文字の大きさ
大
中
小
23 / 138
【第2章】
■第23話 : 下準備
『ある気づき』から1日。
早速、朝一から『シルバー』へ向かう優司。
(まずは、狙うシマを絞らないとな)
『シルバー』は等価交換で、1・2・3階まではオーソドックスなラインナップ、4階には新台と旧台が設置されている。
ここでいう旧台とは、ハナビやサンダーなどの一世代前の機種のこと。
夜10時の設定発表時、1・2・3階までは、台の新旧を問わず約10台に1台の割合で設定6が発表されるが、4階だけは発表台の割合が違う。
新台40台、旧台40台で構成される4階フロア。
このうち、新台からは10台に2台の割合で設定6が発表されるが、旧台は20台に1台の割合でしか発表されない。
もちろん設定6の札が刺さった台に関しては、本当に設定6なのかを確認したければいつでも設定を確認できる。
そして、発表台以外に設定6が置かれることはない。
これは、このあたりの地区にあるホールにおける共通事項だ。
優司は、自分の中で『シルバー』がどういう店なのかを今一度まとめてみた。
以下は、優司のスロノートに記されている『シルバー』についての内容の一部。
=============
■1・2・3階フロア
設定6の割合は10台に1台。
適当に座った場合、6に座れる可能性は10%。
中間設定もちらほら使っていそうな感じ。
■4階フロア(新台コーナー)
設定6の割合は10台に2台。
適当に座った場合、6に座れる可能性は20%。
中間設定も多用。
■4階フロア(旧台コーナー)
設定6の割合は20台に1台。
適当に座った場合、6に座れる可能性は5%。
設定6以外の台はオール1っぽい。
《その他判明していること》
■新台に関しては、ハジ台に6を置いてくることが少ない。
どうやら、ただでさえ稼働率の良いハジ台はあえて避けている模様。
■比較的6を据え置く可能性は低い。
=============
自分のまとめたノートを見つつ、狙うべきシマを考察していく優司。
(普通なら4階フロアの新台狙いだよな。
適当に座っても、5回に1回、つまり20%で設定6をツモれるわけだし。
しかも、ハジ台にあんまし設定6を置いてこないことを考えると、もうちょっとツモれる確率も上がるしな)
当然優司は、この程度のことならば以前からわかっていた。
しかし、「日常の立ち回り」としてはこれくらいの情報でも大分使えるが、「一度きりの勝負」においては全然物足りない。
とても、こんな確率に身を委ねるわけにはいかなかった。
今の優司の状況から考えると、少なくとも80%~90%くらいの確率は欲しいところ。
(とにかく、狙いは4階フロアの新台か旧台のどっちかだな。
……よし、4階を中心に『アレ』を検証していこう)
『アレ』とは、先日の『ある気づき』のこと。
閃いた戦略が使い物になるかどうか、まずはそこをしっかりと検証していかなくてはならない。
(慎重にやらないと……
これが失敗したら、もう完全にお手上げだ……)
◇◇◇◇◇◇
検証作業に入って3日が経過。
つまり、この日は勝負前日。
『シルバー』の開店直後、目的のシマを確認した優司は、自分の戦略への自信を深めていた。
(いける……! これなら、確実に使い物になる!
