2 / 10
第一章 凍てつく呪いと、灼熱の初夜
第2話:暴走する指先と、甘い支配
しおりを挟む
ゼノスの逞しい腕に抱き寄せられた瞬間、エルシアは呼吸を忘れた。彼の体に触れている場所から、ドクドクと恐ろしいほどの衝撃が流れ込んでくる。それは彼が長年抱えてきた「呪い」のはずなのに、エルシアの体を通るたびに、思考を白く染め上げるような悦楽へと変わっていく。
「……信じられない。俺の魔力が、静まっていく……」
ゼノスが低く呻き、エルシアの細い肩に顔を埋めた。彼が吐き出す熱い息が鎖骨を撫で、エルシアの体は小さく跳ねる。本来なら触れるだけで肌を焼き、心を狂わせるはずの腐食の魔力。それが今、彼女の体内ではとろけるような甘い毒となって、手先から足先までを痺れさせていた。
「あ、……っ、ゼノス、様……苦しい、です……」 「逃げるな。お前を離せば、俺はまたあの地獄に逆戻りだ」
ゼノスの手が、エルシアの背中を、腰を、執拗になぞる。薄いドレス越しでもわかるほど、彼の掌は驚くほど熱い。無能と蔑まれてきたエルシアの「空っぽ」の体。そこに、ゼノスの強大すぎる力がなだれ込み、満たしていく。空っぽだった器が、彼の色で染め上げられていく快感に、エルシアの指先が力なく彼の衣を掴んだ。
ふと、ゼノスの動きが止まる。彼はエルシアを寝台の上へ押し倒すと、彼女の白い首筋にじっと視線を落とした。そこには、先ほど彼が触れた場所に、うっすらと赤紫色の痕が浮かび上がっていた。
「……ああ、やはりそうだ。お前は俺を受け入れるために生まれてきたんだな」
ゼノスの瞳に、暗く濁った独占欲が宿る。彼はエルシアの抵抗を封じるように、両手首を頭上で押さえつけた。逃げ場のない檻。視界を塞ぐのは、美しくも恐ろしい「死の神」のような男の顔だけだ。
「公爵家(あそこ)では、お前を無能と呼んでいたそうだが……」
ゼノスはエルシアの耳たぶを甘噛みし、そのまま首筋へと唇を滑らせる。そして、獲物の喉笛を狙う獣のような鋭さで、彼女の柔らかな肌に深く、吸い付くように歯を立てた。
「ひ、ぁ……っ!」
鋭い刺激とともに、エルシアの脳内に強烈な魔力が流し込まれる。それは単なる痕(あと)ではない。ゼノスの魔力によって刻まれた、主従よりも深い、逃げ場のない**『所有の証』**。
「お前が死ぬまで、この痕は消えない。他の誰かが触れれば、その男の命を焼き尽くす。……これで、お前は名実ともに俺の所有物だ、エルシア」
首筋に残った熱い脈動。エルシアは恐怖に震えながらも、彼に刻まれた場所から溢れ出す、絶え間ない快感に抗えずにいた。
【作者より】続きが気になったら、ぜひいいね、感想、エールをお願いします!
「……信じられない。俺の魔力が、静まっていく……」
ゼノスが低く呻き、エルシアの細い肩に顔を埋めた。彼が吐き出す熱い息が鎖骨を撫で、エルシアの体は小さく跳ねる。本来なら触れるだけで肌を焼き、心を狂わせるはずの腐食の魔力。それが今、彼女の体内ではとろけるような甘い毒となって、手先から足先までを痺れさせていた。
「あ、……っ、ゼノス、様……苦しい、です……」 「逃げるな。お前を離せば、俺はまたあの地獄に逆戻りだ」
ゼノスの手が、エルシアの背中を、腰を、執拗になぞる。薄いドレス越しでもわかるほど、彼の掌は驚くほど熱い。無能と蔑まれてきたエルシアの「空っぽ」の体。そこに、ゼノスの強大すぎる力がなだれ込み、満たしていく。空っぽだった器が、彼の色で染め上げられていく快感に、エルシアの指先が力なく彼の衣を掴んだ。
ふと、ゼノスの動きが止まる。彼はエルシアを寝台の上へ押し倒すと、彼女の白い首筋にじっと視線を落とした。そこには、先ほど彼が触れた場所に、うっすらと赤紫色の痕が浮かび上がっていた。
「……ああ、やはりそうだ。お前は俺を受け入れるために生まれてきたんだな」
ゼノスの瞳に、暗く濁った独占欲が宿る。彼はエルシアの抵抗を封じるように、両手首を頭上で押さえつけた。逃げ場のない檻。視界を塞ぐのは、美しくも恐ろしい「死の神」のような男の顔だけだ。
「公爵家(あそこ)では、お前を無能と呼んでいたそうだが……」
ゼノスはエルシアの耳たぶを甘噛みし、そのまま首筋へと唇を滑らせる。そして、獲物の喉笛を狙う獣のような鋭さで、彼女の柔らかな肌に深く、吸い付くように歯を立てた。
「ひ、ぁ……っ!」
鋭い刺激とともに、エルシアの脳内に強烈な魔力が流し込まれる。それは単なる痕(あと)ではない。ゼノスの魔力によって刻まれた、主従よりも深い、逃げ場のない**『所有の証』**。
「お前が死ぬまで、この痕は消えない。他の誰かが触れれば、その男の命を焼き尽くす。……これで、お前は名実ともに俺の所有物だ、エルシア」
首筋に残った熱い脈動。エルシアは恐怖に震えながらも、彼に刻まれた場所から溢れ出す、絶え間ない快感に抗えずにいた。
【作者より】続きが気になったら、ぜひいいね、感想、エールをお願いします!
4
あなたにおすすめの小説
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる