亡国の姫と財閥令嬢

Szak

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飛鳥学院とその役割

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水無月家で弥生と神無月かんなが当主である文乃から話しを聞かれてる頃如月きさらとアルテミスはというと水上雪乃と挨拶をかわしながら雑談をしていたところにもう1人の水上である葉月に絡まれていた。

 「あら、おはよう!今日は随分と早いのね?」

 「おはよう!葉月はこちらの校舎ではないのでしょ?」

 「そうね、だからといって従姉に会いに来てはいけないという決まりは無いわよね。」

 「あ、あの、おはようございます。如月きさらさん其方の方はどなたなのですか?随分と親しいようですが?」

 「あ、ごめん、ごめん、この娘は水上葉月って言って私の従妹になるのよ!」

 「あ~、貴女がもう1人の水上ですか?私は水上雪乃と申します!」

 「如月きさらの従妹にしては似て無いんですね?申し遅れました私はアルテミス・神前かんざきといいます。」

葉月に対して挨拶を済ませた雪乃とアルテミスだったのだが、雪乃の挨拶が気に入らなかったのか葉月が「もう1人の水上っていうけど貴女何様のつもり」と言い出したのだ。雪乃は私は挨拶した通り水上雪乃です。私以外に水上の苗字がいればもう1人の水上と言われても仕方ないでしょう。それに私の場合本来の水神ではトラブルが増えるので水上と名乗っているのよと雪乃はいう。それを聞いた葉月は苦虫を噛んだような表情になる。

 「葉月、貴女早く自分の校舎に行かないと間に合わないわよ!」

 「わかってるわよ!私はただ、あいさつに来ただけなんだから!」

 「私とアルテミスは同じ場所だからついて来て雪乃は私たちの隣だったかしら?」

 「そのはずだけど確認した方がいいかしら」

 「あのう、如月きさらさん。この学院のシステム的な事聞きたいのだけど教えていただけるかしら?(イマイチこの学院のシステムを理解出来ていないのはまずかったかな?)」

如月きさらはアルテミスにおさらいの意味も込めて説明するわね。この学院は主に訳アリの王族や朝廷の血筋とかいろいろな種族の長だったり長の令嬢・子息などがいて、その種族や国によって規則や掟があるの。だから個別に対応出来る様に作られているのがこの飛鳥学院なわけ、この学院でルールを守れない者たちは即ある施設に収監されることになってるからアルテミスさんも気を付けてね。

 「(そういえば弥生と神無月はどうしてるのかしら?確か、お母様から呼び出されていたようだけど大丈夫かしら?特に神無月かんなはいろいろ言われてそうよね?)」

 「如月きさら如月きさらさん大丈夫ですか?何やらボーとしていたようですけど?」

 「うん、大丈夫よ、ちょっと考え事してただけだからね。さあ、私たちの場所に行きましょアルテミス!」

如月きさら促されて歩き出すアルテミスなのだが、なぜ自分が如月きさらと同じ場所に配置されているのかわからずにいた。水無月家と書かれた場所が見えて来るとそこにはなぜか雪乃が来ていた。

 「あら、雪乃が訪ねて来るなんて珍しいわね、何か不備でもあったの?」

 「不備という訳でも無いけどなぜか?私の所に葉月が居たのだけれど何か聞いているかしら。」

 「葉月が?葉月は一般用の校舎のはずだけど何かあったのかしら?とにかく葉月に会って聞いてみないことにはわからないわね。」

ここ飛鳥学院においては王族の血筋と王族では実は学び舎が違うのである。従者は学び舎の外までしか許されておらず学び舎に入れるのは本人のみとされている。水上水神と水上では立場が違うため校舎や学び舎は別とされているのだが、なぜか葉月が雪乃の学び舎にいるという。

 「ねぇ葉月どうして貴女がこの王族専用校舎にいるのかしら?貴女には一般校舎の案内が行ってるはずだけど?」

 「ん?私はここが一般校舎って案内されて来ただけだけど!」

 「おかしいわね、貴女誰に案内されてここに来たのかしら?」

 「まあ、いいわ、貴女水神水上に喧嘩売る気ならここに居てもいいけど、貴女の母親がどうなっても知らないわよ!」

どんどん顔が蒼褪めていく葉月をよそに誰がここに葉月を案内したのか調べ始める如月きさらの下に元教頭が学園内でおかしなことをしているという報告が来る。如月きさらは元教頭はその日のうちに追い出して学園に入れない様に手配してたはずと思いながらもその元教頭らしき人物の所に急いで行くのだった。

 「話は変わるけどアルテミス、あなたに付けたメイドの天城と出雲とは上手くやれてるの?」

 「ご心配ありがとうございます。私の方がなにも知らないので2人にはいろいろ助けてもらていますので感謝しかないです!」


道すがら如月きさらはアルテミスと専属メイドたちが上手くやれてるのか近況を聞きながら元教頭の所へと向かっていた。アルテミスはというと元ブリティッシュ王国時代は侍女やメイドなどを第2王女にも関わらず付けてはもらえずにいた。王族の侍女やメイドには貴族令嬢が多いこともあり情報漏えいのためにつけなかったということだが、実際は宰相が裏で根回しをして付けない様にしていたのだという。

 「なぜ、あなたがこの学園に入って来ているんですか?」

 「なにを戯言を私はここの教頭だぞ!それに今の水無月家に私を解雇出来る力は無いはずだ!」

 「はぁ~、本当にそう思っていらっしゃるなら残念ですがここで物理的に首を飛ばしてもいいのですよ!そういえばあなたは水無月文乃うちの旦那の名前を知らないんでしたね。」

 「そんなこと知る必要も無い!私は飛鳥学院ここの教頭であり続けることが出来るのだから」

元教頭が自分は飛鳥学院を辞めなくても済むというよくわからない言動を繰り返していた。水無月家は表向きは没落したことにしているがそれは中央を欺くためであり実際は没落などしておらず力を蓄え続けている。

 「あら、随分と早かったのね如月きさら!もう少し時間がかかると思っていたのだけれど、早く来るに越したこともないから。それにアルテミスさんまで一緒なら尚都合がいいわ!」

 「あの、文乃様現在いまどういった状況か教えていただけますでしょうか?元教頭が何やら不穏なことを口走ってたみたいですが」

 「元教頭は知らないのよ、私が水無月家現当主であり如月陸奥が私の旦那だということをね」

 「ば、馬鹿な、如月陸奥だと如月財閥にその人ありとまで言われた如月陸奥が水無月家現当主の旦那だと!」

元教頭の話しもほぼ聞かずに文乃は時計を見ながらそろそろかしらねと言い出した。元教頭は何がそろそろなのかわからずにいた。そして、ヘリポートらしきところに何かが降りたのはわかったのだが何が降りて来たのか誰もわからないという表情を見て文乃はニヤリと嗤う。実はここに降りて来たものは如月で使われてる機体でステルス機能が搭載されており要人などを安全に運ぶために配慮された特殊機体である。
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