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3章 寂しがり屋のかみさま
3 青き封印
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シアルワ王国の地下遺跡。
青黒い鉱石で構成された、現在では無人の下水施設として用いられている場所だ。元は何かの遺跡として建築されたと思われており、臭いさえなければ荘厳な雰囲気を楽しめる。
以前は城下町シャーンスと行き来するために通ったが、今回は逆の方向へと進む。城の直下、まだ誰も足を踏み入れたことのない場所へ。そのため、青い光の柱が落ちている場所までの道のりは全く分からない。セラフィから街と城を繋ぐ道順だけしか教わっていないセルペンスもそうだが、王族であるフェリクスですら知っていたか怪しい。
この地下遺跡へ向かっていたらしいラルカの姿も見当たらない。
壁に一定距離ごとに据えられた発光石のランプのおかげである程度は遠くまで見通せる。昔の人間か精霊が編み出した技術だろうか。
カクカクとした見通しの悪い通路が続く様はまるで迷宮だ。
「壁を吹っ飛ばすのはありか?」
「なし。もし衝撃でお城が崩れちゃったらどうするの」
ビエントの提案を一瞬で切り捨てつつ、シャルロットは眉を寄せる。
「既に帰り道が分からなくなってる……」
「こういう時は目的の方角だけしっかり把握出来ればなんとかなるもんだ。あと一応だが目印もノアに付けてもらってる。帰りはそれを辿れば良い」
がり、と音がしているのはノアが大剣で壁や床に傷を付けているためであった。何をしているのかと思ったがそういうことか、とシャルロットは納得する。
クロウは分かれ道に到達した際も少し迷うことはあれど、比較的即決して進む道を決めてくれている。情報屋として働くためにも方向感覚を養っておくのは必要なことだったのだろう。
「迷路のような屋敷でも、万が一しくじって捕まった時のことを考えておくのが裏の社会を覗く俺たちの必須条件だ。歩いてきた道のり、構造、仕掛けとかその辺を把握しておかないと脱走するのも難しいしな」
実感のこもった言葉であった。多分、何度かスパイか何かの容疑で捕まりかけたことがあるのだろう。
曖昧な返事をし――いくら大神子の血を継いでいるからと言っても、ビエントに襲撃されるまではただの村娘として過ごしてきたのだ、裏社会など知るはずもない――、シャルロットは前を向き直る。
しばらく進んでいると、やがて下水施設としての臭いが薄れてくる。歩いた時間を考えても城の敷地内から出ていないはずどころか迷ったことも加味すると中心部に近づいている――はず。城の下水施設はまた別にあるということだろうか。
水路は見当たらないが、どこからか涼やかな水の音が聞こえてくる。
「近いかもね」
「ん? 何が?」
「通路の終わりが。ほら、水の音の反響の仕方。多分、近くに広い空間があるんじゃないかな」
後方を歩いていたセルペンスがノアに言った通り、水音は順番に大きく、そして響くようになっている。
その言葉は正しいものであった。
通路の先にあったのは広い空間。城の広間には劣るものの、水温が響き渡るに相応しい規模はある。
通路から短い階段を上った先にある円形の床には滑り止めのためか薄く彫刻が施され、その下には澄んだ水がどこかへ流れる水路が据えられている。発光石の光を反射しているためか青色に輝いていた。
目を引くのは中央部の床から天井まで突き抜けている青い光の柱。そしてその下に位置する三人分の人影だ。
一人はラルカ。周りに黄金蝶を侍らせてしゃがみ込んでいる。やはり、ここが目的地であったらしい。
一人はミセリア。こちらもしゃがみ込んだまま、柱に片手を添えている。
最後の一人がフェリクスだった。その身を横たえ、どうやら眠っているらしい。二人と違うのは彼が柱の内側にいるということ。そして二人は内側に入れないらしいということだった。
気配に気がついたのか、ラルカが振り向く。あどけなさを湛えた少女だが、その顔はひどく不安そうに見えた。
「ラルカ」
「あ……ごめんなさい、勝手に行動して。でも、視えたんです。王様がここにいること、ミセリアがここに来ること」
そこでシャルロットは気がつく。
すやすやと眠っているフェリクスを見つめているミセリアだが、あの気高く美しい表情がごっそりと抜け落ちていた。焦がれているような、そうでないような……少しだけ寂しそうに感じられる眼差しを、無二の人に向けている。
