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日常10 赤い顔の奴
「ふぁーあ、そろそろ彼が帰ってくる時間だね。」
ミィがプヨの金魚鉢の横で仰向けになりながら窓の外を見た。外はもう真っ暗になり、ミィはそろそろ夕飯の時間であってほしいと願っていたのだ。
「もうそんな時間か。じゃあ、そろそろテレビ消さないと。ミィお願い!」
二匹はいつも飼い主が出掛けると、勝手にテレビを付けて飼い主が帰ってくるまで1日見続けていた。
ミィは仰向けからひっくり返ると、軽々と本棚から飛び降り、テーブルの上のリモコンの電源ボタンを肉球でポンッと押した。
すると、同時に玄関で物音がした。
「あ!帰ってきた!」
ミィは、そのまま飼い主を出迎えて、早くご飯を貰おうと玄関まで走っていった。
「ミィ、お腹ペコペコなんだな。」
プヨには全てお見通しだった。
「ぎゃああああああっ!!」
突然、ミィが叫びながらリビングに駆け込んできた。
「ど、どうしたの!?」
ミィの慌てようにプヨも驚き、水面から顔を出して聞いた。
「彼じゃない!彼じゃないんだぁ!」
「…は?」
すると、玄関からリビングに向かって何者かがゆっくりと近付いてくる足音がした。
リビングに何者かが入ると、パッと部屋の明かりが付けられた。
「え?…うわぁぁぁぁぁっ!」
プヨは悲鳴を上げて水中に潜った。
そこには、頭に尖ったものを二本生やし、もさもさの茶色い髪の毛、ギョロリと大きな目玉に立派な牙が二本、そして何より顔の色が赤い、どっから見ても不気味な存在が立っていた。
「プーヨプヨプヨプヨ!ど、どうしよう!?」
ミィが慌てて本棚に飛び乗り、金魚鉢に抱き付いた。
すると、不気味な奴が両手を上げながらミィたちに近付いてきた。
「た、食べられちゃうよ!」
ミィは少しでも抵抗しようと、ネコパンチを連発させるが、奴には届かなかった。プヨは、余りの怖さに後ろを向いてヒレで視界を隠しながらブルブル震えていた。
「…ん?」
ミィはあることに気が付いた。
「ね、ねぇプヨ。プヨ!!」
ミィの声に、プヨがゆっくりと振り向いた。
「何?奴は消えた?」
「いるけど。…顔から下、彼じゃない?」
ミィは奴の服装が彼がいつも来ているスーツだと気が付いた。
「…あ、ホントだ!…じゃあ彼は、奴に…喰われたの?」
プヨが恐ろしいことを言うと、ミィがキッと目の前の不気味な奴を睨んだ。
「か、彼のかたきだぁぁ!」
ミィは本棚から跳びはねて、奴の顔面に強烈なネコパンチを喰らわせた。
すると、奴は驚いて倒れた。
「ミィ、すごい!」
プヨがヒレで拍手をした。
「さぁ、まだやるか!?」
ミィが倒れた奴の顔を覗きに行くと、そこにはいつもの彼がいた。
「…あれ?どゆこと?」
ミィのネコパンチで外れたお面は、そのまま二匹の視界に入らない位置まで飛んでいってしまったのだ。
「ミィ、どしたのー?」
「彼の顔に戻ったんだよ!」
すると、飼い主は頭を掻きながらゆっくりと立ち上がった。
飼い主がミィとプヨに謝ると、彼はそそくさと自分の部屋へと入っていった。
「…何で謝られたんだろ?」
「さぁ。…ん?ミィ、ちょっと静かにして。」
プヨとミィが耳を澄ませると、お隣さんの子どもたちの声が聞こえてきた。
「何か変な言葉をずっと言ってるね。」
「…おにわそと。ふくわうち。って何だろ?」
二匹が首を傾げている中、飼い主は自分の部屋で青鬼のお面を付けていた。
ミィがプヨの金魚鉢の横で仰向けになりながら窓の外を見た。外はもう真っ暗になり、ミィはそろそろ夕飯の時間であってほしいと願っていたのだ。
「もうそんな時間か。じゃあ、そろそろテレビ消さないと。ミィお願い!」
二匹はいつも飼い主が出掛けると、勝手にテレビを付けて飼い主が帰ってくるまで1日見続けていた。
ミィは仰向けからひっくり返ると、軽々と本棚から飛び降り、テーブルの上のリモコンの電源ボタンを肉球でポンッと押した。
すると、同時に玄関で物音がした。
「あ!帰ってきた!」
ミィは、そのまま飼い主を出迎えて、早くご飯を貰おうと玄関まで走っていった。
「ミィ、お腹ペコペコなんだな。」
プヨには全てお見通しだった。
「ぎゃああああああっ!!」
突然、ミィが叫びながらリビングに駆け込んできた。
「ど、どうしたの!?」
ミィの慌てようにプヨも驚き、水面から顔を出して聞いた。
「彼じゃない!彼じゃないんだぁ!」
「…は?」
すると、玄関からリビングに向かって何者かがゆっくりと近付いてくる足音がした。
リビングに何者かが入ると、パッと部屋の明かりが付けられた。
「え?…うわぁぁぁぁぁっ!」
プヨは悲鳴を上げて水中に潜った。
そこには、頭に尖ったものを二本生やし、もさもさの茶色い髪の毛、ギョロリと大きな目玉に立派な牙が二本、そして何より顔の色が赤い、どっから見ても不気味な存在が立っていた。
「プーヨプヨプヨプヨ!ど、どうしよう!?」
ミィが慌てて本棚に飛び乗り、金魚鉢に抱き付いた。
すると、不気味な奴が両手を上げながらミィたちに近付いてきた。
「た、食べられちゃうよ!」
ミィは少しでも抵抗しようと、ネコパンチを連発させるが、奴には届かなかった。プヨは、余りの怖さに後ろを向いてヒレで視界を隠しながらブルブル震えていた。
「…ん?」
ミィはあることに気が付いた。
「ね、ねぇプヨ。プヨ!!」
ミィの声に、プヨがゆっくりと振り向いた。
「何?奴は消えた?」
「いるけど。…顔から下、彼じゃない?」
ミィは奴の服装が彼がいつも来ているスーツだと気が付いた。
「…あ、ホントだ!…じゃあ彼は、奴に…喰われたの?」
プヨが恐ろしいことを言うと、ミィがキッと目の前の不気味な奴を睨んだ。
「か、彼のかたきだぁぁ!」
ミィは本棚から跳びはねて、奴の顔面に強烈なネコパンチを喰らわせた。
すると、奴は驚いて倒れた。
「ミィ、すごい!」
プヨがヒレで拍手をした。
「さぁ、まだやるか!?」
ミィが倒れた奴の顔を覗きに行くと、そこにはいつもの彼がいた。
「…あれ?どゆこと?」
ミィのネコパンチで外れたお面は、そのまま二匹の視界に入らない位置まで飛んでいってしまったのだ。
「ミィ、どしたのー?」
「彼の顔に戻ったんだよ!」
すると、飼い主は頭を掻きながらゆっくりと立ち上がった。
飼い主がミィとプヨに謝ると、彼はそそくさと自分の部屋へと入っていった。
「…何で謝られたんだろ?」
「さぁ。…ん?ミィ、ちょっと静かにして。」
プヨとミィが耳を澄ませると、お隣さんの子どもたちの声が聞こえてきた。
「何か変な言葉をずっと言ってるね。」
「…おにわそと。ふくわうち。って何だろ?」
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