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第3章 友人とネズミ色
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月明かりの下、ライトアップされた小田原城を眺めながら、神楽との思い出話を語り終えた奏は、神楽の手を引き、夏音の横に腰を下ろした。すると奏は、神楽の目を見つめながら質問した。
「…ねぇ、神楽。一体何があったの?」
「…警察が、家に来たの。…私が、環奈を苛めていた主犯格だって。クラスの皆がそう言ってるって。」
神楽は俯きながら、か細い声で答えた。すると、奏は表情を変えずに聞いた。
「実際は?どうなの?」
夏音は、てっきり奏は励ますような言葉を掛けると思っていたので、意外だなと感じた。
「何それ!あなたも私が主犯だって思ってるの!?私は…。」
「違う!あなたは見た目とか、態度とか、昔の自分を思い出したくない一心で、色々と無理して大きく見せてるでしょ?疑われ易いのよ!私が言いたいのは、神楽は環奈の苛めに少しでも関わっていたの?ってこと!」
裏切られたような気持ちで少し声を荒げた神楽に対し、奏は立ち上がり涙を流しながら聞いた。
「……何も、何も出来なかった。…見てただけ。」
神楽は呟くように答えた。
神楽の右隣に座っている夏音は、二人の様子をずっとイロカゲを見ながら傍聴していたが、今、神楽のイロカゲがネズミ色に変化した。つまり、神楽は嘘をついていることになる。
夏音は環奈が死んだあとに、環奈のクラス全員のイロカゲを見たが、神楽だけが凄まじい後悔や恐怖を表すイロカゲをしていた事がずっと気になっており、神楽は環奈の死に何かしら関わっているのではないかと思っていた。
夏音は神楽を凝視していたが、神楽は視線に気付かずに、話を続けた。
「環奈は元々クラスでも浮いてて、私も正直苦手なタイプだったわ。…いつしか皆の環奈に対する当たりも強くなってて…でも、あの子全然動じなかった。それどころか、絵で賞を取ったことを自慢気に話してたわ。…私は単純に凄い人だなって思った。昔の私も、環奈ぐらい、自分に自信持って生きていけてたら…って。」
「…なら、何でクラスの皆が口を揃えて貴方の名前を挙げるの!?」
奏が神楽の肩を掴みながら詰め寄った。
「……分からない。」
それ以上何も言わない神楽に、奏はイライラして肩を握った手で、神楽を押し倒した。
「奏ちゃん!!…神楽さん大丈夫?」
夏音が慌てて、神楽に近付き、立たせるように支えた。
「ありがとう、三嶽さん。」
神楽は立ち上がると奏に近付きながら答えた。
「奏。…私もクラスで浮いてるのよ、分かるでしょ?…皆私に罪を着せようとして…。」
神楽が話してる最中にワイシャツの胸ポケットに入れているスマホが着信音を発した。その瞬間、神楽は話を止め、慌てるようにスマホの画面を開いた。余りの慌てように、夏音と奏は、何も言えず、神楽を見つめていた。
どうやら、誰かからのメッセージが来たらしい。神楽は、メッセージを読むと、再び慌てるように周囲をチラチラと落ち着きなく見回し始めた。
「…神楽?」
「何かあったんですか?」
奏と夏音は、心配になり、恐る恐る神楽に聞いた。
「……う、ううん。何でもない。……今思えば私が環奈を苛めていたかもね。昔の自分を思い出して、その怒りを立場の弱い環奈にぶつけていたのかも…。…奏、心配掛けてごめんなさい。」
急に話の内容が180度変わったが、神楽は落ち着きを取り戻したようだった。
(…今のもネズミ色。)
相変わらず神楽は、嘘をついているようだが、夏音はそれを示す術が見つからなかった。
「…もう大丈夫だから。帰ろう。」
神楽はそう言うと屋上の出入口を目指してゆっくり歩き出した。
「…ねぇ、神楽。一体何があったの?」
「…警察が、家に来たの。…私が、環奈を苛めていた主犯格だって。クラスの皆がそう言ってるって。」
神楽は俯きながら、か細い声で答えた。すると、奏は表情を変えずに聞いた。
「実際は?どうなの?」
夏音は、てっきり奏は励ますような言葉を掛けると思っていたので、意外だなと感じた。
「何それ!あなたも私が主犯だって思ってるの!?私は…。」
「違う!あなたは見た目とか、態度とか、昔の自分を思い出したくない一心で、色々と無理して大きく見せてるでしょ?疑われ易いのよ!私が言いたいのは、神楽は環奈の苛めに少しでも関わっていたの?ってこと!」
裏切られたような気持ちで少し声を荒げた神楽に対し、奏は立ち上がり涙を流しながら聞いた。
「……何も、何も出来なかった。…見てただけ。」
神楽は呟くように答えた。
神楽の右隣に座っている夏音は、二人の様子をずっとイロカゲを見ながら傍聴していたが、今、神楽のイロカゲがネズミ色に変化した。つまり、神楽は嘘をついていることになる。
夏音は環奈が死んだあとに、環奈のクラス全員のイロカゲを見たが、神楽だけが凄まじい後悔や恐怖を表すイロカゲをしていた事がずっと気になっており、神楽は環奈の死に何かしら関わっているのではないかと思っていた。
夏音は神楽を凝視していたが、神楽は視線に気付かずに、話を続けた。
「環奈は元々クラスでも浮いてて、私も正直苦手なタイプだったわ。…いつしか皆の環奈に対する当たりも強くなってて…でも、あの子全然動じなかった。それどころか、絵で賞を取ったことを自慢気に話してたわ。…私は単純に凄い人だなって思った。昔の私も、環奈ぐらい、自分に自信持って生きていけてたら…って。」
「…なら、何でクラスの皆が口を揃えて貴方の名前を挙げるの!?」
奏が神楽の肩を掴みながら詰め寄った。
「……分からない。」
それ以上何も言わない神楽に、奏はイライラして肩を握った手で、神楽を押し倒した。
「奏ちゃん!!…神楽さん大丈夫?」
夏音が慌てて、神楽に近付き、立たせるように支えた。
「ありがとう、三嶽さん。」
神楽は立ち上がると奏に近付きながら答えた。
「奏。…私もクラスで浮いてるのよ、分かるでしょ?…皆私に罪を着せようとして…。」
神楽が話してる最中にワイシャツの胸ポケットに入れているスマホが着信音を発した。その瞬間、神楽は話を止め、慌てるようにスマホの画面を開いた。余りの慌てように、夏音と奏は、何も言えず、神楽を見つめていた。
どうやら、誰かからのメッセージが来たらしい。神楽は、メッセージを読むと、再び慌てるように周囲をチラチラと落ち着きなく見回し始めた。
「…神楽?」
「何かあったんですか?」
奏と夏音は、心配になり、恐る恐る神楽に聞いた。
「……う、ううん。何でもない。……今思えば私が環奈を苛めていたかもね。昔の自分を思い出して、その怒りを立場の弱い環奈にぶつけていたのかも…。…奏、心配掛けてごめんなさい。」
急に話の内容が180度変わったが、神楽は落ち着きを取り戻したようだった。
(…今のもネズミ色。)
相変わらず神楽は、嘘をついているようだが、夏音はそれを示す術が見つからなかった。
「…もう大丈夫だから。帰ろう。」
神楽はそう言うと屋上の出入口を目指してゆっくり歩き出した。
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