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ミニ番外編
報告会
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「学園内に潜伏しているマフレイン家の間者は恐らく二名ネ。いずれも用務員を装っているみたいヨ」
カメリア・ランバートに付き纏うマフレイン侯爵令息アーバンから、カメリアを守る会のメンバー同士の報告会が放課後の医務室で行われていた。
その中でのメロディからの報告がそれだ。
メロディがルシアン・ワイズ親衛隊の面々にも協力を要請し、交代制でカメリアの周辺を見張った結果の報告だ。
「メロディちゃんに、その二名の用務員がやたらとカメリア先輩の周囲にいる事が多いと聞いて、父さんに頼んで秘密裏に調べて貰ったんだ。そうしたらその二名の用務員は微妙に時期をずらしてはいるけれどそれぞれとある職業斡旋所の紹介で学園に採用されたらしい。その斡旋所の職員が、マフレイン侯爵家の息のかかる者だそうだよ」
ルシアンからの報告にメロディがすかさず言う。
「あらやだそんな事まですぐにわかっちゃうの?ワイズ家門の影だって充分怖いわネ~」
「相手が家の力を使うならこちらも同等のレベルくらいで対応しないとね」
「るっしーったらすっかりオトナになって……!」
感激しているメロディの隣の席でカメリアが眉を下げて皆に告げる。
「申し訳ない……ランバート家の者にも何かさせるべきなのに……」
「ハイラム王国はアデリオールから遠いですし、ランバート領はそのさらに最奥の地です。転移魔法を使えばすぐですが、わざわざ呼び寄せる必要はないと思います。アデリオール国営の学園にあまり他国の影を入れたくない、と父が言っていましたしね。カメリア先輩は付き纏いの被害者なんですから気にせず頼ってください。それよりその後、マフレイン侯爵令息の接触はありましたか?」
ルシアンの言葉に、カメリアは感謝の気持ちを告げてから答えた。
「本当にありがとう。あれから一人になる事がないからな、おかげさまで話しかけられたりもしないよ」
「そりゃそうだよ!ランバート先輩には必ず俺かルシが側でガードしてるんだから」
ルシアンの親友であるノアが胸をどんと叩いて言った。
「本当にありがたいよ。これからもよろしく頼む」
カメリアがノアにも礼を言うと、人差し指を揺らしてメロディがカメリアに指導を入れた。
「ダメヨ、カメチャン!話し方がまた堅くなってるワ!そーいう時は“ありガーターベルト♡によろちくび♡”って言うのヨ!」
「はい!そうでした!ノア・ジャクソン子爵令息!ありガーターベルト♡これからもよろちくび♡!」
ル・ノ「「…………」」
「イイ感じ~♡」
「やだ嬉ちくび~♡」
師匠と弟子できゃいきゃい盛り上がる側で、ノアがこっそりとルシアンに言った。
「……ルシ、ランバート先輩って医務室の大魔神と同じ人種の人だったんだな。ルシから話は聞いていたけど、いざ目の当たりにすると度肝を抜かれるぜ。よろちくびって何だ?嬉ちくびって何だよ」
「そのうち慣れるから」
「ルシ~ってば達観してんな~」
「とにかく、まずはその用務員の排除からだよね」
皆にそう告げるルシアンにカメリアが訊ねた。
「どうやって学園から追い出すの?」
「相手はプロだからね、そいつらの相手はこちらでやるって父さんが」
「え、るっしーのパパンが出張って来んの?ヤダ学園に血の雨が降っちゃう~」
メロディが大仰に大陸国教会の十字架をきる仕草をする。
それを見て吹き出しながら
ルシアンが答えた。
「ふふ、今度の学園祭を利用して保護者として学園に来るって。そこで処理するって言ってたよ」
「処理ってナニ?言い方が怖い~!やっぱり学園が血で染まルゥ~!」
ワクワクした表情のメロディを見て笑い、ルシアンはカメリアとノアに言った。
「でもその学園祭、マフレイン先輩が大人しくしているとは思えないんだ。多分、お祭りモードな学園の雰囲気の中で接触してくると思う。当日は生徒会執行部の仕事もあって忙しいけど、カメリア先輩はなるべく僕かノア、そしてメロディちゃんと一緒にいてください」
「わ、わかった」
カメリアが緊張した面持ちでこくこくと頷くとノアが威勢よく立ち上がる。
「よっしゃ!マフレインめぇ!望む所だ!かかって来やがれ!」
「そうヨ!間者がナニヨ!間者なんてボコボコにして患者にしてやればイイのヨ!」
「間者と患者!さすがおネェサマ!冴えてます!」
「オーホッホッホ!」
「メロディちゃん、この頃ダジャレにも手を出すようになったんだね……」
「シモトークとダジャレか、すげぇな大魔神は」
そう言ってルシアンとノアは紅茶を飲み、それぞれメロディが用意した茶菓子に手を伸ばした。
奇しくも二人は同じ菓子を取ろうとして、若干早かったルシアンの手をノアが菓子ごと掴む形になってしまう。
「あっ!わ、悪いルシっ……!」
「ううんいいよ。はは、同じものを取ろうとしたんだね。この菓子、美味しいよね」
「あ、あぁ……そうだな」
不躾に手を掴む形となってしまったのに屈託なく笑うルシアンを見て、また胸がトゥンクしてしまうノアであった。
こうして、今日の報告会もまた賑やかに時間が過ぎていくのである。
───────────────────
