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ミニ番外編
哀れアーバン・マフレイン
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「カ、カカカカカカカカメリアッ!?キ、キ、キキキキキキキミっ!?お、男だったのかっ!?」
カメリアの秘密を身体的に直接知らされたアーバンがパニックをなりながらそう言った。
「今はまだ身体的には、ね。でも本当の私は女ですよ?」
「な、な、なななななんということだっ!!ボクを騙したなっ!!」
「騙した?それは異なことをおっしゃる。私は貴族院に正式に認められた名を名乗り、嘘偽る事のない正直な自分になるためにこの服装をしているのです。ただ親しくもない人間に深い事情を話さなかった事を騙したなどと言われるのは心外です」
「そ、そんは理不尽な屁理屈が通るものかっ……!ボ、ボクの純情を踏みにじったのだぞっ!」
そう言って身勝手にカメリアを責め立てるアーバンにフェリックスが横槍を入れる。
「何が純情だこのバカ令息め。純情な奴が相手を拉致をして尚且つ魔法薬で意のままにしようと思うものか」
フェリックスのその言葉にアーバンは狼狽えながらも反論する。
「な、なんという身も蓋もない言い方……!ひ、酷いではないですか!」
「身も蓋もあるし酷くなど無い。全てお前がし出かしたお前の罪だ。きちんと裁きを受け、そして償うんだ。無駄な抵抗は辞めて大人しくしていろ。下手な真似をしてみろ?一瞬で意識を刈ってやるからな」
「ヒィッ……!つ、罪を償うって……!」
温度を感じさせない声色でフェリックスにそう告げられ、アーバンは悲鳴をあげた。
ここにきてようやく、この一連の騒ぎが今この場で集束して終わる簡単なものではないと理解したらしい。
顔色を悪くして立ち竦むアーバンを不思議そうにノエルは見る。
「とりからのおにーさん、どうしたの?おなかすいたの?」
「お、お前と一緒にするな……ボクはもうお終いだ……もう誰も信じられない……男?カメリアが……男……?男だったなんて……人間不信になりそうだ……」
アーバンは今でも己の所業を悔いているわけではないが、そこまでしてでも手に入れたいと思っていた女性が(まだ)女性ではなかった事に絶望したアーバンは、ノエルにそう言った途端に力なく膝から崩れ落ちた。
「どうしてこんなとこに……全てエレガントに上手く行っていたはずなんだ…………このボクが、どうしてこんな目に……」
頭を抱えながらブツクサとひとり言をつぶやくアーバンの視界の端に、小さな手が映る。
ちいさくてころんと丸い、ノエルの可愛らしい手が。
「はい、おにーさん。これあげるからげんきだしてね?」
見ればその手にはキャンディがひとつ握られていた。
力なく蹲るアーバンを慰めようと、ノエルが差し出したのだった。
「きゃんでぃ、あまくておいしいよ」
そう言ってノエルはにっこりと微笑んだ。
心根の優しいノエルは、打ちひしがれるアーバンをかわいそうに思い元気づけてあげたいのだろう。
「お前……」
アーバンは差し出されたキャンディとノエルを交互に見た。
小さな手の平の上にあるイチゴ柄の包みの可愛いキャンディと、愛くるしい笑みを浮かべたノエルを。
そしてアーバンは静かに瞼をそっと閉じ、やがてゆっくりと見開いてノエルを再び見つめる。
そして静かな口調でこう告げた。
「要らない」
「「はあぁっ!?」」
その言葉を聞いた途端、フェリックスとカメリアの声が同時に重なる。
それにはお構い無しにアーバンはノエルに向かって言った。
「元はと言えば全てお前のせいではないかっ!そんな貴様の施しなど誰が受けるものか!」
「え~きゃんでぃおいしーのにぃ~」
「貴様のエレガントではないキャンディを食うくらいなら豚の餌を食らった方がマシだ!ふざけるなっ……ふががっ!?」
4歳児に向かい容赦ない言葉を並べ立てるアーバンであったが、いきなり後ろから魔術縄で猿轡をされ、全身を縛られてその場に倒れ込んだ。
そしてこれ以上ない怒気を纏わせたフェリックスがアーバンに向かって言った。
「……ふざけているのは貴様の方だ……幼い子供の優しさを……ノエルの心を踏みにじりおって……豚の餌の方がマシだと……そうか、では希望通り豚の餌を食わせてやろうではないか……」
「ヒッ!?ヒッ!?ヒッ!?」
「ないわーマフレイン先輩、マジないわー」
カメリアももはや貴族間の体裁を取り繕う事もなく素のままでアーバンに向かって吐き捨てる。
そしてアーバンは次の瞬間にはフェリックスに捕縛用の魔術縄を捕まれ、体を持ち上げられた。
「オラ立て」
「ヒッ!」
フェリックスはカメリアに告げる。
「カメリア嬢。娘を医務室に居る妻の元へと連れて行って貰っても構わないだろうか?私はコイツを騎士団の牢にぶち込んでくる」
「はい。よろしくお願いします。ノエルちゃんのことはお任せください」
「よろしく頼む」
「ヒィィィッ!」
フェリックスはアーバンを引き摺るようにして連れて部屋を出て行った。
学園内の転移魔法が使用出来るポイントに向かったのだろう。
カメリアはこれからアーバンが辿るであろう末路に思いを馳せ、
「……ご愁傷さまです」
とつぶやいた。
───────────────────
先週は体調不良のためにお休みいただき、
ごめんなさいでした。
お見舞いのコメント、本当にありがとうございました!
( ᵒ̴̶̷̥́ ⌑ ᵒ̴̶̷̣̥̀ )ウレチィ♡
カメリアの秘密を身体的に直接知らされたアーバンがパニックをなりながらそう言った。
「今はまだ身体的には、ね。でも本当の私は女ですよ?」
「な、な、なななななんということだっ!!ボクを騙したなっ!!」
「騙した?それは異なことをおっしゃる。私は貴族院に正式に認められた名を名乗り、嘘偽る事のない正直な自分になるためにこの服装をしているのです。ただ親しくもない人間に深い事情を話さなかった事を騙したなどと言われるのは心外です」
「そ、そんは理不尽な屁理屈が通るものかっ……!ボ、ボクの純情を踏みにじったのだぞっ!」
そう言って身勝手にカメリアを責め立てるアーバンにフェリックスが横槍を入れる。
「何が純情だこのバカ令息め。純情な奴が相手を拉致をして尚且つ魔法薬で意のままにしようと思うものか」
フェリックスのその言葉にアーバンは狼狽えながらも反論する。
「な、なんという身も蓋もない言い方……!ひ、酷いではないですか!」
「身も蓋もあるし酷くなど無い。全てお前がし出かしたお前の罪だ。きちんと裁きを受け、そして償うんだ。無駄な抵抗は辞めて大人しくしていろ。下手な真似をしてみろ?一瞬で意識を刈ってやるからな」
「ヒィッ……!つ、罪を償うって……!」
温度を感じさせない声色でフェリックスにそう告げられ、アーバンは悲鳴をあげた。
ここにきてようやく、この一連の騒ぎが今この場で集束して終わる簡単なものではないと理解したらしい。
顔色を悪くして立ち竦むアーバンを不思議そうにノエルは見る。
「とりからのおにーさん、どうしたの?おなかすいたの?」
「お、お前と一緒にするな……ボクはもうお終いだ……もう誰も信じられない……男?カメリアが……男……?男だったなんて……人間不信になりそうだ……」
アーバンは今でも己の所業を悔いているわけではないが、そこまでしてでも手に入れたいと思っていた女性が(まだ)女性ではなかった事に絶望したアーバンは、ノエルにそう言った途端に力なく膝から崩れ落ちた。
「どうしてこんなとこに……全てエレガントに上手く行っていたはずなんだ…………このボクが、どうしてこんな目に……」
頭を抱えながらブツクサとひとり言をつぶやくアーバンの視界の端に、小さな手が映る。
ちいさくてころんと丸い、ノエルの可愛らしい手が。
「はい、おにーさん。これあげるからげんきだしてね?」
見ればその手にはキャンディがひとつ握られていた。
力なく蹲るアーバンを慰めようと、ノエルが差し出したのだった。
「きゃんでぃ、あまくておいしいよ」
そう言ってノエルはにっこりと微笑んだ。
心根の優しいノエルは、打ちひしがれるアーバンをかわいそうに思い元気づけてあげたいのだろう。
「お前……」
アーバンは差し出されたキャンディとノエルを交互に見た。
小さな手の平の上にあるイチゴ柄の包みの可愛いキャンディと、愛くるしい笑みを浮かべたノエルを。
そしてアーバンは静かに瞼をそっと閉じ、やがてゆっくりと見開いてノエルを再び見つめる。
そして静かな口調でこう告げた。
「要らない」
「「はあぁっ!?」」
その言葉を聞いた途端、フェリックスとカメリアの声が同時に重なる。
それにはお構い無しにアーバンはノエルに向かって言った。
「元はと言えば全てお前のせいではないかっ!そんな貴様の施しなど誰が受けるものか!」
「え~きゃんでぃおいしーのにぃ~」
「貴様のエレガントではないキャンディを食うくらいなら豚の餌を食らった方がマシだ!ふざけるなっ……ふががっ!?」
4歳児に向かい容赦ない言葉を並べ立てるアーバンであったが、いきなり後ろから魔術縄で猿轡をされ、全身を縛られてその場に倒れ込んだ。
そしてこれ以上ない怒気を纏わせたフェリックスがアーバンに向かって言った。
「……ふざけているのは貴様の方だ……幼い子供の優しさを……ノエルの心を踏みにじりおって……豚の餌の方がマシだと……そうか、では希望通り豚の餌を食わせてやろうではないか……」
「ヒッ!?ヒッ!?ヒッ!?」
「ないわーマフレイン先輩、マジないわー」
カメリアももはや貴族間の体裁を取り繕う事もなく素のままでアーバンに向かって吐き捨てる。
そしてアーバンは次の瞬間にはフェリックスに捕縛用の魔術縄を捕まれ、体を持ち上げられた。
「オラ立て」
「ヒッ!」
フェリックスはカメリアに告げる。
「カメリア嬢。娘を医務室に居る妻の元へと連れて行って貰っても構わないだろうか?私はコイツを騎士団の牢にぶち込んでくる」
「はい。よろしくお願いします。ノエルちゃんのことはお任せください」
「よろしく頼む」
「ヒィィィッ!」
フェリックスはアーバンを引き摺るようにして連れて部屋を出て行った。
学園内の転移魔法が使用出来るポイントに向かったのだろう。
カメリアはこれからアーバンが辿るであろう末路に思いを馳せ、
「……ご愁傷さまです」
とつぶやいた。
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先週は体調不良のためにお休みいただき、
ごめんなさいでした。
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