帝国最強(最凶)の(ヤンデレ)魔導師は私の父さまです

波月玲音

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皇宮での邂逅

魅惑の皇太子殿下を絶賛観察中です

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「これは殿下。失礼を致しました。」
「殿下!ご機嫌宜しゅう」
赤い顔はそのまま、頭を下げるジキスムント君と、俯いた顔をハッと上げてから、美しくカーテシーをするマティルデ様。
そんな二人を一瞬考え深げに見つめた殿下は、二人が顔を上げると同時に、再びさっきの優し気な笑みを見せた。
「マティルデ嬢、今日も私の茶会に愛らしい姿を見せて下さり有難う。ご挨拶しても?」
「光栄ですわ・・・」
マティルデ様が頬を染めながら右手を差し出すと、殿下はその手をやさしく取り、手袋越しにそっと口づけをした。
そのまま上目遣いに笑みを深めると、マティルデ様は真っ赤になってしまう。
照れて可愛いけど、でも・・・。
「おや、どうしたの?マティルデ嬢?顔が赤いけれど?」
手を返すと、心配そうに首をかしげる殿下。「いえ、その、」とわたわたするマティルデ様を見る目が、笑ってますよ!

いや~!どこの遊び人なの~?!何様!?いや、皇太子様って分かってるけど!

私が心の中で絶叫していると、ジキスムント君まで言い出した。
「本当だ、ティル、真っ赤だぞ。今日は日差しが強いから熱が身体に籠もったのかもしれない。テラスに入ったらどうだ?」
とっても心配そうで、いつの間にか顔色も普通に戻っている。

、、、その天然、なんて癒されるの。ジキスムント君、、、。
私が感動していると、殿下が声を掛けた。
「それなら、君がご令嬢をエスコートしてあげたら?滅多にこういう場に来ないんだから、こんな時こそ紳士として学んできた振る舞いを実践する時じゃないか?」
マティルデ嬢も、幼馴染の彼が付いていれば安心だろう?
こくこく頷く顔を、覗き込んでにっこりする殿下。
ジキスムント君は「承知しました。」と請け負ってから、そうだな、ディアナ嬢も慣れない帝都の集まりで体調を悪くするかもしれないから、その時は俺がきちんと、、、などとたわ言をつぶやいている。

私が日差しで倒れる訳無いじゃない。
自分で突っ込んで少し落ち込んでいると、、、。
殿下はジキスムント君に何やら耳打ちして、帰る前に必ず寄ってくれ、と話していた。少し目を見開いて、それからしっかりとした顔で頷くジキスムント君。
あれ、私、大事なこと聞き損ねたのかな?でも、耳打ちを聞くことも出来ないし。
考えていると、二人はいつの間にか殿下と挨拶を交わし去っていった。

優しく見送る殿下。

ああ、笑みが腹黒すぎる、、、何を企んでいるの?君は、、、。
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