19 / 161
ミニ番外編
ポレットって誰よ!?
ワイズ侯爵家の双子、キースとバスターは現在14歳。
魔法学校の下位スクール、初等魔法学園の最上級生だ。
来年には卒業して、ハノンとフェリックスの出会いの場となった魔法学園へ入学する。
かつてのフェリックスがそうだったように、
キースとバスターも侯爵家の令息であり、長身で見目もよく尚且つ魔力量も高いとなればその学園に通う少女達の心を鷲掴みにしていたのだった。
その少女達の中で、近頃騒然となっている話題がある。
その話題の中で必ず出る言葉が、
「ポレットって誰よっ!?」である。
この半年ほど前から度々キースとバスターの口から出るこの女の名が、学園中の少女達をザワつかせているのだ。
だって双子がこぞって、
「ポレットってホントに可愛いよな。あんなに可愛い女の子を見た事がないよ」とか、
「俺は絶対にポレットにバスターが一番好きって言わしてみせるぞ」とか、
「ポレットに近づく野郎は例え王族でも許さない」とかを人目も憚らず話しているのだ。
今までどんなにモテても、
女の子にはあまり興味を示さなかったワイズ家の双子をこんなにも夢中にさせている女はどこの誰なのか……
抜け駆けは絶対に許さない。
しかも独り占めなんて……と、
少女達の闘争心を掻き立てていたのだった。
だけど誰もポレットなる人物を知らない。
同世代の年頃の娘の事ならば、ある程度なら必ず知っている者が一人や二人はいる筈なのに、誰もポレットという娘を知らないのだ。
もしかして他国の令嬢?
それとも他国の姫君?
まさかワイズ侯爵家のメイドとか!?
平民で中流家庭程度の娘なら、情報が無いのも頷ける。
「侯爵家の令息が平民を相手にするわけがないわ」
「それなら私にもチャンスがあるかも」
「やっぱりポレットという娘は他国の王女なんじゃない?」
などと全く情報が無い中で、皆が好き勝手言っていた。
そうして近頃、この話題の最後に少女達が共通して言う言葉が……
「おのれポレット許すまじ」である。
しかしとある令嬢が自身の父に聞いた事実により、
ポレットなる娘の正体が明らかになった。
「半年前に生まれた、ワイズ侯爵のお孫さんが花のように可愛らしい赤ん坊らしい。名前は確か……ポレット嬢といったかな。それを聞き及び、陛下が『花の妖精を王宮にご招待したい』と言われたそうだ」
と、城勤めの父が夕食の時の話題にしたらしい。
その令嬢の口から
双子を虜にしているポレットという娘はイトコで、
しかもまだ生後半年の赤ちゃんだった……という事実が瞬く間に少女達の間に広がった。
そして皆一様に安堵して、
今度は「花の妖精ちゃんに会ってみたい」とか
「赤ん坊を抱いている双子を愛でたい」とかポレットに対する話題の内容が一変したのだった。
しかしそれからしばらくして、
また双子の口から聞き慣れない女の名前が頻繁に出るようになる。
「メロディって面白いよな」
「一緒にいて飽きないよな」
そしてまたまた少女達は思った。
…………メロディって誰よっ!?
魔法学校の下位スクール、初等魔法学園の最上級生だ。
来年には卒業して、ハノンとフェリックスの出会いの場となった魔法学園へ入学する。
かつてのフェリックスがそうだったように、
キースとバスターも侯爵家の令息であり、長身で見目もよく尚且つ魔力量も高いとなればその学園に通う少女達の心を鷲掴みにしていたのだった。
その少女達の中で、近頃騒然となっている話題がある。
その話題の中で必ず出る言葉が、
「ポレットって誰よっ!?」である。
この半年ほど前から度々キースとバスターの口から出るこの女の名が、学園中の少女達をザワつかせているのだ。
だって双子がこぞって、
「ポレットってホントに可愛いよな。あんなに可愛い女の子を見た事がないよ」とか、
「俺は絶対にポレットにバスターが一番好きって言わしてみせるぞ」とか、
「ポレットに近づく野郎は例え王族でも許さない」とかを人目も憚らず話しているのだ。
今までどんなにモテても、
女の子にはあまり興味を示さなかったワイズ家の双子をこんなにも夢中にさせている女はどこの誰なのか……
抜け駆けは絶対に許さない。
しかも独り占めなんて……と、
少女達の闘争心を掻き立てていたのだった。
だけど誰もポレットなる人物を知らない。
同世代の年頃の娘の事ならば、ある程度なら必ず知っている者が一人や二人はいる筈なのに、誰もポレットという娘を知らないのだ。
もしかして他国の令嬢?
それとも他国の姫君?
まさかワイズ侯爵家のメイドとか!?
