29 / 198
第2巻 親友との誓い
第1章 プローグ
しおりを挟む
ザバーッ、ザバーッ……
夜の船。
真っ暗闇に航行する中型船は、どこか穏やかで、どこか不気味で目的地の方向に進んでいた。
船長の“エバ・ペロン“は“どこか怪しい事ないか?”と注意深く確認し見渡した。
それもそのはずである。
食料が1日の時点で確認した所、明らかに減っているのだ(まぁ、1週間ぐらいなら保つが…)だが最悪の場合、餓死者になりかねない。だから、不審者を探すのだ。それと、この航海はもう一つ大きな問題を抱えていた。それは、聖域である“クラーケン”のテリトリーに向かっていたのだ。しかもこの時期、生殖時期にあたりイライラしていた。
「フーッどうしたものかなぁ…」
エバは独り言のように呟いた。
それもそのはずである、一つ問題ならまだしも、しかも2つ!その一つが、どんな足掻いても、どうにもならない問題なのだ。
エバは、ひと通り確認して船長室に向かった。
ギィィィィ…。
年季の入ったドアはゆっくりと開けられていた。そして、作業しやすいデスクと簡易的なベッドが何処か懐かしい気持ちになるような感じをしてきた。
エバはデスクの端に置いてある、ランプに火をつけ“ドサッ”と椅子を腰掛けた。そして、中から“ある本”を取り出し、書き出していた。その本のタイトルは“エバ航行日記”である。
もともと、エバは“面倒くさい…”と思い、日記を付けなかったが、生きるか死ぬか分からない、この航海で初めて日記を付けることを決意した。
“3月15日
いよいよ、初日の航海日記である。
まだまだクラーケンのテリトリーからすると遠いが、もし遭遇しようものなら一発で海の藻屑だ。本当に恐ろしい。だが、ガルシアという東から来た旅人は、海から出たことないらしく思いのほか、はしゃいでいた。だが、時間が経つにつれて、船酔いになったらしく“リバース アンド バタンキュー”状態で静かになった”
“3月16日
航海2日目
胃が空っぽになったのか、少しずつではあるが回復していたガルシアが“俺はもう仕事を降りる!帰らせてくれ”と訴えたが“帰っても良いが、残念ながらここは海の上。どうする?”と言ったが黙りこくってしまった。なんなんだヤツは??
“なんだか、ガルシアの悪口ばかりになってしまった”と呟いてしまった…。
今度は本来である、目的をベースに書いていこうと心に誓い本を閉じた。
ーーー3日目の昼。
相変わらず“リバース アンド バタンキュー”状態ではあるが正気が戻ってきた。
エバは心配しつつ声をかける。
「おーい!生きているか?」
ガルシアは死んだ目のように、こちらに向き親指を“グッ”と立てた。
“本当にしんどそうだなぁ…”
「まぁ、生きているならいいわ。そうだ!この海はクラーケンのテリトリーに入った。テリトリーから外れる2日間は警戒してな」
エバは本当は警戒のため、警備の仕事を頼もうとしたが“この状態ではダメだ”と思い、諦めて行ってしまった。
ーーー昼過ぎ
ガルシアは“フラフラ”しながらも椅子に座り、作り笑顔を見せた。
「おっ、大丈夫か?」
ガルシアはVサインを“プルプル”震えながら示し“大丈夫!”と応えた。
「まぁ、ゆっくり休め…と言いたいが、そうもイカンのだよ。ガストンは“ガルシアが船酔いなら、俺がやる!”と言って、2日間寝てないしな…とりあえず、交代してもらえるか?」
ガルシアは頷き、ゆっくりと“フラフラ”しながらも立って歩いていった。
と、その時である!
船は大きく揺れて壁に掴んでいた。ガルシアも放心状態で“あっちにフラフラ、こっちにフカフカしていた…”
エバも呆気になってしまったが、今の状況を思い出し走っていた。
“なんだか、嫌な予感がする…”
そして、甲板の上に駆け上がると、そこには大きな物体がヌルヌルと現れたのだ。
“クラーケン”である!
クラーケンは出会ったら最後!99%が海の藻屑に消えていた。
つまり、ほぼ全滅である…。
「クソ……ここまでか…」
エバは脂汗がビッショリかき、内心どこか逃げ出したくなるような錯覚を覚えた。まぁ、逃げ場はないのだが……。
その直後、クラーケンが襲いかかる!
「もうダメだ!」
とエバが目をつぶる。
ーーー数秒後
「………?」
エバは“なんだ?”と思い、目を開ける。すると、驚きの光景が目に入った。
ガルシアがクラーケンを睨みつけたのだ!
