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第一章 凍てつく呪いと、灼熱の初夜
第6話:金の鈴と、終わらない求愛
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嵐のような嫉妬の夜が明け、エルシアが意識を取り戻したとき、最初に耳に届いたのは――チリン、という繊細かな鈴の音だった。わずかに身じろぎをするたびに、足首から涼やかな音が響く。
「……っ、これは……?」
毛布から覗いた自分の足首を見て、エルシアは息を呑んだ。白く細い足首には、細工の細かい黄金の鎖が嵌められている。その中央には、小さな真珠ほどの鈴が揺れていた。外そうと指をかけるが、鍵穴すら見当たらない。それどころか、鎖に触れた瞬間、ゼノスの魔力が指先から伝わり、昨夜の濃厚な交わりを思い出して体が震えた。
「目覚めたか、エルシア」
低く、甘い声。ゼノスがサイドテーブルに琥珀色の飲み物を置き、ベッドの端に腰を下ろした。彼はエルシアの足首を大きな手で掴み、その指先で鈴を弄ぶ。チリン、と無邪気な音が寝室に響き渡った。
「気に入ったか? それは俺の魔力を練り上げて作った鎖だ。お前がどこで、どんな風に動いているか、俺にはすべて伝わる」 「そんな……。これでは、本当に籠の鳥ではございませんか……」 「そうだ。お前は俺の鳥だ。羽ばたく必要などない。俺の腕の中で、愛らしく鳴いていればいい」
ゼノスはエルシアを抱き上げ、その背中を愛おしげになぞる。昨夜、彼が執拗に付けた咬傷は、彼女の白い肌の上で花が散ったように色濃く残っていた。
「さあ、食事だ。今日は俺が、直接与えてやろう」
ゼノスが手にしたグラスを口に含み、そのままエルシアの唇を塞いだ。驚きに目を見開くエルシアの口内に、甘く熱い液体――魔力を高めるための秘薬が流れ込んでくる。ゼノスの舌がエルシアの口内を蹂躙し、一滴も零さないよう強引に飲み込ませる。
「ん、……ぅ……、ふぁ……っ」
喉を鳴らして飲み干せば、腹の底からじわじわと熱が広がり、エルシアの瞳は潤んでいく。薬のせいで敏感になった肌に、ゼノスの硬い指が触れるたび、彼女の背筋は弓なりに反った。
「あ、……っ、ゼノス、様……。体が、変……です……」 「変ではない。お前の体が、もっと俺を喰らいたいと泣いているだけだ」
ゼノスはエルシアのガウンを乱暴に剥ぎ取り、彼女を仰向けに組み敷いた。足首の鈴が、激しく、不規則に鳴り響く。彼はエルシアの太ももの内側、最も柔らかい場所に顔を寄せ、そこへ深く、吸い付くような印を残した。
「ひ……あぁっ! そこ、は……だめ……っ!」 「だめではない。お前の体中、どこを切り取っても俺の所有物だと教え込んでやる。……これで、鏡を見るたびに俺を思い出すだろう?」
首筋、鎖骨、胸元、そして足首。見える場所も、隠れた場所も。エルシアの身体は、ゼノスが付けた愛の呪印で塗り潰されていく。エルシアは涙を流しながらも、その激しい執着に安らぎを感じ始めている自分を否定できなかった。
外の世界では、彼女を必要とする者など一人もいなかった。けれどこの閉ざされた檻の中では、一瞬でも彼から目を離せば、彼は狂わんばかりに自分を求めてくれる。
「ゼノス、様……。私を……壊して……」 「言われずとも。お前は一生、俺の絶望の中で溺れていればいい」
足首の鈴が、狂ったように鳴り続ける。それは、エルシアという少女が、完全に外の世界から断絶られた合図でもあった。
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「……っ、これは……?」
毛布から覗いた自分の足首を見て、エルシアは息を呑んだ。白く細い足首には、細工の細かい黄金の鎖が嵌められている。その中央には、小さな真珠ほどの鈴が揺れていた。外そうと指をかけるが、鍵穴すら見当たらない。それどころか、鎖に触れた瞬間、ゼノスの魔力が指先から伝わり、昨夜の濃厚な交わりを思い出して体が震えた。
「目覚めたか、エルシア」
低く、甘い声。ゼノスがサイドテーブルに琥珀色の飲み物を置き、ベッドの端に腰を下ろした。彼はエルシアの足首を大きな手で掴み、その指先で鈴を弄ぶ。チリン、と無邪気な音が寝室に響き渡った。
「気に入ったか? それは俺の魔力を練り上げて作った鎖だ。お前がどこで、どんな風に動いているか、俺にはすべて伝わる」 「そんな……。これでは、本当に籠の鳥ではございませんか……」 「そうだ。お前は俺の鳥だ。羽ばたく必要などない。俺の腕の中で、愛らしく鳴いていればいい」
ゼノスはエルシアを抱き上げ、その背中を愛おしげになぞる。昨夜、彼が執拗に付けた咬傷は、彼女の白い肌の上で花が散ったように色濃く残っていた。
「さあ、食事だ。今日は俺が、直接与えてやろう」
ゼノスが手にしたグラスを口に含み、そのままエルシアの唇を塞いだ。驚きに目を見開くエルシアの口内に、甘く熱い液体――魔力を高めるための秘薬が流れ込んでくる。ゼノスの舌がエルシアの口内を蹂躙し、一滴も零さないよう強引に飲み込ませる。
「ん、……ぅ……、ふぁ……っ」
喉を鳴らして飲み干せば、腹の底からじわじわと熱が広がり、エルシアの瞳は潤んでいく。薬のせいで敏感になった肌に、ゼノスの硬い指が触れるたび、彼女の背筋は弓なりに反った。
「あ、……っ、ゼノス、様……。体が、変……です……」 「変ではない。お前の体が、もっと俺を喰らいたいと泣いているだけだ」
ゼノスはエルシアのガウンを乱暴に剥ぎ取り、彼女を仰向けに組み敷いた。足首の鈴が、激しく、不規則に鳴り響く。彼はエルシアの太ももの内側、最も柔らかい場所に顔を寄せ、そこへ深く、吸い付くような印を残した。
「ひ……あぁっ! そこ、は……だめ……っ!」 「だめではない。お前の体中、どこを切り取っても俺の所有物だと教え込んでやる。……これで、鏡を見るたびに俺を思い出すだろう?」
首筋、鎖骨、胸元、そして足首。見える場所も、隠れた場所も。エルシアの身体は、ゼノスが付けた愛の呪印で塗り潰されていく。エルシアは涙を流しながらも、その激しい執着に安らぎを感じ始めている自分を否定できなかった。
外の世界では、彼女を必要とする者など一人もいなかった。けれどこの閉ざされた檻の中では、一瞬でも彼から目を離せば、彼は狂わんばかりに自分を求めてくれる。
「ゼノス、様……。私を……壊して……」 「言われずとも。お前は一生、俺の絶望の中で溺れていればいい」
足首の鈴が、狂ったように鳴り続ける。それは、エルシアという少女が、完全に外の世界から断絶られた合図でもあった。
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