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日常12 隣の新人
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ピンポーン。
ある休日、午前中の早い時間にインターホンが鳴った。
「んにゃ、誰かきたよ。」
「こんな時間に珍しいね。」
プヨはテレビでだいたいの時間を把握しており、いつも起きてから見ている番組がやっているのを見てそう思った。
飼い主も早い時間に何だろうとブツブツ言いながら重い腰を上げて、玄関に向かっていった。
「うち見てくるね!」
ミィはそう言うと、本棚から飛び降りて飼い主を追いかけた。
プヨは、自分の場所からは玄関の様子を伺うことができず、モヤモヤした気持ちでミィからの報告を心待ちにしていた。
「ふにゃあああ!!」
しかし、突然ミィの悲鳴が聞こえ、物凄い速さでリビングに駆け込んできた。
「ミィ!?どうしたの?…え?わぁぁっ!」
その理由はすぐにプヨも理解した。
ミィがリビングに駆け込んできたすぐ後に、一匹の仔犬が追いかけてきたからだ。
ミィは仔犬から逃げるようにリビング内をグルグルと駆け回り、仔犬も負けじとミィを追い続けた。
プヨは二匹を目で追い続けているうちに、気持ち悪くなり、我を取り戻すためにヒレで頬をペシャリと叩いた。
「ね、ねぇ!ミィ!一体これはどういうこと?」
「はぁ、はぁ、なんかさ…女の人が来て、その人が抱っこしてたんだけど、飛び…降りてさ…もう疲れたよぉ!!」
ミィはエネルギー切れで、ソファに飛び乗るとパタリと倒れた。
追いかけてきた仔犬は、ソファに飛び乗ると倒れているミィの頬を優しくペロペロ舐めた。
「く、くすぐったいよ!」
「ハハハハハ、おもしろぉい。」
仔犬が笑いながら言った。
すると、飼い主と仔犬の飼い主と思われる若い女性がリビングに駆け込んできて、仔犬を捕まえた。
「あれぇ、捕まっちゃったよぉ。」
女性はその仔犬をユズと呼んでいた。仔犬は女性に抱きかかえられながら、疲れきっているミィに微笑んだ。
「ねぇ、ネコちゃん。これから隣のお家に住むことになったからよろしくね。また来るねぇ!」
女性は飼い主にペコリと頭を下げて玄関から出ていった。
「ミィ、完全に遊ばれてたね。」
高みの見物をしていたプヨがニヤリと笑みを浮かべながら言った。
「悔しい!!あいつ、全然疲れてなかったじゃん!」
「ミィはいつも家でゴロゴロしてるんだから、すぐ疲れちゃうのは当たり前だよ。」
「…悔しい!次は絶対負けない!」
すると、女性を見送った飼い主がリビングに戻ってきた。プヨは飼い主の表情を見て言った。
「ねぇ、ミィ。彼は何であんなに嬉しそうなんだろ?」
「…ホントだ。若干気持ち悪いくらいの笑顔だね。…てか、そんなのどうでもいいよ、あいつめぇぇぇ!」
ミィはイライラして、ソファの上でゴロゴロと転がった。
季節はまだ2月。飼い主には少し早い春が訪れたのだろうか。
ある休日、午前中の早い時間にインターホンが鳴った。
「んにゃ、誰かきたよ。」
「こんな時間に珍しいね。」
プヨはテレビでだいたいの時間を把握しており、いつも起きてから見ている番組がやっているのを見てそう思った。
飼い主も早い時間に何だろうとブツブツ言いながら重い腰を上げて、玄関に向かっていった。
「うち見てくるね!」
ミィはそう言うと、本棚から飛び降りて飼い主を追いかけた。
プヨは、自分の場所からは玄関の様子を伺うことができず、モヤモヤした気持ちでミィからの報告を心待ちにしていた。
「ふにゃあああ!!」
しかし、突然ミィの悲鳴が聞こえ、物凄い速さでリビングに駆け込んできた。
「ミィ!?どうしたの?…え?わぁぁっ!」
その理由はすぐにプヨも理解した。
ミィがリビングに駆け込んできたすぐ後に、一匹の仔犬が追いかけてきたからだ。
ミィは仔犬から逃げるようにリビング内をグルグルと駆け回り、仔犬も負けじとミィを追い続けた。
プヨは二匹を目で追い続けているうちに、気持ち悪くなり、我を取り戻すためにヒレで頬をペシャリと叩いた。
「ね、ねぇ!ミィ!一体これはどういうこと?」
「はぁ、はぁ、なんかさ…女の人が来て、その人が抱っこしてたんだけど、飛び…降りてさ…もう疲れたよぉ!!」
ミィはエネルギー切れで、ソファに飛び乗るとパタリと倒れた。
追いかけてきた仔犬は、ソファに飛び乗ると倒れているミィの頬を優しくペロペロ舐めた。
「く、くすぐったいよ!」
「ハハハハハ、おもしろぉい。」
仔犬が笑いながら言った。
すると、飼い主と仔犬の飼い主と思われる若い女性がリビングに駆け込んできて、仔犬を捕まえた。
「あれぇ、捕まっちゃったよぉ。」
女性はその仔犬をユズと呼んでいた。仔犬は女性に抱きかかえられながら、疲れきっているミィに微笑んだ。
「ねぇ、ネコちゃん。これから隣のお家に住むことになったからよろしくね。また来るねぇ!」
女性は飼い主にペコリと頭を下げて玄関から出ていった。
「ミィ、完全に遊ばれてたね。」
高みの見物をしていたプヨがニヤリと笑みを浮かべながら言った。
「悔しい!!あいつ、全然疲れてなかったじゃん!」
「ミィはいつも家でゴロゴロしてるんだから、すぐ疲れちゃうのは当たり前だよ。」
「…悔しい!次は絶対負けない!」
すると、女性を見送った飼い主がリビングに戻ってきた。プヨは飼い主の表情を見て言った。
「ねぇ、ミィ。彼は何であんなに嬉しそうなんだろ?」
「…ホントだ。若干気持ち悪いくらいの笑顔だね。…てか、そんなのどうでもいいよ、あいつめぇぇぇ!」
ミィはイライラして、ソファの上でゴロゴロと転がった。
季節はまだ2月。飼い主には少し早い春が訪れたのだろうか。
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