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1000年目
18 不信 ※チヒロ
しおりを挟む※※※ チヒロ ※※※
自分達とは接点のない、あまり親しくない方だから、なのかと思った。
隣にコドリッド伯という信頼できる知り合いがいたから、なのかとも思った。
それもあるのだろう。
けど多分、それだけじゃない。
二人に頼まれたセバス先生は高山に《泊まる》ことは駄目だと言った。
一番楽な方法のはずなのに。
「どんな獣や害虫がいるかわからない」からだと言った。
でも、そんな危険な生き物がいる場所にテオの一族が住んでいるだろうか。
――「実は騎士の中であまり評判の良い方ではありません」――
エリサの言葉で確信した。
理由はわからない。
けれど。
あの二人はダザル卿に私のことを任せなかった。
ダザル卿の領地である高山に泊まる――長時間居続けることも。
あの二人が良いとは言わなかったのだろう。
親しくないから、じゃない。
レオンとシンは……ダザル卿を信じていないんだ。
《危険》だとすら思っているのかもしれない。
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