狂気伝播

よりおん

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本編

プロローグ

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燃え盛る炎、木製の家屋を豪快に砕く破砕音。
今、俺の住んでいた村は「穢れ」によって破壊されていた。

一時間程前に村に警戒の鐘が鳴った。
いつもなら浄化教会の神父様たちが穢れを狩りにいって戻っている時間なのに一向に戻ってこない。
村のなかで神父様を探しに行こうかという話が出てきて大人達が言い争っている途中に「穢れ」は姿を現した。
今まで何度か穢れを遠目に見たことはあるが、その穢れは今まで見た穢れとは一線を画する異形さに圧倒的巨体。
今まで見た穢れはおおよそ獣が元になっていて体長も二メートル程だったが、目の前にいる穢れは五メートル程の体長に四対八本の足とそれについた鋭利すぎる爪。
その体には無数の傷痕があったが、そのどれもが致命傷以下のもので穢れの瞳には戦意が満たされていた。

その穢れは次々と人を家畜を家屋を破壊していった。
そして絶対絶命というときに背後から突如として数人の人が飛び出してきて、圧倒的体格差がある穢れを吹き飛ばした。
そしてさらに背後から続々と現れた人達はそれぞれ見慣れぬ装備をつけていた。
そしてその装備から吐き出される見たこともないほどの炎。
炎は穢れだけでなく周囲の家屋や人までを巻き込んで村に燃やした。
その所業に声を出すこともできずに呆然としていると大きな音をたてて穢れが倒れた。
取りあえず助かったのかと安堵の息をつくと、後ろからずしんという衝撃が伝わってくる。
そして後ろを振り向くと二足歩行する巨大な穢れ。
もう一匹。

そして俺は声を出すこともできず穢れの足蹴りで命を落とした。
筈だった。
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