平民で中流家庭程度の娘なら、情報が無いのも頷ける。
「侯爵家の令息が平民を相手にするわけがないわ」
「それなら私にもチャンスがあるかも」
「やっぱりポレットという娘は他国の王女なんじゃない?」
などと全く情報が無い中で、皆が好き勝手言っていた。
そうして近頃、この話題の最後に少女達が共通して言う言葉が……
「おのれポレット許すまじ」である。
しかしとある令嬢が自身の父に聞いた事実により、
ポレットなる娘の正体が明らかになった。
「半年前に生まれた、ワイズ侯爵のお孫さんが花のように可愛らしい赤ん坊らしい。名前は確か……ポレット嬢といったかな。それを聞き及び、陛下が『花の妖精を王宮にご招待したい』と言われたそうだ」
と、城勤めの父が夕食の時の話題にしたらしい。
その令嬢の口から
双子を虜にしているポレットという娘はイトコで、
しかもまだ生後半年の赤ちゃんだった……という事実が瞬く間に少女達の間に広がった。
そして皆一様に安堵して、
今度は「花の妖精ちゃんに会ってみたい」とか
「赤ん坊を抱いている双子を愛でたい」とかポレットに対する話題の内容が一変したのだった。
しかしそれからしばらくして、
また双子の口から聞き慣れない女の名前が頻繁に出るようになる。
「メロディって面白いよな」
「一緒にいて飽きないよな」
そしてまたまた少女達は思った。
…………メロディって誰よっ!?
あなたにおすすめの小説
結婚式の翌朝、夫に「皇太子の愛人だろう」と捨てられました――ですが私は、亡き国王の娘です
柴田はつみ
恋愛
母の遺した薬草店を守りながら、慎ましく暮らしていたアンリ。
そんな彼女に求婚してきたのは、国内でも名高い騎士にして公爵家当主、アルファだった。
真っすぐな想いを向けられ、彼を信じて結婚したアンリ。
けれど幸せなはずの結婚式の翌朝、夫は冷たく言い放つ。
「君を愛していると本気で思っていたのかい? 」
彼はアンリが第一皇太子と深い仲にあり、自分との結婚は身を隠すための偽装だと誤解していたのだ。
アンリは実は、亡き国王の婚外子。
皇太子にとっては、隠して守らなければならない妹だったのである。
三度裏切られた私が、四度目で「離婚」を選ぶまで
狛犬
恋愛
三度、夫に裏切られた。
一度目は信じた。
二度目は耐えた。
三度目は――すべてを失った。
そして私は、屋上から身を投げた。
……はずだった。
目を覚ますと、そこは過去。
すべてが壊れる前の、まだ何も起きていない時間。
――四度目の人生。
これまでの三度、私は同じ選択を繰り返し、
同じように裏切られ、すべてを失ってきた。
だから今度は、もう決めている。
「もう、陸翔はいらない」
愛していた。
けれど、もう疲れた。
今度こそ――
自分を守るために、家族を守るために、
私は、自分から手を放す。
これは、三度裏切られた女が、
四度目の人生で「選び直す」物語。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・
青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。
「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」
私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・
異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。
悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています
かきんとう
恋愛
王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。
磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。
その中心に、私は立っていた。
――今日、この瞬間のために。
「エレノア・フォン・リーベルト嬢」
高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。
「美しい女性(ヒト)、貴女は一体、誰なのですか?」・・・って、オメエの嫁だよ
猫枕
恋愛
家の事情で12才でウェスペル家に嫁いだイリス。
当時20才だった旦那ラドヤードは子供のイリスをまったく相手にせず、田舎の領地に閉じ込めてしまった。
それから4年、イリスの実家ルーチェンス家はウェスペル家への借金を返済し、負い目のなくなったイリスは婚姻の無効を訴える準備を着々と整えていた。
そんなある日、領地に視察にやってきた形だけの夫ラドヤードとばったり出くわしてしまう。
美しく成長した妻を目にしたラドヤードは一目でイリスに恋をする。
「美しいひとよ、貴女は一体誰なのですか?」
『・・・・オメエの嫁だよ』
執着されたらかなわんと、逃げるイリスの運命は?
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
私を棄てて選んだその妹ですが、継母の私生児なので持参金ないんです。今更ぐだぐだ言われても、私、他人なので。
百谷シカ
恋愛
「やったわ! 私がお姉様に勝てるなんて奇跡よ!!」
妹のパンジーに悪気はない。この子は継母の連れ子。父親が誰かはわからない。
でも、父はそれでいいと思っていた。
母は早くに病死してしまったし、今ここに愛があれば、パンジーの出自は問わないと。
同等の教育、平等の愛。私たちは、血は繋がらずとも、まあ悪くない姉妹だった。
この日までは。
「すまないね、ラモーナ。僕はパンジーを愛してしまったんだ」
婚約者ジェフリーに棄てられた。
父はパンジーの結婚を許した。但し、心を凍らせて。
「どういう事だい!? なぜ持参金が出ないんだよ!!」
「その子はお父様の実子ではないと、あなたも承知の上でしょう?」
「なんて無礼なんだ! 君たち親子は破滅だ!!」
2ヶ月後、私は王立図書館でひとりの男性と出会った。
王様より科学の研究を任された侯爵令息シオドリック・ダッシュウッド博士。
「ラモーナ・スコールズ。私の妻になってほしい」
運命の恋だった。
=================================
(他エブリスタ様に投稿・エブリスタ様にて佳作受賞作品)