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日常2 テレビって…
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今日は久しぶりに飼い主が仕事に出掛けていった。
ミィは、テーブルの上に無造作に置かれたテレビのリモコンの電源ボタンを器用に肉球でポンと押した。
“さぁ、続いてのニュースですが…。”
「ミィ、いつものやつにしてぇ。」
本棚の上の金魚鉢の中で、水面から顔を出したプヨが大きな声で言った。
「わかってるよ。」
ミィはまた器用に肉球でリモコンのボタンをポンと押した。
テレビ画面は、ニュース番組から、子ども向け番組に切り替わった。
ミィはジャンプで本棚に飛び乗り、プヨの横に来ると、リラックスしてテレビ画面を見つめた。
「朝からニュースってやつ見るとさ、気分落ち込まない?」
プヨが呟いた。
「何で?」
「だってさ、暗い話ばっかりだし、明るい話っていうのも、よく知らない人間の男と女が仲良くなったとか、子どもが出来たとか、正直どうでもいいことばっかりじゃん。」
「なぁるほど。確かに、うちもニュースよりこっちの方が好きだなぁ。」
二匹は、しばらくテレビに夢中になっていたが、ふとミィがぼそりと呟いた。
「…テレビっていう箱の中の人間ってどうなってんだろ…。」
プヨは、その呟きに気が付き、水面から顔を出した。
「ねぇ、ミィ。今のどういう意味?」
「…え?あぁ、あのテレビって箱の中に、どうやってあんなに人間が入ってるのかなぁって。」
ミィは、テレビの仕組みを理解出来ていなかった。
「…え?」
プヨもテレビの仕組みなんて考えたことがなかった。
「この家に来てからさ、ずっとテレビを見てて、楽しいなって思ってるけど、よく考えたら、どうやってあの人間たちはあの薄い箱に入ってるのかなって…。」
真剣な眼差しでテレビを見つめながら話すミィに、プヨをテレビを見つめて考えた。
人間の頭脳は未知で、きっと凄い技術が使われているはずだとプヨは考え、一つの結論にたどり着いた。
「…ミィ。きっとさ、どっかから入れるんじゃない? 」
「え?入るって?」
「だからさ、きっとあのあの箱のどっかに中に入るスイッチか何かがあって、うまく説明出来ないけど、ギューッて吸いまれるんだよ!画面の中に!」
真剣に話すプヨの言葉を信じた純粋なミィは、本棚から飛び降り、ゆっくりとテレビに近付いた。
「どこかなぁ?」
「何かそれっぽいのない?」
プヨがそう言いと、ミィはテレビの裏側に回った。
「…うぇー。ゴホッ、ゴホッ。」
ミィは咳き込みながら、逃げるように裏側から出てきた。
「大丈夫?」
「ホコリが凄いよ。でもさ、裏側も見たけど線がいっぱい付いてただけで、それっぽいスイッチは無かったよ。ゴホッ、ゴホッ。」
ミィは咳き込みながらプヨの隣に戻った。ミィがプヨを見ると、プヨはじっとテレビ画面を見つめて考え込んでいた。
「…プヨ?」
「わかったぁ!!」
プヨが突然大声を上げたので、ミィはビックリして仰け反った。
「な、何さ!?」
「ふっふーん、わかったよ!」
得意気な表情に変わったプヨは、テレビ画面をヒレで差しながら言い放った。
「勢い付けて飛び込むんだ!あの箱に向かって飛び込むんだよ!!」
あまりに自信ありげに話すプヨに、ミィもそんな気がして、ゆっくりと本棚を降りると、テレビ画面の正面に距離を取って座った。
「…じゃ、じゃあやってみるよ。」
少しビビりながら話すミィ。
「大丈夫だよ!絶対…多分。」
「よ、よし!!…いっくぞぉぉぉ!!」
ミィは全速力でテレビ画面に向かって走り、画面に身体をぶつけるように飛び掛かった。
「ミィ、いっけぇぇぇ!!」
…ゴンッ!!!