もちろん100%なんてのは無理だけど、100%に近い確率で設定6をツモれるはずだ)
今の優司に、数日前までの絶望感はすでになかった。
パチスロにおいて、たった1日の勝負で確実に勝てる戦略などというものはない。
出玉勝負でも設定読み勝負でも。
セット打法を使ったり、店の人間から直接設定を聞いたりしない限り、1日勝負で100%勝てる戦略など存在しえないのだ。
しかし、勝つ為の確率を上げる戦略ならば多々ある。
(狙うのは、やっぱりこのシマで決まりだな。このシマ以外にはありえない。
……勝負は明日か。不測の事態さえ起こらなければ勝てる! 勝てるはずなんだ……)
本当にそう思っているのか、ただ自分を鼓舞しているだけなのか。
それは優司本人にもわからなかった。
(あとは、夜にやるべきことをやった後、おとなしく明日を待とう。これ以上の策はないはずなんだ)
優司は、誰かに訴えかけるように呟いた。
早速、朝一から『シルバー』へ向かう優司。
(まずは、狙うシマを絞らないとな)
『シルバー』は等価交換で、1・2・3階まではオーソドックスなラインナップ、4階には新台と旧台が設置されている。
ここでいう旧台とは、ハナビやサンダーなどの一世代前の機種のこと。
夜10時の設定発表時、1・2・3階までは、台の新旧を問わず約10台に1台の割合で設定6が発表されるが、4階だけは発表台の割合が違う。
新台40台、旧台40台で構成される4階フロア。
このうち、新台からは10台に2台の割合で設定6が発表されるが、旧台は20台に1台の割合でしか発表されない。
もちろん設定6の札が刺さった台に関しては、本当に設定6なのかを確認したければいつでも設定を確認できる。
そして、発表台以外に設定6が置かれることはない。
これは、このあたりの地区にあるホールにおける共通事項だ。
優司は、自分の中で『シルバー』がどういう店なのかを今一度まとめてみた。
以下は、優司のスロノートに記されている『シルバー』についての内容の一部。
=============
■1・2・3階フロア
設定6の割合は10台に1台。
適当に座った場合、6に座れる可能性は10%。
中間設定もちらほら使っていそうな感じ。
■4階フロア(新台コーナー)
設定6の割合は10台に2台。
適当に座った場合、6に座れる可能性は20%。
中間設定も多用。
■4階フロア(旧台コーナー)
設定6の割合は20台に1台。
適当に座った場合、6に座れる可能性は5%。
設定6以外の台はオール1っぽい。
《その他判明していること》
■新台に関しては、ハジ台に6を置いてくることが少ない。
どうやら、ただでさえ稼働率の良いハジ台はあえて避けている模様。
■比較的6を据え置く可能性は低い。
=============
自分のまとめたノートを見つつ、狙うべきシマを考察していく優司。
(普通なら4階フロアの新台狙いだよな。
適当に座っても、5回に1回、つまり20%で設定6をツモれるわけだし。
しかも、ハジ台にあんまし設定6を置いてこないことを考えると、もうちょっとツモれる確率も上がるしな)
当然優司は、この程度のことならば以前からわかっていた。
しかし、「日常の立ち回り」としてはこれくらいの情報でも大分使えるが、「一度きりの勝負」においては全然物足りない。
とても、こんな確率に身を委ねるわけにはいかなかった。
今の優司の状況から考えると、少なくとも80%~90%くらいの確率は欲しいところ。
(とにかく、狙いは4階フロアの新台か旧台のどっちかだな。
……よし、4階を中心に『アレ』を検証していこう)
『アレ』とは、先日の『ある気づき』のこと。
閃いた戦略が使い物になるかどうか、まずはそこをしっかりと検証していかなくてはならない。
(慎重にやらないと……
これが失敗したら、もう完全にお手上げだ……)
◇◇◇◇◇◇
検証作業に入って3日が経過。
つまり、この日は勝負前日。
『シルバー』の開店直後、目的のシマを確認した優司は、自分の戦略への自信を深めていた。
(いける……! これなら、確実に使い物になる!
もちろん100%なんてのは無理だけど、100%に近い確率で設定6をツモれるはずだ)
今の優司に、数日前までの絶望感はすでになかった。
パチスロにおいて、たった1日の勝負で確実に勝てる戦略などというものはない。
出玉勝負でも設定読み勝負でも。
セット打法を使ったり、店の人間から直接設定を聞いたりしない限り、1日勝負で100%勝てる戦略など存在しえないのだ。
しかし、勝つ為の確率を上げる戦略ならば多々ある。
(狙うのは、やっぱりこのシマで決まりだな。このシマ以外にはありえない。
……勝負は明日か。不測の事態さえ起こらなければ勝てる! 勝てるはずなんだ……)
本当にそう思っているのか、ただ自分を鼓舞しているだけなのか。
それは優司本人にもわからなかった。
(あとは、夜にやるべきことをやった後、おとなしく明日を待とう。これ以上の策はないはずなんだ)
優司は、誰かに訴えかけるように呟いた。
感想 5
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagaseこの物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)
MisakiNonagase洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。
かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。
44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。
小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。
一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。
ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科
空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する
高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体
それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった
至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する
意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク”
消える教師
山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。