ガルシア戦記

千山一

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第3巻 最強龍の帰還

第2章 新たな旅立ちNo.9

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ー翌朝、評議会の打ち合わせで“グタグタ”言う可能性があるので、その時は退席してもらうと決めた。
だが、ドミニク議員は積極的な発言が見られたものの、フランコ議員は沈黙を保っていた。
俺は疑問に思い、フランコ議員の様子を見ていたが時よりあくびをするものの、リラックスしている様子だったが、まだまだ油断はできない。
ーーなぁ、人間観察なんて面白くねーよ…どっか、面白いことねーかなぁ?
“ごもっとものことなど言うなよ…確かにデーモンからしたら興味ないかもしれんけど、人間とっては大事なことなの!”
ーー……お前、にん…
“それ以上言うな…!!”
俺はデーヤンが言いかけたことを遮った。デーヤンは気持ち良く言いかけたのに遮ってしまって申し訳ないと思ったが俺が人間でないことがどうしても認めることができなかった。 
嫌な予感はするが、フランコ議員が大人しくしていることで議論はだいぶ進んでいた。


ーーー暗くなり始めた頃

議論がドンドン進んで、もう少し行きたい所だが、長時間の疲労困ぱいになっていた。そこで議長は“もうそろそろだな”と感じ、判断した。

「もうそろそろお開きにしたいと思いますが、皆様、どうでしょうか?」

議長は“チラチラッ”とフランコ議員の方へ顔を向けた。

「……あの、フランコ議員はどうでしょうか?」
「何故、聞く?お前の判断で“良い”と思ったら“良い”。お前の判断ではないのか?」

フランコ議員は、まるで自分にしか言っていなかったのように言っていなかったので、そこが気に食わなかった。
それもそうである。フランコ議員は今までは自分のスポットを浴びて注目していたのだが、昨日から一転今日は鳴りを潜めた。だから“調子悪いのかな?”と恐る恐る聞いたのである。俺も“何かあるなぁ?”と感じてはいるが“何があるのか”は分からない。何にせよ。注意深く見守るしかない。

「りょ、了解しました…じゃなくて、了解した。次の評議会は明日になります。では、明日!これにてお開きになります。お疲れ様でした」

議長は立ち上がり頭を下げる。その合図と共に次々と立ち上がり帰路につく。俺もフランコ議員が帰りそうなので“今日はないな”と判断し、安心して帰ろうとしていた。
そこに隣で座っていた……正確にいうと肩に座っているシルバードラゴンが肩から宙に浮いた。

「ガルシアよ。今日はちょっと用事でな。帰りは遅くなる」

俺はシルバードラゴンがさりげなく離れているのを見て“ガチッ”と掴んだ。掴んだシルバードラゴンはフリーズして動かなくなった。

「おい!どこに行くんだよ!」
「……いや…ちょっと……」

不敵な笑みでシルバードラゴンを見ている…俺も油断があったかもしれない。
俺がシルバードラゴンに対して勝ち誇っていると“ガシッ”とシルバードラゴンに噛まれた。

「イテーーー!!!」

俺は思わず手を離した隙にシルバードラゴンが大きく離れた。俺も諦めきれず“ダン!ダン!”とジャンプした。

「とにかくじゃ!今晩は遅くなる!それはハッキリしとるから伝えたぞ!」
「おい!俺は諦めないぞ!帰ったら、尋問してやるからな!覚悟しろよ!」

俺は諦めきれず大きな声で叫んだ。シルバードラゴンもこちらにも向かず無言で片手を伸ばしていた。シルバードラゴンは何となく哀愁が漂っていた。


ーーーー

パブロ・アイマール視点
“ドックン、ドックン、ドックン……”
胸の鼓動が忙しく激しくなっていた。“聞こえやしないか?”と内心焦っていた。

「自分を信じるんだ……絶対成功するぞ」

待っている間、額には脂汗をかき、貴族には似つかわしくない短剣を握りしめてシルバードラゴンが来るのを待っていた。
ギギギィ……
“きた!!”と俺の鼓動がますます激しくなる。シルバードラゴンが目の前にいるのだ!
“ドックン!ドックン!ドックン!”
“落ち着け!落ち着け!事前に練習したはず!”何を隠そうと会議をしている間に入念の予行練習をしたのだ。

「心臓がここにあって剣の角度がこうで……」

ブツブツ言いながら、もう一度頭の中で整理する。脂汗が半端じゃない!まるで滝のような汗が
“シルバードラゴンはまだ子供。今だったら殺れる。行くぞ!”
俺は両手に剣を握りめながら勢いに任せて全力で走り出した。

「ウオーーーッ!!!」

声の雄叫びは無意識に出た。自分でも“よくこんな行動が呆れるなぁ”と心の中で思ってしまった。
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