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公開処刑
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大人しく捕まった俺は、全身を触手と一緒にグルグル巻きに縛られて、下半身のない彼女と同じ地下室に押し込められ、その地下室の出入り口は王子の直属の兵士に監視されることになった。
「お前、何をやらかしたんだ」
地下室に放り込まれた俺を見て、彼女は笑っていた。情けない姿なのは、自分でも分かっている。
「笑うなよ。この触手のせいで、お前ら魔族の同類と見なされ、お前と一緒に明日、俺も公開処刑だそうだ」
「ほぉ、一緒に処刑か。しかし、貴様、鮮血女王の眷属ではないのか? なぜ、人間に捕まった?」
下半身をなくしていた彼女は、無傷で縛られている俺に首を傾げていた。
「ふん、下手に暴れたりしたら、余計に立場が悪くなる。それに俺は人間だ」
「人間?」
「触手王を退治したら、奴の分身に寄生されちまって、こんな腕になっただけで、俺は立派な人間だ」
「ほぉ、それは面妖な」
「とにかく、俺たちの命は明日までだそうだ」
「うむ、そうか。だが、それに鮮血女王は立ち会うのか」
「いや、この処刑の仕切りは、この国の王子様だ。彼女は関わっていない」
「つまり、明日は、ここに鮮血女王がいないのだな」
「ああ、そうだ。明日は王子の連れてきた兵隊だけで、処刑は執り行われるだろうし、執行はたぶん昼間だ」
「人間だけなら、こちらにチャンスはあるな」
「お前、逃げ出すつもりか?」
「あの忌々しい吸血鬼がいないのならな。お主とて、このまま黙って殺される気か?」
「い、いや・・・」
人間ではなく魔族と思われるのは心外だが、このまま黙って殺されるのも確かに面白くはない。
魔族呼ばわりされても死ぬより、触手を使ってひと暴れして逃げ出す方が利口だろう。生きていれば、汚名返上の機会もあるかもしれないが、死んだらそこまでだ。
「俺も、明日、逃げ出そうと思う」
「ん? 逃げ出して、お前はどこに逃げる」
「吸血鬼を頼ろうと思う。助けてくれる保証はないが、あのヒステリックな王子より、話は通じると思う」
「なるほど、妙案じゃな。助けてもらえなくとも、鮮血女王と人間の兵隊がぶつかる可能性もある。そうなれば、その混乱に乗じて遠くへ逃げることもできよう」
「なるほど」
吸血鬼に迷惑をかけるのは不本意だが、そうなれば生き残る確率は高くなると思った。
「では、明日、お主が逃げるとき、済まんが、また担いでくれないか、まだ尻尾が生えて来ておらんのでな」
下半身のない彼女が、俺に頼んできた。
「あ、ああ、担いでやるよ」
俺は薄情に彼女を見捨てて自分だけ助かろうとするよりも、互いに協力し合ったほうが、助かる確率は上がると思った。
全軍に停戦の命令を出した彼女も、あの場で惨めでも少しでも生きる方を選んだ。
名誉よりも生きることを優先するのは、生物の本質だ。
魔族と呼ばれても、理不尽に殺されるよりマシだと思ったし、あのヒステリックな王子のお気持ちで死んでやるのも
癪に障る。
明日は、あの王子に恥をかかせるように派手に暴れて逃げおおせてやろう。
正直、今は吸血鬼と真正面から戦った半人半蛇の彼女の方が、あの王子より好感が持てる。
直接戦った吸血鬼も、あの王子より正々堂々戦った彼女に好感を持つだろう。
匿ってくれる保証はなくても、吸血鬼の元に行く価値は有るはずだ。
俺は、明日に備えて縛られたまま横になった。地下室の床は冷たかったが、少しでも休んでおこうと目を閉じた。
ぐっすりとはいかなかったが、とりあえず寝て、翌日、俺たちは即席の処刑場に引きずりだされた。
はりつけ用の柱が二本立ち、根元には火あぶりにするつもりらしい木々が組まれていた。その正面に、処刑を見届けるため王子が自前で持って来たらしい立派な椅子に座り、自分の周りを立派な甲冑の近衛兵に守らせていた。俺たちの逃走を警戒してではなく、自分の権威を見せつけるための演出に見えた。処刑場には町の人々が無理矢理連れて来られたように集まっていた。たぶん、俺たちの処刑より、戦場に残る魔物たちの死体を早く処分したいというのが市民の本音であり、王子は自分の功績を大衆に見せつけたいという相反する空気が漂っていたが、王子は空気が読めなかった。
「民を苦しめる暴挙、許し難し、二度と、このようなことがおきぬよう見せしめに、これより、此度の騒動の主犯を我が名において断罪する」
王子の兵士がふたりがかりで俺たちをそれぞれ左右から抱え込んではりつけの柱に近づけようとする。
「へ、陛下、今一度、お考え直しを。俺は、人間です。こちらの魔族も足を失い、おとなしく捕まりました。このような一方的な処刑は、許されるべきものではありません、ご再考を!」
「ええ、うるさい、自分たちで騒ぎを起こしておいて、我が軍勢に怖気づいて、いまさら命乞いか。見苦しい」
どうやら、王子の頭の中では、魔王軍が町から撤退したのは、自分の軍が近づいているのを察して、怖くて逃げだしたというストーリーができているようだ。あくまでも自分の行動が、良い方向に向かったと思い込みたいらしい。が、それに付き合う義理は俺たちにはない。そして、隠していた触手の力を解放するようにブチッと俺を縛る縄を引きちぎった。そのまま威嚇するようにビュンと触手を王子の方に伸ばす。さすが、王族を守るだけあって近衛の兵は一歩前に出で俺の触手を剣で弾いていた。
王子に届かなかったのは残念だが、一瞬の隙を作るのには成功した。俺の本当の狙いは俺たちをはりつけようとして左右にいた奴らだった。触手で、至近距離からぶっ飛ばし、下半身のない彼女を自由にし、また触手で彼女をお姫様抱っこして、俺は脱兎のごとく逃げだした。それらのことを同時にできるだけの触手はもっている。
もちろん、逃走しようとする俺たちに兵が群がってきたが、彼女を片手で抱きあげつつ、もう片方の触手をブンブンと振りました。行く手を遮ろうとした兵たちが、触手で派手にぶっ飛ぶ。
死ななければ、聖女様が後で何とかしてくれるだろうと俺は、手加減しなかった。魔物を切り刻んだ音速には達しない程度の威力で、触手を動かす。
触手はよく伸び、兵士を吹き飛ばした。道が開けて、そこを突っ切る。が、相手も騎兵を出して土煙を上げた馬群が追って来た。
「ひっ」
触手は強靭だが、俺の足は人間のままだったので、どんどん距離を詰められる。
「おい、追いつかれるぞ」
抱き抱えられている彼女は、危機感もなく俺に言った。
「わ、分かってるよ」
「たく、しょうがない」
彼女は抱き抱えられながらキッと後方を睨んだ。すると、「ヒヒィーン」といういくつかの馬の嘶きがして馬上の騎手が落ちる音がした。走りながら後ろを見ると、馬たちが何かにおびえるように立ち上がり、騎手を落して混乱しているのが見えた。
「鮮血十王ほど多くは、一気に服従出来ぬが、あれぐらいの数の馬を怯えさせるぐらい、我にもできる」
俺は吸血鬼がオオコウモリを一目で服従させたのを思い出した。
その混乱の隙に距離を稼ぐ。が、赤備えの騎馬たちが俺たちに駆け寄ってきた。
その先頭に馬の手綱を握る団長と女剣士の姿を見て、俺はホッとするように足を緩めた。
「ん、どうした?」
抱き抱えられた彼女が怪訝そうな顔をする。
「味方だ」
俺はうっかり彼女が、その赤備えの集団を睨まないように言った。
「味方?」
「おいおい、せっかく助け出してやろうと色々考えてたのに自力で逃げ出して、しかも女抱えて逃避行とはやるじゃないか」
馬を寄せてきた団長さんが、俺たちの姿に豪快に笑っていた。
「本当、こっちが色々心配して、あれこれ助け出す方法を考えてたのに、女連れとは、随分余裕じゃない」
団長とともに現れた女剣士が不愉快そうな顔をしていた。
すると半人半蛇の彼女は何かを察したように俺に抱きついてきた。
「これ、お姫様抱っこというのじゃろ、この男とは昨夜同じ部屋で寝た仲じゃ、これぐらいよかろう」
女剣士がキッと俺を睨み、近づく馬群の蹄の音が聞こえた。蛇の一にらみで混乱して立ち止まった馬たちとは別に新手が迫って来るようだ。
「いちゃつくのはそれくらにして、逃げるよ」
団長が、俺と女剣士の間に割り込む。
「だが、お前さんに用意したのは一頭だけなんだが」
赤備えの団員さんのひとりが、誰も乗っていない馬を連れてくる。
「しかない、二人で乗るさ」
「いや、馬に二人乗りでは遅くなろう。我は自分で走る」
「え?」
抱き抱えていた彼女が身震いすると、下半身の傷口からずるりと新しい尻尾が生えてきた。
「え、ええ!?」
そして、抱えていた俺の触手から、ストンと降りて、自分の尻尾で立った。
「急いで生やすと、ちと身体が縮むのでな、あまりやりたくなかったんじゃが、しょうがない」
確かにオーガ並みの体格だったのに今は少女のように縮んでいた。
「お主は馬で、我は自分で走る」
「あ、ああ・・・」
なんか釈然としなかったが、俺は団長の用意してくれた馬に跨った。
「で、どこに行く」
「吸血鬼の城へ行こうかと」
「うむ、いいね」
団長さんの問いに俺がそう答えると団長さんも二ッと笑って手綱を吸血鬼の城へ向けた。
新しく生えた蛇の尻尾で、シュルシュルと彼女はついてきた。しかも、俺たちの後をしっかりと王子の兵も追走していた。
「お前、何をやらかしたんだ」
地下室に放り込まれた俺を見て、彼女は笑っていた。情けない姿なのは、自分でも分かっている。
「笑うなよ。この触手のせいで、お前ら魔族の同類と見なされ、お前と一緒に明日、俺も公開処刑だそうだ」
「ほぉ、一緒に処刑か。しかし、貴様、鮮血女王の眷属ではないのか? なぜ、人間に捕まった?」
下半身をなくしていた彼女は、無傷で縛られている俺に首を傾げていた。
「ふん、下手に暴れたりしたら、余計に立場が悪くなる。それに俺は人間だ」
「人間?」
「触手王を退治したら、奴の分身に寄生されちまって、こんな腕になっただけで、俺は立派な人間だ」
「ほぉ、それは面妖な」
「とにかく、俺たちの命は明日までだそうだ」
「うむ、そうか。だが、それに鮮血女王は立ち会うのか」
「いや、この処刑の仕切りは、この国の王子様だ。彼女は関わっていない」
「つまり、明日は、ここに鮮血女王がいないのだな」
「ああ、そうだ。明日は王子の連れてきた兵隊だけで、処刑は執り行われるだろうし、執行はたぶん昼間だ」
「人間だけなら、こちらにチャンスはあるな」
「お前、逃げ出すつもりか?」
「あの忌々しい吸血鬼がいないのならな。お主とて、このまま黙って殺される気か?」
「い、いや・・・」
人間ではなく魔族と思われるのは心外だが、このまま黙って殺されるのも確かに面白くはない。
魔族呼ばわりされても死ぬより、触手を使ってひと暴れして逃げ出す方が利口だろう。生きていれば、汚名返上の機会もあるかもしれないが、死んだらそこまでだ。
「俺も、明日、逃げ出そうと思う」
「ん? 逃げ出して、お前はどこに逃げる」
「吸血鬼を頼ろうと思う。助けてくれる保証はないが、あのヒステリックな王子より、話は通じると思う」
「なるほど、妙案じゃな。助けてもらえなくとも、鮮血女王と人間の兵隊がぶつかる可能性もある。そうなれば、その混乱に乗じて遠くへ逃げることもできよう」
「なるほど」
吸血鬼に迷惑をかけるのは不本意だが、そうなれば生き残る確率は高くなると思った。
「では、明日、お主が逃げるとき、済まんが、また担いでくれないか、まだ尻尾が生えて来ておらんのでな」
下半身のない彼女が、俺に頼んできた。
「あ、ああ、担いでやるよ」
俺は薄情に彼女を見捨てて自分だけ助かろうとするよりも、互いに協力し合ったほうが、助かる確率は上がると思った。
全軍に停戦の命令を出した彼女も、あの場で惨めでも少しでも生きる方を選んだ。
名誉よりも生きることを優先するのは、生物の本質だ。
魔族と呼ばれても、理不尽に殺されるよりマシだと思ったし、あのヒステリックな王子のお気持ちで死んでやるのも
癪に障る。
明日は、あの王子に恥をかかせるように派手に暴れて逃げおおせてやろう。
正直、今は吸血鬼と真正面から戦った半人半蛇の彼女の方が、あの王子より好感が持てる。
直接戦った吸血鬼も、あの王子より正々堂々戦った彼女に好感を持つだろう。
匿ってくれる保証はなくても、吸血鬼の元に行く価値は有るはずだ。
俺は、明日に備えて縛られたまま横になった。地下室の床は冷たかったが、少しでも休んでおこうと目を閉じた。
ぐっすりとはいかなかったが、とりあえず寝て、翌日、俺たちは即席の処刑場に引きずりだされた。
はりつけ用の柱が二本立ち、根元には火あぶりにするつもりらしい木々が組まれていた。その正面に、処刑を見届けるため王子が自前で持って来たらしい立派な椅子に座り、自分の周りを立派な甲冑の近衛兵に守らせていた。俺たちの逃走を警戒してではなく、自分の権威を見せつけるための演出に見えた。処刑場には町の人々が無理矢理連れて来られたように集まっていた。たぶん、俺たちの処刑より、戦場に残る魔物たちの死体を早く処分したいというのが市民の本音であり、王子は自分の功績を大衆に見せつけたいという相反する空気が漂っていたが、王子は空気が読めなかった。
「民を苦しめる暴挙、許し難し、二度と、このようなことがおきぬよう見せしめに、これより、此度の騒動の主犯を我が名において断罪する」
王子の兵士がふたりがかりで俺たちをそれぞれ左右から抱え込んではりつけの柱に近づけようとする。
「へ、陛下、今一度、お考え直しを。俺は、人間です。こちらの魔族も足を失い、おとなしく捕まりました。このような一方的な処刑は、許されるべきものではありません、ご再考を!」
「ええ、うるさい、自分たちで騒ぎを起こしておいて、我が軍勢に怖気づいて、いまさら命乞いか。見苦しい」
どうやら、王子の頭の中では、魔王軍が町から撤退したのは、自分の軍が近づいているのを察して、怖くて逃げだしたというストーリーができているようだ。あくまでも自分の行動が、良い方向に向かったと思い込みたいらしい。が、それに付き合う義理は俺たちにはない。そして、隠していた触手の力を解放するようにブチッと俺を縛る縄を引きちぎった。そのまま威嚇するようにビュンと触手を王子の方に伸ばす。さすが、王族を守るだけあって近衛の兵は一歩前に出で俺の触手を剣で弾いていた。
王子に届かなかったのは残念だが、一瞬の隙を作るのには成功した。俺の本当の狙いは俺たちをはりつけようとして左右にいた奴らだった。触手で、至近距離からぶっ飛ばし、下半身のない彼女を自由にし、また触手で彼女をお姫様抱っこして、俺は脱兎のごとく逃げだした。それらのことを同時にできるだけの触手はもっている。
もちろん、逃走しようとする俺たちに兵が群がってきたが、彼女を片手で抱きあげつつ、もう片方の触手をブンブンと振りました。行く手を遮ろうとした兵たちが、触手で派手にぶっ飛ぶ。
死ななければ、聖女様が後で何とかしてくれるだろうと俺は、手加減しなかった。魔物を切り刻んだ音速には達しない程度の威力で、触手を動かす。
触手はよく伸び、兵士を吹き飛ばした。道が開けて、そこを突っ切る。が、相手も騎兵を出して土煙を上げた馬群が追って来た。
「ひっ」
触手は強靭だが、俺の足は人間のままだったので、どんどん距離を詰められる。
「おい、追いつかれるぞ」
抱き抱えられている彼女は、危機感もなく俺に言った。
「わ、分かってるよ」
「たく、しょうがない」
彼女は抱き抱えられながらキッと後方を睨んだ。すると、「ヒヒィーン」といういくつかの馬の嘶きがして馬上の騎手が落ちる音がした。走りながら後ろを見ると、馬たちが何かにおびえるように立ち上がり、騎手を落して混乱しているのが見えた。
「鮮血十王ほど多くは、一気に服従出来ぬが、あれぐらいの数の馬を怯えさせるぐらい、我にもできる」
俺は吸血鬼がオオコウモリを一目で服従させたのを思い出した。
その混乱の隙に距離を稼ぐ。が、赤備えの騎馬たちが俺たちに駆け寄ってきた。
その先頭に馬の手綱を握る団長と女剣士の姿を見て、俺はホッとするように足を緩めた。
「ん、どうした?」
抱き抱えられた彼女が怪訝そうな顔をする。
「味方だ」
俺はうっかり彼女が、その赤備えの集団を睨まないように言った。
「味方?」
「おいおい、せっかく助け出してやろうと色々考えてたのに自力で逃げ出して、しかも女抱えて逃避行とはやるじゃないか」
馬を寄せてきた団長さんが、俺たちの姿に豪快に笑っていた。
「本当、こっちが色々心配して、あれこれ助け出す方法を考えてたのに、女連れとは、随分余裕じゃない」
団長とともに現れた女剣士が不愉快そうな顔をしていた。
すると半人半蛇の彼女は何かを察したように俺に抱きついてきた。
「これ、お姫様抱っこというのじゃろ、この男とは昨夜同じ部屋で寝た仲じゃ、これぐらいよかろう」
女剣士がキッと俺を睨み、近づく馬群の蹄の音が聞こえた。蛇の一にらみで混乱して立ち止まった馬たちとは別に新手が迫って来るようだ。
「いちゃつくのはそれくらにして、逃げるよ」
団長が、俺と女剣士の間に割り込む。
「だが、お前さんに用意したのは一頭だけなんだが」
赤備えの団員さんのひとりが、誰も乗っていない馬を連れてくる。
「しかない、二人で乗るさ」
「いや、馬に二人乗りでは遅くなろう。我は自分で走る」
「え?」
抱き抱えていた彼女が身震いすると、下半身の傷口からずるりと新しい尻尾が生えてきた。
「え、ええ!?」
そして、抱えていた俺の触手から、ストンと降りて、自分の尻尾で立った。
「急いで生やすと、ちと身体が縮むのでな、あまりやりたくなかったんじゃが、しょうがない」
確かにオーガ並みの体格だったのに今は少女のように縮んでいた。
「お主は馬で、我は自分で走る」
「あ、ああ・・・」
なんか釈然としなかったが、俺は団長の用意してくれた馬に跨った。
「で、どこに行く」
「吸血鬼の城へ行こうかと」
「うむ、いいね」
団長さんの問いに俺がそう答えると団長さんも二ッと笑って手綱を吸血鬼の城へ向けた。
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