3 / 10
3
しおりを挟む
「…充君、まだここにいられる?俺、壮の着替えとか取ってくるから」「いいですよ。お願いします」真は病室を出た。
…壮が俺のことを忘れてしまった。座り込みたいような絶望感を、人前だぞ、という義務感で抑えつける。このまま壮が思い出さなかったら…俺はどうなる?
「…壮」「…ね、びっくりしたね、シンだよ!」「壮、おまえわかってるだろ」「…」「あの人は騙せても僕は騙されない」「…真の事務所の社長にバレて…別れろ、って」「…」「今月中に別れなかったら真をクビにするって。CMとかドラマとか、違約金も真に請求するって」「そんな」「だからオレ、別れの手紙書いて、オレのものも全部捨ててきた。真が家に帰ってもオレの服なんか無いんだよ」「…壮はそれでいいのか」「オレが真にできる最後のことだから。オレ、仕事も辞めたからさ、次の仕事見つかるまで充のところにいてもいい?」「そりゃいいけどさ…」「もう真はここには来ないよ。さようなら、って書いて…なにもかも終わりにしてきたはずなのに、今日で終わりになるはずだったのに、まさか階段から落ちるなんて。…どうしても真の連絡先だけは消せなかったんだ」「…壮、もう寝ろ。また明日、朝から来るから」
…壮が俺のことを忘れてしまった。座り込みたいような絶望感を、人前だぞ、という義務感で抑えつける。このまま壮が思い出さなかったら…俺はどうなる?
「…壮」「…ね、びっくりしたね、シンだよ!」「壮、おまえわかってるだろ」「…」「あの人は騙せても僕は騙されない」「…真の事務所の社長にバレて…別れろ、って」「…」「今月中に別れなかったら真をクビにするって。CMとかドラマとか、違約金も真に請求するって」「そんな」「だからオレ、別れの手紙書いて、オレのものも全部捨ててきた。真が家に帰ってもオレの服なんか無いんだよ」「…壮はそれでいいのか」「オレが真にできる最後のことだから。オレ、仕事も辞めたからさ、次の仕事見つかるまで充のところにいてもいい?」「そりゃいいけどさ…」「もう真はここには来ないよ。さようなら、って書いて…なにもかも終わりにしてきたはずなのに、今日で終わりになるはずだったのに、まさか階段から落ちるなんて。…どうしても真の連絡先だけは消せなかったんだ」「…壮、もう寝ろ。また明日、朝から来るから」
2
あなたにおすすめの小説
定時後、指先が覚えている
こさ
BL
職場で長く反目し合ってきた二人。
それでも定時後の時間だけは、少しずつ重なっていく。
触れるはずのなかった指先。
逸らさなかった視線。
何も始まっていないのに、
もう偶然とは呼べなくなった距離。
静かなオフィスでゆっくりと近づいていく、
等身大の社会人BL。
春へと向かう風は
hamapito
BL
「俺と別れて、後悔しないって言える?」の書き出しから始まる物語
(天木あんこ様【@54azuki_mochi】より、素敵な書き出しをお借りしました)
夢を諦めることができないから。彼を応援しているから。
お互いのことを痛いほどにわかっているからこそ、離れることになった。
春へと向かう季節のなかで迎えた別れの日を、ふたりの視点から。
君さえ笑ってくれれば最高
大根
BL
ダリオ・ジュレの悩みは1つ。「氷の貴公子」の異名を持つ婚約者、ロベルト・トンプソンがただ1度も笑顔を見せてくれないことだ。感情が顔に出やすいダリオとは対照的な彼の態度に不安を覚えたダリオは、どうにかロベルトの笑顔を引き出そうと毎週様々な作戦を仕掛けるが。
(クーデレ?溺愛美形攻め × 顔に出やすい素直平凡受け)
異世界BLです。
happy dead end
瑞原唯子
BL
「それでも俺に一生を捧げる覚悟はあるか?」
シルヴィオは幼いころに第一王子の遊び相手として抜擢され、初めて会ったときから彼の美しさに心を奪われた。そして彼もシルヴィオだけに心を開いていた。しかし中等部に上がると、彼はとある女子生徒に興味を示すようになり——。
俺の婚約者は小さな王子さま?!
大和 柊霞
BL
「私の婚約者になってくれますか?」
そう言い放ったのはこの国の王子さま?!
パミュロン王国で次期国王候補の第1王子アルミスから婚約を求められたのは、公爵家三男のカイルア。公爵家でありながら、長男のように頭脳明晰でもなければ次男のように多才でもないカイルアは自由気ままに生きてかれこれ22年。
今の暮らしは性に合っているし、何不自由ない!人生は穏やかに過ごすべきだ!と思っていたのに、まさか10歳の王子に婚約を申し込まれてしまったのだ。
「年の差12歳なんてありえない!」
初めはそんな事を考えていたカイルアだったがアルミス王子と過ごすうちに少しづつ考えが変わっていき……。
※不定期更新です
仲良くなったと思った相手は、どうやら友達なんて作りたくないらしい
たけむら
BL
仲良くなった相手は、どうやら友達なんて要らないっぽい
石見陽葵には、大学に入ってから知り合った友人・壬生奏明がいる。少し冷たそうな第一印象から周りの学生に遠巻きにされている奏明に、とある提案をしてみると、衝撃的な一言が返ってきて…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる