なんだね。
しかし、実に詳しいね、マティルデ様。実はディアナのこと、気にしてる?意外と会えば仲良くなれたりするのかしら?
聞くのは二回目だし、私は、思っていたより落ち込まなかったんだけど、、、。
「あの、小娘・・・」
まずい人が一緒だった!と思い出した時には遅くて。
低い声がしたと思ったら、物凄い勢いで火花がチカチカ飛びだした。慌てて父さまの腕をつかむ。
「結界の中で火花を飛ばさないで!父さま。」
「・・・ああ、ごめんね、ディー。でも、ちょっとあの子消すだけだから。ね?」
「ね?、じゃありません。」
ピシャリと言いながら、急いで父さまがマティルデ様に向かって上げかけた指先を両手で握る。
思わず溜め息をつくと、かぶってジキスムント君の声が聞こえた。
「なんてことを言うんだ!」
あら、結構本気で怒ってくれてるかも。
「会ったこともない方の悪口を言うなんて、ティルこそ淑女とは言えないだろう?」
「ディアナ嬢はそんな粗野なご令嬢じゃないんだ!」
うー、、、力を込めて言われると、冷や汗が出ます。
ごめんね、ジキスムント君。マナーの授業、確かにさぼって怒られてました、、、。
わたしが居た堪れない思いをしている側で。
ディアナは気が強いとか、いや優しいとか、
筋肉女だとか、いや可愛いとか、二人の言い合いも熱くなっていく。
いや、お二人に会ったことも無いのに、よくそんな断言出来るよね、、、?
私が遠い目をしていると。
「もしかして!」
不意にマティルデ様がハッと目を見開いた。
「ジキス兄さまはディアナ様を好いていらっしゃるの?」
ジッと見つめるマティルデさま。
私も思わず見つめてしまう。
ジキスムント君はみるみる赤くなって、ふいっと視線を外してしまった。
「ティルに関係ないだろう?」
ちょっと上ずった声。
「そんな、ティルは、ずっと・・・」
さっきまでの強気は何処へ、一転して俯くマティルデ様。
父さまが「何だと?ロイスのガキめ!ゆるさん!」と言ってるのはこの際放っておいて。
え、なにこの展開??まさか、マティルデ様、ジキスムント君を?
私が次の展開を固唾を呑んで見守ってると。
「お茶会で大きい声なんて無粋だよ。ジキスムント。」
信じられないくらい優しく柔らかな声がして。
あの殿下が、微笑みながら現れた。
「ええっと、さっきご挨拶しましたね、ヘンドルフ伯家のアンネじょ・・・」
言葉が途切れる。あれ、大丈夫?と思ったら。
「もしかして、マティルデ?ティルじゃないか?!いつの間にこの席に?」
ジキスムント君は驚いたように叫んだ。
俯きかげんだった少女が顔を上げる。
「ふふっ、覚えていて下さったのですね。嬉しいですわ。ジキス兄さま。」
にっこり微笑むご令嬢。
柔らかそうなチョコレートブラウンの巻き毛に榛色の瞳の、ちょっと利かん気そうな美少女だわ。
マティルデ様って言うんだ、、、つまり、リューネブルク侯爵のご令嬢ね。てことは、マティルデ様のお母さまとジキスムント君の父上がご兄妹の従兄妹ってことね。
淑女教育の一環で貴族年鑑を死ぬ思いで覚えさせられたけど。やっぱりあれは必要なことだったのね、、、。
私が遠い目をしているうちにも、二人は気の置けない会話を続けてる。
「ジキス兄さまが今回参加されると聞いて、お友達に、もし近くの席になったら代わって欲しいとお願いしてましたの。」
お隣りの席がヘンドルフ伯家のアンネ様で良かったわ!と手を打ってはしゃぐ彼女に、ジキスムント君は呆れた目を向けた。
「何でチビのお前がこんな所にいる?うちに来る時みたいに、また叔父上に我が儘を言ったのか?」
両腕を胸で組んで、今にも説教を始めそうなジキスムント君に。
「まあ、ジキス兄さまったら、失礼ね!マティルデはもう十歳になります。今年のシーズンからは、このお茶会にも度々参加しているのよ?」
マティルデ様は、ふんッと鼻息も荒く告げた。
あら、驚いた顔してる。
「そんな歳だったのか?」
ついこの間まで、ハイハイしながら俺の後を付いてきたのにな?
感慨深そうな顔をして呟いてる。本当に小さい頃からの仲なんだね。
私にとってのライみたいなものかな~?
微笑ましく観察していると。
マティルデ様は不満そうに言った。
「そんなことばかり仰って。レディに失礼よ。」
つん、として見せるのを、苦笑いして謝りかけて、、、ジキスムント君はふと思い出したように言った。
「そうか、ではティルはバーベンベルクのディアナ嬢と同い年なんだな?」
なるほど、こんな感じなんだ、としげしげマティルデさまを眺めるジキスムント君。
いや、歳だけで似てると思われても、、、と思っていると。
マティルデ様も同じことを思ったらしい。ムッとして文句を言いだした。
「いくらジキス兄さまでも怒りますわよ!ディアナ嬢と言えば、辺境育ちの田舎娘で有名ではありませんか!一緒にしないで下さいな。」
「しかも、田舎の騎士と剣を握って泥だらけになって遊んでるとか。」
「令嬢としてのご教育はさぼってばかりだとか。」
今から、今度のお茶会で恥をかくと噂する貴婦人の皆さまも多いのよ!うちのお母さまだって、、、。
どんどん続くマティルデ様のディアナ評を聞きながら、納得する。
うん。
やっぱり普通に言われてるんだね。
見方の問題だと思うんだけど、意外と事実も多いし。
つまり。
ステファンさんがたまたま知っていたわけではなくて。
一部でヒソヒソと囁かれてるわけでもなくて。
帝都にいる一般のご令嬢たちとって、ディアナって言うのはこう言う子なんだね。
しかし、実に詳しいね、マティルデ様。実はディアナのこと、気にしてる?意外と会えば仲良くなれたりするのかしら?
聞くのは二回目だし、私は、思っていたより落ち込まなかったんだけど、、、。
「あの、小娘・・・」
まずい人が一緒だった!と思い出した時には遅くて。
低い声がしたと思ったら、物凄い勢いで火花がチカチカ飛びだした。慌てて父さまの腕をつかむ。
「結界の中で火花を飛ばさないで!父さま。」
「・・・ああ、ごめんね、ディー。でも、ちょっとあの子消すだけだから。ね?」
「ね?、じゃありません。」
ピシャリと言いながら、急いで父さまがマティルデ様に向かって上げかけた指先を両手で握る。
思わず溜め息をつくと、かぶってジキスムント君の声が聞こえた。
「なんてことを言うんだ!」
あら、結構本気で怒ってくれてるかも。
「会ったこともない方の悪口を言うなんて、ティルこそ淑女とは言えないだろう?」
「ディアナ嬢はそんな粗野なご令嬢じゃないんだ!」
うー、、、力を込めて言われると、冷や汗が出ます。
ごめんね、ジキスムント君。マナーの授業、確かにさぼって怒られてました、、、。
わたしが居た堪れない思いをしている側で。
ディアナは気が強いとか、いや優しいとか、
筋肉女だとか、いや可愛いとか、二人の言い合いも熱くなっていく。
いや、お二人に会ったことも無いのに、よくそんな断言出来るよね、、、?
私が遠い目をしていると。
「もしかして!」
不意にマティルデ様がハッと目を見開いた。
「ジキス兄さまはディアナ様を好いていらっしゃるの?」
ジッと見つめるマティルデさま。
私も思わず見つめてしまう。
ジキスムント君はみるみる赤くなって、ふいっと視線を外してしまった。
「ティルに関係ないだろう?」
ちょっと上ずった声。
「そんな、ティルは、ずっと・・・」
さっきまでの強気は何処へ、一転して俯くマティルデ様。
父さまが「何だと?ロイスのガキめ!ゆるさん!」と言ってるのはこの際放っておいて。
え、なにこの展開??まさか、マティルデ様、ジキスムント君を?
私が次の展開を固唾を呑んで見守ってると。
「お茶会で大きい声なんて無粋だよ。ジキスムント。」
信じられないくらい優しく柔らかな声がして。
あの殿下が、微笑みながら現れた。
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