88 / 198
第4巻 放浪の亡命者
第2章 眠れる王宮の女王No.1
しおりを挟む
ーアゼル城
王様は城の1番上にいる……と思われがちだが、そうでもなかった。それは……
ーーー
「ええい!上に上がるのがシンドイ!!王宮の一式、1階にせい!」
「チャンドラ女王、それはなりません!昔から王宮は1番上…つまりてっぺんに置くしきたりでして…」
チャンドラ女王は“フンッ”と鼻を鳴らす。まるで、この世に存在するのは“私!”であるかのようであった。大臣は“また、始まった…”というような感じだ。
「“しきたり”“しきたり”というのが通例になってないか?ここは改革を楽しむ“サシル共和国”じゃぞ!しきたりなんぞ、クソくらえじゃ!!」
“それも1理あるなぁ…”と思った大臣は思案する。
“女王は鋭い!……しかし、そうなると、、、”
「分かりました。ですが、ここで提案があります。御前はそのまま2階で。女王様のプラベートは1階というのはどうでしょうか?」
大臣は“恐る恐る”女王の様子を伺いながら、女王を見た。
「なんじゃ?御前の方は2階しか出来ないのかの?」
「元王、ザビ様が湯水の如く使われたので、そんなには……」
女王は無意識に椅子を蹴り上げた。
“女の子は椅子を蹴り上げるなんてしちゃいけません!”
と密かに思っていたのは大臣の秘密である。
ーーー
数年後…
アゼル視点
部屋の椅子に座りながら思案していた。
“次から次へと課題が噴出しているのに…あの男は本当にトラブルメーカーだな……”
もちろん“あの男”というのは、ガルシアである。
ガルシアは次々とトラブルを起こすのに、結果的に成功を収めて良い方向に導いてくれる。
一件、天使のような存在であるがその過程ではうっとしくてこの上ない……右手と呼べる“アミル”も無くさないといけないし……。
「フーッ」
俺は大きくため息をついた。あまりため息をつくと幸運が逃げてしまうとよく聞くがそんな物、知ったこっちゃない!
俺は再びため息を付きそうになる瞬間、突然、静かにドアを叩く音がした。
コンコン。
“もう来たのか……”俺は覚悟を決めて決意を固める。振り返ってみると、何度も修羅場と呼べる場面にくぐり抜けてきた。
それを通るたびに“自分の弱さ”と“非力さ”に痛感し嘆いたものだ。だが、サシル共和国の王になってから困難の連続で幾度の場面に直面するたびに“こんなに優柔不断なのか……”と落ち込んでしまうが、周囲には悟られないよう頑張って見せてきた。だが、そろそろ限界かもしれない……。
コンコン。
“イラッ”
俺は思い出に浸っているのに、何だか急かすようで気分が悪い。
俺も俺だが急かす人間の人格を疑ってしまう。
“ここは、ガツンと怒鳴りつけてやろう!”
俺は大股でドアの方に向かうと突然ドアが開いた。
ガチャ!!!グェ……
「久しぶり!ガルちゃんが来たよ!……って、お前なにしてんの?」
奇妙な声を発してしまった。
何故ならドアを勢いよく開けたと同時に俺はおでこを思いっきり叩いてしまったのだ。それも文句を言いたくても言えない……それぐらい衝撃だった…
“コイツ◯す…”
ーーー
数分後…
俺は顔を大きなゴブができ、正座して待っていた。肩に乗っていたシルバードラゴンも同罪である。
「ずみませんでした……」
「……よろしい」
“心の切り替えの良さはアゼルの良ポイントの一つである”俺は正座を解こうと膝を崩しかけた。
「まだ、許してはいないけどなぁ…」
アゼルの目はまだ、怒りに燃えたぎっていた…
“前言撤回。まだ、怒ってらっしゃる…”
俺は再び正座をした。
「で…何ようでサシル共和国に寄ったの?」
“ここで山場がきた!!”と思った俺は胸に高鳴りを隠しつつ平然を装った。
「いや……アゼルがどうしているかなぁと思って…」
「………」
“よし!!上手く言えた!”と思って俺は“ふとッ”アゼルの顔を向ける。
“お前、嘘やん!”と言っている顔だ!
