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3章 紅炎の巫覡
20 憑依
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『や、こんにちは』
セラフィが顔を上げると、そこに顔が見えない少年が浮いていた。
真っ白な空間に、白皙と純白の実験着、白に近い金の髪。白色に溶けてしまいそうな容姿だが、赤い瞳だけがやけに輝いて見えた。しかし、頭部だけ霞がかってよく見えない。
こうなることはなんとなく理解していた。
夢で会おう。その言葉通り、レガリアはセラフィの夢に入り込んできた。
「なんでも出来るんだな。夢に入るとか」
『いいや? こうして意識を繋げることができるのは、強く神の因子を持つ人間だけ。君が大神子の直系だから出来たことだよ。神子はともかく、他のイミタシアたちの夢に入り込むことは無理だね。少なくとも今の状態では』
ということは、フェリクスやシエル、ルシオラやシャルロットの意識に直接語りかけることも可能だということだ。セラフィは不快感を隠さず顔に出す。
よくは見えないものの、レガリアが微笑んだ。
『安心しなよ。彼女は“神のゆりかご”にちゃあんと居るから』
「いなかったらいなかったで、お前をぶちのめす理由が増えて良いんだけどね」
『おお怖い。でもさぁ、僕だって人間だ。八つ当たりくらいしたって当然じゃない?』
「八つ当たり?」
『そう』
少年は腕を組む。微笑んでいたはずの気配が、氷点下まで冷え込む。
滲む苛立ちが容赦なくセラフィを刺していく。彼は盛大にため息をついた。
『――がいなければ、あの子は今頃……』
「……?」
『あぁ、失礼。でもまぁ、君とお話できたから良かった。……歓迎の準備も、君たちが到着するまでには終わるだろう。邂逅を心待ちにしているよ』
今度はわざとらしく両腕を広げ、それから優雅に一礼。
「僕はね、何も知らなかった時はお前も同じだと思ってた。過ごした部屋は違えど、同じ苦しみを耐え抜いた仲間であると」
消えゆく少年を見送りつつ、セラフィは独りぽつんと呟いた。
「でもお前だけは違ったんだね。お前は僕らの仲間じゃなかった。むしろ敵だった。――それを再認識できて良かったよ」
敵対心の中に淡く、安堵が宿った。
この会話で分かった。あの人間を自称する悪魔と、心置きなく刃を向けることが出来そうだ。
夢が醒めていく。
***
青々と揺れる葉擦れの音。踏みしめた草は柔らかくて、どこか湿った風が孕む土の匂いが心地よい。
けれどシャルロットのつま先から先は、そんな感覚からかけ離れた光景が広がっていた。
乾いてひび割れた地面と、そこをはらりと飛ばされていく枯れ草の欠片。黒く染まった木に葉はなく、幹も細く、悪魔に生気を吸い取られたかのよう。動物の気配もなく、代わりに聞こえてくるのは小さくも不気味に重なった怨嗟の声。
今もなおその荒廃はじわじわと範囲を広げ、じきにシャルロットたちの立つ場所をも呑み込んでいくことだろう。
シアルワ・ラエティティア両調査員が再び訪れるよりも早く、彼らはここを訪れていた。目的は枯れた木々の奥に見える障壁、そしてその中にある城の攻略。
これまでで観測されてきた中で一番濃い瘴気の塊は、やはりというべきか大地を蝕んでいた。
もしかしなくても、この光景が女神の危惧したものなのだろう。安易に想像がつく。かの女神シュミネがいなければ、この世界はとっくの昔に余すところなくこうなっていたに違いない。
シャルロットが瘴気を実際に見るのはこれが初めてだ。これまでは話でしか聞いたことがなかったが、こんなにも不気味なものなのか。
隣に立つレイへ視線を向ければ、彼は表情を硬くしながら障壁を見上げていた。そしてシャルロットに気がつくと、不器用に笑ってみせる。
「――私、頑張るから」
「信じてる。でも無理だけはしないで」
「レイがいてくれるもん。大丈夫」
それから後ろを振り向き、二つ上の兄へ頷きかけた。
「セラフィお兄ちゃん、ソフィアを絶対助けてあげてね。私、まだソフィアと大きなお祭り行けてないんだから」
「それは僕もだよ、シャルロット。――もちろん。約束するよ」
兄の言葉に微笑み、前を向く。
これからやることは何の計画性もない、勘による作業だ。なんとなく出来るような気がする、ただそれだけの理由でシャルロットはここに立っている。
ソフィアが攫われた――実際には彼女自ら離反を望む素振りを見せていたが、本心とは限らないためセラフィからそう説明された――ため、どうにかして助けてあげたいと思ったのだ。それに、このままじゃ良くないことが起きるような気がして。
すぅ、と息を吸い込んで瞼を閉じる。暗闇に閉ざされた視界の中で、自分そっくりな女性が両手を組む仕草を見せた。シャルロットもそれに倣う。
レイは、少女の身体がほんのりと発光する様をじっと見守る。長い白金の髪とワンピースが揺れ、神々しい空気が淀んだ空気を切り裂いていく。
閉じられていた少女の瞼が開き、翡翠の瞳が覗く。爛々と輝くそれは、普段の少女には似つかわしくない獰猛ささえあった。
ここにいるのはシャルロットではない、とレイは思う。
彼女の身体を借りた誰かだ。
ふいに、彼女が両腕を前へ伸ばした。後ろに控えるセラフィたちに道を指し示すかのようなその仕草と同時に、障壁に向けてまっすぐ草木が息を吹き返した。地獄のような荒れた光景の中、その道だけが青さを取り戻す。
伸びていった道が障壁にぶつかったその時、少女の顔に苦悶が浮かぶ。
『……』
「シャルロット!」
『……』
震え始めた少女の肩を支え、レイは背後を向いた。
「今のうちに、早く行ってください」
「分かった。レイ君、シャルロットをどうか……守ってあげてくれ」
「……? もちろんです」
セラフィの声音に違和感をおぼえたが、一刻を争う今は言及している暇はない。
レイは走り去って行く彼らの後ろ姿を見送った。
『……』
「すごいな、これが大神子の……いや、女神のチカラか」
護衛のためにと残ったミセリアがぽつりと呟いた。
少女の顔を覗き見たレイは息苦しさを覚える。彼女の顔は既に青白く、瞳は涙の膜で潤み、額には冷や汗の玉が浮かんでいる。
彼女はこんなに頑張っているのに。
彼女の兄から守れと言われても。
(俺にも何か力があれば良かったのに)
***
シャルロットの思いつきが無事に成功し、障壁までは難なく進むことが出来る。
セラフィは先頭を走りながら、頑張ってくれている妹へ感謝の念を送った。
少し走ればすぐに迫る黒い壁。その一部が徐々に溶けるように消えゆく様が見て取れる。大人の男が横に三人並んだくらいの穴が開いたところで背後へ目配せをし、壁の中へと滑り込む。
壁の中もやはり荒廃しており、美しさを保つ城だけが浮いて見えた。
「戻って来ちゃったね」
シェキナの堅い声に、返事はせずともイミタシアたちは内心頷いた。
かつて自分たちが暮らした場所。新しい神を生み出し、擁するためだけの城。それ故に“神のゆりかご”と呼ばれ、イミタシアたちに忌み嫌われた純白の地獄。
それはソフィアとて同じはずだった。
「さっさと帰ろう、みんなで」
見上げるほど大きな観音開きの扉がひとりでに開く。
あの悪魔が歓迎しているかのようで腹が立つ。自分が女神の血縁ならば、偽の神たるレガリアに対して不快感を覚えるのは自然なことなのだろうか。
怒りを息と共に呑み込み、真正面からの突入を果たす。白い外見と全く同じ色の中へと、迷いなく。
