35 / 51
3章 寂しがり屋のかみさま
1 心なき世界
しおりを挟む
夜の風は夏といえどひんやり冷たい。
軽く震え上がり、シャルロットは空から視線を外す。
レガリアが生きとし生けるもの全ての思考力を奪う術式を展開させた今、もたもたしている暇はない。勢いに任せて啖呵を切ったは良いが、具体的にどうすればあの鳥籠の如き威容を破壊出来るのかさっぱり分からない。まずは誰かと合流したい。
永久の花畑に集まったフェリクスとアルはレイによってどこかに転移させられ、戦っていたビエントとテラ、様子を見に行ったソフィアの誰もが見当たらない。一体どこへ行ってしまったのか。
「レイ……」
レガリアと共にどこかへ消えてしまった彼を想う。
刹那、視界に光が映り込んだ。顔を上げると、遠くに青白い光の柱が見えた。白い鳥籠とはまた違う、儚くも美しい光の槍。
比較的近くにひとつ。残りの二つは少し遠い。
あれは、何を示しているのだろうか。
そう考えた瞬間、緩やかな風が吹いて、白い光に照らされた青漆の精霊が姿を見せる。いつもの余裕綽々とした笑みは鳴りを潜め、傷だらけの顔には神妙な表情を浮かべている。
「無事だったか」
「うん。それよりみんなは?」
「なんか冷静だな? まぁいいや。――とりあえずテラはどっか行った。他は知らん。だが」
ビエントは先ほど現れたばかりの青い柱を一瞥して肩をすくめる。
「あれはなんだ?」
「私にも分からない。でも、なんだか悪いものじゃないような気がするよ」
「ふうん? ま、同感っちゃ同感だが……」
「柱が立っている位置、分かる?」
「目測だが、順にラエティティア城、シアルワ城、あとはどこだ? よく分からんがシアルワ領だ」
「なるほど?」
どこか釈然としない顔のまま、動かないままでもいけないだろうと思案する。
「とりあえず、青い光の場所に行ってみよう。まずは一番近いラエティティア城からだね」
「そういやゼノの野郎もラエティティア城にすっ飛んでったな……丁度良い、あいつは精霊だから無事なはず。ひとまず話を聞くべきだ」
「ゼノ様も来てくれたんだね。『神の因子を持つ者に干渉出来ない』……か。そうだね。世界がどうなっているかも確認しないと」
レガリアの言葉を反復し、シャルロットは小さく頷いた。それから転移魔法を発動させようとしたが、それをビエントが制する。
「待て。お前は俺がラエティティア城まで連れて行く」
「いいの?」
「あぁ。あの御方の残した希望だ、少しでも待遇は良くしないとな」
そう言って逞しい腕がひょいと少女を持ち上げる。ビエントの片腕に座るような形だ。
バランスを取るために逞しい肩や首に腕を回し、恐る恐る顔を覗き込めばビエントは意外にも片眉を上げて薄く笑む。一年前に故郷を焼いた元凶だとは思えないくらいだ。
「それじゃあ行きますか、我らがヒメサマ」
「精霊にお姫様扱いされるなんて貴重な経験をしたなぁ。後で自慢できそうだね」
「うーん、やっぱりなんか性格変わっただろ」
***
ふわりと降り立った先はやけに静かだった。白亜の壁にしんと静まりかえった廊下。窓から差し込むのは巨大な鳥籠から発せられる月光の如き白い光。赤いビロードの絨毯が敷かれたそこには等間隔に簡易甲冑を纏った騎士が並んでおり、黒い影が長く伸びている。兜もなく顕わになった顔に表情と呼べるものはない。
ただの無しかそこにはない。
どこか異様な空気に息を呑んだ瞬間、並ぶ彼らの顔が一斉にシャルロット達を向く。かしゃん、と手にした剣の金属音。
「侵入者発見。即刻死刑」
「へ?」
「めんどくせぇ雰囲気だな」
レガリアが術式を発動させてからさほど時間は経っていない。普段のラエティティア王国の雰囲気とは一転したこの空気は術式が正しく作用していることの表れなのだろう。
城と花畑が近いという理由もあるのだろうが、それにしても効果が表れるのが早すぎやしないか。あの男がどこかでほくそ笑んだような、そんな腹立たしい気配がする。
「ビエント。峰打ちで黙らせて」
「はぁ? 殺せば良いだろうが」
「私の中のシュミネ様がそう言ってるの」
「……」
しぶしぶ、といった様子で口の端を歪めたビエントだが、結局のところ峰打ちも暴挙もその手で行うことはなかった。
なぜならば。
「待ちなさい。武器を収め、控えなさい」
