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第4章 決戦突入No.8
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ーーーコンコン
長いドアをノックする。
アイヤールはクーデターの討伐決定以来、興奮気味で中々寝付けなかったのだが、少し寝落ちした瞬間、ノック音で邪魔される…本当にムカつく!
“ふとッ”ベッドの端に置いてある『魔法の自動目覚まし時計機』を見た。
魔法の自動目覚まし時計機とはサシル共和国軍独自で作らせた代物である。この魔法の自動目覚まし時計機は砂時計のような形をしてて、中には5時間、1時間、30分のタイマーがあり、このをボタンを押して作動するものである。
そして、砂が完全に落ちると寝ていたベッドから強力な電気が流れ、寝ていた人を完全に目が覚めてしまう(恐怖のため、あまり使いたがらない)代物である。
こんな素晴らしい商品なら、こぞって買いに行くはずではあるが、落とし穴というかデメリットがあった。
それは、電気が流れる出力が調整出来ないのである。しかも、砂時計は曖昧な時間なら出来るが、的確なポイントというと難点はである。
だから、あまりにも嫌すぎて議論になってしまったのである(結論から言うと、隊長であるアイヤールと一番の新人であるサリムがこの実験?になったのである)
「オイ、今何時だ?」
アイヤールは“イライラ”してドアを開ける。その人物はガルシアだった。
「いや~本当は後から言おうと思ったけど、サリムがね(もちろん嘘である)早く行って相談した方がいいって言うもんだから…」
“サリムのやつ……”怒りが込み上げきた。あとでサリムの指導をしようと固く誓った。
「で、その相談は?」
アイヤールは蝋燭の皿に火を焚き、テーブルの中心に置いた。そしてアイヤールとガルシアの2人は向き合い、イスに腰掛けた。部屋全体が薄暗くなっているが話し合うにはちょうど良い。
ガルシアは真剣な顔で言葉を口にした。
「まぁ、結論から言うとしばらくは待機して欲しいんだ」
アイヤールはガルシアという人はあまり知らないという現状だが、今まで培ってきた経験と分析で、だいだい分かった。
ガルシアは権力が嫌い、組織が嫌い、自由奔放、けれどカレー好きで(カレーというものが、どういう物なのか?分からないが)ある。
これもガルシア自身が圧倒的に強いからであるが…。
ガルシアとアイヤールの2人は無言の時間を過ごした。
「オイ、なんか言えよ。この沈黙が段々重くなるんだよ」
ガルシアは“ジトーッ”と目を細めた。
「考えているんだよ!もちろん、ガルシアの事は信頼している。ここに来てラッキーとさえ思っている。けど、お前はサシル軍ではない。軍ではない人間に任せて良いかどうか?」
“バンッ”
ガルシアは立ち上がり大きな声で鳴り響く。恐らくは隊長の部屋で会議をしてヒートアップしているのであろう。
こういう時はあまり近づかないのが得策である。初めての怒り…ガルシアは普段ならツッコミやちょっとした“イラッ”はあったが、ここまで心底に怒りを覚えたのは初めてであった。
「じゃ、味方の軍ではないわけ?」
「違う!そうじゃない!お前は仲間だ!正式に軍という組織で入ってないだけ!」
アイヤールはその言葉を聞いて焦り出した。それぐらい嫌な雰囲気が出していた。
「分かったよ…」
ガルシアはイスに腰掛けて“フーッ”とため息をついた。
「どうやら、冷静になってくれたなぁ。前にも話をしたように軍ではないお前がもし、死んだ時、こっちが軍ではないと言っても聞く耳を持たないだろう。それこそ政治絡みになって故郷の国に危害が及ぶかもしれん。あと、親御さんのことを思ったら、申し訳ない気持ちになるかもしれないからなぁ…」
アイヤールは暗い顔をして両手を握った。
「俺、親いないよ」
「えっ…」
アイヤールは声と思えないぐらい顔をして、口を口をあんぐりした。
「だから俺は親が居ないって…それと俺の故郷のロマーノ王国は捨てたって…なんなら、王に確認してみるか?あっ!確認とれないっけ?」
「……」
前言撤回。
アイヤールは目が点になってイスに座った。
”ガルシアのこと全然知らんかった…えっ、コレって、もし死んでも突き通せばイケるんじゃね?”
アイヤールの心の奥にはドス黒い塊が芽生えはじめた。
“いや!ダメだ!そこまでしてはいけない!…けど、もし、成功したのなら誰一人命は繋がる…”
「分かった…ただし、1時間だ。もし、1時間経っても出てこないようなら乗り込むからな」
ガルシアは“ニコッ”と笑ってイスから立ち上がった。
「これで、交渉成立だな!まだ、少しあるから寝るとするよ」
ガルシアはドアに近づき開けた。
「本当に感謝だな。おやすみ」
ガルシアがいなくなって、アイヤールも一息をついた。
”しかし、どこから一人で争うことをするんた?勝算はあるのか?”
ガルシアという人間を考えれば考えるほど、分からなくなってしまう。
だから、ガルシアという人間は惹かれてしまうのだ。
「フフフッ面白い男よ」
アイヤールは独り言を言っている矢先、突然ベッドから“バチバチッ!”と流れ出した。
「やっぱり、天罰は起こるんだね…」
アイヤールはベッドを見ながら冷静に“悪いことはしないでおこう…”と呟いていた。
長いドアをノックする。
アイヤールはクーデターの討伐決定以来、興奮気味で中々寝付けなかったのだが、少し寝落ちした瞬間、ノック音で邪魔される…本当にムカつく!
