無関係だった私があなたの子どもを生んだ訳

キムラましゅろう

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ミニ番外編

ポレットって誰よ!?

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ワイズ侯爵家の双子、キースとバスターは現在14歳。

魔法学校の下位スクール、初等魔法学園の最上級生だ。

来年には卒業して、ハノンとフェリックスの出会いの場となった魔法学園へ入学する。

かつてのフェリックスがそうだったように、
キースとバスターも侯爵家の令息であり、長身で見目もよく尚且つ魔力量も高いとなればその学園に通う少女達の心を鷲掴みにしていたのだった。

その少女達の中で、近頃騒然となっている話題がある。

その話題の中で必ず出る言葉が、

「ポレットって誰よっ!?」である。

この半年ほど前から度々キースとバスターの口から出るこの女の名が、学園中の少女達をザワつかせているのだ。

だって双子がこぞって、

「ポレットってホントに可愛いよな。あんなに可愛い女の子を見た事がないよ」とか、

「俺は絶対にポレットにバスターが一番好きって言わしてみせるぞ」とか、

「ポレットに近づく野郎は例え王族でも許さない」とかを人目も憚らず話しているのだ。

今までどんなにモテても、
女の子にはあまり興味を示さなかったワイズ家の双子をこんなにも夢中にさせている女はどこの誰なのか……

抜け駆けは絶対に許さない。

しかも独り占めなんて……と、

少女達の闘争心を掻き立てていたのだった。

だけど誰もポレットなる人物を知らない。

同世代の年頃の娘の事ならば、ある程度なら必ず知っている者が一人や二人はいる筈なのに、誰もポレットという娘を知らないのだ。

もしかして他国の令嬢?
それとも他国の姫君?
まさかワイズ侯爵家のメイドとか!?

平民で中流家庭程度の娘なら、情報が無いのも頷ける。

「侯爵家の令息が平民を相手にするわけがないわ」

「それなら私にもチャンスがあるかも」

「やっぱりポレットという娘は他国の王女なんじゃない?」

などと全く情報が無い中で、皆が好き勝手言っていた。

そうして近頃、この話題の最後に少女達が共通して言う言葉が……

「おのれポレット許すまじ」である。

しかしとある令嬢が自身の父に聞いた事実により、
ポレットなる娘の正体が明らかになった。

「半年前に生まれた、ワイズ侯爵のお孫さんが花のように可愛らしい赤ん坊らしい。名前は確か……ポレット嬢といったかな。それを聞き及び、陛下が『花の妖精を王宮にご招待したい』と言われたそうだ」

と、城勤めの父が夕食の時の話題にしたらしい。

その令嬢の口から
双子を虜にしているポレットという娘はイトコで、
しかもまだ生後半年の赤ちゃんだった……という事実が瞬く間に少女達の間に広がった。

そして皆一様に安堵して、
今度は「花の妖精ちゃんに会ってみたい」とか

「赤ん坊を抱いている双子を愛でたい」とかポレットに対する話題の内容が一変したのだった。


しかしそれからしばらくして、
また双子の口から聞き慣れない女の名前が頻繁に出るようになる。


「メロディって面白いよな」

「一緒にいて飽きないよな」


そしてまたまた少女達は思った。


…………メロディって誰よっ!?






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