俺は再びパニックになり、何か話題を逸らそうと口に出す。
「そ、そ、そういえば、チャンドラは?今の心境をチャンドラから聞きたいなぁ」
「……」
一瞬、アゼルの暗い顔になる。そして、アゼルは意を決したように真面目な顔をする。
「な、なんだよ?」
まるでファイテングポーズをするかのように両手の拳を握り締め構えてしまう。
「今から話すのはお前だから話す。もちろん、世間には話さない…いや、話たくない…1部の人間にしか話さないのだが……」
俺は“ゴクリッ”とツバを飲んだ。
“もしかして亡くなった…”俺は嫌な予感が頭をよぎる。
「とりあえず、ここを出ようか?」
“おいおい、チャンドラが…いや、マイナス思考は、よそう”冗談だといえ、俺は黙って2人の後から付いていた。
“マジで勘弁してくれよ………”
王様は城の1番上にいる……と思われがちだが、そうでもなかった。それは……
ーーー
「ええい!上に上がるのがシンドイ!!王宮の一式、1階にせい!」
「チャンドラ女王、それはなりません!昔から王宮は1番上…つまりてっぺんに置くしきたりでして…」
チャンドラ女王は“フンッ”と鼻を鳴らす。まるで、この世に存在するのは“私!”であるかのようであった。大臣は“また、始まった…”というような感じだ。
「“しきたり”“しきたり”というのが通例になってないか?ここは改革を楽しむ“サシル共和国”じゃぞ!しきたりなんぞ、クソくらえじゃ!!」
“それも1理あるなぁ…”と思った大臣は思案する。
“女王は鋭い!……しかし、そうなると、、、”
「分かりました。ですが、ここで提案があります。御前はそのまま2階で。女王様のプラベートは1階というのはどうでしょうか?」
大臣は“恐る恐る”女王の様子を伺いながら、女王を見た。
「なんじゃ?御前の方は2階しか出来ないのかの?」
「元王、ザビ様が湯水の如く使われたので、そんなには……」
女王は無意識に椅子を蹴り上げた。
“女の子は椅子を蹴り上げるなんてしちゃいけません!”
と密かに思っていたのは大臣の秘密である。
ーーー
数年後…
アゼル視点
部屋の椅子に座りながら思案していた。
“次から次へと課題が噴出しているのに…あの男は本当にトラブルメーカーだな……”
もちろん“あの男”というのは、ガルシアである。
ガルシアは次々とトラブルを起こすのに、結果的に成功を収めて良い方向に導いてくれる。
一件、天使のような存在であるがその過程ではうっとしくてこの上ない……右手と呼べる“アミル”も無くさないといけないし……。
「フーッ」
俺は大きくため息をついた。あまりため息をつくと幸運が逃げてしまうとよく聞くがそんな物、知ったこっちゃない!
俺は再びため息を付きそうになる瞬間、突然、静かにドアを叩く音がした。
コンコン。
“もう来たのか……”俺は覚悟を決めて決意を固める。振り返ってみると、何度も修羅場と呼べる場面にくぐり抜けてきた。
それを通るたびに“自分の弱さ”と“非力さ”に痛感し嘆いたものだ。だが、サシル共和国の王になってから困難の連続で幾度の場面に直面するたびに“こんなに優柔不断なのか……”と落ち込んでしまうが、周囲には悟られないよう頑張って見せてきた。だが、そろそろ限界かもしれない……。
コンコン。
“イラッ”
俺は思い出に浸っているのに、何だか急かすようで気分が悪い。
俺も俺だが急かす人間の人格を疑ってしまう。
“ここは、ガツンと怒鳴りつけてやろう!”
俺は大股でドアの方に向かうと突然ドアが開いた。
ガチャ!!!グェ……
「久しぶり!ガルちゃんが来たよ!……って、お前なにしてんの?」
奇妙な声を発してしまった。
何故ならドアを勢いよく開けたと同時に俺はおでこを思いっきり叩いてしまったのだ。それも文句を言いたくても言えない……それぐらい衝撃だった…
“コイツ◯す…”
ーーー
数分後…
俺は顔を大きなゴブができ、正座して待っていた。肩に乗っていたシルバードラゴンも同罪である。
「ずみませんでした……」
「……よろしい」
“心の切り替えの良さはアゼルの良ポイントの一つである”俺は正座を解こうと膝を崩しかけた。
「まだ、許してはいないけどなぁ…」
アゼルの目はまだ、怒りに燃えたぎっていた…
“前言撤回。まだ、怒ってらっしゃる…”
俺は再び正座をした。
「で…何ようでサシル共和国に寄ったの?」
“ここで山場がきた!!”と思った俺は胸に高鳴りを隠しつつ平然を装った。
「いや……アゼルがどうしているかなぁと思って…」
「………」
“よし!!上手く言えた!”と思って俺は“ふとッ”アゼルの顔を向ける。
“お前、嘘やん!”と言っている顔だ!