ミセリアは神子でもイミタシアでもない。
つまり神に類する因子を一切持っていない生粋の人間だ。そんな彼女が術式の影響を防ぐことができるはずもなく。他の人々と同じように狂信者になっていてもおかしくはないと言うのに、しおらしくしている姿はそうは見えない。
ただ、いつもと様子が違うことを考えても全く効いていないというわけではなさそうだ。
「強靱な精神力、かな」
後ろからぽつりと聞こえてきた声にシャルロットは頷く。彼にとってミセリアは愛する人が可愛がっていた妹だ。気にかけるのも自然なことである。
問題はもう一人。フェリクスだ。
表情は夜にぐっすり眠っているかの如く穏やかなものだ。ただ、何度か呼びかけても目覚める気配はない。声を遮断されているのか、彼自身の意識を浮上させないようにしているかは定かではない。
赤銅色の羽織と白い軍服に似た正装は少し前に見た時と変わりない。
シャルロットは柱に近づき、そっと手を伸ばす。
青色を湛えた光の壁。一見して実体のなさそうに見えるが、指先にはガラスに触れているかのような感覚を伝えてくる。ペタペタと何度か触れ、この柱の内部に入ることは不可能だと再確認する。
「結界なのかな。これもレガリアが?」
「いや、違うんじゃないか。あいつの仕業ならさっさと民衆の中に放り込む方が探す手間なくこいつの動きを封じられる。別の要因だな。レガリアお気に入りのガキがやったんじゃないか?」
「……」
「なんだ、腑に落ちないって顔だな」
「……うん。レイがやったにしろ、何のために王様を閉じ込めたのか全く分からない。まぁ、今はそこが重要じゃなさそうだから後で考えよう」
ビエントもビエントで何か考えているらしく、微かに目を眇めて両腕を組む。
シャルロットは宙に花弁の形をした刃をひとつ顕現させると、少しだけ意識を集中させる。ひとりでに動き出したそれは柱にぶつかり、金属音を鳴らして跳ね飛ばされた。そしてそのまま霧散する。
「実力行使も無理みたい」
「あの方の力をもってしても破れない、か。それほど強固なものであるなら要があるはずだ。それを壊せば良いって話だが、肝心の要がなんなのか分からないってのが困りものだな」
「要? それはなに?」
「精霊が使う術っていうのにも種類がある。普段は攻撃用とかすぐに消えるものしか使わないから何も要らないけどな、長く持続させたかったり強固なものにしたい場合は術式を付与する必要がある。それが要だ。何かを生み出す場合も、出来上がったソレには要――術式を埋め込む。強化するとともに同時に弱点にもなりうるが、術式の内容と場所を特定されない限りは要なしで錬成したモノよりずっと強固で堅いものになる。術者本人や対象者、対象物に要を埋め込み、それらが特定の状況になったら崩壊するよう術を構成するって寸法だ」
「へぇ」
「そうだな、例を挙げるならばラエティティアの白の塔だ。あれは“塔の存続”を要として強化された結界だ。あれを俺が壊したから……“存続”という状況が変化したから要が壊れて、術の効果が消え……それでゼノが目覚めたってわけ。今回の場合は分かりやすい物質がないから、このシアルワ馬鹿に要が埋め込まれているとは思う。要の崩壊に繋がる“特定の状況”はさっぱり分からんが」
人間の歴史から忘れ去られていただろう事柄を、わざわざ精霊ビエントから説明を受けてシャルロットは感慨深くなる。
一方、目の前で繰り広げられる光景に冷や汗を吹き出すシェキナの頭をぽんぽん叩きつつクロウが口を開く。シェキナが怖がっていたのは勢い余って国の顔に傷を付けてしまうことだったが、何事もなかったのでセーフである。
「ひとまず分かったのはこの青いのは神子の居場所を示すもの……かもしれないってとこだな。ラエティティア城ではシエル様がいたんだよな? 何事もない、無事な状態で」
「そうだよ。じゃあ残り一つは」
「あぁ、ソフィアの居場所を示すものである可能性が高い。ただ、無事かどうかは分からん。フェリクスみたいな状態だとお手上げだ」
ぶるぶる震えているシェキナの頭をぽんぽん叩きながらクロウが言う。
「仕方ない。見つけられただけでも良しとしよう。この結界が破られない限りは安全だと思うし……それに、ソフィアの無事も確かめたい」
この状況を打破してくれる可能性もあるし、と若干気落ちしながら肩を落とす。誰も反論しなかったことから、その方針で良いらしい。
次の柱が示すのはアズ湖より少しだけ奥だという。ソフィアとアズ湖の奥との関連性はひとつだけ考えられた。
