ガルシア戦記

千山一

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第4巻 放浪の亡命者

第2章 眠れる王宮の女王No.2

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「ここの下だ……」
「…………遠い」
「え?サシル城内だけど?」

そう、俺は“サシル城内”にいる。いるけど、本当に遠い!メチャクチャ遠いのだ!
その後、サシル城内からドアを開けて巨大な空洞の暗闇の中、地下に降りて30分……“途中で引き返したろう!”と思ったよ。
それぐらい遠いのだ!
俺は汗だくになりながら額に拭う。

「そんなに遠いかぁ?」

アゼルは毎日通っているのか“遠い!”というワードが“ピンッ”とこない。

「遠いよ!……なぁ、なんで遠くまで運んで行かないといけないの?」
「運んで行く理由は2つある。
1つ目は“眠り続けているのを悟らせないこと”ほれ、近々クーデターが起きただろ?この国は未来は明るいがちょっとした、いざこざで安定しかねない…特に女王ならな。
2つ目は…」

アゼルは“2つ目の理由”を言いかけた所で黙ってしまった。俺も“2つ目の理由”が知りたくてウズウズしていた。

「やはり、やめておこう……」
「やめるんかい!?」

俺はウズウズしている体を抑えて我慢しているのに“やめておこう…”なんて言うから思わずツッコミを入れた。

「ここまで来てさぁ…そりゃあんまりだよ?マングースと蛇の生殺しだよ?」
「……言っていることは分からないが、聞きたいことは、なんとなく分かる、、、」

涙目で訴える俺をみて、アゼルは大きくため息をついた。どうやら、観念したらしい。

「分かったよ!分かった。ガルシア、お前“寝技”って知っているか?」
「寝技?……あぁ、格闘技で相手を倒して起き上がれなくする技だな?前に一回、講義したわ」

遠い昔俺は幼い頃、一回だけ講義があったのを覚えている。あれは確か剣もない、槍もない上に窮地に立った人間が脱出する一発逆転の技だったよな気がする。

「違う!違う!その寝技じゃない!睡眠の時の寝技……まぁ“百聞は一見にしかず”言うから、見てみるのは早いかもな」

俺はアゼルの誘導で歩いた、もっと歩いた!これでもか!!ぐらい歩いた……そして、歩き疲れいる頃、やっとこさ辿りついた。

「本当に大丈夫か?」
「………」

アゼルの声はハッキリ聞こえたが、それに応えることができなかった。それぐらい、疲労困パイなのだ。
“俺って、体力落ちたのかなぁ……?”

「まぁ、いいや。部屋に行くぞ」

アゼルが閉めていたドアの鍵を開けてゆっくりと押していく。すると、そこにはあまり知らない巨大な魔法陣とただ広い空間にベッドが“ポツン”と置いてあった。

「おぉ!魔法陣じゃ!」

隣にいたシルバードラゴンは目を輝かせながら“パタパタ”と嬉しそうな顔をしている。どうやら、本気で喜んでいるみたいだ。

「……お前、隠れ魔法陣フェチだな?」

“ギクっ”
と一瞬にして固まってしまった。
“どうやら、本当見たいだな?”

「魔法陣フェチじゃないわい!!ったく……あまりにも珍しくて興奮したのじゃ」

“そんなに否定せんでも///”俺は思わず“ニコッ”と笑みを浮かべた。それを見たシルバードラゴンは怒りに震え出し炎を吐き出した。

「うぉ!!!ゴメン!ゴメン!……ん?」
「なんか文句あるんか?文句あったんなら敵としてみなすぞ!」

勝手に怒り出すシルバードラゴンをよそ目にベッドの方に注目する。

「ちょっとアレ…なんか円で囲っているぞ」

“よく見るとベッドの中心に約数メートル…ベッドに触るか触らないかの円を囲んでいた”

「そうなんだ……円で囲っている範囲があるだろ?それ以上なら無意識に締め出してくれる…本来なら起きてから緩めるもんだが、今は寝ているから意識が飛ぶまで締め付けている…まさにお手上げなんだわ…」

俺が黙ってしまったが覚悟を決めて行動を移す。

「よし!撤収するぞ」
「まて!まて!まて!いくらなんでも諦めるのが早すぎない!」

俺は“クルリッ”と180度歩く。それを聞いたアゼルは思わずツッコミを入れた…よく見たら、涙目になっているみたいだ。
“ここは鬼になろう。だって、ここで深入りしすぎたら面倒くさいことになりなねない”
アゼルはそれでも諦めない感じで、今度は服を引っ張り出した。

「コラ!服引っ張んな!」

俺とアゼルが引っ張り合いをしていると肩にいた、シルバードラゴンがチャンドラの方を凝視した。

「ん?……ちょっと待て!いや、ちょっと待って!」

シルバードラゴンが自分の方言を間違えるぐらい集中していた。

「こりゃ……眠り続けるぞよ」
「眠り続ける?」

俺は何言っているか分からなかった。
“そもそも人間は睡眠を取るもの。“眠り続ける”というワードが分からなかった”

「こいつアホか?」
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