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3歳
おやすみなさい・・・の後?
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すぅ・・・
と気持ちよく眠りについたはずなのに、目が開いた。
「久しぶり。前はごめんね。もう怒ってない・・・かな?」
困ったような笑顔で私を出迎えたのは・・・
「ルエル様・・・この前は失礼しました」
すっと頭を下げる。
体の感覚に違和感を覚え、思わず顔を起こして自分の体を見る。
「ここは君の夢の中。
このくらいは早く大きくなりたい、という願望があるのかな?」
「・・・・かもしれませんね。
生まれ落ちて3年と少しですが、どうしても小さい体は不便ですから・・・」
見た所、15、6歳ぐらいかな?と言った感じ。
「話は聞きました。不可抗力であったとのことでしたね」
「いや、私も彼のことをキチンと見えていなかったのが悪かったのだ。
しかもあなたに指摘されなければわかっていない状態で。
ただ、彼があっさりしすぎて驚いたよ」
「ええ、何度となく死にかけていた程ですけど、
『生きてるからいいじゃないか』で終わりですからね
私もびっくりですよ?
怒った私がなんだか悪いような気がしましたよ?
どうも、彼は向こうでもこちらでも死は身近なものだったような感じでしょうか?
向こうでは病気持ちだったとしか聞いてませんが」
「ああ、私が会った時にはすでに彼の命は尽きかけていた。
彼曰く、『元気で生きられるなら丸儲け』だそうだ」
どこぞの芸人か?
「あー・・・
まぁそれ、気持ちわかりますね。
一度死にかけたり、体が動かなくなった後に元気になればボーナスステージとかの気分なやつですね・・・」
今がまさしくそれ?
あ、私の場合は一度死んでたな・・・。
「楽しく暮らしているようでよかった」
ルエル様は目を細めてほほ笑む。
うん。美丈夫のほほ笑みは観賞にはいいですな。
「ええ、ありがとうございます。
まださすがに愛し子を見つけるまでには至っておりませんが・・・」
「そちらの方はあまり気にしなくてもいいよ。
愛し子もそうでないものも幸せになるように頑張ってくれているのだろう?」
イシュトに伝えてあるのは私とシューヤが当たり前に受けていた日本のアレコレ。
いつの日か、それが当たり前になることがたくさんの人の幸せであると思っている。
今よりも、ずっと。
「愛し子もそうだけど、君も、幸せになってほしいんだよ?」
「幸せ、ですよ?
両親は忙しいなりにも愛情を注いでくれているのはわかるし、
周囲は温かいですし」
これ以上を望めばバチが当たりそうだが・・・・
いや、望むんだけどね。
満ち足りてはいるけど、足りないと思うものはたくさんある。
今世の生涯を全てかけても時間が足りないんじゃないかと思うくらい。
「・・・そんな顔ができるなら、大丈夫かな?」
どんな顔してたんだろう???
「そろそろ私は戻ろう。
君と話しているのは楽しいけれど、君に負担がかかってはいけないからね」
ルエル様の手が私の頭を撫でていく。
「未だ君の体と魂は馴染み切っていないようだ。
時間が立てば大丈夫だと思うのだけれど・・・
ひとまずはゆっくりお休み」
「・・・また、お会いできますか?」
ルエル様は一瞬驚いたような顔をした後、柔らかく笑う。
「君が望むなら、また会いに来るよ」
「じゃあ、またお会いしましょう」
私も笑顔でお母様直伝のカテーシーをする。
と気持ちよく眠りについたはずなのに、目が開いた。
「久しぶり。前はごめんね。もう怒ってない・・・かな?」
困ったような笑顔で私を出迎えたのは・・・
「ルエル様・・・この前は失礼しました」
すっと頭を下げる。
体の感覚に違和感を覚え、思わず顔を起こして自分の体を見る。
「ここは君の夢の中。
このくらいは早く大きくなりたい、という願望があるのかな?」
「・・・・かもしれませんね。
生まれ落ちて3年と少しですが、どうしても小さい体は不便ですから・・・」
見た所、15、6歳ぐらいかな?と言った感じ。
「話は聞きました。不可抗力であったとのことでしたね」
「いや、私も彼のことをキチンと見えていなかったのが悪かったのだ。
しかもあなたに指摘されなければわかっていない状態で。
ただ、彼があっさりしすぎて驚いたよ」
「ええ、何度となく死にかけていた程ですけど、
『生きてるからいいじゃないか』で終わりですからね
私もびっくりですよ?
怒った私がなんだか悪いような気がしましたよ?
どうも、彼は向こうでもこちらでも死は身近なものだったような感じでしょうか?
向こうでは病気持ちだったとしか聞いてませんが」
「ああ、私が会った時にはすでに彼の命は尽きかけていた。
彼曰く、『元気で生きられるなら丸儲け』だそうだ」
どこぞの芸人か?
「あー・・・
まぁそれ、気持ちわかりますね。
一度死にかけたり、体が動かなくなった後に元気になればボーナスステージとかの気分なやつですね・・・」
今がまさしくそれ?
あ、私の場合は一度死んでたな・・・。
「楽しく暮らしているようでよかった」
ルエル様は目を細めてほほ笑む。
うん。美丈夫のほほ笑みは観賞にはいいですな。
「ええ、ありがとうございます。
まださすがに愛し子を見つけるまでには至っておりませんが・・・」
「そちらの方はあまり気にしなくてもいいよ。
愛し子もそうでないものも幸せになるように頑張ってくれているのだろう?」
イシュトに伝えてあるのは私とシューヤが当たり前に受けていた日本のアレコレ。
いつの日か、それが当たり前になることがたくさんの人の幸せであると思っている。
今よりも、ずっと。
「愛し子もそうだけど、君も、幸せになってほしいんだよ?」
「幸せ、ですよ?
両親は忙しいなりにも愛情を注いでくれているのはわかるし、
周囲は温かいですし」
これ以上を望めばバチが当たりそうだが・・・・
いや、望むんだけどね。
満ち足りてはいるけど、足りないと思うものはたくさんある。
今世の生涯を全てかけても時間が足りないんじゃないかと思うくらい。
「・・・そんな顔ができるなら、大丈夫かな?」
どんな顔してたんだろう???
「そろそろ私は戻ろう。
君と話しているのは楽しいけれど、君に負担がかかってはいけないからね」
ルエル様の手が私の頭を撫でていく。
「未だ君の体と魂は馴染み切っていないようだ。
時間が立てば大丈夫だと思うのだけれど・・・
ひとまずはゆっくりお休み」
「・・・また、お会いできますか?」
ルエル様は一瞬驚いたような顔をした後、柔らかく笑う。
「君が望むなら、また会いに来るよ」
「じゃあ、またお会いしましょう」
私も笑顔でお母様直伝のカテーシーをする。
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