ガルシア戦記

千山一

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第3巻 最強龍の帰還

第2章 新たな旅立ちNo.5

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「………しかし、少し見ない内にやつれたのぅ」
「あぁ、おかげさんで…」

俺はソファに腰掛けため息をついた。
“今の時間から数時間後、色々なことがあった……考えてみろ!シルバードラゴンが喋っているからな!
シルバードラゴンに訳を聞くと、シルバードラゴン曰く「カンポイの魔の手に危機感があり、予定より前倒しで自我が目覚めた」との事だった……。
ちなみにシルバードラゴンは自我ない分、急激に成長し、1年ぐらいで自我が目覚めるという感じである。

「あ~あ、どうしてこうなったんだろう」

俺は天上を見下ろし、シルバードラゴンからの抗議を無視して呟いた。
思い返せば3週間、俺は過去の経費を洗い出し、対策という名の拷問を受けていた……世間一般から言ってみれば“そんなの拷問じゃないじゃん!”と思われがちだが“立派な拷問です!!”と俺は言いたい!
想像して欲しい!一件、暴力がなくクリーンなイメージがあるかもしれないが、内側を見ると全然違う!
敬語という名の暴力!……いや、暴力は使っていないけど、パワハラならぬ王ハラになっているわけですわ!

「却下です」
「ノーーー!!」

俺は叫びながら頭を抱えていた。シルバードラゴンは部屋の片隅に自分の寝床にしながらも、ブルブル震えていた。

「これで何回目の却下だよ…」

そう呟いて俺は下を向き、崩れ落ちた。それを見たラウルは少し同情していた。

「……まぁ、コレは慰めなのかもしれませんが、私が怒ると思って、キッチリ金額のことまでまとめておいたのは大正解ですよ」

俺は感動のあまりラウルの顔を見た。ラウルの顔は天使のように思えてきた。

「まぁ、そこまでして何回も却下したのは、ツメが甘いとしか言いようがありませんね。
おっと、これからカミル様と王の会議が始まりますね。では、行ってきます……あっ、会議が、終わる頃には終了しているはずですから見ますね」
「……」

“コイツ、オニだ……『これでもか!ぐらい持ち上げて地面に叩き落とす……』
まるで赤ちゃんを抱きかかえるかのように力一杯振り下ろす。コイツは人間ではなかろうか?”

「ぎゃあああ……!!!」

“ビックッ”と反射的に隣の部屋からこだました。隣の部屋はゴンザレス、ケンペス、カンポイの部屋だ。
確かこの部屋は密会の部屋になっていて、緊急会議に話し合う部屋だったはずなのに……聞こえるなんて、、、よっぽど、大きな声で叫んでいたのであろう……。

「いや……人間はこうも酷いことをするかのう」
「うぉ!!」

俺はビックリして2歩、3歩後退りをした。よく見たらシルバードラゴンが“パタパタ”と羽を広げてこちらに向かっていた。

「おまえ、いつから居たの?」
「ちょっと前から自我が戻ったのじゃ……おそらく、危機管理が鳴りっぱなしじゃから急いで自我を戻したかもしれん」

シルバードラゴンはソファに腰掛け、大きくため息をついた。

「しかし、最強のシルバードラゴンとはいえ、まだ人間には負けるからのう……」
「えっ、強さはそれぐらい?」

“さすがにビックリした。
だが、実践経験豊富なら負けるかもしれない……いや、最強のドS:アルフレッドなら笑顔という顔で騙されて負けるかもしれない……”

「ここでお願いがあるのじゃ!」

シルバードラゴンは覚悟を決意して、俺の方に顔を向けた。俺も“只事ではないな”と思ったので黙って聞く。

「喋ってないことにして欲しいのじゃ!」

“確かに今のシルバードラゴンじゃぁ、弱すぎて太刀打ちできないかもしれないからなぁ……”

「あぁ、黙っとくよ。だが、あまり長時間だとボロが出るから、嘘がバレる前にカミングアウトしてな」
「あぁ、恩に着る」

シルバードラゴンは“パァ”と明るくなり、キッチリお辞儀をした。
“やはり、礼儀礼節は大事だなぁ”

「………しかし、少し見ない内にやつれたのぅ」
「あぁ、おかげさんで…」

前言撤回!!
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