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一話 帰還者
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「おい、後ろッ!」
「……へっ? きゃっ!」
バディである女魔導士の背後に忍び寄る小鬼型の魔物……『グレムリン』。それに気が付いた男剣士は急いで女魔導士へと知らせるが、勢い良く振り向いた女魔導士はグレムリンの姿を見て驚き……足を挫いてしまう。
「チッ……はぁっ!」
男剣士は女魔導士の鈍臭い姿に舌打ちをするも、直ぐにグレムリンに斬りかかって助けに入る。
「走るぞっ! レイン!」
「う、うん! ……痛ッ!」
「どうした……ッ!」
動く気配の無い女魔導士……レインの方へ顔を向ける男剣士。どうやらレインは、先程挫いた足の痛みで走る事が出来ないようだ。
「クソッ!」
普段ならこのような小鬼如き、一瞬で討伐する事が出来る二人なのだが……今日に限っては何故かその数が異常に多く、倒しても倒しても湧いてくる為……いつまで経っても戦闘を終える事が出来ない。
「レイン……いいか? 俺の体から手を離すなよっと!」
「……グレン? ひゃあっ!」
動く事が出来ずに座り込むレインを、横抱きにして走り出すグレン。突然のお姫様抱っこに顔を赤らめるレインだが、今はそんな事で恥ずかしがっている場合ではない。
「ここを右に曲がれば出口までッ! ……は?」
後は出口までの直線の道のみ! という所で二人を待っていたのは……
「……うそッ!」
「マジ……か」
夥しい数の……グレムリンの大群であった。
「……ガガッ! ……ギグァ!」
「……ギギッ! グギャッ!」
あまりの絶望に、ゆっくりとレインを降ろして……その場へとへたり込むグレン。
「ごめん、本当にごめんな……レイン」
「はぁ……えっと、何が?」
本当に分からないという様な表情で、首を傾げるレイン。
「な、何がって……俺の我儘でこんな目に合わせちまった事だよッ!」
「……ふふっ! グレンって変な所で律儀だよね?」
「……はぁ?」
「最初はダンジョンなんて怖くて、絶対に行きたくないなって思ってたけど……二人で冒険者を続けて行く内に、グレンと一緒ならもう何も怖くないって思える様になったんだよ?」
「レイン……」
「だから、もしも私がここで終わるとしても……最後までグレンと一緒に居られるのなら──何も怖くない」
そんな会話をしている間にも、グレムリンの軍勢はこちらに押し寄せて──
「……そうか」
「ずっと一緒だよ、グレン。愛してる」
押し寄せて──
「あぁ……俺もレインを」
押し寄せ──
「愛し……ん?」
て来ないッ!?
「あ、あれ……? なん、で?」
「こっちに、寄って……来ない?」
「いやぁ~! おアツいね~、お二人さん!」
「「うわぁッ!」」
突然背後から聞こえて来た声に驚いて叫び声を上げる二人。恐る恐るそちらの方へ振り向くと……
「どもども~!」
満面の笑みでこちらに手を振る、ボロボロの女冒険者が立っていた。
「……へっ? きゃっ!」
バディである女魔導士の背後に忍び寄る小鬼型の魔物……『グレムリン』。それに気が付いた男剣士は急いで女魔導士へと知らせるが、勢い良く振り向いた女魔導士はグレムリンの姿を見て驚き……足を挫いてしまう。
「チッ……はぁっ!」
男剣士は女魔導士の鈍臭い姿に舌打ちをするも、直ぐにグレムリンに斬りかかって助けに入る。
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「う、うん! ……痛ッ!」
「どうした……ッ!」
動く気配の無い女魔導士……レインの方へ顔を向ける男剣士。どうやらレインは、先程挫いた足の痛みで走る事が出来ないようだ。
「クソッ!」
普段ならこのような小鬼如き、一瞬で討伐する事が出来る二人なのだが……今日に限っては何故かその数が異常に多く、倒しても倒しても湧いてくる為……いつまで経っても戦闘を終える事が出来ない。
「レイン……いいか? 俺の体から手を離すなよっと!」
「……グレン? ひゃあっ!」
動く事が出来ずに座り込むレインを、横抱きにして走り出すグレン。突然のお姫様抱っこに顔を赤らめるレインだが、今はそんな事で恥ずかしがっている場合ではない。
「ここを右に曲がれば出口までッ! ……は?」
後は出口までの直線の道のみ! という所で二人を待っていたのは……
「……うそッ!」
「マジ……か」
夥しい数の……グレムリンの大群であった。
「……ガガッ! ……ギグァ!」
「……ギギッ! グギャッ!」
あまりの絶望に、ゆっくりとレインを降ろして……その場へとへたり込むグレン。
「ごめん、本当にごめんな……レイン」
「はぁ……えっと、何が?」
本当に分からないという様な表情で、首を傾げるレイン。
「な、何がって……俺の我儘でこんな目に合わせちまった事だよッ!」
「……ふふっ! グレンって変な所で律儀だよね?」
「……はぁ?」
「最初はダンジョンなんて怖くて、絶対に行きたくないなって思ってたけど……二人で冒険者を続けて行く内に、グレンと一緒ならもう何も怖くないって思える様になったんだよ?」
「レイン……」
「だから、もしも私がここで終わるとしても……最後までグレンと一緒に居られるのなら──何も怖くない」
そんな会話をしている間にも、グレムリンの軍勢はこちらに押し寄せて──
「……そうか」
「ずっと一緒だよ、グレン。愛してる」
押し寄せて──
「あぁ……俺もレインを」
押し寄せ──
「愛し……ん?」
て来ないッ!?
「あ、あれ……? なん、で?」
「こっちに、寄って……来ない?」
「いやぁ~! おアツいね~、お二人さん!」
「「うわぁッ!」」
突然背後から聞こえて来た声に驚いて叫び声を上げる二人。恐る恐るそちらの方へ振り向くと……
「どもども~!」
満面の笑みでこちらに手を振る、ボロボロの女冒険者が立っていた。
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