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日常6 悪魔がやってきた
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「ミィ!!ミィィィィ!!」
飼い主が仕事で留守中の昼間、リビングにプヨの叫び声が響いた。
相変わらずコタツの中で極楽な気分だったミィは、慌てて飛び起き、今までで一番のジャンプ力でプヨの隣に移動した。
「ど、どうしたの!?」
プヨは、ビクビクしながら、ヒレでベランダに通じる窓を差した。ミィはそのヒレが差す方にゆっくり視線を向けた。
すると、真っ黒な塊にギラリと光るビー玉が付いた何かが、二匹に殺気を送っていた。
「ギィアァァァ!!」
さっきのプヨの叫びの何倍ものミィの声が、家中に響き渡った。
「プ~ヨプヨプヨプヨォォ!!」
「名前連呼しないでよ!あ、あいつ何なんだ!?」
二匹は、ビビりながらもその黒い物体を凝視していた。すると、その視線が気に食わなかったのか、黒い物体はバサッと大きな翼を広げた。
「ヒィィッ!あ、悪魔だよ、ミィ!!」
翼を見たプヨが震えながら言った。
「あくま?」
ミィは悪魔という言葉を知らずに、首を傾げた。
「とにかく怖くて悪いヤツだよ!きっとボクらを暗い怖いとこに連れ去ろうとしてるんだ!」
「…プヨ、“悪いヤツ”って考え好きだよね?この前はあのコタツさえも化け物みたいな扱いしてたしさ。」
プヨは、今となってはコタツは単なる暖房器具だということを理解しているが、ミィの言葉に過去の自分を恥じ、ただでさえ赤い身体を更に赤くあせた。
「そ、それはもう関係ないだろ!い、今は目の前のあれに集中しようよ!ほら、コタツと違ってあいつは間違いなく生き物だろ!?」
二匹が更に視線を送ると、黒い物体はバサバサと羽を羽ばたかせ窓ガラスに飛び掛かってきた。
ガツンッ!ガツンッ!
「ヒィィィ、ミィ…な、何とかしないと。」
「でもガラスがあるから大丈夫でしょ?」
ミィはビビりながらも窓ガラスを肉球で差しながら言った。
「ば、馬鹿ぁ!」
「ひっ!な、何だよプヨ。」
「悪魔をなめちゃダメだよ。きっと、このあと火を吹くよ。その熱で窓ガラスを溶かし、更にはこの部屋にも火を付けて、高笑いしながら去っていくつもりだよ!」
白目を向きながら説明するプヨに、ミィも段々と恐怖心が募ってきた。改めてミィが黒い物体を見つめると、その物体からギロリと光る鋭い眼光がミィをじっと捕らえるように殺気を送っていた。
「ヒィィィ!や、やっぱりプヨの言う通りだぁ!」
そして、次の瞬間、黒い物体は鋭く尖る口をパカッと大きく開いた。
「ミ、ミィ!!くるぞくるぞぉ!」
「火吹くの!?やばいやばい…そだ、水だ!水を用意…あ、うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
ドン!ガチャーン!
慌てふためいたミィは足を踏み外し、本棚から転げ落ちた。その時、ミィの足が本棚の上に置いてあった手鏡に引っ掛かり、手鏡もミィと一緒に本棚から落下した。
ピカァーン。
すると、落ちた手鏡が元々床に置いてあったクッションにぶつかり、窓の外の日の光を反射させ、黒い物体に強い光を与えた。
まともに光を喰らった黒い物体は羽をバタつかせ、逃げるように窓ガラスから離れていった。
一部始終を見ていたプヨは、安堵の表情を浮かべた。
「やった! ミィ凄い!悪魔を倒した勇者みたい…あ、でも女の子だから、女の子の勇者だ!…あれ?ミィ?ミィ?」
突然落下したミィは、驚きと悪魔に対する恐怖で、うまく受け身が取れず、床で失神していた。
「あれ、ミィ…?…え、まさか悪魔に何かされたのか!?…あっ!まさか…魂を奪われた…?ヒィィィィィィ。」
二匹の住むマンションの上空では、呑気なカラスがカーカーと鳴いて優雅に飛び回っていた。
飼い主が仕事で留守中の昼間、リビングにプヨの叫び声が響いた。
相変わらずコタツの中で極楽な気分だったミィは、慌てて飛び起き、今までで一番のジャンプ力でプヨの隣に移動した。
「ど、どうしたの!?」
プヨは、ビクビクしながら、ヒレでベランダに通じる窓を差した。ミィはそのヒレが差す方にゆっくり視線を向けた。
すると、真っ黒な塊にギラリと光るビー玉が付いた何かが、二匹に殺気を送っていた。
「ギィアァァァ!!」
さっきのプヨの叫びの何倍ものミィの声が、家中に響き渡った。
「プ~ヨプヨプヨプヨォォ!!」
「名前連呼しないでよ!あ、あいつ何なんだ!?」
二匹は、ビビりながらもその黒い物体を凝視していた。すると、その視線が気に食わなかったのか、黒い物体はバサッと大きな翼を広げた。
「ヒィィッ!あ、悪魔だよ、ミィ!!」
翼を見たプヨが震えながら言った。
「あくま?」
ミィは悪魔という言葉を知らずに、首を傾げた。
「とにかく怖くて悪いヤツだよ!きっとボクらを暗い怖いとこに連れ去ろうとしてるんだ!」
「…プヨ、“悪いヤツ”って考え好きだよね?この前はあのコタツさえも化け物みたいな扱いしてたしさ。」
プヨは、今となってはコタツは単なる暖房器具だということを理解しているが、ミィの言葉に過去の自分を恥じ、ただでさえ赤い身体を更に赤くあせた。
「そ、それはもう関係ないだろ!い、今は目の前のあれに集中しようよ!ほら、コタツと違ってあいつは間違いなく生き物だろ!?」
二匹が更に視線を送ると、黒い物体はバサバサと羽を羽ばたかせ窓ガラスに飛び掛かってきた。
ガツンッ!ガツンッ!
「ヒィィィ、ミィ…な、何とかしないと。」
「でもガラスがあるから大丈夫でしょ?」
ミィはビビりながらも窓ガラスを肉球で差しながら言った。
「ば、馬鹿ぁ!」
「ひっ!な、何だよプヨ。」
「悪魔をなめちゃダメだよ。きっと、このあと火を吹くよ。その熱で窓ガラスを溶かし、更にはこの部屋にも火を付けて、高笑いしながら去っていくつもりだよ!」
白目を向きながら説明するプヨに、ミィも段々と恐怖心が募ってきた。改めてミィが黒い物体を見つめると、その物体からギロリと光る鋭い眼光がミィをじっと捕らえるように殺気を送っていた。
「ヒィィィ!や、やっぱりプヨの言う通りだぁ!」
そして、次の瞬間、黒い物体は鋭く尖る口をパカッと大きく開いた。
「ミ、ミィ!!くるぞくるぞぉ!」
「火吹くの!?やばいやばい…そだ、水だ!水を用意…あ、うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
ドン!ガチャーン!
慌てふためいたミィは足を踏み外し、本棚から転げ落ちた。その時、ミィの足が本棚の上に置いてあった手鏡に引っ掛かり、手鏡もミィと一緒に本棚から落下した。
ピカァーン。
すると、落ちた手鏡が元々床に置いてあったクッションにぶつかり、窓の外の日の光を反射させ、黒い物体に強い光を与えた。
まともに光を喰らった黒い物体は羽をバタつかせ、逃げるように窓ガラスから離れていった。
一部始終を見ていたプヨは、安堵の表情を浮かべた。
「やった! ミィ凄い!悪魔を倒した勇者みたい…あ、でも女の子だから、女の子の勇者だ!…あれ?ミィ?ミィ?」
突然落下したミィは、驚きと悪魔に対する恐怖で、うまく受け身が取れず、床で失神していた。
「あれ、ミィ…?…え、まさか悪魔に何かされたのか!?…あっ!まさか…魂を奪われた…?ヒィィィィィィ。」
二匹の住むマンションの上空では、呑気なカラスがカーカーと鳴いて優雅に飛び回っていた。
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