俺は再びパニックになり、何か話題を逸らそうと口に出す。
「そ、そ、そういえば、チャンドラは?今の心境をチャンドラから聞きたいなぁ」
「……」
一瞬、アゼルの暗い顔になる。そして、アゼルは意を決したように真面目な顔をする。
「な、なんだよ?」
まるでファイテングポーズをするかのように両手の拳を握り締め構えてしまう。
「今から話すのはお前だから話す。もちろん、世間には話さない…いや、話たくない…1部の人間にしか話さないのだが……」
俺は“ゴクリッ”とツバを飲んだ。
“もしかして亡くなった…”俺は嫌な予感が頭をよぎる。
「とりあえず、ここを出ようか?」
“おいおい、チャンドラが…いや、マイナス思考は、よそう”冗談だといえ、俺は黙って2人の後から付いていた。
“マジで勘弁してくれよ………”
0
あなたにおすすめの小説
(完結)姑が勝手に連れてきた第二夫人が身籠ったようですが、夫は恐らく……
泉花ゆき
恋愛
蘭珠(ランジュ)が名門である凌家の嫡男、涼珩(リャンハン)に嫁いで一年ほど経ったころ。
一向に後継ぎが出来ないことに業を煮やした夫の母親は、どこからか第二夫人として一人の女性を屋敷へ連れてくる。
やがてその女が「子が出来た」と告げると、姑も夫も大喜び。
蘭珠の実家が商いで傾いたことを口実に、彼女には離縁が言い渡される。
……けれど、蘭珠は知っていた。
夫の涼珩が、「男女が同じ寝台で眠るだけで子ができる」と本気で信じているほど無知だということを。
どんなトラブルが待っているか分からないし、離縁は望むところ。
嫁ぐ時に用意した大量の持参金は、もちろん引き上げさせていただきます。
※ゆるゆる設定です
※以前上げていた作の設定、展開を改稿しています
記憶喪失の私はギルマス(強面)に拾われました【バレンタインSS投下】
かのこkanoko
恋愛
記憶喪失の私が強面のギルドマスターに拾われました。
名前も年齢も住んでた町も覚えてません。
ただ、ギルマスは何だか私のストライクゾーンな気がするんですが。
プロット無しで始める異世界ゆるゆるラブコメになる予定の話です。
小説家になろう様にも公開してます。
借金5億で異世界転移、よりによって金本位制の世界だった
夜明け一葉
ファンタジー
32歳の個人トレーダー・佐藤慧は、5年間の雪辱を賭けたトレードで5億円の借金を抱え、意識を失った。目覚めると、そこは剣と魔法が存在する見知らぬ世界だった。常識が通じない異世界で、金貨を見るだけで嘔吐する「金アレルギー」を抱えながら、若き冒険者リナと出会い、生き延びる術を探し始める。諦めることだけができなかった男が、新たな世界で再び立ち上がる異世界サバイバル譚。
処刑から始まる私の新しい人生~乙女ゲームのアフターストーリー~
キョウキョウ
恋愛
前世の記憶を保持したまま新たな世界に生まれ変わった私は、とあるゲームのシナリオについて思い出していた。
そのゲームの内容と、今の自分が置かれている状況が驚くほどに一致している。そして私は思った。そのままゲームのシナリオと同じような人生を送れば、16年ほどで生涯を終えることになるかもしれない。
そう思った私は、シナリオ通りに進む人生を回避することを目的に必死で生きた。けれど、運命からは逃れられずに身に覚えのない罪を被せられて拘束されてしまう。下された判決は、死刑。
最後の手段として用意していた方法を使って、処刑される日に死を偽装した。それから、私は生まれ育った国に別れを告げて逃げた。新しい人生を送るために。
※カクヨムにも投稿しています。
あやかし家族 〜五人の兄と愛され末妹〜
南 鈴紀
キャラ文芸
妖狩りにより両親を奪われ、囚われの身となった半妖の少女・鈴音は浄化の狐火を利用するだけの道具のように扱われていた。呪いにより成長は止まり、容姿も思考も幼いまま、感情が消え失せてもなおただ生かされるままに生きていた。
しかし妖保護部隊本部第一部隊との出会いにより、鈴音の止まっていた時間が動き出す。
掴みどころはないが頼れる氏神・雅仁、兄には厳しいが弟妹には優しい狼の妖・千里、人間嫌いだが人当たりの良い振りが得意な人間・遥杜、可愛いもの好きで元気いっぱいの猫又・鴇羽、大人しいが思いやりに溢れる猫又・瑠璃。
五人の兄と過ごす時間の中で、無いものだらけだった鈴音にもやがて大切なものが増えていく。
妖×家族の心温まる和風ファンタジー。
道化たちの末路
希臘楽園
ファンタジー
母亡き後、継承権もない父と愛人母娘が公爵家を狙い始めた。でも私には王太子という切り札がいる。半年間、道化たちが踊るのを、私たちは静かに楽しんで見ていた。AIに書かせてみた第3弾。今回も3000文字程度のお気楽な作品です。
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる