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269話 どこの国?
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大雪山での定例会議の場に、久しぶりにショーグンが訪ねてきた。
北海道ギルドを通して指名依頼を入れたそうで、その依頼をもって直接大雪山本部を訪ねてきたのだ。
「海外への救助?」
自衛隊は国外へも通信が繋がっているのか海外からの救助要請を受けたそうだ。
それも断れない案件らしい。
うーん……、こんな世の中になってもまだ外交とかあるのか。
と言うか、こんな状況なのに断れないって何?
どんだけ弱みを握られてるの?
つか、どこの国?
日本だってまだそこらじゅう大変なままなのに、海外の救助?
俺ら一般市民にはわからないが、国同士ともなるともしかして核で脅されてるんか……?
『ゆーこときかないとカク打つぞー』?
かと思ったら、個人的な知り合いからの頼みだそうだ。
だが、話を聞く前に俺は自分の気持ちをはっきりと伝えておく。
「隣の国だったら俺、行かないから」
「カオるん、隣の国ってどこを言ってるんです?」
「日本から見た隣……K国か、北か、チュンか、ロ? でもカオるんが地図を把握しているとは思えん」
失礼な、確かに把握はしていない。
だが、何となく動画とかで出てくる隣……K国だ。
あそこはダメだ。
絶対に行かないぞ。
だって、あそこのゾンビは物凄く速く走るんだ!!!
それはもう、オリンピック選手かってくらいのダッシュ力で、かつ大量なんだよ。
俺、動画で観た。
K国のゾンビ映画はほぼ全部が『走るゾンビ』だ。
学校でも、街中でも、駅でも、新幹線の中でも、みんな猛ダッシュなんだよ!
脚力ありすぎだろ?
『逃走中です』の番組のサングラスの奴らくらいのスピードで何百人規模で走ってくるんだぜ?
『逃走中です』はせいぜい10人くらいなのに戦々恐々として見ていた。それが何百も!
俺、絶対行かない。
「カオるん、映画だったらK国以外のゾンビも走ってたぞ。アメ…」
「ミレさん!」
タウさんがミレさんを止めたが、俺は聴こえてしまった。
ミレさん、アメリカって言おうとしたよな?
「行っていただきたいのはハワイなんです」
あ、何だハワイか。
ハワイならK国でもアメリカでもないから大丈夫だろう。(注:ハワイは米国である)
依頼は飛行機でオアフに飛びブックマーク後、自衛隊員達をそこに運んでもらいたいらしい。
特に俺が戦うような依頼ではなかった。必要なのはカオタクシーか。
現在の自衛隊員達は全員では無いが着々とリアルステータスが発現しているそうだ。
ゲームでWIZをレベル45にして三峯神社詣でをしたそうだ。スキルにWIZ魔法表示されたが、残念ながら魔法書がない。
エルフは勿論、全隊員がレベル45だそうだ。
頭の上に小精霊を乗っけて整列している自衛隊を想像してしまった。可愛すぎるな。ププ…。
俺もエリアテレポートの魔法書は持っていなかった。持っていたら勿論春ちゃんやマルクに使わせている。
『テレポート』の魔法書は数冊あったので、春ちゃんに使用してもらった。マルクは元から持っている。
残りをどうすべきがタウさんに相談したら、ウィズ血盟を目指す『ハケン』が持っておくべきと言われた。
俺は失くす(?)かもしれないので、春ちゃんに預かってもらった。
「うちのハケンで真剣にウィズを目指す若者に使ってもらいたいですね」
うん、春ちゃんの言うとおりだ。今後出てくる大魔法使いのためにとっておいてもらった。
ゴンちゃんは岡山の拠点でテレポートスクロールを作る日々に励んでくれている。
まぁ結局ブックマーク地点を作成するにはそこまで自力での移動になるのだが、テレポートスクロールはあるに越した事がない。
俺のハワイ行きが近づいてきた。
皆に送り出される。パスポートも持っていないのに人生初の海外だ。まぁこんな時代なのでパスポートもピザ?も無くていいそうだ。
俺を乗せる飛行機には最近親しくなった空自の人が居た。良かった。知ってる顔があると安心する。
「香、知らない人に着いていってはいけませんよ」
「カオさん、絶対に空自の方と離れないでくださいね」
「お父さん、お薬持った? 袋持った? 気をつけてね。すぐ帰ってきてね」
「カオるん、マカチョコ買ってきてねハワイならマカチョコよ」
見送りの中に居たアネにねだられた。
「摩訶ちょこ?」
「マカダミアナッツチョコレートよ、マカチョコ」
「どこで売ってるん? マカダミアチョコ」
「どこにでも売ってるでしょ。空港の免税店にもあったわよ」
「いや、空港寄らないから。空港行かないよな?」
近くに立っていた空自の人に聞いたら頷かれた。
「じゃあ、そこらのABCストア」
「何、ABCストア?」
「ハワイのコンビニー」
ハワイのコンビニか……。
てか、外国ってどうなってるんだろう、隕石落下後の大災害。日本だけじゃないよな?
だから今回、自衛隊が救助の手伝い?に行くんだよな?
ハワイもコンビニやってないんじゃないか?
まぁ、とりあえず、向こうについたら現地人に聞いてみるか。
俺は英語を少し勉強したぜ。レベル0.3くらいだが。
ハ、ハロー(こんちわ)
はうあーゆ(元気っすか?)
いつ、ナイスえざー(いい天気ですね)
ここからが難しくなる。
えありず かん、かんべにえんしゅ……
コンビニストア、ドコデスカー(コンビニはどこですか?)
ジューハブ、マカチョコレイト!(マカチョコはありますか?)
いざ、勝負!
あ、返事はイエス、ノーでお願いします。
北海道ギルドを通して指名依頼を入れたそうで、その依頼をもって直接大雪山本部を訪ねてきたのだ。
「海外への救助?」
自衛隊は国外へも通信が繋がっているのか海外からの救助要請を受けたそうだ。
それも断れない案件らしい。
うーん……、こんな世の中になってもまだ外交とかあるのか。
と言うか、こんな状況なのに断れないって何?
どんだけ弱みを握られてるの?
つか、どこの国?
日本だってまだそこらじゅう大変なままなのに、海外の救助?
俺ら一般市民にはわからないが、国同士ともなるともしかして核で脅されてるんか……?
『ゆーこときかないとカク打つぞー』?
かと思ったら、個人的な知り合いからの頼みだそうだ。
だが、話を聞く前に俺は自分の気持ちをはっきりと伝えておく。
「隣の国だったら俺、行かないから」
「カオるん、隣の国ってどこを言ってるんです?」
「日本から見た隣……K国か、北か、チュンか、ロ? でもカオるんが地図を把握しているとは思えん」
失礼な、確かに把握はしていない。
だが、何となく動画とかで出てくる隣……K国だ。
あそこはダメだ。
絶対に行かないぞ。
だって、あそこのゾンビは物凄く速く走るんだ!!!
それはもう、オリンピック選手かってくらいのダッシュ力で、かつ大量なんだよ。
俺、動画で観た。
K国のゾンビ映画はほぼ全部が『走るゾンビ』だ。
学校でも、街中でも、駅でも、新幹線の中でも、みんな猛ダッシュなんだよ!
脚力ありすぎだろ?
『逃走中です』の番組のサングラスの奴らくらいのスピードで何百人規模で走ってくるんだぜ?
『逃走中です』はせいぜい10人くらいなのに戦々恐々として見ていた。それが何百も!
俺、絶対行かない。
「カオるん、映画だったらK国以外のゾンビも走ってたぞ。アメ…」
「ミレさん!」
タウさんがミレさんを止めたが、俺は聴こえてしまった。
ミレさん、アメリカって言おうとしたよな?
「行っていただきたいのはハワイなんです」
あ、何だハワイか。
ハワイならK国でもアメリカでもないから大丈夫だろう。(注:ハワイは米国である)
依頼は飛行機でオアフに飛びブックマーク後、自衛隊員達をそこに運んでもらいたいらしい。
特に俺が戦うような依頼ではなかった。必要なのはカオタクシーか。
現在の自衛隊員達は全員では無いが着々とリアルステータスが発現しているそうだ。
ゲームでWIZをレベル45にして三峯神社詣でをしたそうだ。スキルにWIZ魔法表示されたが、残念ながら魔法書がない。
エルフは勿論、全隊員がレベル45だそうだ。
頭の上に小精霊を乗っけて整列している自衛隊を想像してしまった。可愛すぎるな。ププ…。
俺もエリアテレポートの魔法書は持っていなかった。持っていたら勿論春ちゃんやマルクに使わせている。
『テレポート』の魔法書は数冊あったので、春ちゃんに使用してもらった。マルクは元から持っている。
残りをどうすべきがタウさんに相談したら、ウィズ血盟を目指す『ハケン』が持っておくべきと言われた。
俺は失くす(?)かもしれないので、春ちゃんに預かってもらった。
「うちのハケンで真剣にウィズを目指す若者に使ってもらいたいですね」
うん、春ちゃんの言うとおりだ。今後出てくる大魔法使いのためにとっておいてもらった。
ゴンちゃんは岡山の拠点でテレポートスクロールを作る日々に励んでくれている。
まぁ結局ブックマーク地点を作成するにはそこまで自力での移動になるのだが、テレポートスクロールはあるに越した事がない。
俺のハワイ行きが近づいてきた。
皆に送り出される。パスポートも持っていないのに人生初の海外だ。まぁこんな時代なのでパスポートもピザ?も無くていいそうだ。
俺を乗せる飛行機には最近親しくなった空自の人が居た。良かった。知ってる顔があると安心する。
「香、知らない人に着いていってはいけませんよ」
「カオさん、絶対に空自の方と離れないでくださいね」
「お父さん、お薬持った? 袋持った? 気をつけてね。すぐ帰ってきてね」
「カオるん、マカチョコ買ってきてねハワイならマカチョコよ」
見送りの中に居たアネにねだられた。
「摩訶ちょこ?」
「マカダミアナッツチョコレートよ、マカチョコ」
「どこで売ってるん? マカダミアチョコ」
「どこにでも売ってるでしょ。空港の免税店にもあったわよ」
「いや、空港寄らないから。空港行かないよな?」
近くに立っていた空自の人に聞いたら頷かれた。
「じゃあ、そこらのABCストア」
「何、ABCストア?」
「ハワイのコンビニー」
ハワイのコンビニか……。
てか、外国ってどうなってるんだろう、隕石落下後の大災害。日本だけじゃないよな?
だから今回、自衛隊が救助の手伝い?に行くんだよな?
ハワイもコンビニやってないんじゃないか?
まぁ、とりあえず、向こうについたら現地人に聞いてみるか。
俺は英語を少し勉強したぜ。レベル0.3くらいだが。
ハ、ハロー(こんちわ)
はうあーゆ(元気っすか?)
いつ、ナイスえざー(いい天気ですね)
ここからが難しくなる。
えありず かん、かんべにえんしゅ……
コンビニストア、ドコデスカー(コンビニはどこですか?)
ジューハブ、マカチョコレイト!(マカチョコはありますか?)
いざ、勝負!
あ、返事はイエス、ノーでお願いします。
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