その後ろ姿を主君と仲間達が心配そうに見つめていることにも気がつかないまま、セラフィは銀の槍を強く強く握りしめた。
セラフィが顔を上げると、そこに顔が見えない少年が浮いていた。
真っ白な空間に、白皙と純白の実験着、白に近い金の髪。白色に溶けてしまいそうな容姿だが、赤い瞳だけがやけに輝いて見えた。しかし、頭部だけ霞がかってよく見えない。
こうなることはなんとなく理解していた。
夢で会おう。その言葉通り、レガリアはセラフィの夢に入り込んできた。
「なんでも出来るんだな。夢に入るとか」
『いいや? こうして意識を繋げることができるのは、強く神の因子を持つ人間だけ。君が大神子の直系だから出来たことだよ。神子はともかく、他のイミタシアたちの夢に入り込むことは無理だね。少なくとも今の状態では』
ということは、フェリクスやシエル、ルシオラやシャルロットの意識に直接語りかけることも可能だということだ。セラフィは不快感を隠さず顔に出す。
よくは見えないものの、レガリアが微笑んだ。
『安心しなよ。彼女は“神のゆりかご”にちゃあんと居るから』
「いなかったらいなかったで、お前をぶちのめす理由が増えて良いんだけどね」
『おお怖い。でもさぁ、僕だって人間だ。八つ当たりくらいしたって当然じゃない?』
「八つ当たり?」
『そう』
少年は腕を組む。微笑んでいたはずの気配が、氷点下まで冷え込む。
滲む苛立ちが容赦なくセラフィを刺していく。彼は盛大にため息をついた。
『――がいなければ、あの子は今頃……』
「……?」
『あぁ、失礼。でもまぁ、君とお話できたから良かった。……歓迎の準備も、君たちが到着するまでには終わるだろう。邂逅を心待ちにしているよ』
今度はわざとらしく両腕を広げ、それから優雅に一礼。
「僕はね、何も知らなかった時はお前も同じだと思ってた。過ごした部屋は違えど、同じ苦しみを耐え抜いた仲間であると」
消えゆく少年を見送りつつ、セラフィは独りぽつんと呟いた。
「でもお前だけは違ったんだね。お前は僕らの仲間じゃなかった。むしろ敵だった。――それを再認識できて良かったよ」
敵対心の中に淡く、安堵が宿った。
この会話で分かった。あの人間を自称する悪魔と、心置きなく刃を向けることが出来そうだ。
夢が醒めていく。
***
青々と揺れる葉擦れの音。踏みしめた草は柔らかくて、どこか湿った風が孕む土の匂いが心地よい。
けれどシャルロットのつま先から先は、そんな感覚からかけ離れた光景が広がっていた。
乾いてひび割れた地面と、そこをはらりと飛ばされていく枯れ草の欠片。黒く染まった木に葉はなく、幹も細く、悪魔に生気を吸い取られたかのよう。動物の気配もなく、代わりに聞こえてくるのは小さくも不気味に重なった怨嗟の声。
今もなおその荒廃はじわじわと範囲を広げ、じきにシャルロットたちの立つ場所をも呑み込んでいくことだろう。
シアルワ・ラエティティア両調査員が再び訪れるよりも早く、彼らはここを訪れていた。目的は枯れた木々の奥に見える障壁、そしてその中にある城の攻略。
これまでで観測されてきた中で一番濃い瘴気の塊は、やはりというべきか大地を蝕んでいた。
もしかしなくても、この光景が女神の危惧したものなのだろう。安易に想像がつく。かの女神シュミネがいなければ、この世界はとっくの昔に余すところなくこうなっていたに違いない。
シャルロットが瘴気を実際に見るのはこれが初めてだ。これまでは話でしか聞いたことがなかったが、こんなにも不気味なものなのか。
隣に立つレイへ視線を向ければ、彼は表情を硬くしながら障壁を見上げていた。そしてシャルロットに気がつくと、不器用に笑ってみせる。
「――私、頑張るから」
「信じてる。でも無理だけはしないで」
「レイがいてくれるもん。大丈夫」
それから後ろを振り向き、二つ上の兄へ頷きかけた。
「セラフィお兄ちゃん、ソフィアを絶対助けてあげてね。私、まだソフィアと大きなお祭り行けてないんだから」
「それは僕もだよ、シャルロット。――もちろん。約束するよ」
兄の言葉に微笑み、前を向く。
これからやることは何の計画性もない、勘による作業だ。なんとなく出来るような気がする、ただそれだけの理由でシャルロットはここに立っている。
ソフィアが攫われた――実際には彼女自ら離反を望む素振りを見せていたが、本心とは限らないためセラフィからそう説明された――ため、どうにかして助けてあげたいと思ったのだ。それに、このままじゃ良くないことが起きるような気がして。
すぅ、と息を吸い込んで瞼を閉じる。暗闇に閉ざされた視界の中で、自分そっくりな女性が両手を組む仕草を見せた。シャルロットもそれに倣う。
レイは、少女の身体がほんのりと発光する様をじっと見守る。長い白金の髪とワンピースが揺れ、神々しい空気が淀んだ空気を切り裂いていく。
閉じられていた少女の瞼が開き、翡翠の瞳が覗く。爛々と輝くそれは、普段の少女には似つかわしくない獰猛ささえあった。
ここにいるのはシャルロットではない、とレイは思う。
彼女の身体を借りた誰かだ。
ふいに、彼女が両腕を前へ伸ばした。後ろに控えるセラフィたちに道を指し示すかのようなその仕草と同時に、障壁に向けてまっすぐ草木が息を吹き返した。地獄のような荒れた光景の中、その道だけが青さを取り戻す。
伸びていった道が障壁にぶつかったその時、少女の顔に苦悶が浮かぶ。
『……』
「シャルロット!」
『……』
震え始めた少女の肩を支え、レイは背後を向いた。
「今のうちに、早く行ってください」
「分かった。レイ君、シャルロットをどうか……守ってあげてくれ」
「……? もちろんです」
セラフィの声音に違和感をおぼえたが、一刻を争う今は言及している暇はない。
レイは走り去って行く彼らの後ろ姿を見送った。
『……』
「すごいな、これが大神子の……いや、女神のチカラか」
護衛のためにと残ったミセリアがぽつりと呟いた。
少女の顔を覗き見たレイは息苦しさを覚える。彼女の顔は既に青白く、瞳は涙の膜で潤み、額には冷や汗の玉が浮かんでいる。
彼女はこんなに頑張っているのに。
彼女の兄から守れと言われても。
(俺にも何か力があれば良かったのに)
***
シャルロットの思いつきが無事に成功し、障壁までは難なく進むことが出来る。
セラフィは先頭を走りながら、頑張ってくれている妹へ感謝の念を送った。
少し走ればすぐに迫る黒い壁。その一部が徐々に溶けるように消えゆく様が見て取れる。大人の男が横に三人並んだくらいの穴が開いたところで背後へ目配せをし、壁の中へと滑り込む。
壁の中もやはり荒廃しており、美しさを保つ城だけが浮いて見えた。
「戻って来ちゃったね」
シェキナの堅い声に、返事はせずともイミタシアたちは内心頷いた。
かつて自分たちが暮らした場所。新しい神を生み出し、擁するためだけの城。それ故に“神のゆりかご”と呼ばれ、イミタシアたちに忌み嫌われた純白の地獄。
それはソフィアとて同じはずだった。
「さっさと帰ろう、みんなで」
見上げるほど大きな観音開きの扉がひとりでに開く。
あの悪魔が歓迎しているかのようで腹が立つ。自分が女神の血縁ならば、偽の神たるレガリアに対して不快感を覚えるのは自然なことなのだろうか。
怒りを息と共に呑み込み、真正面からの突入を果たす。白い外見と全く同じ色の中へと、迷いなく。
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