12 / 15
日常12 隣の新人
ピンポーン。
ある休日、午前中の早い時間にインターホンが鳴った。
「んにゃ、誰かきたよ。」
「こんな時間に珍しいね。」
プヨはテレビでだいたいの時間を把握しており、いつも起きてから見ている番組がやっているのを見てそう思った。
飼い主も早い時間に何だろうとブツブツ言いながら重い腰を上げて、玄関に向かっていった。
「うち見てくるね!」
ミィはそう言うと、本棚から飛び降りて飼い主を追いかけた。
プヨは、自分の場所からは玄関の様子を伺うことができず、モヤモヤした気持ちでミィからの報告を心待ちにしていた。
「ふにゃあああ!!」
しかし、突然ミィの悲鳴が聞こえ、物凄い速さでリビングに駆け込んできた。
「ミィ!?どうしたの?…え?わぁぁっ!」
その理由はすぐにプヨも理解した。
ミィがリビングに駆け込んできたすぐ後に、一匹の仔犬が追いかけてきたからだ。
ミィは仔犬から逃げるようにリビング内をグルグルと駆け回り、仔犬も負けじとミィを追い続けた。
プヨは二匹を目で追い続けているうちに、気持ち悪くなり、我を取り戻すためにヒレで頬をペシャリと叩いた。
「ね、ねぇ!ミィ!一体これはどういうこと?」
「はぁ、はぁ、なんかさ…女の人が来て、その人が抱っこしてたんだけど、飛び…降りてさ…もう疲れたよぉ!!」
ミィはエネルギー切れで、ソファに飛び乗るとパタリと倒れた。
追いかけてきた仔犬は、ソファに飛び乗ると倒れているミィの頬を優しくペロペロ舐めた。
「く、くすぐったいよ!」
「ハハハハハ、おもしろぉい。」
仔犬が笑いながら言った。
すると、飼い主と仔犬の飼い主と思われる若い女性がリビングに駆け込んできて、仔犬を捕まえた。
「あれぇ、捕まっちゃったよぉ。」
女性はその仔犬をユズと呼んでいた。仔犬は女性に抱きかかえられながら、疲れきっているミィに微笑んだ。
「ねぇ、ネコちゃん。これから隣のお家に住むことになったからよろしくね。また来るねぇ!」
女性は飼い主にペコリと頭を下げて玄関から出ていった。
「ミィ、完全に遊ばれてたね。」
高みの見物をしていたプヨがニヤリと笑みを浮かべながら言った。
「悔しい!!あいつ、全然疲れてなかったじゃん!」
「ミィはいつも家でゴロゴロしてるんだから、すぐ疲れちゃうのは当たり前だよ。」
「…悔しい!次は絶対負けない!」
すると、女性を見送った飼い主がリビングに戻ってきた。プヨは飼い主の表情を見て言った。
「ねぇ、ミィ。彼は何であんなに嬉しそうなんだろ?」
「…ホントだ。若干気持ち悪いくらいの笑顔だね。…てか、そんなのどうでもいいよ、あいつめぇぇぇ!」
ミィはイライラして、ソファの上でゴロゴロと転がった。
季節はまだ2月。飼い主には少し早い春が訪れたのだろうか。
ある休日、午前中の早い時間にインターホンが鳴った。
「んにゃ、誰かきたよ。」
「こんな時間に珍しいね。」
プヨはテレビでだいたいの時間を把握しており、いつも起きてから見ている番組がやっているのを見てそう思った。
飼い主も早い時間に何だろうとブツブツ言いながら重い腰を上げて、玄関に向かっていった。
「うち見てくるね!」
ミィはそう言うと、本棚から飛び降りて飼い主を追いかけた。
プヨは、自分の場所からは玄関の様子を伺うことができず、モヤモヤした気持ちでミィからの報告を心待ちにしていた。
「ふにゃあああ!!」
しかし、突然ミィの悲鳴が聞こえ、物凄い速さでリビングに駆け込んできた。
「ミィ!?どうしたの?…え?わぁぁっ!」
その理由はすぐにプヨも理解した。
ミィがリビングに駆け込んできたすぐ後に、一匹の仔犬が追いかけてきたからだ。
ミィは仔犬から逃げるようにリビング内をグルグルと駆け回り、仔犬も負けじとミィを追い続けた。
プヨは二匹を目で追い続けているうちに、気持ち悪くなり、我を取り戻すためにヒレで頬をペシャリと叩いた。
「ね、ねぇ!ミィ!一体これはどういうこと?」
「はぁ、はぁ、なんかさ…女の人が来て、その人が抱っこしてたんだけど、飛び…降りてさ…もう疲れたよぉ!!」
ミィはエネルギー切れで、ソファに飛び乗るとパタリと倒れた。
追いかけてきた仔犬は、ソファに飛び乗ると倒れているミィの頬を優しくペロペロ舐めた。
「く、くすぐったいよ!」
「ハハハハハ、おもしろぉい。」
仔犬が笑いながら言った。
すると、飼い主と仔犬の飼い主と思われる若い女性がリビングに駆け込んできて、仔犬を捕まえた。
「あれぇ、捕まっちゃったよぉ。」
女性はその仔犬をユズと呼んでいた。仔犬は女性に抱きかかえられながら、疲れきっているミィに微笑んだ。
「ねぇ、ネコちゃん。これから隣のお家に住むことになったからよろしくね。また来るねぇ!」
女性は飼い主にペコリと頭を下げて玄関から出ていった。
「ミィ、完全に遊ばれてたね。」
高みの見物をしていたプヨがニヤリと笑みを浮かべながら言った。
「悔しい!!あいつ、全然疲れてなかったじゃん!」
「ミィはいつも家でゴロゴロしてるんだから、すぐ疲れちゃうのは当たり前だよ。」
「…悔しい!次は絶対負けない!」
すると、女性を見送った飼い主がリビングに戻ってきた。プヨは飼い主の表情を見て言った。
「ねぇ、ミィ。彼は何であんなに嬉しそうなんだろ?」
「…ホントだ。若干気持ち悪いくらいの笑顔だね。…てか、そんなのどうでもいいよ、あいつめぇぇぇ!」
ミィはイライラして、ソファの上でゴロゴロと転がった。
季節はまだ2月。飼い主には少し早い春が訪れたのだろうか。
あなたにおすすめの小説
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
貧乏男爵家の末っ子が眠り姫になるまでとその後
空月
恋愛
貧乏男爵家の末っ子・アルティアの婚約者は、何故か公爵家嫡男で非の打ち所のない男・キースである。
魔術学院の二年生に進学して少し経った頃、「君と俺とでは釣り合わないと思わないか」と言われる。
そのときは曖昧な笑みで流したアルティアだったが、その数日後、倒れて眠ったままの状態になってしまう。
すると、キースの態度が豹変して……?
【完結】愛されないと知った時、私は
yanako
恋愛
私は聞いてしまった。
彼の本心を。
私は小さな、けれど豊かな領地を持つ、男爵家の娘。
父が私の結婚相手を見つけてきた。
隣の領地の次男の彼。
幼馴染というほど親しくは無いけれど、素敵な人だと思っていた。
そう、思っていたのだ。
さようなら、あなたとはもうお別れです
四季
恋愛
十八の誕生日、親から告げられたアセインという青年と婚約した。
幸せになれると思っていた。
そう夢みていたのだ。
しかし、婚約から三ヶ月ほどが経った頃、異変が起こり始める。