初夜に「快楽の毒」を注がれた身代わり花嫁。〜冷徹な魔公爵は「もう二度と逃がさない」と私の首筋に所有の証を深く刻み込む〜

しょくぱん

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第一章 凍てつく呪いと、灼熱の初夜

第2話:暴走する指先と、甘い支配

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 ゼノスの逞しい腕に抱き寄せられた瞬間、エルシアは呼吸を忘れた。彼の体に触れている場所から、ドクドクと恐ろしいほどの衝撃が流れ込んでくる。それは彼が長年抱えてきた「呪い」のはずなのに、エルシアの体を通るたびに、思考を白く染め上げるような悦楽へと変わっていく。

「……信じられない。俺の魔力が、静まっていく……」

 ゼノスが低く呻き、エルシアの細い肩に顔を埋めた。彼が吐き出す熱い息が鎖骨を撫で、エルシアの体は小さく跳ねる。本来なら触れるだけで肌を焼き、心を狂わせるはずの腐食の魔力。それが今、彼女の体内ではとろけるような甘い毒となって、手先から足先までを痺れさせていた。

「あ、……っ、ゼノス、様……苦しい、です……」 「逃げるな。お前を離せば、俺はまたあの地獄に逆戻りだ」

 ゼノスの手が、エルシアの背中を、腰を、執拗になぞる。薄いドレス越しでもわかるほど、彼の掌は驚くほど熱い。無能と蔑まれてきたエルシアの「空っぽ」の体。そこに、ゼノスの強大すぎる力がなだれ込み、満たしていく。空っぽだった器が、彼の色で染め上げられていく快感に、エルシアの指先が力なく彼の衣を掴んだ。

 ふと、ゼノスの動きが止まる。彼はエルシアを寝台の上へ押し倒すと、彼女の白い首筋にじっと視線を落とした。そこには、先ほど彼が触れた場所に、うっすらと赤紫色の痕が浮かび上がっていた。

「……ああ、やはりそうだ。お前は俺を受け入れるために生まれてきたんだな」

 ゼノスの瞳に、暗く濁った独占欲が宿る。彼はエルシアの抵抗を封じるように、両手首を頭上で押さえつけた。逃げ場のない檻。視界を塞ぐのは、美しくも恐ろしい「死の神」のような男の顔だけだ。

「公爵家(あそこ)では、お前を無能と呼んでいたそうだが……」

 ゼノスはエルシアの耳たぶを甘噛みし、そのまま首筋へと唇を滑らせる。そして、獲物の喉笛を狙う獣のような鋭さで、彼女の柔らかな肌に深く、吸い付くように歯を立てた。

「ひ、ぁ……っ!」

 鋭い刺激とともに、エルシアの脳内に強烈な魔力が流し込まれる。それは単なる痕(あと)ではない。ゼノスの魔力によって刻まれた、主従よりも深い、逃げ場のない**『所有の証』**。

「お前が死ぬまで、この痕は消えない。他の誰かが触れれば、その男の命を焼き尽くす。……これで、お前は名実ともに俺の所有物だ、エルシア」

 首筋に残った熱い脈動。エルシアは恐怖に震えながらも、彼に刻まれた場所から溢れ出す、絶え間ない快感に抗えずにいた。

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