背後から聞こえてきたのは僅かに焦りの混じった少女の声。シャルロットたちが振り向くと、そこに立っていたのは桃色の長髪を頭の横でまとめたラエティティア女王シエルだ。側には険しい顔つきのゼノが控えている。
「シエル様」
「この者たちは私が直接尋問いたします。手を出さないように」
「しかし、シエル様の公務の作業効率が落ちます。それでは国政が滞る」
「いいえ。彼らは精霊と女神の恩恵を受けた者。それこそ利用せねばなりません。私は神子です。彼らの対応は私以外にあり得ません」
以前のような柔らかな雰囲気から一転、あのミラージュを彷彿とさせる彼女は小さく息継ぎをして、その翠玉の瞳に女王の眼光を宿した。
「これ以上の口答えは許しません。貴方たちは貴方たちの役割を全うなさい。それが使命でしょう」
「……御意に」
騎士達は無表情のまま、剣を鞘に収めて元の位置に持ち直す。また不気味な廊下が出来上がった。
再び静まりかえったそこで、シエルはシャルロットとビエントをチラリと見やる。
「こちらへ。話をしましょう」
***
シエルとゼノに案内されたのはいつもの執務室ではなく、城の展望室だ。シアルワ王国のものとは違った、大理石で作られた白い造花をあしらった柱が円形に並び、青空を模した天井の柱廊広間。壁の一部はガラス張りで、いくつかはバルコニーに繋がる扉にもなっている。そのうちのひとつを開けて女王はバルコニーへシャルロットたちを案内する。
静謐な夜に人の気配を感じない街の風景。明かりは灯っているが、キラキラと瞬く活気は一切ない。
ただ夏にしては冷えた風が寂しく吹いていた。
「ゼノ様から事情は聞きました。レガリアなる新しい神が降臨されたようですね」
「はい。この状況も彼が引き起こしたもので間違いありません」
簡潔に事情を話すとシエルは哀しそうに眉をひそめた。
「なるほど、あの術式はそういう……。だからアルも……。私たちもいつかは心を失ってしまうかもしれない、と」
「――はい。でも、私は彼を止めると誓いました。協力してくださいますか」
「えぇ、それはもちろん。でも」
翠玉の瞳が陰る。幼さの残っていたはずのそこには国を憂う涙の膜がうっすらと張っていた。
「私は神子です。あくまで女神の力、その一部をお借りした血筋に過ぎません。そして私自身はミラージュ様から力の使い方を教わっていません。そんな身で何かお役に立てることがあるのかと、不安に思っています」
「神子の力……」
ラエティティアの神子が受け継いできた能力は魂に関するものだ。
元は魂に刻まれた記憶を子孫に引き継ぎ、世界の歴史を正しく記録するというものだ。それをミラージュは悪用し、記憶だけでなく魂ごと子孫に引き継いで五百年を生きるという荒業をやってのけていたのだが……。
神子はシャルロットを除き合計三人だ。正確には四人だが、それぞれの血筋で最も強い力を持つのは三人。予測だが、その誰もがまだレガリアの術式から逃れられているはず。
状況を打破するために神子の力を借りられないだろうか。
そう言えば、と顔を上げる。
「ミラージュさまはお眠りになっているんですよね?」
「えっと、多分。私が魂の記憶を次代に引き継いで死ぬまでの間は大人しくしていると……」
「シエル様も神子ですから、ご自身の魂に働きかけることも可能なはずです。まずはミラージュ様からお話を聞きましょう」
「へ? で、でもわたし」
シャルロットはにっこりと笑ってシエルの手を両手で包み込む。
「大丈夫です。やり方は分からなくても、案外なんとかなるものですよ! 私がそうでしたから」
「やっぱりお前性格が」
「うるさい、黙ってて」
「……」
後ろの大精霊を黙らせて、シャルロットはもう一度女王殿下に向き直る。
「こんな状況です、少しでも出来ることを試していかなければいけないと思うのです、えぇ」
「そう、ね。そうですよね! 私、頑張ります!」
「はい! でもここは危険ですし、とりあえずシアルワ城に行きませんか? フェリクス陛下や仲間たちの無事も確認したいのもありますし」
シエルはその提案にゼノを振り返るが、白い精霊は静かに頷くだけだ。
「分かりました。そうします」
「決まりですね! それじゃあ行きましょう」
少しばかり押しの強い発言にシエルが気圧されて頷いている姿にゼノはうっかり苦笑いを浮かべ――それからいつかは戦ったことのあるビエントが謎にドヤ顔を浮かべているのを見て、やれやれと額を抑えるのだった。
軽く震え上がり、シャルロットは空から視線を外す。
レガリアが生きとし生けるもの全ての思考力を奪う術式を展開させた今、もたもたしている暇はない。勢いに任せて啖呵を切ったは良いが、具体的にどうすればあの鳥籠の如き威容を破壊出来るのかさっぱり分からない。まずは誰かと合流したい。
永久の花畑に集まったフェリクスとアルはレイによってどこかに転移させられ、戦っていたビエントとテラ、様子を見に行ったソフィアの誰もが見当たらない。一体どこへ行ってしまったのか。
「レイ……」
レガリアと共にどこかへ消えてしまった彼を想う。
刹那、視界に光が映り込んだ。顔を上げると、遠くに青白い光の柱が見えた。白い鳥籠とはまた違う、儚くも美しい光の槍。
比較的近くにひとつ。残りの二つは少し遠い。
あれは、何を示しているのだろうか。
そう考えた瞬間、緩やかな風が吹いて、白い光に照らされた青漆の精霊が姿を見せる。いつもの余裕綽々とした笑みは鳴りを潜め、傷だらけの顔には神妙な表情を浮かべている。
「無事だったか」
「うん。それよりみんなは?」
「なんか冷静だな? まぁいいや。――とりあえずテラはどっか行った。他は知らん。だが」
ビエントは先ほど現れたばかりの青い柱を一瞥して肩をすくめる。
「あれはなんだ?」
「私にも分からない。でも、なんだか悪いものじゃないような気がするよ」
「ふうん? ま、同感っちゃ同感だが……」
「柱が立っている位置、分かる?」
「目測だが、順にラエティティア城、シアルワ城、あとはどこだ? よく分からんがシアルワ領だ」
「なるほど?」
どこか釈然としない顔のまま、動かないままでもいけないだろうと思案する。
「とりあえず、青い光の場所に行ってみよう。まずは一番近いラエティティア城からだね」
「そういやゼノの野郎もラエティティア城にすっ飛んでったな……丁度良い、あいつは精霊だから無事なはず。ひとまず話を聞くべきだ」
「ゼノ様も来てくれたんだね。『神の因子を持つ者に干渉出来ない』……か。そうだね。世界がどうなっているかも確認しないと」
レガリアの言葉を反復し、シャルロットは小さく頷いた。それから転移魔法を発動させようとしたが、それをビエントが制する。
「待て。お前は俺がラエティティア城まで連れて行く」
「いいの?」
「あぁ。あの御方の残した希望だ、少しでも待遇は良くしないとな」
そう言って逞しい腕がひょいと少女を持ち上げる。ビエントの片腕に座るような形だ。
バランスを取るために逞しい肩や首に腕を回し、恐る恐る顔を覗き込めばビエントは意外にも片眉を上げて薄く笑む。一年前に故郷を焼いた元凶だとは思えないくらいだ。
「それじゃあ行きますか、我らがヒメサマ」
「精霊にお姫様扱いされるなんて貴重な経験をしたなぁ。後で自慢できそうだね」
「うーん、やっぱりなんか性格変わっただろ」
***
ふわりと降り立った先はやけに静かだった。白亜の壁にしんと静まりかえった廊下。窓から差し込むのは巨大な鳥籠から発せられる月光の如き白い光。赤いビロードの絨毯が敷かれたそこには等間隔に簡易甲冑を纏った騎士が並んでおり、黒い影が長く伸びている。兜もなく顕わになった顔に表情と呼べるものはない。
ただの無しかそこにはない。
どこか異様な空気に息を呑んだ瞬間、並ぶ彼らの顔が一斉にシャルロット達を向く。かしゃん、と手にした剣の金属音。
「侵入者発見。即刻死刑」
「へ?」
「めんどくせぇ雰囲気だな」
レガリアが術式を発動させてからさほど時間は経っていない。普段のラエティティア王国の雰囲気とは一転したこの空気は術式が正しく作用していることの表れなのだろう。
城と花畑が近いという理由もあるのだろうが、それにしても効果が表れるのが早すぎやしないか。あの男がどこかでほくそ笑んだような、そんな腹立たしい気配がする。
「ビエント。峰打ちで黙らせて」
「はぁ? 殺せば良いだろうが」
「私の中のシュミネ様がそう言ってるの」
「……」
しぶしぶ、といった様子で口の端を歪めたビエントだが、結局のところ峰打ちも暴挙もその手で行うことはなかった。
なぜならば。
「待ちなさい。武器を収め、控えなさい」
背後から聞こえてきたのは僅かに焦りの混じった少女の声。シャルロットたちが振り向くと、そこに立っていたのは桃色の長髪を頭の横でまとめたラエティティア女王シエルだ。側には険しい顔つきのゼノが控えている。
「シエル様」
「この者たちは私が直接尋問いたします。手を出さないように」
「しかし、シエル様の公務の作業効率が落ちます。それでは国政が滞る」
「いいえ。彼らは精霊と女神の恩恵を受けた者。それこそ利用せねばなりません。私は神子です。彼らの対応は私以外にあり得ません」
以前のような柔らかな雰囲気から一転、あのミラージュを彷彿とさせる彼女は小さく息継ぎをして、その翠玉の瞳に女王の眼光を宿した。
「これ以上の口答えは許しません。貴方たちは貴方たちの役割を全うなさい。それが使命でしょう」
「……御意に」
騎士達は無表情のまま、剣を鞘に収めて元の位置に持ち直す。また不気味な廊下が出来上がった。
再び静まりかえったそこで、シエルはシャルロットとビエントをチラリと見やる。
「こちらへ。話をしましょう」
***
シエルとゼノに案内されたのはいつもの執務室ではなく、城の展望室だ。シアルワ王国のものとは違った、大理石で作られた白い造花をあしらった柱が円形に並び、青空を模した天井の柱廊広間。壁の一部はガラス張りで、いくつかはバルコニーに繋がる扉にもなっている。そのうちのひとつを開けて女王はバルコニーへシャルロットたちを案内する。
静謐な夜に人の気配を感じない街の風景。明かりは灯っているが、キラキラと瞬く活気は一切ない。
ただ夏にしては冷えた風が寂しく吹いていた。
「ゼノ様から事情は聞きました。レガリアなる新しい神が降臨されたようですね」
「はい。この状況も彼が引き起こしたもので間違いありません」
簡潔に事情を話すとシエルは哀しそうに眉をひそめた。
「なるほど、あの術式はそういう……。だからアルも……。私たちもいつかは心を失ってしまうかもしれない、と」
「――はい。でも、私は彼を止めると誓いました。協力してくださいますか」
「えぇ、それはもちろん。でも」
翠玉の瞳が陰る。幼さの残っていたはずのそこには国を憂う涙の膜がうっすらと張っていた。
「私は神子です。あくまで女神の力、その一部をお借りした血筋に過ぎません。そして私自身はミラージュ様から力の使い方を教わっていません。そんな身で何かお役に立てることがあるのかと、不安に思っています」
「神子の力……」
ラエティティアの神子が受け継いできた能力は魂に関するものだ。
元は魂に刻まれた記憶を子孫に引き継ぎ、世界の歴史を正しく記録するというものだ。それをミラージュは悪用し、記憶だけでなく魂ごと子孫に引き継いで五百年を生きるという荒業をやってのけていたのだが……。
神子はシャルロットを除き合計三人だ。正確には四人だが、それぞれの血筋で最も強い力を持つのは三人。予測だが、その誰もがまだレガリアの術式から逃れられているはず。
状況を打破するために神子の力を借りられないだろうか。
そう言えば、と顔を上げる。
「ミラージュさまはお眠りになっているんですよね?」
「えっと、多分。私が魂の記憶を次代に引き継いで死ぬまでの間は大人しくしていると……」
「シエル様も神子ですから、ご自身の魂に働きかけることも可能なはずです。まずはミラージュ様からお話を聞きましょう」
「へ? で、でもわたし」
シャルロットはにっこりと笑ってシエルの手を両手で包み込む。
「大丈夫です。やり方は分からなくても、案外なんとかなるものですよ! 私がそうでしたから」
「やっぱりお前性格が」
「うるさい、黙ってて」
「……」
後ろの大精霊を黙らせて、シャルロットはもう一度女王殿下に向き直る。
「こんな状況です、少しでも出来ることを試していかなければいけないと思うのです、えぇ」
「そう、ね。そうですよね! 私、頑張ります!」
「はい! でもここは危険ですし、とりあえずシアルワ城に行きませんか? フェリクス陛下や仲間たちの無事も確認したいのもありますし」
シエルはその提案にゼノを振り返るが、白い精霊は静かに頷くだけだ。
「分かりました。そうします」
「決まりですね! それじゃあ行きましょう」
少しばかり押しの強い発言にシエルが気圧されて頷いている姿にゼノはうっかり苦笑いを浮かべ――それからいつかは戦ったことのあるビエントが謎にドヤ顔を浮かべているのを見て、やれやれと額を抑えるのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる