しらぬがまもの

夕奥真田

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過去に残した優しさ故

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あぁ、疲れた…。

姉やリウたちと別れた後、夜も碌に休まず遮二無二に山を下り、コハブを目指して歩き続ける足腰は、もはやただの棒ではなく、所々、折れかけた棒切れに成り果てて久しい。

そもそも、当初の目的であった、例の館を探しながら、のんびり歩いたとはいえ、行きは三日も掛かった道のり。

それを休み無しで帰るとなれば、足の指などにひびの二、三、入るのも道理。

もっとも、リウの様に傷を再生することは出来ないが、その痛みを抑える、強烈な鎮痛薬を服用しているだけに、歩みが止まることはない。

ただやはり、疲れる…。

薬で痛みを抑えることは出来ても、疲れを完全に抑えることは難しい。

ましてや、雨にぬかるんだ、ハルの山道を転がる様に下り、のどかな丘陵地帯が続くシエルに入ったは良いのだが、延々と変わらぬその風景に、視神経が辟易し、不快な想いが増しては、尚更だ。

それにしても、コハブを出る時、遠出になることをある程度予見し、用量を間違えなければ、最低一月以上は持つだけの薬を渡しておいたはず…。

その薬を無くすとは、ラミアに何があった…?

目の容態が急に悪化し、その不安から薬を過剰摂取したのだろうか…?

いや、そんなことをすれば、いくら毒性が低めているとは言え、体に大きな変調を来すはず。

気が動転していたために、詳しい話を聞くことを忘れてしまったが、ガルの話によれば、ラミアは診療所を訪ねていたらしい。

免疫があるというのなら、考えられなくもないが、通常、薬の毒に侵された者に、そんな余裕はないだろう。

それに、ラミアにそんな免疫がないことは、よく知っている。

では、他に考えられる理由はなんだ…?

単に薬をどういう訳か紛失したというのだろうか。

確かに、ラミアには抜けたところがある。

しかし、それは日常的な事に関してであり、薬などの大事な事に関しては、彼女はひどく真面目であり、細心の注意を払っていたはずだ。

それ故、うっかり、などということも、考えづらい。

…もっとも、どんな理由にせよ、おそらくラミアが例の薬を飲めていないことに違いはない。

だとすれば、為すべきは、薬を新たに調合し、それを届けることだけだ。

薬を無くしてしまった件に関するお叱りは、娘のヴィエルジュや、夫のビルゴに任せれば良い。

家族でない俺がとやかく言うべきことではないのだ。






折れかけた二本の棒切れを真っ二つに折らぬよう、接種する薬の種類や量を増やしながら、ひたすら歩くこと、数時間、やっとコハブへと向かっている、或いは、出発してきたであろう、他の者たちの姿と共に、はるか遠方に小さく、コハブの街が見えてきた。

あともう少し…。

頭の中では珍しく、疲れに負けぬ、そんな希望も湧いていたが、しかし、そこからの、距離も相変わらず遠く、結果として、コハブに到着したのは、正午とも昼過ぎとも呼べる時間となってしまった。

つまり、あの屋敷からここまで、まる一日近く掛かってしまったということだ。

…やっぱり、カッコつけずに、トゥバンとかに送ってきてもらえば良かった。

というのも、今作れるだけの薬を作り、それをラミアへと渡したら、ここからまた引き返し、リオートにあるターイナの屋敷へと戻らなければならないのだ。

それも、万全ではなかったが、それなりの調子であった下半身を犠牲にしてでも、丸一日掛かった道を、今度は既に壊れかかった足腰で。

はぁ…。

街に入る少し前、その外壁を望みながら、薬が切れれば、すぐにでも笑いそうになる足腰とは裏腹に、心は何度も深いため息を吐く。

出来ることならば、コハブの街でゆっくり休んでいきたいが、プレシエンツァやアトゥが襲われたのも、例の件がばれたのもつい昨日の事。

正直留まるのは決して賢明ではないだろう。

…それに、出来るだけ早く帰って、彼らを“喜ばせてあげたい”。





「なるほど…。こりゃ、温まってるな…」

他の者たちの陰に隠れる様にして、街へと入ると、その異常な熱気はすぐに身体中に纏わりついてきた。

ガルから一応の話は聞いていたが、地面を埋め尽くさんばかりにまき散らされた新聞や、あちこちで飛び交う罵声と怒号、そして、憎悪を宿らせた双眸など、この空気と状況は侵略戦争の時と何ら変わらない。

いや、むしろ、今回に関しては、魔物まで参加している分、その規模は大きく、厄介なものかもしれない。

…賢い国民ではないと思っていたが、まさかこれ程とは。

つい先日まで流れていた日常を知っているだけに、この落差はひどく感じられた。

別に俺やきょうだいたちが素晴らしいことを行ってきたかと問われれば、決してそんなことはない。

たくさんの人や魔物を殺し、死なせてきた。

それを平和のための犠牲などと、自身を擁護するための戯言で片付けるつもりはない。

俺たちには俺たちの考え、目的があったから、魔王の謀りに協力したに過ぎないのだ。

それ故、本来彼らの怒りや怨念を馬鹿にする権利はないのだが、兄を必死で糾弾しようとする、この熱気を間近で感じると…。



正直、腸が微かに煮える思いだった。



“勇者”に憧れる兄ならば、どんな時も己の感情に呑まれぬよう、努めて冷静に振る舞い、出来うる限り、平和と安定の為に尽力するのだろうが、俺や姉にそういった憧れの思いはあまりない。

俺たちは“勇者”の“失敗作”ではあるが、“人間”だ。

それ故、どんなにいがみ合い、信用を疑いつつも、きょうだい間や、その周辺に対する愛情の念はある。

だから、はっきり言えば、今回の件は、コハブの連中が兄を虐げているようにしか見えないのだ。

平和を与えてやった、統治してやっていた、などと上からものを言うつもりはない。

しかし、兄を裏切り者として吊るし上げようというのなら、一人の弟としてそれを絶対に阻止する思いがあった。

たとえ何人が相手になろうとも…。




態とらしく、散らばった新聞紙を強く踏み潰しながら、診療所へと向かうと、話に聞いた通り、扉は無造作に外され、中もひどく荒らされていた。

慌てていたとはいえ、もう少しやり様はなかったものかねぇ…。

まるで家具の全てがひっくり返ったかの様な、まさに足の踏み場もない程に、物が散乱した診療所内をゆっくりと進み、奥にある研究室へと向かう。

正直、もうこの診療所は使い物にならないな。

兄の真実が漏れたということは、いずれ俺の真実も漏れる可能性が高い。

であれば、悠長にいつまでもこんな場所で診療所を開いてはいられない。

それに、一人でこれを片付けるのは嫌だ。

奥の研究室も書類や本などが散乱する、ひどい有様だったが、それでも、あからさまなまでに毒々しい液体や、粉末などには手を出さなかったらしく、調合用の素材などが入った棚などは奇跡的にも無事だった。

さて、簡単に調合しますか…。

まず作るべきは、ラミアの薬だろう。

むしろ、そうでなければ、何をしに戻ってきたというのだ。

棚から必要な素材を取り出し、それを乳鉢へと放り込む。

幾度もの改良を経ているとはいえ、もう十年近く作っているだけあり、必要な素材や量はもはや、これまでの手記を見ずとも、体が覚えていてくれている。

この程度は朝飯前だ。

ふんふふ~ん♪

倫理観的に浮かれるのは下品だと分かってはいるが、ついラミアの為に薬を作っていると思うと、上機嫌になってしまう。

好きな娘が、喜んでくれる姿に勝るものはない。

しかし、この態度を本人の前で出す訳にはいかない。

彼女が既に既婚者であり、その相手が友であるというのも、勿論の要因だが、過去に、その可憐さと端麗さに惹かれ、アトゥに何とか彼女を犠牲者とせず、見なかった事にしてもらったとはいえ、その目を潰してしまった俺に、彼女と一緒にいる資格はないのだ。

それに、たとえ、ラミアの目が完全に治ったとしても、この十年余、不自由な生活を強いてしまった。

その貴重な時間を取り戻す術を、俺の力では見つけられそうにないのだから。



「…随分、楽しそうですね?」

およそ三か月分程のラミア用の薬が出来上がった時、不意に背後から、多少不気味さが含まれているが、良く聞き知った声が聞こえてくる。

振り返ると、研究室の出入り口近くに、ビルゴと、それと手を繋ぐラミアの二人が立っていた。

娘、ヴィエルジュの姿は見えない。

「おやまぁ、ちょうどいいところに。今ラミア用の薬が出来上がったところだ。お代は後でいいから、持っていってくれよ」

「…いいえ。もう貴方の薬は受け取りません」

「おいおい、冗談きついぜ?あれか?セカンドオピニオンってやつか?勘弁してくれよ。お前ともあろうものが、俺の腕と見解を疑うのか?」

「…ええ。そうです」

ビルゴはぴくりとも表情を動かさず、静かに頷く。

「あぁ…。その、今後の参考までに一つ聞きたいんだが、何故だ…?」

「…むしろ、聞き返しますが、愛する者の光を奪った奴が作る薬を、素直に飲ませると思いますか?」

「ははっ、そりゃあ無理だな。ところで、もう一つ聞くんだが…」

近くに置かれていた、薄緑色の液体が入った試験管を手に取る。

「“お前”が兄貴とアトゥをやった奴だろう…!?」

そして、そのまま手に取った試験管を、ビルゴではなく“ラミア”目掛けて投げつけた。

予想通り、試験管は“ラミア”へと届く前に地面へと叩き落され、周囲に液体を飛び散らす。

「なかなか鋭いね…。さすがは、三男のアル・ハイル・ミッテル。御伽噺の様に、兄と姉以上の運があるのかな?」

「お生憎だが、お前に会っちまった時点で、運もくそもないだろう?」

「ふふっ、そうかもしれないね…」

ラミアの姿形をしていた、ラミアでない者は、不敵な笑みを浮かべる。

しかし、正体を現す気はないらしく、既に姿形を変化させていることがばれたにも関わらず、そのままの姿形で話を続けた。

「君をずっと待っていたんだ。上の“きょうだい”三人の中で、もっとも厄介な力を持つ君をね」

「…なるほど。俺たちの正体を知っている、そういうことか」

「全てを知っている訳ではないのだけどね。君たちのことくらいは調べさせてもらったよ」

「ほぉ…。なら、いくつかクイズを出してみてもいいか?」

「申し訳ないね。残念ながら、そんな時間もないんだよ」

「そうか…。なら、最後に一つだけ…。ビルゴを解放しろ、そいつを巻き込むな」

正面に立つビルゴを指さし、きっぱりと告げる。

こいつが何者なのかは分からないが、兄やアトゥを倒せ、尚且つ姿形を変えるだけの魔力を秘めているあたり、決して並大抵の人間でないことは確かだ。

だとするならば、それだけの者が、魔力によってビルゴを洗脳し、操ることなどひどく容易いことのはず。

大方、こちらにとって、大事な友を操ることで、不意を衝きたかったのだろうが、そう簡単にはいかない。

「…何故、私が君の言うことを聞かないといけないんだい?」

「ふっ、そんなこと決まっているだろう?もうそいつは無価値だからさ。お前はあの二人、プレシエンツァとアトゥを不意打ちか、騙し討ちでしか倒していない。ということは、正面切っての戦いには向いていないか、或いは、正面からのぶつかり合いでは、勝ち目がないと判断しているかのどちらかだ。そんな奴が、不意を衝くことが出来ないとなれば、その為の駒など不要だろう?」

「ふむ…。確かに君の言い分もごもっとも。なら、そんな“不要”な駒は捨ててしまおう」

ラミアに姿形を変えた何者かは、小さく指を鳴らす。

すると、横に立っていたビルゴは徐に、腰に下げていた鞘から剣を引き抜き、それを首筋へと宛がった。

何をしようとしているのかは、すぐに理解できた。

浅はかだった…!

ビルゴを引き離し、自分もそれと共に逃げ出す為、すぐに頭の中に浮かんだ策を決行したは良いが、まさかビルゴを捨てに来るとは…!

何者かへと、もう一本の試験管を投げつけ、牽制すると、すぐさまビルゴの元へと駆け寄る。

そして、首筋へと宛がわれた剣の刃を掴み、強引に引き剥がした。

「あっ、ア…アル…」

「馬鹿な事やってる場合じゃないぞ…!すぐここから…」










「来てくれると思ってたよ…」










気が付くと、ビルゴの剣が喉を貫き、その勢いのまま、壁へと叩きつけられていた。

それまで服用していた薬の鎮痛作用が一気に解け、途轍もない激痛が、貫かれた喉元を襲う。

しかし、どんな痛くとも、泣き叫ぶこと疎か、小さな声すら出せない。

剣を引き抜こうとも試みるが、酸素の供給が止まり、霞んでいく意識では、全体重をこちらへと掛けるビルゴを押し返すだけの力が両手に集まらない。

「さっきは言いたい放題言ってくれましたね?僕を巻き込むな?僕は無価値?いつもいつもお前にそんな事言われたくないんだよ…!」

「…っ!」

突き刺さった剣を捻じ込まれ、更に首元の肉が抉られる。

その痛みは耐え難く、もはや刃を掴む気力すら捥いでいった。

何とか打開策を見つけるべく、動く範囲で左右を見渡すと、少し零れてしまっているが、先ほど投げつけた物と同じ薬品が入った試験管が目に留まる。

ビルゴには悪いが、これでどいてもらう…!

傷を広げぬ様、首は出来る限り動かさず、思い切り右手を伸ばし、試験管を掴む。

しかし、その試験管が手から離れることはなかった。

「ありがとう、ビルゴ君。全て君のおかげだよ」

ラミアの姿形から、黒髪の人間へと姿を変えた女は、微笑を浮かべたまま、試験管を掴んだ俺の右腕を切り落としのだ。

もはや、脳内の痛みを認知するべき器官は飽和状態だったらしく、痛みに上手く反応することが出来ぬまま、ひたすらに女の顔を凝視するしかなかった。

「おや?不思議そうな顔をしているね?…あぁ、そうか。君はビルゴ君が私に操られていると思っていたようだね。でも、実際はそんなことはないんだよ」

「…っ!?」

「ビルゴ君は自分の意志で君や君の兄を殺そうとしてくれていたんだよ。コハブの、そして、シエルの為に、ね」

朦朧とし、霞んでいく意識の中、女からビルゴへと何とか視線を移す。

その顔はひどく精機に満ち満ちていた。











ごめん、ビルゴ…。


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