クラーケンは“ピタッ”止まり、静止する。そしてガルシアはゆっくりと船の端にある船頭に歩き立っていた。
クラーケンも怖気ついたのか、ゆっくり船から離し海に沈んでしまった。
「…おい、夢じゃないよな」
「…あぁ」
船員達はお互い顔を見渡し、抱きつき出した。中には叫んでいるもの、泣き出すものがおり、一種のお祭り騒ぎになってしまった。
「そうだ!ガルシアだ!ガルシアがいなければ、今ここにいなかったんだ!」
船員達は一斉にガルシアのもとへ駆け寄った。その直後である、ガルシアはマーライオンのごどく、発射してしまった…。
夜の船。
真っ暗闇に航行する中型船は、どこか穏やかで、どこか不気味で目的地の方向に進んでいた。
船長の“エバ・ペロン“は“どこか怪しい事ないか?”と注意深く確認し見渡した。
それもそのはずである。
食料が1日の時点で確認した所、明らかに減っているのだ(まぁ、1週間ぐらいなら保つが…)だが最悪の場合、餓死者になりかねない。だから、不審者を探すのだ。それと、この航海はもう一つ大きな問題を抱えていた。それは、聖域である“クラーケン”のテリトリーに向かっていたのだ。しかもこの時期、生殖時期にあたりイライラしていた。
「フーッどうしたものかなぁ…」
エバは独り言のように呟いた。
それもそのはずである、一つ問題ならまだしも、しかも2つ!その一つが、どんな足掻いても、どうにもならない問題なのだ。
エバは、ひと通り確認して船長室に向かった。
ギィィィィ…。
年季の入ったドアはゆっくりと開けられていた。そして、作業しやすいデスクと簡易的なベッドが何処か懐かしい気持ちになるような感じをしてきた。
エバはデスクの端に置いてある、ランプに火をつけ“ドサッ”と椅子を腰掛けた。そして、中から“ある本”を取り出し、書き出していた。その本のタイトルは“エバ航行日記”である。
もともと、エバは“面倒くさい…”と思い、日記を付けなかったが、生きるか死ぬか分からない、この航海で初めて日記を付けることを決意した。
“3月15日
いよいよ、初日の航海日記である。
まだまだクラーケンのテリトリーからすると遠いが、もし遭遇しようものなら一発で海の藻屑だ。本当に恐ろしい。だが、ガルシアという東から来た旅人は、海から出たことないらしく思いのほか、はしゃいでいた。だが、時間が経つにつれて、船酔いになったらしく“リバース アンド バタンキュー”状態で静かになった”
“3月16日
航海2日目
胃が空っぽになったのか、少しずつではあるが回復していたガルシアが“俺はもう仕事を降りる!帰らせてくれ”と訴えたが“帰っても良いが、残念ながらここは海の上。どうする?”と言ったが黙りこくってしまった。なんなんだヤツは??
“なんだか、ガルシアの悪口ばかりになってしまった”と呟いてしまった…。
今度は本来である、目的をベースに書いていこうと心に誓い本を閉じた。
ーーー3日目の昼。
相変わらず“リバース アンド バタンキュー”状態ではあるが正気が戻ってきた。
エバは心配しつつ声をかける。
「おーい!生きているか?」
ガルシアは死んだ目のように、こちらに向き親指を“グッ”と立てた。
“本当にしんどそうだなぁ…”
「まぁ、生きているならいいわ。そうだ!この海はクラーケンのテリトリーに入った。テリトリーから外れる2日間は警戒してな」
エバは本当は警戒のため、警備の仕事を頼もうとしたが“この状態ではダメだ”と思い、諦めて行ってしまった。
ーーー昼過ぎ
ガルシアは“フラフラ”しながらも椅子に座り、作り笑顔を見せた。
「おっ、大丈夫か?」
ガルシアはVサインを“プルプル”震えながら示し“大丈夫!”と応えた。
「まぁ、ゆっくり休め…と言いたいが、そうもイカンのだよ。ガストンは“ガルシアが船酔いなら、俺がやる!”と言って、2日間寝てないしな…とりあえず、交代してもらえるか?」
ガルシアは頷き、ゆっくりと“フラフラ”しながらも立って歩いていった。
と、その時である!
船は大きく揺れて壁に掴んでいた。ガルシアも放心状態で“あっちにフラフラ、こっちにフカフカしていた…”
エバも呆気になってしまったが、今の状況を思い出し走っていた。
“なんだか、嫌な予感がする…”
そして、甲板の上に駆け上がると、そこには大きな物体がヌルヌルと現れたのだ。
“クラーケン”である!
クラーケンは出会ったら最後!99%が海の藻屑に消えていた。
つまり、ほぼ全滅である…。
「クソ……ここまでか…」
エバは脂汗がビッショリかき、内心どこか逃げ出したくなるような錯覚を覚えた。まぁ、逃げ場はないのだが……。
その直後、クラーケンが襲いかかる!
「もうダメだ!」
とエバが目をつぶる。
ーーー数秒後
「………?」
エバは“なんだ?”と思い、目を開ける。すると、驚きの光景が目に入った。
ガルシアがクラーケンを睨みつけたのだ!
