121 / 161
ミニ番外編
ノエル、せんせぇに会いにいく
「パパー!ここ?ここにノエルのせんせぇがいるのー?」
フェリックスはこの日、
娘のノエルを連れてハイラム王国ジェスロ市街13丁目小高い山の上1丁目1-1に在る、とある一軒家を訪れていた。
そこだけ街の喧騒から隔絶された、
こんもりと緩やかな丸い丘の上に広がる青々とした芝生の空間。
煉瓦造りの門扉の他は生け垣も柵も何も無い入り口。
その向こうには白壁に赤い屋根の小さな家があり、隣には信じられないくらい大きな木が立っている。
普通はこの場所には誰も辿り着けないという。大賢者バルク・イグリードが自ら“陋屋”と呼ぶ、彼の自宅だ。
そこに彼の弟子であるアルトとその妻ツェリシアが共に住んでいる。
アルトの妻ツェリシアもとある特殊な能力を持っていた高魔力保持者であり、結婚後はバルク・イグリードに師事した経緯を持つ高位魔術師である。
アルトとツェリシアのひとり息子であるトワも十三歳になり、今はジェスロを出て勉強のために精霊界に渡っている。
可愛い息子が不在となり寂しさマックスのそんなツェリシアに、今回ノエルの指導を願いたいという依頼がきた。
生徒はアルトの幼馴染の六歳になる末娘だという。
生まれついた類まれなる魔力量と才を持つノエル・ワイズ伯爵令嬢。
聞けば自分と同じく、美味しいものを食べるのが大好きな少女だそうではないか。
「体内の魔力を安定させるためにすっごくカロリーを必要とするのよね。だから食べても食べてもお腹が空くの。まぁわたしは、お腹の中の悪魔さんが居なくなってから少しマシになったけれど、そういう体質の人間っているのよ。……わかったわ、わたし以外にノエルちゃんを導ける者はいないわね!任せて!ノエルちゃんの師匠になりましょう!」
ツェリシアは弟子入りの話を持ってきた夫であるアルトに二つ返事でそう答えたのであった。
「……ツェリなら絶対に引き受けるんだろうなと、そう思っていたよ。じゃあワイズ家に諾と返事をするよ」
「ええお願い!ノエルちゃんかぁ……可愛い子なんだろうなぁ……!」
「両親の器量を受け継いだ、とても美しい子だったよ。中身はそうだな……ウチの師匠とはなるべく会わせたくないかな……」
「そうだったわね、アルトは事前にノエルちゃんと面会してるんだったわね。ぷ☆ふふふ、“混ぜるな危険”というヤツね」
「……でも絶対に師匠が好きなタイプだよ、あのノエルちゃんという子は……」
「まぁ!じゃあわたしとも絶対に気が合うわ。ふふ、ノエルちゃんに会うのが楽しみ♪」
ツェリシアはそう言ってノエルのために解りやすい教本を集めなくてはと計画を立て出した。
そうしてあれよあれよと日は過ぎてゆき、今日はとうとう初顔合わせの日。
フェリックスは何地点か経由してハイラム王国までやってきたのであった。
「パ、パパ……ノエルがチャイムをおしてもいい?」
ノエルがやや緊張した面持ちで父親に訊ねると、フェリックスは穏やかな笑みを浮かべて頷いた。
「ああ、いいよ。押してごらん。そしてツェリシア先生が出て来たら、きちんとご挨拶をするんだよ」
「はいパパ!じゃあおすね」
ノエルが赤い屋根の家のチャイムを押す。
するとややあって、
「は~い!」
という元気で優しそうな女の人の声が聞こえて来た。
パタパタとルームシューズの足音が玄関に近付いて来る。
ノエルはドキドキしながらドアの前で待った。
そして………
────────────────────
今回時間がなくて短めでごめんなさい。
。°(° ᷄ᯅ ᷅°)°。
次回、混ぜるな危険?
フェリックスはこの日、
娘のノエルを連れてハイラム王国ジェスロ市街13丁目小高い山の上1丁目1-1に在る、とある一軒家を訪れていた。
そこだけ街の喧騒から隔絶された、
こんもりと緩やかな丸い丘の上に広がる青々とした芝生の空間。
煉瓦造りの門扉の他は生け垣も柵も何も無い入り口。
その向こうには白壁に赤い屋根の小さな家があり、隣には信じられないくらい大きな木が立っている。
普通はこの場所には誰も辿り着けないという。大賢者バルク・イグリードが自ら“陋屋”と呼ぶ、彼の自宅だ。
そこに彼の弟子であるアルトとその妻ツェリシアが共に住んでいる。
アルトの妻ツェリシアもとある特殊な能力を持っていた高魔力保持者であり、結婚後はバルク・イグリードに師事した経緯を持つ高位魔術師である。
アルトとツェリシアのひとり息子であるトワも十三歳になり、今はジェスロを出て勉強のために精霊界に渡っている。
可愛い息子が不在となり寂しさマックスのそんなツェリシアに、今回ノエルの指導を願いたいという依頼がきた。
生徒はアルトの幼馴染の六歳になる末娘だという。
生まれついた類まれなる魔力量と才を持つノエル・ワイズ伯爵令嬢。
聞けば自分と同じく、美味しいものを食べるのが大好きな少女だそうではないか。
「体内の魔力を安定させるためにすっごくカロリーを必要とするのよね。だから食べても食べてもお腹が空くの。まぁわたしは、お腹の中の悪魔さんが居なくなってから少しマシになったけれど、そういう体質の人間っているのよ。……わかったわ、わたし以外にノエルちゃんを導ける者はいないわね!任せて!ノエルちゃんの師匠になりましょう!」
ツェリシアは弟子入りの話を持ってきた夫であるアルトに二つ返事でそう答えたのであった。
「……ツェリなら絶対に引き受けるんだろうなと、そう思っていたよ。じゃあワイズ家に諾と返事をするよ」
「ええお願い!ノエルちゃんかぁ……可愛い子なんだろうなぁ……!」
「両親の器量を受け継いだ、とても美しい子だったよ。中身はそうだな……ウチの師匠とはなるべく会わせたくないかな……」
「そうだったわね、アルトは事前にノエルちゃんと面会してるんだったわね。ぷ☆ふふふ、“混ぜるな危険”というヤツね」
「……でも絶対に師匠が好きなタイプだよ、あのノエルちゃんという子は……」
「まぁ!じゃあわたしとも絶対に気が合うわ。ふふ、ノエルちゃんに会うのが楽しみ♪」
ツェリシアはそう言ってノエルのために解りやすい教本を集めなくてはと計画を立て出した。
そうしてあれよあれよと日は過ぎてゆき、今日はとうとう初顔合わせの日。
フェリックスは何地点か経由してハイラム王国までやってきたのであった。
「パ、パパ……ノエルがチャイムをおしてもいい?」
ノエルがやや緊張した面持ちで父親に訊ねると、フェリックスは穏やかな笑みを浮かべて頷いた。
「ああ、いいよ。押してごらん。そしてツェリシア先生が出て来たら、きちんとご挨拶をするんだよ」
「はいパパ!じゃあおすね」
ノエルが赤い屋根の家のチャイムを押す。
するとややあって、
「は~い!」
という元気で優しそうな女の人の声が聞こえて来た。
パタパタとルームシューズの足音が玄関に近付いて来る。
ノエルはドキドキしながらドアの前で待った。
そして………
────────────────────
今回時間がなくて短めでごめんなさい。
。°(° ᷄ᯅ ᷅°)°。
次回、混ぜるな危険?
あなたにおすすめの小説
結婚式の翌朝、夫に「皇太子の愛人だろう」と捨てられました――ですが私は、亡き国王の娘です
柴田はつみ
恋愛
母の遺した薬草店を守りながら、慎ましく暮らしていたアンリ。
そんな彼女に求婚してきたのは、国内でも名高い騎士にして公爵家当主、アルファだった。
真っすぐな想いを向けられ、彼を信じて結婚したアンリ。
けれど幸せなはずの結婚式の翌朝、夫は冷たく言い放つ。
「君を愛していると本気で思っていたのかい? 」
彼はアンリが第一皇太子と深い仲にあり、自分との結婚は身を隠すための偽装だと誤解していたのだ。
アンリは実は、亡き国王の婚外子。
皇太子にとっては、隠して守らなければならない妹だったのである。
三度裏切られた私が、四度目で「離婚」を選ぶまで
狛犬
恋愛
三度、夫に裏切られた。
一度目は信じた。
二度目は耐えた。
三度目は――すべてを失った。
そして私は、屋上から身を投げた。
……はずだった。
目を覚ますと、そこは過去。
すべてが壊れる前の、まだ何も起きていない時間。
――四度目の人生。
これまでの三度、私は同じ選択を繰り返し、
同じように裏切られ、すべてを失ってきた。
だから今度は、もう決めている。
「もう、陸翔はいらない」
愛していた。
けれど、もう疲れた。
今度こそ――
自分を守るために、家族を守るために、
私は、自分から手を放す。
これは、三度裏切られた女が、
四度目の人生で「選び直す」物語。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・
青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。
「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」
私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・
異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。
悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています
かきんとう
恋愛
王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。
磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。
その中心に、私は立っていた。
――今日、この瞬間のために。
「エレノア・フォン・リーベルト嬢」
高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。
「美しい女性(ヒト)、貴女は一体、誰なのですか?」・・・って、オメエの嫁だよ
猫枕
恋愛
家の事情で12才でウェスペル家に嫁いだイリス。
当時20才だった旦那ラドヤードは子供のイリスをまったく相手にせず、田舎の領地に閉じ込めてしまった。
それから4年、イリスの実家ルーチェンス家はウェスペル家への借金を返済し、負い目のなくなったイリスは婚姻の無効を訴える準備を着々と整えていた。
そんなある日、領地に視察にやってきた形だけの夫ラドヤードとばったり出くわしてしまう。
美しく成長した妻を目にしたラドヤードは一目でイリスに恋をする。
「美しいひとよ、貴女は一体誰なのですか?」
『・・・・オメエの嫁だよ』
執着されたらかなわんと、逃げるイリスの運命は?
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
私を棄てて選んだその妹ですが、継母の私生児なので持参金ないんです。今更ぐだぐだ言われても、私、他人なので。
百谷シカ
恋愛
「やったわ! 私がお姉様に勝てるなんて奇跡よ!!」
妹のパンジーに悪気はない。この子は継母の連れ子。父親が誰かはわからない。
でも、父はそれでいいと思っていた。
母は早くに病死してしまったし、今ここに愛があれば、パンジーの出自は問わないと。
同等の教育、平等の愛。私たちは、血は繋がらずとも、まあ悪くない姉妹だった。
この日までは。
「すまないね、ラモーナ。僕はパンジーを愛してしまったんだ」
婚約者ジェフリーに棄てられた。
父はパンジーの結婚を許した。但し、心を凍らせて。
「どういう事だい!? なぜ持参金が出ないんだよ!!」
「その子はお父様の実子ではないと、あなたも承知の上でしょう?」
「なんて無礼なんだ! 君たち親子は破滅だ!!」
2ヶ月後、私は王立図書館でひとりの男性と出会った。
王様より科学の研究を任された侯爵令息シオドリック・ダッシュウッド博士。
「ラモーナ・スコールズ。私の妻になってほしい」
運命の恋だった。
=================================
(他エブリスタ様に投稿・エブリスタ様にて佳作受賞作品)