くどいようですが、ノアくんは新たな扉を開く事はありません☆
カメリア・ランバートに付き纏うマフレイン侯爵令息アーバンから、カメリアを守る会のメンバー同士の報告会が放課後の医務室で行われていた。
その中でのメロディからの報告がそれだ。
メロディがルシアン・ワイズ親衛隊の面々にも協力を要請し、交代制でカメリアの周辺を見張った結果の報告だ。
「メロディちゃんに、その二名の用務員がやたらとカメリア先輩の周囲にいる事が多いと聞いて、父さんに頼んで秘密裏に調べて貰ったんだ。そうしたらその二名の用務員は微妙に時期をずらしてはいるけれどそれぞれとある職業斡旋所の紹介で学園に採用されたらしい。その斡旋所の職員が、マフレイン侯爵家の息のかかる者だそうだよ」
ルシアンからの報告にメロディがすかさず言う。
「あらやだそんな事まですぐにわかっちゃうの?ワイズ家門の影だって充分怖いわネ~」
「相手が家の力を使うならこちらも同等のレベルくらいで対応しないとね」
「るっしーったらすっかりオトナになって……!」
感激しているメロディの隣の席でカメリアが眉を下げて皆に告げる。
「申し訳ない……ランバート家の者にも何かさせるべきなのに……」
「ハイラム王国はアデリオールから遠いですし、ランバート領はそのさらに最奥の地です。転移魔法を使えばすぐですが、わざわざ呼び寄せる必要はないと思います。アデリオール国営の学園にあまり他国の影を入れたくない、と父が言っていましたしね。カメリア先輩は付き纏いの被害者なんですから気にせず頼ってください。それよりその後、マフレイン侯爵令息の接触はありましたか?」
ルシアンの言葉に、カメリアは感謝の気持ちを告げてから答えた。
「本当にありがとう。あれから一人になる事がないからな、おかげさまで話しかけられたりもしないよ」
「そりゃそうだよ!ランバート先輩には必ず俺かルシが側でガードしてるんだから」
ルシアンの親友であるノアが胸をどんと叩いて言った。
「本当にありがたいよ。これからもよろしく頼む」
カメリアがノアにも礼を言うと、人差し指を揺らしてメロディがカメリアに指導を入れた。
「ダメヨ、カメチャン!話し方がまた堅くなってるワ!そーいう時は“ありガーターベルト♡によろちくび♡”って言うのヨ!」
「はい!そうでした!ノア・ジャクソン子爵令息!ありガーターベルト♡これからもよろちくび♡!」
ル・ノ「「…………」」
「イイ感じ~♡」
「やだ嬉ちくび~♡」
師匠と弟子できゃいきゃい盛り上がる側で、ノアがこっそりとルシアンに言った。
「……ルシ、ランバート先輩って医務室の大魔神と同じ人種の人だったんだな。ルシから話は聞いていたけど、いざ目の当たりにすると度肝を抜かれるぜ。よろちくびって何だ?嬉ちくびって何だよ」
「そのうち慣れるから」
「ルシ~ってば達観してんな~」
「とにかく、まずはその用務員の排除からだよね」
皆にそう告げるルシアンにカメリアが訊ねた。
「どうやって学園から追い出すの?」
「相手はプロだからね、そいつらの相手はこちらでやるって父さんが」
「え、るっしーのパパンが出張って来んの?ヤダ学園に血の雨が降っちゃう~」
メロディが大仰に大陸国教会の十字架をきる仕草をする。
それを見て吹き出しながら
ルシアンが答えた。
「ふふ、今度の学園祭を利用して保護者として学園に来るって。そこで処理するって言ってたよ」
「処理ってナニ?言い方が怖い~!やっぱり学園が血で染まルゥ~!」
ワクワクした表情のメロディを見て笑い、ルシアンはカメリアとノアに言った。
「でもその学園祭、マフレイン先輩が大人しくしているとは思えないんだ。多分、お祭りモードな学園の雰囲気の中で接触してくると思う。当日は生徒会執行部の仕事もあって忙しいけど、カメリア先輩はなるべく僕かノア、そしてメロディちゃんと一緒にいてください」
「わ、わかった」
カメリアが緊張した面持ちでこくこくと頷くとノアが威勢よく立ち上がる。
「よっしゃ!マフレインめぇ!望む所だ!かかって来やがれ!」
「そうヨ!間者がナニヨ!間者なんてボコボコにして患者にしてやればイイのヨ!」
「間者と患者!さすがおネェサマ!冴えてます!」
「オーホッホッホ!」
「メロディちゃん、この頃ダジャレにも手を出すようになったんだね……」
「シモトークとダジャレか、すげぇな大魔神は」
そう言ってルシアンとノアは紅茶を飲み、それぞれメロディが用意した茶菓子に手を伸ばした。
奇しくも二人は同じ菓子を取ろうとして、若干早かったルシアンの手をノアが菓子ごと掴む形になってしまう。
「あっ!わ、悪いルシっ……!」
「ううんいいよ。はは、同じものを取ろうとしたんだね。この菓子、美味しいよね」
「あ、あぁ……そうだな」
不躾に手を掴む形となってしまったのに屈託なく笑うルシアンを見て、また胸がトゥンクしてしまうノアであった。
こうして、今日の報告会もまた賑やかに時間が過ぎていくのである。
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くどいようですが、ノアくんは新たな扉を開く事はありません☆
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