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異世界ライフは甘くない
嘘は禍のもと(後編)※
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胸に膝が付く程脚を押し上げられ、腰の下にジェイドの体が滑り込む。少しでも羞恥を減らそうと、押し広げられた脚を閉じようとするが、ジェイドの体が邪魔で大して変化はない上、咎めるように内腿を抑えつけられるからどうしようもない。
ジェイドに叱られない範囲でもじもじと体を動かしていれば、左脚の付け根に濡れた布が当てられた。下から上へ撫でられ、そして右脚へ移る。
普段、意識して触らない部分をのため、布が行き来するたびに、そわそわとした落ち着かない気持ちになるが、これで全ての失態がなかったことになるなら安いもんだ。そう言い聞かせておかないと正気を保てない。
だって、そうだろ。恰好もさることながら股間を拭かれるだなんて。俺は怪我人でもなく、正真正銘超健康優良児だ。なんなら肉体の全盛期であるピチピチの10代である。
せっかく訪れた第二の人生で他人に、しかも自分よりはるかにスペックの高いイケメンに、下の世話をされるなんて思わなかった。貴族に生まれたというのに何とも情けない話である。
「モーヴ君、モーヴ君」
「なんすか……」
「見て、ここ!」
名前を呼ばれて顔を上げると、きらきらとした少年のような笑顔のジェイドがいた。何故か俺の股間を指差しているが、当然俺から見えるわけがない。
「どこ?」
上体を起こしてジェイドが指さす場所を見ようとすると、その前に膝裏を掴まれる。
「こーこ」
そんな無邪気な声に合わせてグッと押し上げられた脚が、俺の顔の隣へ着地した。
「え?」
股間を曝け出すどころか、尻の穴までしっかりばっちり現代的な蛍光灯に照らされるその恰好に、全身が熱を帯びる。
「ほら、ここ」
「ま、待て! 放せ!」
「モーヴ君の右脚の付け根! ほくろあるよ!」
「放せってば!」
自分のほくろ何てどうでもいい。どうでもいいから今すぐ元の体勢に戻してくれ。
しかし、余程興奮しているのか、ジェイドは俺の訴えなど聞こえていないかのように「見て見て」とはしゃいだ声を上げる。
「見た! 見たから放せ!」
「嘘ばっかり。さっきからずっと目瞑ってるよ」
「だってぇ」
「ほら、目開けて? はーやーく」
このままじっとしていても、状況が好転することはない。観念した俺は恐る恐る瞼を持ち上げ、目だけで己の置かれる状況を確認した。
大きく脚を開かされ、反り立った胴体の中央。そこには今の俺の心境を表すように萎んだ性器がペしゃりと垂れていて、その背後には、心做しかいつもより一回りも二回りも小さく見える玉が控えていた。
それだけでも堪らないのに、俺からは見えないその先が、股の間で屈託のない笑みを浮かべるジェイドには全て見られてると思うと、俺の体はボンッと音を立ててさらに赤くなった。
全身の毛穴から汗がにじみ出るのを感じながら、膝裏を掴んで放さないジェイドの手を掴み、ぐいと押しやる。
「じぇ、ジェイド、見たから、見たから放して」
「見えた? すごいと思わない?」
全くもって何も見ていないというか見る気はない。自分のほくろの場所なんてどうでもいいし、どこにも需要はないから早くその手を放してほしい。
そんな俺の思いは一切伝わらず、「珍しいよねぇ」とまじまじと見つめられる。
「こんな場所にあるの初めて見たよ。モーヴ君は見たことある?」
「ない!」
「ほくろって場所によって意味が違うんだよ。足の付け根にはどんな意味が込められているんだろうね」
「早く放せってぇ」
医学に精通したものの探求心なのだろうか。俺の声は全く届かず、珍しいらしい俺のほくろに興味津々で、手を放してくれる気配はない。
「ジェイド……」
「うん? どうしたの?」
「手放して、お願い」
このままでは埒が明かない。この状況から脱却するために、俺も覚悟を決めなければ。
膝裏を押さえつける手のうちガーゼを持っている方、その手首を握り中心へ導く様に引っ張る。
「薬効いて辛いから、早く拭いてくれ……」
消え入りそうな声。
決死の思いで絞り出した俺の訴えが反響して、俺へと返ってくる。
時間が経てば経つほど羞恥心は膨れ上がり、手の平が湿り始める。動き出すそぶりを見せないジェイドの顔を見上げて「お願い」と言えば、俺を見下ろすジェイドの目がすっと細まった気がした。
「あ、ごめんね!? 俺ってばすっかりほくろに夢中で……」
俺の勘違いだったのか、ジェイドの顔から不穏な雰囲気はなくなっていて、むしろ焦りを浮かべて俺の症状を確かめるべく脚を元に戻し、股間をぺたぺたと触っている。
すべてを曝け出す体勢のおかげか、あんなに恥ずかしくて堪らなかったM字開脚に何も感じなくなったのは不幸中の幸いだ。
お風呂大好き日本人、大衆浴場で知らんおじさんと股間を見せ合うなんて日常茶飯事だったじゃないか。これくらいで動じてどうする。
「教えてくれてありがとう。すぐ拭き取るからね」
とんでも体験のおかげでワンランク上の人間になった今の俺には、そう言って作業を再開するジェイドだって怖くない。怖くない、が。
すでに拭き終わっている両足の付け根を手早く拭きとり、その後に睾丸へと手が伸ばされるのはまた話が違う。
だって、触らせないだろう、そんなとこ。
100歩譲って脚の付け根を触られることはあるだろう。整体とかマッサージとかで。行ったことないけど。でもを睾丸触らせる機会なんてあるわけがない。
正真正銘真の童貞であるこの俺のそこを触るのは俺くらいだし、触るといっても体を洗う時くらいだ。
皮膚に刻まれた皺の凹凸に沿うように丁寧に拭き取られれば、なりを潜めていた羞恥心が再び顔を出してくる。そわそわと落ち着きのない心情を悟られないように視線を上へ下へと逃がすが、その程度で羞恥心が消え去るわけもなく、ありもしない薬をふき取るジェイドの真摯な表情も相まって、罪悪感が湧き上がった。
裏面から前面へ移動し、最後に全体を拭きとる。陰になっている部分も余さず処理を施したジェイドの視線は縮こまった性器へと移る。
左手で持ち上げ、根元に湿った布があてがわれた。左右に揺れながら先端へゆっくりと移動する刺激に、吐く息が温かくなる。
「――ッ」
15歳と言う年齢のせいか、それともモーヴ自身の体質のせいか。すでに2度も吐精しているというのに、もどかしい感覚がじわじわと体に広がれば、背筋が冷えて絶望感のようなものがこみ上げる。
ついつい脚を閉じようと力を込めると、遮られることこそなかったものの、ジェイドの体を挟んでしまっただけで、兆し始めた性器を隠すには至らない。
「辛いよね、ごめんね」
「だ、いじょーぶ」
「ありがとう。すぐに終わらせてあげるから、もう少しだけ頑張ってね」
そういったジェイドの手が、様子を窺うようにゆっくりとした動きから素早いものへと変わる。布越しに掴まれた性器を手首を回転させて擦られると、じんじんと疼き始めた。
「は、ぁ、……んッ」
自分で吐き出した精を纏った布の与える刺激を追いかけるように動かした腰、そこへ目を向けるとごまかしが効かない程経ちあがった性器と目が合い、カァ、と全身が熱くなる。
「あ、」と声を洩らしてジェイドを見やれば、ハニーブラウンの瞳が確かにそれを捕らえていた。
「や、ぁ、見るな……っ」
「これは軟膏の影響だからね。恥ずかしがらないで」
「違うっ、違うのにぃ」
薬なんて垂れていないし、さっきも今も、全て自分の身体のだらしなさが招いたことであるが故に、ジェイドの言葉一つ一つが胸に突き刺さり羞恥を煽る。逃げ出したくて捻った体は片手でいなされ、脚を抱えられれば逃げ道なんてない。
その間にも、性器をふき取る布は動いたままで、先端にたどり着くと亀頭を撫でまわすように動かされるのだ。その刺激に腰が浮き上がり、堪らず声が溢れ出した。
「ま、って――ひ、それ、ゃめ――ッ」
「辛い? 可哀そうに、ここにいっぱい付いちゃったんだね」
「やだ、やだぁ、ぁ……ンッ、ふう゛ぅ」
「大丈夫だよ。拭き取ったら元に戻るからね」
精子と先走りとで滑りを帯びた布が齎す摩擦の少ない刺激は、神経を直接撫でられていると錯覚してしまう程鋭いのに射精をするには至らなくて、終わりのない快楽に頭を掻きまわされているようだった。
「もぉ、い……ッ、いいか、らぁ」
「もう少しだけ、ね?」
「や、は、ぁ――ッン、ぅ……ごべ、んなざい゛っ! ごめ゛っ……んん゛っ」
「モーヴ君は何も悪くないからね。そのまま出してみようか。できる?」
「む゛り゛っ! ――ふう゛ぅっ、な、んでっ……やめな、ぃ――あ゛っ」
止まることのない刺激に激しく首を振って抵抗するが、当のジェイドは「仕方ないなぁ」と口元を緩ませながら左手で竿を扱き始めた。
布もなにもないその手の動きが治療を目的としていないことは一目瞭然だが、そこに気付くことができる程余裕もなくて、本能のまま気持ちよさに身を委ねる。
手が上下するたび、性器にぴったり付く様に沿わされた親指が裏筋を刺激するのだ。それだけでも堪らないのに、開いた口から洩れる声だけで弱いところを探し出したジェイドが、声が高くなる場所を探し出しては執拗に責めるものだから我慢なんてできるはずがなかった。
「ふ、う゛ぅ、……アッ――!」
ジェイドの手の中、呆気なくイかされた性器から吐き出された色の薄い精子が、布からジワリと滲みだす。
ぜぇぜぇとと胸を上下させ、激しい刺激が終わったと一息ついたのもつかの間、再びジェイドの手が動き出した。
「ぇ、あ、なんで、ぇ……! イッ、た、イッたから!」
「ごめんね、これは治療だから、ね?」
「分かるでしょ」と小首を傾げるその男に血の気が引いたが、それもすぐに飛んで行ってしまう。達したばかりの敏感な性器を触られれば、思考能力はいとも簡単に奪われて、ただただ喘ぐことしかできない。
ぐぢゅ、ぬちゅ、と響く水音と、それに合わせて襲い掛かる快感。嫌だと声を洩らす口とは裏腹に、鈴口からはとめどなく先走りが溢れ出している。
体験したことのない刺激に体をジタバタと暴れさせたが、ジェイドの手が止まることはなく、むしろ咎めるように親指でグリグリと刺激されるのだ。
与えられ続ける刺激に快楽値が溜まっていき、体が限界まで押し上げられていく。
明滅する視界。射精感とは違う感覚と、尿道を押し上げられる予感。
あっと思ったときにはもう遅く、性器から噴き出した液体が、ぱたぱたと音を立てて落ちた。
「――はっ、最っ高」
制服が濡れ冷たくなっていく感覚に羞恥と情けなさで泣くことしかできなかった俺は、顔を歪めたジェイドのその言葉に気付くことができなかった。
ジェイドに叱られない範囲でもじもじと体を動かしていれば、左脚の付け根に濡れた布が当てられた。下から上へ撫でられ、そして右脚へ移る。
普段、意識して触らない部分をのため、布が行き来するたびに、そわそわとした落ち着かない気持ちになるが、これで全ての失態がなかったことになるなら安いもんだ。そう言い聞かせておかないと正気を保てない。
だって、そうだろ。恰好もさることながら股間を拭かれるだなんて。俺は怪我人でもなく、正真正銘超健康優良児だ。なんなら肉体の全盛期であるピチピチの10代である。
せっかく訪れた第二の人生で他人に、しかも自分よりはるかにスペックの高いイケメンに、下の世話をされるなんて思わなかった。貴族に生まれたというのに何とも情けない話である。
「モーヴ君、モーヴ君」
「なんすか……」
「見て、ここ!」
名前を呼ばれて顔を上げると、きらきらとした少年のような笑顔のジェイドがいた。何故か俺の股間を指差しているが、当然俺から見えるわけがない。
「どこ?」
上体を起こしてジェイドが指さす場所を見ようとすると、その前に膝裏を掴まれる。
「こーこ」
そんな無邪気な声に合わせてグッと押し上げられた脚が、俺の顔の隣へ着地した。
「え?」
股間を曝け出すどころか、尻の穴までしっかりばっちり現代的な蛍光灯に照らされるその恰好に、全身が熱を帯びる。
「ほら、ここ」
「ま、待て! 放せ!」
「モーヴ君の右脚の付け根! ほくろあるよ!」
「放せってば!」
自分のほくろ何てどうでもいい。どうでもいいから今すぐ元の体勢に戻してくれ。
しかし、余程興奮しているのか、ジェイドは俺の訴えなど聞こえていないかのように「見て見て」とはしゃいだ声を上げる。
「見た! 見たから放せ!」
「嘘ばっかり。さっきからずっと目瞑ってるよ」
「だってぇ」
「ほら、目開けて? はーやーく」
このままじっとしていても、状況が好転することはない。観念した俺は恐る恐る瞼を持ち上げ、目だけで己の置かれる状況を確認した。
大きく脚を開かされ、反り立った胴体の中央。そこには今の俺の心境を表すように萎んだ性器がペしゃりと垂れていて、その背後には、心做しかいつもより一回りも二回りも小さく見える玉が控えていた。
それだけでも堪らないのに、俺からは見えないその先が、股の間で屈託のない笑みを浮かべるジェイドには全て見られてると思うと、俺の体はボンッと音を立ててさらに赤くなった。
全身の毛穴から汗がにじみ出るのを感じながら、膝裏を掴んで放さないジェイドの手を掴み、ぐいと押しやる。
「じぇ、ジェイド、見たから、見たから放して」
「見えた? すごいと思わない?」
全くもって何も見ていないというか見る気はない。自分のほくろの場所なんてどうでもいいし、どこにも需要はないから早くその手を放してほしい。
そんな俺の思いは一切伝わらず、「珍しいよねぇ」とまじまじと見つめられる。
「こんな場所にあるの初めて見たよ。モーヴ君は見たことある?」
「ない!」
「ほくろって場所によって意味が違うんだよ。足の付け根にはどんな意味が込められているんだろうね」
「早く放せってぇ」
医学に精通したものの探求心なのだろうか。俺の声は全く届かず、珍しいらしい俺のほくろに興味津々で、手を放してくれる気配はない。
「ジェイド……」
「うん? どうしたの?」
「手放して、お願い」
このままでは埒が明かない。この状況から脱却するために、俺も覚悟を決めなければ。
膝裏を押さえつける手のうちガーゼを持っている方、その手首を握り中心へ導く様に引っ張る。
「薬効いて辛いから、早く拭いてくれ……」
消え入りそうな声。
決死の思いで絞り出した俺の訴えが反響して、俺へと返ってくる。
時間が経てば経つほど羞恥心は膨れ上がり、手の平が湿り始める。動き出すそぶりを見せないジェイドの顔を見上げて「お願い」と言えば、俺を見下ろすジェイドの目がすっと細まった気がした。
「あ、ごめんね!? 俺ってばすっかりほくろに夢中で……」
俺の勘違いだったのか、ジェイドの顔から不穏な雰囲気はなくなっていて、むしろ焦りを浮かべて俺の症状を確かめるべく脚を元に戻し、股間をぺたぺたと触っている。
すべてを曝け出す体勢のおかげか、あんなに恥ずかしくて堪らなかったM字開脚に何も感じなくなったのは不幸中の幸いだ。
お風呂大好き日本人、大衆浴場で知らんおじさんと股間を見せ合うなんて日常茶飯事だったじゃないか。これくらいで動じてどうする。
「教えてくれてありがとう。すぐ拭き取るからね」
とんでも体験のおかげでワンランク上の人間になった今の俺には、そう言って作業を再開するジェイドだって怖くない。怖くない、が。
すでに拭き終わっている両足の付け根を手早く拭きとり、その後に睾丸へと手が伸ばされるのはまた話が違う。
だって、触らせないだろう、そんなとこ。
100歩譲って脚の付け根を触られることはあるだろう。整体とかマッサージとかで。行ったことないけど。でもを睾丸触らせる機会なんてあるわけがない。
正真正銘真の童貞であるこの俺のそこを触るのは俺くらいだし、触るといっても体を洗う時くらいだ。
皮膚に刻まれた皺の凹凸に沿うように丁寧に拭き取られれば、なりを潜めていた羞恥心が再び顔を出してくる。そわそわと落ち着きのない心情を悟られないように視線を上へ下へと逃がすが、その程度で羞恥心が消え去るわけもなく、ありもしない薬をふき取るジェイドの真摯な表情も相まって、罪悪感が湧き上がった。
裏面から前面へ移動し、最後に全体を拭きとる。陰になっている部分も余さず処理を施したジェイドの視線は縮こまった性器へと移る。
左手で持ち上げ、根元に湿った布があてがわれた。左右に揺れながら先端へゆっくりと移動する刺激に、吐く息が温かくなる。
「――ッ」
15歳と言う年齢のせいか、それともモーヴ自身の体質のせいか。すでに2度も吐精しているというのに、もどかしい感覚がじわじわと体に広がれば、背筋が冷えて絶望感のようなものがこみ上げる。
ついつい脚を閉じようと力を込めると、遮られることこそなかったものの、ジェイドの体を挟んでしまっただけで、兆し始めた性器を隠すには至らない。
「辛いよね、ごめんね」
「だ、いじょーぶ」
「ありがとう。すぐに終わらせてあげるから、もう少しだけ頑張ってね」
そういったジェイドの手が、様子を窺うようにゆっくりとした動きから素早いものへと変わる。布越しに掴まれた性器を手首を回転させて擦られると、じんじんと疼き始めた。
「は、ぁ、……んッ」
自分で吐き出した精を纏った布の与える刺激を追いかけるように動かした腰、そこへ目を向けるとごまかしが効かない程経ちあがった性器と目が合い、カァ、と全身が熱くなる。
「あ、」と声を洩らしてジェイドを見やれば、ハニーブラウンの瞳が確かにそれを捕らえていた。
「や、ぁ、見るな……っ」
「これは軟膏の影響だからね。恥ずかしがらないで」
「違うっ、違うのにぃ」
薬なんて垂れていないし、さっきも今も、全て自分の身体のだらしなさが招いたことであるが故に、ジェイドの言葉一つ一つが胸に突き刺さり羞恥を煽る。逃げ出したくて捻った体は片手でいなされ、脚を抱えられれば逃げ道なんてない。
その間にも、性器をふき取る布は動いたままで、先端にたどり着くと亀頭を撫でまわすように動かされるのだ。その刺激に腰が浮き上がり、堪らず声が溢れ出した。
「ま、って――ひ、それ、ゃめ――ッ」
「辛い? 可哀そうに、ここにいっぱい付いちゃったんだね」
「やだ、やだぁ、ぁ……ンッ、ふう゛ぅ」
「大丈夫だよ。拭き取ったら元に戻るからね」
精子と先走りとで滑りを帯びた布が齎す摩擦の少ない刺激は、神経を直接撫でられていると錯覚してしまう程鋭いのに射精をするには至らなくて、終わりのない快楽に頭を掻きまわされているようだった。
「もぉ、い……ッ、いいか、らぁ」
「もう少しだけ、ね?」
「や、は、ぁ――ッン、ぅ……ごべ、んなざい゛っ! ごめ゛っ……んん゛っ」
「モーヴ君は何も悪くないからね。そのまま出してみようか。できる?」
「む゛り゛っ! ――ふう゛ぅっ、な、んでっ……やめな、ぃ――あ゛っ」
止まることのない刺激に激しく首を振って抵抗するが、当のジェイドは「仕方ないなぁ」と口元を緩ませながら左手で竿を扱き始めた。
布もなにもないその手の動きが治療を目的としていないことは一目瞭然だが、そこに気付くことができる程余裕もなくて、本能のまま気持ちよさに身を委ねる。
手が上下するたび、性器にぴったり付く様に沿わされた親指が裏筋を刺激するのだ。それだけでも堪らないのに、開いた口から洩れる声だけで弱いところを探し出したジェイドが、声が高くなる場所を探し出しては執拗に責めるものだから我慢なんてできるはずがなかった。
「ふ、う゛ぅ、……アッ――!」
ジェイドの手の中、呆気なくイかされた性器から吐き出された色の薄い精子が、布からジワリと滲みだす。
ぜぇぜぇとと胸を上下させ、激しい刺激が終わったと一息ついたのもつかの間、再びジェイドの手が動き出した。
「ぇ、あ、なんで、ぇ……! イッ、た、イッたから!」
「ごめんね、これは治療だから、ね?」
「分かるでしょ」と小首を傾げるその男に血の気が引いたが、それもすぐに飛んで行ってしまう。達したばかりの敏感な性器を触られれば、思考能力はいとも簡単に奪われて、ただただ喘ぐことしかできない。
ぐぢゅ、ぬちゅ、と響く水音と、それに合わせて襲い掛かる快感。嫌だと声を洩らす口とは裏腹に、鈴口からはとめどなく先走りが溢れ出している。
体験したことのない刺激に体をジタバタと暴れさせたが、ジェイドの手が止まることはなく、むしろ咎めるように親指でグリグリと刺激されるのだ。
与えられ続ける刺激に快楽値が溜まっていき、体が限界まで押し上げられていく。
明滅する視界。射精感とは違う感覚と、尿道を押し上げられる予感。
あっと思ったときにはもう遅く、性器から噴き出した液体が、ぱたぱたと音を立てて落ちた。
「――はっ、最っ高」
制服が濡れ冷たくなっていく感覚に羞恥と情けなさで泣くことしかできなかった俺は、顔を歪めたジェイドのその言葉に気付くことができなかった。
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