帝国最強(最凶)の(ヤンデレ)魔導師は私の父さまです

波月玲音

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帝都のひと夏

ルー兄さまが引き取ってくれました

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「晩餐の前に一休みしたいだろう?呼びに行かせるまで君たちは部屋でゆっくりしてなさい。」
にっこりと、でも有無を言わせない母さまの笑み。

この話はここで終わり、の合図だ。

「分かりました。取り敢えず殿下は私が預かりましょう。」
私の手から再度マックス殿下をべりっと引きはがしたルー兄さまもまた、にっこりと微笑むとさっさと私を促して席を立つ。
「ええー、ライ君って元々ディアナちゃんの侍従見習をしていたんでしょう?僕もディアナちゃんと一緒に居たいなぁ?」
ね、ディアナちゃん?

ルー兄さまに腕をつかまれ、あれだけ睨まれて何で平気なのか分からないけれど、にこやかなマックス殿下。
でも、私はとばっちりを受けたくはない。
それに、顔はライでも知らない男の人。そばにいて欲しいわけがない。
でも、他国とは言え王族なのよね、、、。
「えっと・・・」
困ってルー兄さまの顔を見上げると、いつもは無愛想で冷たい兄さまが、なぜかまじめな顔で力強くうなずいた。
「分かってる、ディー。絶対にお前の部屋には近づけないから。」
安心して兄さまに任せなさい。
そう言って私の肩を抱くと、反対の手でマックス殿下を引きずりながら、父さま母さまにさっさと挨拶をして廊下に出た。


廊下には執事とメイドが三人立っていて、ちょっとびっくりする。
私たちがどの部屋にもいなくて、でもこの部屋には入れなくて、廊下で待ってたんだって。
メイドのうち二人は見覚えがある。昨日私と父さまに紹介された、専属のメイドだ。
てことは、三人目のこの人は、、、。
私が視線を向けると同時に、この中で一番美人なメイドが、一歩前に出た。
「私、こちらにご滞在中はルーファス様専属となります。ご要望があれば、お申し付けくださいませ。」
綺麗な挨拶とともに、にこっと微笑む。そのまま近づいてきて、
「お嬢様はあちらの者と。さあ、ルーファス様。お部屋に・・・え?」
ここで兄さまと私の影に隠れる様に立っていたマックス殿下に気が付いたみたい。驚いてる。

「・・・その方は?」
あ、執事まで声を掛けてきた。
「ああ、こいつは今回連れてきた侍従見習だ。俺の世話をさせるから、部屋は控え室のあるものにしてくれ。」
兄さまはメイドの方すら見ずに執事に向かって指示を出すと「では晩餐で」と言ってさっさと歩きだす。
マックス殿下もそこは心得ていて、実に見事な腰の低さで兄さまの一歩後ろを歩いていった。

、、、なんだかな?
「さあ、お嬢様、お部屋に参りましょう。一休みされたら晩餐のお仕度ですよ。」
少しもやもやしたんだけど。
年配のメイドにさぁ、と促され、私は取り敢えず部屋に戻ることにしたの。
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