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魔王の朝食

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邪神様より頂いた、新しい身体は疲れ知らずで病気知らずだった。会社に行くのがつらくて、二度寝したくなることもあった前世だったが、姫や王女たちと淫らな夜を過ごしても、平気だった。毎夜淫らなことをしても翌朝には本当にスッキリである。また、邪神様が信奉される魔界だからということもあるのだろうが、そういうことを咎める者もいない。
むしろ、この俺を、さすが魔王様タフであると尊敬する魔族も少なくない。
俺から見ると、あれだけ派手に喘いでいたのに朝食の席では平然としている女性たちの方がタフですごいなと思う。
とりあえず、俺は雑食で、何でも食えた。その気になれば触手で虫を捕らえて食ってもお腹を壊さないだろうとは思うが、さすがに魔界の支配者である魔王が、質素なものを食うわけにはいかなくて、毎食、魔界の珍味が出た。人間どもを追い出した素晴らしい魔王様ということで貢物が後を絶たない。どこかの村では、生娘を十人ほど献上しようとしたとか聞いた。さすがに、それはいただけぬと拒否したが、俺が救った奴隷として売られる寸前だった女たちの中には、人間どもに村を焼かれ両親を殺され行き場のないものが多く、仕方なく魔王城で獣人メイドたちと一緒に雇っている者もいた。そんな彼女たちが朝食の給仕をしてくれるが、その時、俺は彼女たちのお尻や胸を触手で揉んだりするが、怒られることはない。逆に触手に触られると嬉しそうに笑うくらいだった。
いわゆる、ハーレム状態だった。魔王城で、俺の触手を嫌がる女はいない。
そうして食事を済ませると次は魔王としての真面目な執務の時間である。内政としての細かいことは前魔王の娘の王女が指示を、人間どもの再襲撃や魔界の治安などの軍務はデュラハンが意見し、ハーピーなどが各地に伝達する体制ができていた。
とりあえず、門がふさがれたので、たまに人間界に逃げ遅れた者たちが、盗賊の真似事をして、吸血鬼の姫にしばかれることがあるくらいで、人間どもにおびえる必要はなく、魔界は本当に平穏だった。
魔界に取り残された賢者には屋敷を与えて自由にさせていた。あの戦いで彼女が救った兵や魔族たちが彼女の身の安全を保障しないと暴動を起こしそうだったので、賢者を守る騎士団のようなものを結成するのを許した。しかも、賢者はこの魔界で魔族人間を問わず、病で苦しんでいる者たちを救っていたので、彼女の屋敷を訪ねるものが後を絶たなかった。で、俺は、毎日ハーピーにしがみつき、魔王城から彼女の屋敷に行き、彼女の様子を見るついでに人間界のことを学んでいた。人間界の政治形態や流通、産業など、いずれ門の封印が解かれたら人間界に売られてしまった魔界の住人たちを救い出す気でいた。
そのための勉強である。
「なるほど、奴隷は大半が帝国の帝都に集められると。そこで競りが行われ、地方に売られていくと」
「はい、そうです。魔王様の奴隷たちを助けたいという気持ちはわかりますが、帝国は強大です。しかも、攻めていくとなると地の利は向こうにあると思いますが」
賢者は、俺に知識だけでなく、アドバイスもしてくれた。
「苦戦するのは分かっている。だが、彼らを救い出したいんだ。俺が魔王となったからにはね。あの障壁は永遠じゃないんだろ」
「はい、門を塞いでいる魔法は、神官の神聖魔法だと思いますが、永遠に永続する神聖魔法など聞いたことありません」
「聖剣とかも、いずれ普通の剣になるのか?」
「聖剣は神の手によるものと聞いておりますから分かりませんが、人間の手によるものが永遠というのは難しいと思います」
「なるほど」
「しかし、魔王様。人間界に送られた魔族は、魔界でも選りすぐりの美女ばかりだったと聞きますが。それがお目当てで張り切っているのではありませんか?」
賢者は誰も見ていないのを確認してから、自分から俺の触手の一本をいとおしそうに握った。
「魔王として、カッコよく救い出して、この触手で虜にするつもりでは?」
「さて、どうかな?」
俺は笑うように触手で賢者を抱きしめた。
「ま、とにかく、魔界が人間には屈しないときちんと見せつけるために彼女たちを助け出したいのは本気さ」
俺は触手で、賢者の胸をぐるりと締め付けた。もう抵抗はしない。人間界についてのお勉強が終わった後のいつものスキンシップだ。今では、俺の触手より、賢者の股間の方が濡れ濡れになるのが早い気がする。
「あ、はぅ、う、ああ・・・」
ズヌリと抵抗なく触手が彼女の膣穴に潜り込む。
無数の触手たちに賢者が身を委ねる。
「あ、ああ、あぅ、魔王様、わかりました。さすがに人間を裏切って戦のお手伝いまではできませんが、私の知っている役に立ちそうな知識だけは、すべて陛下に・・・」
「ああ、知っていることをすべて教えてくれ。教えてくれるだけでいい、そこから先は、俺の仕事だ・・・」
そうして賢者は、完全に魔王の愛人として魔界での日々を過ごした。

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