“ふとッ”ベッドの端に置いてある『魔法の自動目覚まし時計機』を見た。
魔法の自動目覚まし時計機とはサシル共和国軍独自で作らせた代物である。この魔法の自動目覚まし時計機は砂時計のような形をしてて、中には5時間、1時間、30分のタイマーがあり、このをボタンを押して作動するものである。
そして、砂が完全に落ちると寝ていたベッドから強力な電気が流れ、寝ていた人を完全に目が覚めてしまう(恐怖のため、あまり使いたがらない)代物である。
こんな素晴らしい商品なら、こぞって買いに行くはずではあるが、落とし穴というかデメリットがあった。
それは、電気が流れる出力が調整出来ないのである。しかも、砂時計は曖昧な時間なら出来るが、的確なポイントというと難点はである。
だから、あまりにも嫌すぎて議論になってしまったのである(結論から言うと、隊長であるアイヤールと一番の新人であるサリムがこの実験?になったのである)
「オイ、今何時だ?」
アイヤールは“イライラ”してドアを開ける。その人物はガルシアだった。
「いや~本当は後から言おうと思ったけど、サリムがね(もちろん嘘である)早く行って相談した方がいいって言うもんだから…」
“サリムのやつ……”怒りが込み上げきた。あとでサリムの指導をしようと固く誓った。
「で、その相談は?」
アイヤールは蝋燭の皿に火を焚き、テーブルの中心に置いた。そしてアイヤールとガルシアの2人は向き合い、イスに腰掛けた。部屋全体が薄暗くなっているが話し合うにはちょうど良い。
ガルシアは真剣な顔で言葉を口にした。
「まぁ、結論から言うとしばらくは待機して欲しいんだ」
アイヤールはガルシアという人はあまり知らないという現状だが、今まで培ってきた経験と分析で、だいだい分かった。
ガルシアは権力が嫌い、組織が嫌い、自由奔放、けれどカレー好きで(カレーというものが、どういう物なのか?分からないが)ある。
これもガルシア自身が圧倒的に強いからであるが…。
ガルシアとアイヤールの2人は無言の時間を過ごした。
「オイ、なんか言えよ。この沈黙が段々重くなるんだよ」
ガルシアは“ジトーッ”と目を細めた。
「考えているんだよ!もちろん、ガルシアの事は信頼している。ここに来てラッキーとさえ思っている。けど、お前はサシル軍ではない。軍ではない人間に任せて良いかどうか?」
“バンッ”
ガルシアは立ち上がり大きな声で鳴り響く。恐らくは隊長の部屋で会議をしてヒートアップしているのであろう。
こういう時はあまり近づかないのが得策である。初めての怒り…ガルシアは普段ならツッコミやちょっとした“イラッ”はあったが、ここまで心底に怒りを覚えたのは初めてであった。
「じゃ、味方の軍ではないわけ?」
「違う!そうじゃない!お前は仲間だ!正式に軍という組織で入ってないだけ!」
アイヤールはその言葉を聞いて焦り出した。それぐらい嫌な雰囲気が出していた。
「分かったよ…」
ガルシアはイスに腰掛けて“フーッ”とため息をついた。
「どうやら、冷静になってくれたなぁ。前にも話をしたように軍ではないお前がもし、死んだ時、こっちが軍ではないと言っても聞く耳を持たないだろう。それこそ政治絡みになって故郷の国に危害が及ぶかもしれん。あと、親御さんのことを思ったら、申し訳ない気持ちになるかもしれないからなぁ…」
アイヤールは暗い顔をして両手を握った。
「俺、親いないよ」
「えっ…」
アイヤールは声と思えないぐらい顔をして、口を口をあんぐりした。
「だから俺は親が居ないって…それと俺の故郷のロマーノ王国は捨てたって…なんなら、王に確認してみるか?あっ!確認とれないっけ?」
「……」
前言撤回。
アイヤールは目が点になってイスに座った。
”ガルシアのこと全然知らんかった…えっ、コレって、もし死んでも突き通せばイケるんじゃね?”
アイヤールの心の奥にはドス黒い塊が芽生えはじめた。
“いや!ダメだ!そこまでしてはいけない!…けど、もし、成功したのなら誰一人命は繋がる…”
「分かった…ただし、1時間だ。もし、1時間経っても出てこないようなら乗り込むからな」
ガルシアは“ニコッ”と笑ってイスから立ち上がった。
「これで、交渉成立だな!まだ、少しあるから寝るとするよ」
ガルシアはドアに近づき開けた。
「本当に感謝だな。おやすみ」
ガルシアがいなくなって、アイヤールも一息をついた。
”しかし、どこから一人で争うことをするんた?勝算はあるのか?”
ガルシアという人間を考えれば考えるほど、分からなくなってしまう。
だから、ガルシアという人間は惹かれてしまうのだ。
「フフフッ面白い男よ」
アイヤールは独り言を言っている矢先、突然ベッドから“バチバチッ!”と流れ出した。
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