かつてレイとソフィアが二人で隠れ住んでいた場所。国にも認知されていない集落が形成されていた、迷いの森。
恐らく彼女は、そこにいる。
青黒い鉱石で構成された、現在では無人の下水施設として用いられている場所だ。元は何かの遺跡として建築されたと思われており、臭いさえなければ荘厳な雰囲気を楽しめる。
以前は城下町シャーンスと行き来するために通ったが、今回は逆の方向へと進む。城の直下、まだ誰も足を踏み入れたことのない場所へ。そのため、青い光の柱が落ちている場所までの道のりは全く分からない。セラフィから街と城を繋ぐ道順だけしか教わっていないセルペンスもそうだが、王族であるフェリクスですら知っていたか怪しい。
この地下遺跡へ向かっていたらしいラルカの姿も見当たらない。
壁に一定距離ごとに据えられた発光石のランプのおかげである程度は遠くまで見通せる。昔の人間か精霊が編み出した技術だろうか。
カクカクとした見通しの悪い通路が続く様はまるで迷宮だ。
「壁を吹っ飛ばすのはありか?」
「なし。もし衝撃でお城が崩れちゃったらどうするの」
ビエントの提案を一瞬で切り捨てつつ、シャルロットは眉を寄せる。
「既に帰り道が分からなくなってる……」
「こういう時は目的の方角だけしっかり把握出来ればなんとかなるもんだ。あと一応だが目印もノアに付けてもらってる。帰りはそれを辿れば良い」
がり、と音がしているのはノアが大剣で壁や床に傷を付けているためであった。何をしているのかと思ったがそういうことか、とシャルロットは納得する。
クロウは分かれ道に到達した際も少し迷うことはあれど、比較的即決して進む道を決めてくれている。情報屋として働くためにも方向感覚を養っておくのは必要なことだったのだろう。
「迷路のような屋敷でも、万が一しくじって捕まった時のことを考えておくのが裏の社会を覗く俺たちの必須条件だ。歩いてきた道のり、構造、仕掛けとかその辺を把握しておかないと脱走するのも難しいしな」
実感のこもった言葉であった。多分、何度かスパイか何かの容疑で捕まりかけたことがあるのだろう。
曖昧な返事をし――いくら大神子の血を継いでいるからと言っても、ビエントに襲撃されるまではただの村娘として過ごしてきたのだ、裏社会など知るはずもない――、シャルロットは前を向き直る。
しばらく進んでいると、やがて下水施設としての臭いが薄れてくる。歩いた時間を考えても城の敷地内から出ていないはずどころか迷ったことも加味すると中心部に近づいている――はず。城の下水施設はまた別にあるということだろうか。
水路は見当たらないが、どこからか涼やかな水の音が聞こえてくる。
「近いかもね」
「ん? 何が?」
「通路の終わりが。ほら、水の音の反響の仕方。多分、近くに広い空間があるんじゃないかな」
後方を歩いていたセルペンスがノアに言った通り、水音は順番に大きく、そして響くようになっている。
その言葉は正しいものであった。
通路の先にあったのは広い空間。城の広間には劣るものの、水温が響き渡るに相応しい規模はある。
通路から短い階段を上った先にある円形の床には滑り止めのためか薄く彫刻が施され、その下には澄んだ水がどこかへ流れる水路が据えられている。発光石の光を反射しているためか青色に輝いていた。
目を引くのは中央部の床から天井まで突き抜けている青い光の柱。そしてその下に位置する三人分の人影だ。
一人はラルカ。周りに黄金蝶を侍らせてしゃがみ込んでいる。やはり、ここが目的地であったらしい。
一人はミセリア。こちらもしゃがみ込んだまま、柱に片手を添えている。
最後の一人がフェリクスだった。その身を横たえ、どうやら眠っているらしい。二人と違うのは彼が柱の内側にいるということ。そして二人は内側に入れないらしいということだった。
気配に気がついたのか、ラルカが振り向く。あどけなさを湛えた少女だが、その顔はひどく不安そうに見えた。
「ラルカ」
「あ……ごめんなさい、勝手に行動して。でも、視えたんです。王様がここにいること、ミセリアがここに来ること」
そこでシャルロットは気がつく。
すやすやと眠っているフェリクスを見つめているミセリアだが、あの気高く美しい表情がごっそりと抜け落ちていた。焦がれているような、そうでないような……少しだけ寂しそうに感じられる眼差しを、無二の人に向けている。
ミセリアは神子でもイミタシアでもない。
つまり神に類する因子を一切持っていない生粋の人間だ。そんな彼女が術式の影響を防ぐことができるはずもなく。他の人々と同じように狂信者になっていてもおかしくはないと言うのに、しおらしくしている姿はそうは見えない。
ただ、いつもと様子が違うことを考えても全く効いていないというわけではなさそうだ。
「強靱な精神力、かな」
後ろからぽつりと聞こえてきた声にシャルロットは頷く。彼にとってミセリアは愛する人が可愛がっていた妹だ。気にかけるのも自然なことである。
問題はもう一人。フェリクスだ。
表情は夜にぐっすり眠っているかの如く穏やかなものだ。ただ、何度か呼びかけても目覚める気配はない。声を遮断されているのか、彼自身の意識を浮上させないようにしているかは定かではない。
赤銅色の羽織と白い軍服に似た正装は少し前に見た時と変わりない。
シャルロットは柱に近づき、そっと手を伸ばす。
青色を湛えた光の壁。一見して実体のなさそうに見えるが、指先にはガラスに触れているかのような感覚を伝えてくる。ペタペタと何度か触れ、この柱の内部に入ることは不可能だと再確認する。
「結界なのかな。これもレガリアが?」
「いや、違うんじゃないか。あいつの仕業ならさっさと民衆の中に放り込む方が探す手間なくこいつの動きを封じられる。別の要因だな。レガリアお気に入りのガキがやったんじゃないか?」
「……」
「なんだ、腑に落ちないって顔だな」
「……うん。レイがやったにしろ、何のために王様を閉じ込めたのか全く分からない。まぁ、今はそこが重要じゃなさそうだから後で考えよう」
ビエントもビエントで何か考えているらしく、微かに目を眇めて両腕を組む。
シャルロットは宙に花弁の形をした刃をひとつ顕現させると、少しだけ意識を集中させる。ひとりでに動き出したそれは柱にぶつかり、金属音を鳴らして跳ね飛ばされた。そしてそのまま霧散する。
「実力行使も無理みたい」
「あの方の力をもってしても破れない、か。それほど強固なものであるなら要があるはずだ。それを壊せば良いって話だが、肝心の要がなんなのか分からないってのが困りものだな」
「要? それはなに?」
「精霊が使う術っていうのにも種類がある。普段は攻撃用とかすぐに消えるものしか使わないから何も要らないけどな、長く持続させたかったり強固なものにしたい場合は術式を付与する必要がある。それが要だ。何かを生み出す場合も、出来上がったソレには要――術式を埋め込む。強化するとともに同時に弱点にもなりうるが、術式の内容と場所を特定されない限りは要なしで錬成したモノよりずっと強固で堅いものになる。術者本人や対象者、対象物に要を埋め込み、それらが特定の状況になったら崩壊するよう術を構成するって寸法だ」
「へぇ」
「そうだな、例を挙げるならばラエティティアの白の塔だ。あれは“塔の存続”を要として強化された結界だ。あれを俺が壊したから……“存続”という状況が変化したから要が壊れて、術の効果が消え……それでゼノが目覚めたってわけ。今回の場合は分かりやすい物質がないから、このシアルワ馬鹿に要が埋め込まれているとは思う。要の崩壊に繋がる“特定の状況”はさっぱり分からんが」
人間の歴史から忘れ去られていただろう事柄を、わざわざ精霊ビエントから説明を受けてシャルロットは感慨深くなる。
一方、目の前で繰り広げられる光景に冷や汗を吹き出すシェキナの頭をぽんぽん叩きつつクロウが口を開く。シェキナが怖がっていたのは勢い余って国の顔に傷を付けてしまうことだったが、何事もなかったのでセーフである。
「ひとまず分かったのはこの青いのは神子の居場所を示すもの……かもしれないってとこだな。ラエティティア城ではシエル様がいたんだよな? 何事もない、無事な状態で」
「そうだよ。じゃあ残り一つは」
「あぁ、ソフィアの居場所を示すものである可能性が高い。ただ、無事かどうかは分からん。フェリクスみたいな状態だとお手上げだ」
ぶるぶる震えているシェキナの頭をぽんぽん叩きながらクロウが言う。
「仕方ない。見つけられただけでも良しとしよう。この結界が破られない限りは安全だと思うし……それに、ソフィアの無事も確かめたい」
この状況を打破してくれる可能性もあるし、と若干気落ちしながら肩を落とす。誰も反論しなかったことから、その方針で良いらしい。
次の柱が示すのはアズ湖より少しだけ奥だという。ソフィアとアズ湖の奥との関連性はひとつだけ考えられた。
かつてレイとソフィアが二人で隠れ住んでいた場所。国にも認知されていない集落が形成されていた、迷いの森。
恐らく彼女は、そこにいる。
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