帝国最強(最凶)の(ヤンデレ)魔導師は私の父さまです

波月玲音

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帝都のひと夏

兄妹パジャマパーティⅥ帝都の夜空は2

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「ごめんね~みんな。驚いた?」
フィン兄さまののんびりした声に辺りを見ると、今度は賑やかな街の上空にいた。
もう真夜中近いと言うのに、煌々と輝く筋が幾つも連なり、よく見ると結構な数の人が歩いている。
「ここは?」
「下町の歓楽街・・・って言っても、いかがわしいところじゃなくて、小さな劇場や飲み屋、屋台なんかがある場所だよ。」
降りてみる?
フィン兄さまがわくわく顔で言うと、オスカー兄上が厳しい顔をした。
「ルーはともかく、ディーがいるんだ。今日は駄目だ。」
「固い事言うなよ兄上。ルーも学園に入るんだ。帝都の貴族子弟なら一度や二度のお忍び経験はあるから、知らないと馬鹿にされるし、ディーだってこんな優秀な護衛がついて回れる機会なんてそう無いよ?」
「・・・まあ、そうだが・・・。就寝前だし、少し空を散歩するくらいに思っていたから財布なんて持ってきてないぞ?」
「ふふっこれなんだと思う???」
悪戯っぽく笑んだフィン兄さまは、苦々し気なオスカー兄上の目の前に巾着をぶら下げると、ルー兄さまの手を引いた。
「真面目なルー君は困ってるみたいだけど、君の学園生活を優位に過ごすためには、ここでの経験は必要だと思うよ?」
「・・・分かりました。よろしくご教示ください、兄さま。」
瞬時に何かを覚ったらしいルー兄さまは、さっさとフィン兄さまの方についてしまった。
「仕方ない、ルーは男だしな。でもディーは・・・一旦帰るか?騎士として、こんな可愛い小さなお嬢さんを連れて、こんな場所は歩けないよ。」
オスカー兄上が困った顔をして私を見るけど、、、私だってお店を覗きたい。
「みんなで、目立たなくなる魔術掛けましょう?そうすればディーや美人のルー兄さまがさらわれる心配も無いし。ね?」
小首をかしげて手を組んで、一生懸命可愛くお願いをすると、一瞬目を見開いたオスカー兄上は片手で目を覆って溜め息を吐いた。
「・・・分かった、分かったから。今からこんなだと、我らの妹君の先が思いやられるな・・・。これから人前ではそういう仕草はしないように。」
えー、折角帝都に来る前にお茶会マナーレッスン上級編で覚えたのに、、、。やっぱり私にはこういうの似合わないのかな。
まあ、でも、、、街に降りられる!やったー!
私たちは建物の影にそっと降り立つと、目立たなくなる魔術を掛けて光と喧騒の中に一歩踏み出した。
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