鈍い音が部屋に響いた。
「…ごめん、ミィ。」
ミィは、テーブルの上に無造作に置かれたテレビのリモコンの電源ボタンを器用に肉球でポンと押した。
“さぁ、続いてのニュースですが…。”
「ミィ、いつものやつにしてぇ。」
本棚の上の金魚鉢の中で、水面から顔を出したプヨが大きな声で言った。
「わかってるよ。」
ミィはまた器用に肉球でリモコンのボタンをポンと押した。
テレビ画面は、ニュース番組から、子ども向け番組に切り替わった。
ミィはジャンプで本棚に飛び乗り、プヨの横に来ると、リラックスしてテレビ画面を見つめた。
「朝からニュースってやつ見るとさ、気分落ち込まない?」
プヨが呟いた。
「何で?」
「だってさ、暗い話ばっかりだし、明るい話っていうのも、よく知らない人間の男と女が仲良くなったとか、子どもが出来たとか、正直どうでもいいことばっかりじゃん。」
「なぁるほど。確かに、うちもニュースよりこっちの方が好きだなぁ。」
二匹は、しばらくテレビに夢中になっていたが、ふとミィがぼそりと呟いた。
「…テレビっていう箱の中の人間ってどうなってんだろ…。」
プヨは、その呟きに気が付き、水面から顔を出した。
「ねぇ、ミィ。今のどういう意味?」
「…え?あぁ、あのテレビって箱の中に、どうやってあんなに人間が入ってるのかなぁって。」
ミィは、テレビの仕組みを理解出来ていなかった。
「…え?」
プヨもテレビの仕組みなんて考えたことがなかった。
「この家に来てからさ、ずっとテレビを見てて、楽しいなって思ってるけど、よく考えたら、どうやってあの人間たちはあの薄い箱に入ってるのかなって…。」
真剣な眼差しでテレビを見つめながら話すミィに、プヨをテレビを見つめて考えた。
人間の頭脳は未知で、きっと凄い技術が使われているはずだとプヨは考え、一つの結論にたどり着いた。
「…ミィ。きっとさ、どっかから入れるんじゃない? 」
「え?入るって?」
「だからさ、きっとあのあの箱のどっかに中に入るスイッチか何かがあって、うまく説明出来ないけど、ギューッて吸いまれるんだよ!画面の中に!」
真剣に話すプヨの言葉を信じた純粋なミィは、本棚から飛び降り、ゆっくりとテレビに近付いた。
「どこかなぁ?」
「何かそれっぽいのない?」
プヨがそう言いと、ミィはテレビの裏側に回った。
「…うぇー。ゴホッ、ゴホッ。」
ミィは咳き込みながら、逃げるように裏側から出てきた。
「大丈夫?」
「ホコリが凄いよ。でもさ、裏側も見たけど線がいっぱい付いてただけで、それっぽいスイッチは無かったよ。ゴホッ、ゴホッ。」
ミィは咳き込みながらプヨの隣に戻った。ミィがプヨを見ると、プヨはじっとテレビ画面を見つめて考え込んでいた。
「…プヨ?」
「わかったぁ!!」
プヨが突然大声を上げたので、ミィはビックリして仰け反った。
「な、何さ!?」
「ふっふーん、わかったよ!」
得意気な表情に変わったプヨは、テレビ画面をヒレで差しながら言い放った。
「勢い付けて飛び込むんだ!あの箱に向かって飛び込むんだよ!!」
あまりに自信ありげに話すプヨに、ミィもそんな気がして、ゆっくりと本棚を降りると、テレビ画面の正面に距離を取って座った。
「…じゃ、じゃあやってみるよ。」
少しビビりながら話すミィ。
「大丈夫だよ!絶対…多分。」
「よ、よし!!…いっくぞぉぉぉ!!」
ミィは全速力でテレビ画面に向かって走り、画面に身体をぶつけるように飛び掛かった。
「ミィ、いっけぇぇぇ!!」
…ゴンッ!!!
鈍い音が部屋に響いた。
「…ごめん、ミィ。」
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