クラーケンは“ピタッ”止まり、静止する。そしてガルシアはゆっくりと船の端にある船頭に歩き立っていた。
クラーケンも怖気ついたのか、ゆっくり船から離し海に沈んでしまった。
「…おい、夢じゃないよな」
「…あぁ」
船員達はお互い顔を見渡し、抱きつき出した。中には叫んでいるもの、泣き出すものがおり、一種のお祭り騒ぎになってしまった。
「そうだ!ガルシアだ!ガルシアがいなければ、今ここにいなかったんだ!」
船員達は一斉にガルシアのもとへ駆け寄った。その直後である、ガルシアはマーライオンのごどく、発射してしまった…。
0
あなたにおすすめの小説
(完結)姑が勝手に連れてきた第二夫人が身籠ったようですが、夫は恐らく……
泉花ゆき
恋愛
蘭珠(ランジュ)が名門である凌家の嫡男、涼珩(リャンハン)に嫁いで一年ほど経ったころ。
一向に後継ぎが出来ないことに業を煮やした夫の母親は、どこからか第二夫人として一人の女性を屋敷へ連れてくる。
やがてその女が「子が出来た」と告げると、姑も夫も大喜び。
蘭珠の実家が商いで傾いたことを口実に、彼女には離縁が言い渡される。
……けれど、蘭珠は知っていた。
夫の涼珩が、「男女が同じ寝台で眠るだけで子ができる」と本気で信じているほど無知だということを。
どんなトラブルが待っているか分からないし、離縁は望むところ。
嫁ぐ時に用意した大量の持参金は、もちろん引き上げさせていただきます。
※ゆるゆる設定です
※以前上げていた作の設定、展開を改稿しています
記憶喪失の私はギルマス(強面)に拾われました【バレンタインSS投下】
かのこkanoko
恋愛
記憶喪失の私が強面のギルドマスターに拾われました。
名前も年齢も住んでた町も覚えてません。
ただ、ギルマスは何だか私のストライクゾーンな気がするんですが。
プロット無しで始める異世界ゆるゆるラブコメになる予定の話です。
小説家になろう様にも公開してます。
借金5億で異世界転移、よりによって金本位制の世界だった
夜明け一葉
ファンタジー
32歳の個人トレーダー・佐藤慧は、5年間の雪辱を賭けたトレードで5億円の借金を抱え、意識を失った。目覚めると、そこは剣と魔法が存在する見知らぬ世界だった。常識が通じない異世界で、金貨を見るだけで嘔吐する「金アレルギー」を抱えながら、若き冒険者リナと出会い、生き延びる術を探し始める。諦めることだけができなかった男が、新たな世界で再び立ち上がる異世界サバイバル譚。
処刑から始まる私の新しい人生~乙女ゲームのアフターストーリー~
キョウキョウ
恋愛
前世の記憶を保持したまま新たな世界に生まれ変わった私は、とあるゲームのシナリオについて思い出していた。
そのゲームの内容と、今の自分が置かれている状況が驚くほどに一致している。そして私は思った。そのままゲームのシナリオと同じような人生を送れば、16年ほどで生涯を終えることになるかもしれない。
そう思った私は、シナリオ通りに進む人生を回避することを目的に必死で生きた。けれど、運命からは逃れられずに身に覚えのない罪を被せられて拘束されてしまう。下された判決は、死刑。
最後の手段として用意していた方法を使って、処刑される日に死を偽装した。それから、私は生まれ育った国に別れを告げて逃げた。新しい人生を送るために。
※カクヨムにも投稿しています。
あやかし家族 〜五人の兄と愛され末妹〜
南 鈴紀
キャラ文芸
妖狩りにより両親を奪われ、囚われの身となった半妖の少女・鈴音は浄化の狐火を利用するだけの道具のように扱われていた。呪いにより成長は止まり、容姿も思考も幼いまま、感情が消え失せてもなおただ生かされるままに生きていた。
しかし妖保護部隊本部第一部隊との出会いにより、鈴音の止まっていた時間が動き出す。
掴みどころはないが頼れる氏神・雅仁、兄には厳しいが弟妹には優しい狼の妖・千里、人間嫌いだが人当たりの良い振りが得意な人間・遥杜、可愛いもの好きで元気いっぱいの猫又・鴇羽、大人しいが思いやりに溢れる猫又・瑠璃。
五人の兄と過ごす時間の中で、無いものだらけだった鈴音にもやがて大切なものが増えていく。
妖×家族の心温まる和風ファンタジー。
道化たちの末路
希臘楽園
ファンタジー
母亡き後、継承権もない父と愛人母娘が公爵家を狙い始めた。でも私には王太子という切り札がいる。半年間、道化たちが踊るのを、私たちは静かに楽しんで見ていた。AIに書かせてみた第3弾。今回も3000文字程度のお気楽な作品です。
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる